第 5 章
(1)障害者自立支援法の概要
障害者の地域生活や就労支援等の強化のため、自立を支援する観点から、
これまで障害種別ごとに異なる法律に基づいて提供されてきた福祉サー ビス、公費負担医療等について、共通の制度の下で一元的に提供する仕組 み(図1)とするなど、新たな制度改革として平成18年4月に施行され たものです。
(図1)
障害者自立支援法
(障害種別にかかわりのない共通の給付等に関する規定)
身体障害者福祉法
知的障害者福祉法
精神保健福祉法
児童福祉法
(2)障害者自立支援法のポイント
① 障害の種別に(身体障害・知的障害・精神障害)にかかわらず、必 要とするサービスを利用できるよう、仕組みを一元化し、施設・事業 を再編
② 障害のある人々に、身近な市町村が責任をもって一元的にサービス を提供
③ サービスを利用する人々もサービスの利用量と所得に応じた負担 を行い、国と地方自治体が費用負担を行うことをルール化して財源を 確保し、必要なサービスを計画的に充実
④ 就労支援を抜本的に強化
⑤ 支給決定の仕組みを透明化、明確化
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新たなサービス体系の全容は(図2)に整理され、市は「自立支援給付」
と「地域生活支援事業」の2つの事業を運営していきます。
自立支援給付は、「介護給付」「訓練等給付」「自立支援医療」「補装 具」に分類され、地域生活支援事業には、必ず実施しなければならない事 業として、「相談支援」「移動支援」『コミュニケーション支援」「日常 生活用具給付」「地域活動支援センター」の5事業があります。
(図2)
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障害者自立支援法の施行に伴って、平成18年10月より全面的に(図 3)のように新しいサービス体系になりました。
(図3)障害福祉サービス 自立支援給付
居宅介護(ホームヘルプ) 入浴、排せつ、食事の介護など居宅での生活全般にわたる介護
重度訪問介護
重度の肢体不自由の方に対する居宅での入浴、排せつ、食事の介護のほか、
外出の際の移動中の介護など総合的な介護
行動援護
行動上著しい困難がある方に対して、行動する際に生じる危険を回避するため に必要な援護や外出の際の移動支援
療養介護
医療が必要な方に対して、病院などで日中に行われる機能訓練、療養上の管 理、看護、医学的管理の下での介護や日常生活上の援助
生活介護
障害者支援施設などの施設で日中に行われる入浴、排せつ、食事の介護や創 作的活動、生産活動の機会提供
児童デイサービス
障害児に対する日常生活での基本的な動作の指導、集団生活への適応訓練 などの援助
短期入所(ショートステイ)
介護者の病気などによって短期間の入所が必要な方に対して、施設で行う入 浴、排せつ、食事の介護
重度障害者等包括支援 常に介護が必要な方に対する居宅介護その他の包括的な介護 共同生活介護(ケアホーム) 入浴、排せつ、食事の介護などグループホームで夜間に行われる介護 介
護 給 付
施設入所支援 施設に入所している方に対して、夜間に行われる入浴、排せつ、食事の介護
自立訓練
自立した日常生活や社会生活を営むため、身体機能や生活能力の向上のた めに必要な訓練の提供
就労移行支援
就労を希望する方に対して、就労に必要な知識・能力の向上を図るための訓練 の提供
就労継続支援
通常の事業所で雇用されることが困難な方に対して、就労機会の提供、就労に 必要な知識や能力の向上を図るための訓練の提供
訓 練 等 給 付
共同生活援助(グループホーム) グループホームで夜間に行われる相談や日常生活上の援助
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次、新しいサービス体系に移行していきます。
(図4)施設・事業体系
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(1)計画策定の趣旨
浦安市では、「浦安市障害者福祉計画」(平成10年3月策定)の中間見直 しを行い、平成16年3月に浦安市障害者福祉計画(みんなが自立し、その 人らしく生き生きと、安心して快適に共に暮らせるまちをめざして)<後期 基本計画>を策定いたしました。この後期基本計画が第4章にあたるもので す。
平成18年4月からは、障害者自立支援法がはじまり、身体・知的・精神 と そ れ ぞ れ 別 の 制 度体 系 で 実 施 さ れ て きた 支 援 を 共 通 の し くみ の も と で 展 開し、新たなサービス体系を導入していくことなど、これまでの障害者(児)
支援のしくみが抜本的に改革されました。
そこで、市としても、この新たなしくみに対応していくため、障害者自立 支援法に基づく「障害福祉計画」(第5章)を、現行の「浦安市障害者福祉 計画」(後期基本計画)と合わせて策定します。
(2)「障害福祉計画」による地域基盤の計画的整備
「障害福祉計画」は、新たな障害保健福祉改革に対応した地域基盤を計画 的に整備していくために策定します。
現在、展開されている障害者(児)サービスは、この改革のもとで、平成 23年度までに、新たなサービス体系に移行することになっています。
従いまして、今回策定する計画は、現在の障害者(児)サービスが新体系へ の移行を終える平成23年度を目標として、平成18年度から20年度まで の3年間を計画期間(第1期)として策定します。
「障害福祉計画」の計画期間のイメージ
18年度 1 9 年度 20年度 21年度 22年度 23年度
新サービス体系 への移行完了
第1期障害福祉計画 第2期障害福祉計画
*第1期の実績をふまえて策定
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「障害福祉サービス」と「地域生活支援事業」のサービス見込量(現時点 での案)及びサービス量を確保するための方策については、次のとおりです。
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単位( ※ 1) 単位
22日分 44 110 440 660 990 1496延人日/月 実人/月×日/月 20年度から
50%増で推移
2 5 20 30 45 68 実人/月
22日分 22 22 44 44 66 66延人日/月 実人/月×日/月 隔年ごとに1名
増で推移
1 1 2 2 3 3 実人/月
22日分 0 66 198 308 462 988延人日/月 実人/月×日/月 20年度から
50%増で推移
0 3 9 14 21 32 実人/月
22日分 0 44 440 550 682 858延人日/月 実人/月×日/月 20年度から
25%増で推移
0 2 20 25 31 39 実人/月
22日分 0 22 110 176 264 396延人日/月 実人/月×日/月 20年度から
50%増で推移
0 1 5 8 12 18 実人/月
22日分 22 44 440 660 990 1496延人日/月 実人/月×日/月 20年度から
50%増で推移
1 2 20 30 45 68 実人/月
30.4日分 31 31 31 31 31 31延人日/月 実人/月×日/月
1人分 1 1 1 1 1 1 実人/月
23日分 736 782 828 874 920 966延人日/月 実人/月×日/月
5%増で推移 32 34 36 38 40 42 実人/月
14.5日 247 247 261 290 334 363延人日/月 実人/月×日/月 50%増で推移 17 18 19 20 21 22 実人/月
151 56 28 12 3 0 実人/月
(新体系) 2 95 123 137 144 143 実人/月
(旧体系) ー 0 0 0 0 0 0 実人/月
訪問系サービ ス実人に対 し、 15%の 割合
0 18 21 26 31 37 実人/月 月40時間
利用
5920 6800 7840 9000 10360 11920 時間分/ 月 15%増で推
移
148 170 196 225 259 298 決定者数 10%増で推
移
25 28 31 34 37 41 延件数/月 *手話通訳派遣 18年度から23
年度にかけて 25%→100%
で推移
共同生活介護(ケアホーム)
行動援護 訪問系
サービス
就労移行支援
就労継続支援(雇用型)
50%増で推移
推移予測
自立訓練(機能訓練)
自立訓練(生活訓練)
居宅介護 重度訪問介護
25%増で推 移
20%増で推 移
3906 4883 3125
18年度 19年度 20年度 21年度 22年度
6104 2500
98
居住系 サービス
実人/月 142 170
17 26 7 11
23年度
実人/月 7630
245
備考
(※ 1の計算式)
実人/ 月×時間/ 月 時間分/ 月
地域生活 支援事業
(※ 2)
相談支援
39 59
118 204
重度障害者等包括支援
生活介護
日中活動 系サービ
ス
コミュニケーション支援事業 就労継続支援(非雇用型)
療養介護
児童デイサービス
移動支援事業
共同生活援助(グループホー ム)
短期入所
(旧体系支援費対象施設利用)
施設入所支援