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開発ソフトウェアにおけるタイミング解析の実行

ドキュメント内 Intoroduction to Quartus IIマニュアル Ver. 4.2 (ページ 139-190)

第 8 章: タイミング解析

Quartus II開発ソフトウェアにおけるタイミング解析の実行

Quartus II 開発ソフトウェアにおけるタイミ

第 8 章: タイミング解析

Quartus II開発ソフトウェアにおけるタイミング解析の実行

図 2. SettingsダイアログのTiming Requirements & Optionsページ

アサインメント・エディタ (Assignmentsメニュー) を使用して、タイミング設定を 個別に行うことができます。プロジェクト全体でのタイミング・アサインメント、

または個別タイミング・アサインメント、あるいはその両方を行った後、デザイン をコンパイルするか、初回コンパイル後に個別にタイミング・アナライザを実行す ることで、タイミング解析を実行できます。

タイミング要求値の設定またはオプションを指定しない場合、Quartus II タイミン グ・アナライザは、デフォルト設定を使用して解析を実行します。 デフォルトでは、

現在のデザイン・エンティティに対する各レジスタ間遅延のfMAX、各入力レジスタ

More Settingボタンをクリックすると、追加のオプションを含むMore Timing Settingsダイアログが表示されます。

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従来のtSU requirement、tCO requirement、またはtH requirementタイミング・ア サインメントを使用して、I/Oタイミング要求値を指定することができます。また、

外部デバイスのタイミングをベースとした遅延を指定するInput Maximum Delay、

Input Minimum Delay、Output Maximum Delay、またはOutput Minimum Delay アサインメントを使用して、クロック解析の一部としてこれらのパスを含むことが できます。I/Oタイミング要求値の両方のタイプは、異なる手法を経由して最終的 に類似した結果を出します。

SettingsダイアログまたはTiming Wizardを使用して、以下のタイミング要求値お

よび他のオプションを指定できます。

プロジェクトの全体的な周波数要求、または個々のクロック信号の設定

遅延要求値、最小遅延要求値、およびパスカッティング・オプション

ソースの数量およびディスティネーション・レジスタを含むレポート・オプ ションや除外パス

タイミング・ドリブン・コンパイル・オプション

セットアップ (リカバリー) およびホールド (リムーバル) のオプションによる、

非同期クリア、プリセット、または負荷信号を含むタイミング・パスのチェック

プロジェクト全体でのタイミング設定の指定

プロジェクト全体でのタイミング設定には、最高周波数、セットアップ・タイム、

ホールド・タイム、Clock to Output遅延およびピン間遅延、最小タイミング要求値 が含まれます。また、プロジェクト規模のクロック設定と複数クロック・ドメイン、

パスカッティング・オプション、およびデフォルトの外部遅延も設定できます。

表 1. プロジェクト全体でのタイミング設定 (1/2)

要求値 説明

fMAX (最高周波数) 内部セットアップ・タイム (tSU) およびホールド・タイム (tH) 要求値

に違反しない最高のクロック周波数

tSU (クロック・セットアップ・タイム) レジスタをドライブするクロック信号がクロック・ピンに現れる前に、

そのデータまたはイネーブル入力 (複数可) 経由でレジスタに供給され るデータが、入力ピンに到達していなければならない時間の長さ。

tH (クロック・ホールド・タイム) レジスタをドライブするクロック信号がクロック・ピンに現れた後

に、そのデータまたはイネーブル入力 (複数可) 経由でレジスタに供 給されているデータが、入力ピンに保持していなければならない時間 の長さ。

tCO (Clock to Output遅延) レジスタをドライブする入力ピンでのクロック信号の変化後、レジス

タからの有効な出力値が出力ピンに到達するのに必要な時間。

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個々のタイミング・アサインメントの指定

アサインメント・エディタを使って、各エンティティ、ノード、およびピンにアサ インメントすることができます。個々のタイミング・アサインメントは、プロジェ クト全体での要求値より優先されます (厳密に指定されている場合)。アサインメン ト・エディタは、ポイント間のタイミング・アサインメント、アサインメントを作 成する際に特定のノードを指定するためのワイルド・カード、およびノードのグルー プに個別のアサインメントを作成するためのtime groupアサインメントをサポート しています。

ピンおよびノードに対して入力したタイミング要求値は、現在の階層にあるトップ レベル・エンティティに対応したQuartus II設定ファイル (.qsf) に保存されます。

タイミング・アナライザでは、次のタイプのタイミングを個別にアサインできます。

個別クロック設定: タイミング要求値、およびデザインの全クロック信号の関 係を定義することで、正確なマルチクロック・タイミング解析が実行できま す。タイミング・アナライザは、シングル・クロックおよびマルチ・クロック 周波数解析の両方をサポートしています。

Clock uncertaintyアサインメント:セットアップおよびホールドのチェック

を行うときに使用されるクロックのセットアップとホールドに対するばらつ きの期待値を特定することができます。タイミング・アナライザは、セット アップ・チェックの計算時データの要求時間から指定されたSetup uncertainty を差し引き、またホールド・チェックの計算時にはデータ要求時間に指定した Hold uncertaintyを加えます。

マルチサイクル・パス: 安定のために複数のクロック・サイクルを必要とする

tPD (ピン間遅延) 入力ピンからの信号が、組み合わせロジックを通って伝播し、外部出

力ピンに現れるのに必要な時間。

最小tCO(Clock to Output遅延) レジスタをドライブする入力ピンでのクロック信号の変化後、レジス

タからの有効な出力値が出力ピンに到達するのに必要な時間。この時 間は、常に外部のピン間遅延を表します。

最小tPD(ピン間遅延) 受け入れ可能な最小のピン間遅延、つまり入力ピンからの信号が組み

合わせロジックを通って伝播し、外部出力ピンに現れるのに必要な最 小時間を指定します。

表 1. プロジェクト全体でのタイミング設定 (2/2)

要求値 説明

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カット・パス: デフォルトでは、タイミング要求値が設定されていないか、ま たはデフォルトfMAXクロック設定だけが使用されている場合、Quartus II開 発ソフトウェアは関連の無いクロック・ドメイン間のパスを切断します。ま た、Quartus II開発ソフトウェアは、個別クロック・アサインメントが設定さ れているが、クロック・アサインメント間に定義された関係が存在しない場合 もパスを切断します。また、デザインの特定のパスに対し切断パスを指定する こともできます。

最大遅延要求値: デザインの特定ノードに対するtSUtH、tPD、およびtCO に対する最大タイミング要求値、および入力または出力の最大遅延の要求値の

こと。 特定ノードまたはグループに行うこれらのアサインメントは、プロジェ

クト全体での最大タイミング要求値より優先させることができます。

最小遅延要求値: 特定ノードまたはグループに対するtPDおよびtCOタイミン グ要求値、および入力および出力の最小遅延の要求値のこと。特定ノードまた はグループに行うこれらのアサインメントは、プロジェクト全体での最小タイ ミング要求値より優先させることができます。

最大スキュー要求値: 特定のノードまたはグループに対する最大クロックお よびデータ到着スキューのタイミング要求値。

time groupアサインメント: Time Groupsダイアログ (Assignmentsメニュー)、

Quartus IIのTclコンソール、またはTclをサポートするQuartus II実行コマンド で定義することができる拡張タイミング・アサインメントのこと。 定義された time groupの要素は、通常のノード名、ワイルドカード、または他のtiming

group名を含むことができます。 反対に、特定のノード、ワイルドカード、また

は他のtiming groupからのtiming group名を排除することができます。

タイミング解析の実行

タイミング設定およびアサインメントを指定すると、フル・コンパイルを行うこと でタイミング・アナライザを実行できます。

コンパイルが完了した後は、Start > Start Timing Analyzerコマンド (Processingメ ニュー) を使用してタイミング解析を個別に再実行するか、Start > Start Timing Analyzer (Fast Timing Model) (Processingメニュー) を選択して高速タイミング・

モデルでタイミング解析を実行するか、Timing Analyzer Tool command (Toolsメ

ニュー) を使用します。

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Timing Analyzer Toolウィンドウは、タイミング・アナライザを操作するためのイ ンタフェースを提供します。このインタフェースは、MAX+PLUS IIソフトウェアの タイミング・アナライザ・インタフェースと類似しています。Timing Analyzer Tool ウィンドウを使用して、タイミング・アナライザを開始および停止させたり、タイ ミング解析結果の要約を瞬時に表示したり、Compilation Reportで詳細なタイミン グ解析結果にアクセスすることができます。List Pathsをクリックして、選択された パスの伝播遅延を表示できます。図 3を参照してください。

図 3. タイミング解析ツール

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