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概算見積もりのまとめ

ドキュメント内 表紙と目次 (ページ 51-78)

更新フローを適用して、第4 回・5回調査における全国の干潟分布情報を更新する場合の 概算調査費用は以下のとおりとなる。

○対象

干潟の変化部分の判断基準は、第4回及び第5回調査要綱に準じて、干潟変化の最小単位 を面積1ha以上で、かつ、岸沖方向の幅が100m以上とする。

○調査・解析方法

検討した更新フローに基づいて実施する。

○概算見積もり

直近の基礎調査の更新に適用可能な既往調査のデータを利用した場合のフローにおいて、

瀬戸内海干潟実態調査成果が利用できる面積は表 2.2.4から11,557ha、それ以外の既往成果を 利用できる面積は9,049haとなる。写真判読をすべき面積は全体面積との差から30,837haと なる。これに表 2.2.7の単価を乗じて概算金額を算出すると、既往成果利用分(瀬戸内海デー タ利用)は1,086,358円、その他の既往成果利用は3,004,268円、写真判読分は33,026,427円 であり、合計が 37,117,053円となる。また、既往調査のデータを利用しない場合は、全干潟

面積51,443haに写真判読で実施する単価を乗じて55,095,453円となる。

なお、既往調査のデータを利用した場合において、環境省の水・大気環境局が実施した「東 京湾・伊勢湾干潟実態調査(三河湾を含む)」のGISデータについてはデータ構造等の諸元が 確認できていないことから利用できない可能性がある。そこで、これら成果を利用できない 前提の積算を実施してみた。この場合は、環境省による「瀬戸内海干潟実態調査」のデータ を利用できる部分が上記と同様1,086,358円である。そして、その他既往調査を利用する分と して、水産庁・独立行政法人水産総合研究センター西海区水産研究所と関係する県で実施し た「八代海域干潟・藻場環境調査」を利用する部分の面積が4,465ha(つまり、八代海の分 のみ)となり、写真判読を実施する面積は35,421haとなる。したがって概算見積額は、瀬戸 内海データ利用分に加え、その他の既往成果利用分が 1,482,380 円となり、写真判読分が 37,935,891円であるから、合計は40,504,629円となる。

このように、既往調査成果が利用できる面積に応じて概算見積もりを行うことが可能であ る。全体として既往成果が利用できる面積が多くなれば全体見積額も下がることになるが、

環境省の水・大気環境局が実施した「瀬戸内海干潟実態調査」のデータを利用する場合には、

特にコストへの貢献が大きい。これは、第4回・5回調査のGISデータと親和性の高いデー タ構造を有していることが明らかであることから、データ移植の手間が少なく、大きなコス ト縮減効果が期待できるためである。

(6) 検討結果のまとめ

第4・5回調査の干潟分布情報を全国的に更新するために実施可能な手法を検討した。以下に 検討結果をまとめる。

y 第4・5回調査のデータ内容確認

x 第4・5回調査ともに、高潮線と低潮線に挟まれた干出域の最大幅が、100m以上あり、

大潮時の連続した干出域の面積が 1ha以上であり、大潮時の連続した干出域の面積が 1ha以上という条件で干潟分布を整理している。

x 調査項目は、第 4 回・5 回調査ともに干潟タイプ、面積を調査している。調査を都道 府県委託で実施している点や、資料調査のほかヒアリングや現地調査も実施している 点も同様である。

x 調査結果は第4回調査では1/50,000地形図に整理していたが、第5回調査では、1/25,000 地形図上に整理されている。

y 既往調査成果の利用可能性

x 既往調査成果の中では、GIS を利用して成果のとりまとめを行っている調査として、

環境省水・大気環境局が実施した「瀬戸内海干潟実態調査」と「東京湾・伊勢湾干潟 実態調査」、および、水産庁・西海区水産研究所と関係する県で実施した「八代海域干 潟・藻場環境調査」は利用可能性が高い。

x 特に瀬戸内海干潟実態調査は、第 4 回・5 回調査成果データを基に更新しており、調 査IDなど属性仕様の整合性が高く、基礎調査の更新情報としてほぼそのまま移植が可 能な仕様となっている。

x 成果の二次利用については、調査を実施した機関に対して、利用の制限や再配布の制 限について確認の上、必要な手続きをとることにより利用が可能になると考えられる。

y 更新手法の検討

x 既往調査成果を利用可能なものは利用し、利用できない箇所は航空写真や衛星画像に よる判読を行う、段階的な調査フローの採用により効率的な情報更新が可能となる。

x また、情報更新に利用可能な既往調査成果が無い場合のフローとして、始めから判読 および現地調査を行う調査フローも作成した。

x 干潟調査については、衛星画像もしくは航空写真で判読が可能であり、現地調査は行 わない方針とした。

y 概算調査費の算定

x 検討した更新フローにしたがって概算見積もりを整理した。

x 試算の結果、干潟全体面積の約 7 割が既往成果の利用可能性がある。特に瀬戸内海に ついては、既往成果をほぼそのまま利用できることから経費メリットが高い。その結 果、既往成果を利用しない場合に比べ、既往成果を利用する場合は約 3 割の経費削減 効果がある。

2.3 サンゴ礁

(1) 4回・5回調査のデータ内容確認

サンゴ礁分布情報の更新手法を検討するため、第4回自然環境保全基礎調査海域生物環境調 査(以降、第4回調査)及び第5回自然環境保全基礎調査海辺調査(以降、第5回調査)のデ ータ内容等を確認した。表 2.3.1、表 2.3.2にそれぞれ結果をまとめる。

第4回調査では、サンゴ礁地域(鹿児島県トカラ列島小宝島以南のサンゴ礁)と非サンゴ礁 地域(鹿児島県トカラ列島悪石島以北における造礁サンゴ群落生育海域)について、それぞれ、

空中写真判読を中心とした調査と資料調査を中心とした調査が行われた。なお、サンゴ礁地域 は、礁池及び内側礁原については、空中写真判読を中心とした調査が行われ、水深15~20mの 礁縁部については、マンタ法(曳航目視観察)による現地調査が行われた。図 2.3.1にサンゴ礁 の典型的な分布構造を示す。

第5回調査では、第4回調査で得られた分布情報を基に、資料調査を中心とした情報の更新 が行われた。第5回調査では、調査対象が、水深10mを下限とし高潮線を上限とする浅海域及 び造礁サンゴ生育域(サンゴ礁地域、非サンゴ礁地域)の分布の一部が浅海域の範囲にかかる ものに変更された。また、サンゴ礁地域と非サンゴ礁地域の底質の凡例が統一され、サンゴの 被度と生育型のみとなった。

図 2.3.2、図 2.3.3にそれぞれ、第4回調査、第5回調査のサンゴ礁海域及び非サンゴ礁海域 のGISデータの例を示す。

図 2.3.1 サンゴ礁の分布構造

出典:「日本のサンゴ礁」(英語版http://www.coremoc.go.jp/english/top_e.html)

表 2.3.1 第4回調査(1988-1992)のデータ内容等のまとめ 調査年度等 4回基礎調査(1988-1992)

調査名 海域生物環境調査(干潟・藻場・サンゴ礁)

調査の目的 「サンゴ礁の分布及び消滅状況を明らかにするとともに、その礁池及び内側礁原における生 育サンゴ群落、海生植物群落などの現況を把握する。(第4回自然環境保全基礎調査要綱

海域生物環境調査(サンゴ礁調査)より抜粋)

調査実施体制 都道府県委託

調査対象地域 奄美・沖縄海域沿岸部、長崎県、島根県、和歌山県、三重県、静岡県、神奈川県、東京都、

千葉県の沿岸部

調査海域 サンゴ礁海域(礁池及び内側

礁原) サンゴ礁海域(礁縁部) 非サンゴ礁海域

場所

調査対象の定

鹿児島県トカラ列島小宝島 以南のサンゴ礁の礁池及び 内側礁原で空中写真の得ら

れる場所

鹿児島県トカラ列島小 宝島以南のサンゴ礁の 礁縁部水深15~20m

鹿児島県トカラ列島悪石島以北 における造礁サンゴ群落生育海

※造礁サンゴ群体の被度が5% 上である一連の生息群で面積 0.1ha以上

調査項目

a.サンゴ礁の分布 b.サンゴ礁の改変状況 c.生育類型別サンゴ群集の分

d.生育型別サンゴ群集の被度 e.海生植物群落の分布 f.底質

g.底生生物

a.生育型別サンゴ群集の 分布(生育型)

b.生育型別サンゴ群集の 被度

c.底生成物

a.生育サンゴ礁群集の分布及び改 変状況

b.沿岸域造礁サンゴ生育概況 c.選定調査区における造礁サンゴ 内容 生態

調査方法 空中写真判読及び現地調査 現地調査 資料調査、聞き取り調査及び現地 調査

分布図 サンゴ礁分布図(af サンゴ礁分布図(a,b 生育サンゴ群集分布図(a,b

地形図の縮尺 1/25,000 1/25,000 1/25,000

分布図凡例項

①造礁サンゴ群集の分布域

②タイプ等番号

生育型:枝状、卓状、塊状、

被覆状、葉状、その他(+属 名)

被度:5%未満、5-50%、50%

以上

底質等:海草、海藻、ソフト コーラル、砂底、泥底、礫底、

沈水裸岩、干出裸岩、サンゴ 礁消滅域

③現地調査ステーション

①造礁サンゴ群集の分 布域

②タイプ等番号

被度:5%未満、5-50%、

50%以上

底生生物:ソフトコーラ ル優占、オニヒトデ

①生育サンゴ群集の分布域

②タイプ等番号

生育型:枝状、卓状、塊状、被覆 状、葉状、その他の形状、ソフト コーラル、非造礁サンゴ

被度:5-25%、25-50%、50-75%、

75%以上

底生生物の食害状況:曳航 100m でオニヒトデ10個体以上、10 体以下、被害なし

定量(面積)把 握結果

サンゴ礁分布取りまとめ表、

消滅サンゴ礁記録表(af 生育サンゴ群集分布取りまとめ 表(a,b

成果

現地調査結果

サンゴ礁現地調査票(c~g) サンゴ礁分布図へ調査地点

を図示

サンゴ礁現地調査記録

図(a~c) サンゴ群集現地調査記録表(c

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