南大東島・北大東島・伊豆諸島・小笠原諸島などでは、上記と同様に第3回のコードが「#N/A」
となり欠落しており、かつGIS上で重畳表示してもうまく突き合わせができないものがあっ た。重畳表示で確認すると、第2回dbfデータの始点座標は島の沿岸線上に乗ってはいるも のの、第4回GISデータの調査範囲の始点位置とは一致していない。また、島毎に確認した ところ、第4回のデータと第2回のデータで調査データの箇所数が異なるものがほとんどで あった。例えば利島で第4回のGISデータが7箇所であるのに対し、第2回のデータでは6 箇所であった。(下図参照)
図 3.2.7 利島(第2回dbfデータ始点位置 第2回調査図面)
このように、調査範囲についての情報が全く異なり、第2回調査のdbfデータもしくは第 4回調査の GIS データのどちらかのデータに誤りがある可能性があるため、原典資料である 第2回データの図面と調査台帳を借用し、確認した。その結果、第2回の調査図面に記され ている調査範囲は第4回のGISデータの調査範囲と一致していた。また第2回の台帳に記載 されている緯度経度の値や箇所数は第2回のdbfファイルの属性および箇所数と同じであっ た。また、第2回の調査図面には場所によって汀線区分の記載がされている箇所があるが、
これについて第2回dbfデータと比較してみたが、一致は見られなかった。
上記の利島の場合、第2回の調査図面に記載されている調査区間の数量は第4回GISデー タと同じ7箇所であり、第2回dbfデータの6箇所とは整合が付かなかった。
このように、第2回のdbfデータ及び第2回の台帳と、第4回のGISデータ及び第2回の 図面との2種類について、繋ぎ合わせるキーとなるものはなかった。このため、これらの地 域については突き合わせが完了し得ないままとなった。今回の業務では伊豆諸島・小笠原諸 島の調査対象地域は伊豆小笠原諸島海岸保全基本計画(東京都 2003.)より設定した。
(4) 抽出結果
上記の手順によって抽出した第2回調査で泥浜・砂浜となっている海岸線について、県毎の 砂浜及び泥浜の延長を第4回GISデータの距離から算出したものを以下の表に示す。
表 3.2.3 第2回調査海岸延長
泥浜海岸 砂浜海岸 泥浜海岸 砂浜海岸
北海道区 01 北海道 25,826 969,082 4,533 270,977 1,270,418
25,826 969,082 4,533 270,977 1,270,418
日本海北区 05 秋田県 0 85,585 0 39,109 124,694
日本海北区 06 山形県 0 36,371 0 2,687 39,058
日本海北区 15 新潟県 0 125,581 0 92,971 218,552
日本海北区 16 富山県 0 11,284 0 22,891 34,175
0 258,821 0 157,658 416,479
太平洋北区 02 青森県 0 198,333 0 91,310 289,643
太平洋北区 03 岩手県 0 108,356 0 5,243 113,599
太平洋北区 04 宮城県 5,401 95,960 378 41,961 143,700
太平洋北区 07 福島県 0 8,770 0 55,714 64,484
太平洋北区 08 茨城県 0 48,299 0 50,568 98,867
5,401 459,718 378 244,796 710,293
太平洋中区 12 千葉県 725 108,236 938 34,269 144,168
太平洋中区 13 東京都 0 15,824 0 1,139 16,963
太平洋中区 14 神奈川県 1,043 29,462 82 36,503 67,090
太平洋中区 22 静岡県 0 135,534 0 20,741 156,275
太平洋中区 23 愛知県 0 21,673 5,921 88,319 115,913
太平洋中区 24 三重県 216 112,839 2,437 97,483 212,975
東京都離
島分(※) 29,603
1,984 453,171 9,378 278,454 742,987
日本海西区 17 石川県 8,774 70,255 573 68,685 148,287
日本海西区 18 福井県 2,144 50,054 1,064 54,771 108,033
日本海西区 26 京都府 734 20,823 0 19,619 41,176
日本海西区 31 鳥取県 0 52,714 0 21,027 73,741
日本海西区 32 島根県 4,128 58,724 141 27,026 90,019
15,780 252,570 1,778 191,128 461,256
瀬戸内海区 27 大阪府 0 2,689 0 14,753 17,442
瀬戸内海区 28 兵庫県 0 49,456 0 79,567 129,023
瀬戸内海区 33 岡山県 1,519 43,461 10,424 45,000 100,404
瀬戸内海区 34 広島県 1,513 85,150 653 45,491 132,807
瀬戸内海区 35 山口県 370 197,138 0 60,551 258,059
瀬戸内海区 37 香川県 117 104,297 2,724 101,975 209,113
瀬戸内海区 38 愛媛県 14,710 88,589 18,418 233,891 355,608
瀬戸内海区 44 大分県 0 37,304 0 49,456 86,760
18,229 608,084 32,219 630,684 1,289,216
太平洋南区 30 和歌山県 226 45,231 415 33,995 79,867
太平洋南区 36 徳島県 0 27,530 603 36,326 64,459
太平洋南区 39 高知県 0 65,539 0 119,189 184,728
太平洋南区 45 宮崎県 576 71,784 139 24,013 96,512
802 210,084 1,157 213,523 425,566
東シナ海区 40 福岡県 0 75,532 413 56,590 132,535
東シナ海区 41 佐賀県 7,892 43,593 2,036 394 53,915
東シナ海区 42 長崎県 123,168 169,906 107,077 167,039 567,190
東シナ海区 43 熊本県 6,328 88,395 10,902 42,417 148,042
東シナ海区 46 鹿児島県 13,500 307,622 6,270 130,300 457,692
東シナ海区 47 沖縄県 3,593 589,534 2,524 207,162 802,813
154,481 1,274,582 129,222 603,902 2,162,187 222,503 4,486,112 178,665 2,591,122 7,478,402 海区
全国合計
合計(km)
県コード/県名 自然海岸 半自然海岸
東京都の島嶼部の大部分については第2回のデータと第4回のGISデータで突き合わせがで きなかったため、今回業務で実際に入力した砂浜の延長を便宜上自然海岸・砂浜海岸として組 み入れた。
砂浜及び泥浜の延長は7,478kmとなった。参考までに第2回調査の資料による砂浜と泥浜の 距離を合算すると7,323kmであるため、ほぼ近似した値となっている。第4回GISデータに突 き合わせたものの方が少し長くなっているが、元々は砂浜や泥浜であった地域が埋立地となっ たところなどで、第2回dbfデータでの砂浜の延長から第4回GISデータでの埋立地として海 岸線延長が延びている分、距離が長くなってしまったことによると考えられる。
なお、海岸線データに一部、整合の付かなかった箇所があるため、砂浜及び泥浜の延長はも う少し長くなることが考えられる。
(5) 調査対象海岸 1) 選定方法
前項での方法で抽出した自然海岸及び半自然海岸の砂浜海岸と泥浜海岸の中から本調査で 対象とする1,500km以上の海岸線を以下の考えに基づいて選定・抽出した。
抽出にあたっては海区ごとに環境要因である潮位差、波浪、底質、砂丘の項目について分 類すると表 3.2.4になる。本業務で対象とする海岸線延長は、砂浜海岸及び泥浜海岸の総延長
約7,500kmのうちの約2割の約1,500kmであるため、当初調査としてそれぞれ特徴のある海
区を抽出して概況を捉え調査実施上の課題を整理・解決した。
表 3.2.4 海区毎の特性と選定結果 項目
/海区
北海道 日本海北
北海道
太平洋北 日本海北 日本海西 太平洋北 太平洋中 太平洋南 瀬戸内海 東シナ海
潮位差 小 中 小 小 中 中 大 大 大
波浪 中 大 中 中 大 大 大 小 中
底質 砂 砂 砂 砂 砂 砂 砂 泥 砂
砂丘 普通 普通 多い 多い 普通 普通 普通 少ない 普通
選定 ● 一部 ● 一部 ● ● ● 一部
調査対象海岸は以下のとおりである。
① 日本海から日本海北区(秋田県から富山県、青森県は除く)
② 太平洋から太平洋中区(千葉県から三重県)
③ 自然性豊かな海区として北海道日本海北区と北海道太平洋北区の計200km程度
④ 閉鎖性海域かつ島嶼部にポケットビーチが点在し、前浜干潟が多い広島県
図 3.2.8 調査対象海岸
④広島県
赤で示した海区・県を選定
①日本海北区
②太平洋中区
③150km
③50km