1. 避難活動
● 避難準備情報・避難勧告・指示
河川水位等がはん濫注意水位に達し浸水の危険性が予想される場合は、浸水想定区 域等の市民に対し避難準備情報を発令して、災害時要援護者の避難や市民の避難準備 を促す。
その後、避難判断水位、はん濫危険水位に達するなど浸水の危険が高まった場合は、
避難勧告・指示を発令し、避難対象地域、避難先、避難経路、理由等を明らかにして 防災行政無線、広報車等により伝達し、自主防災組織、消防団員、警察が誘導する。
また、災害時要援護者施設等の防災上配慮を要する施設には、電話等で連絡する。
■避難発令基準の目安
種類 内容 発令基準の目安 市民に求める行動
避難準備情報
x 要援護者等、特に避難行 動に時間を要する者が避 難行動を開始しなければ ならない段階であり、人 的被害の発生する可能性 が高まった状況
x はん濫注意水位に達したとき x 近隣市区での浸水や河川の浸水、降
雨状況や降雨予測等により浸水の危 険が高いとき
x 要援護者等は計画され た避難場所への避難行 動開始( 避難支援者は 支援を開始)
x 上記以外の者は、家族 等との連絡、非常持出 品の用意等、避難準備 を開始
避難勧告
x 通常の避難行動ができる 者が避難行動を開始しな ければならない段階であ り、人的被害の発生する 可能性が明らかに高まっ た状況
x 避難判断水位に達したとき又は一定 時間後にはん濫危険水位に達すると 予測されるとき
x 堤防の決壊につながるような漏水等 を発見したとき
x 排水能力の上限に達することが見込 まれるとき
x 近隣市区で浸水が拡大しているとき
x 通常の避難行動ができ る者は、計画された避 難場所等への避難行動 を開始
避難指示
x 前兆現象の発生や現在の 切迫した状況から、人的 被害の発生する危険性が 非常に高いと判断された 状況
x 堤防の隣接地等、地域の 特性等から人的被害の発 生する危険性が非常に高 いと判断された状況 x 人的被害の発生した状況
x 堤防が倒壊又は決壊したとき x はん濫危険水位に達したとき x 堤防の決壊につながるような大量の
漏水や亀裂等を発見したとき x 防潮施設又は排水施設の稼働が困難
となったとき
x 堤防から水があふれるようなとき x 近隣市区で浸水が床上に及んでいる
とき
x 避難勧告等の発令後で 避難中の市民は、確実 な避難行動を直ちに完 了
x 未だ避難していない対 象の市民は、直ちに避 難行動に移るととも に、そのいとまがない 場合は、生命を守る最 低限の行動を実施
● 地下空間施設への警戒情報の伝達
医療機関、大型店舗等の地下施設を有する施設へは、電話等によって警戒を伝達す る。また、一般住宅等については、防災行政無線、広報車等にて警戒を呼びかける。
● 警戒区域の設定
市長等は、災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合は、生命又は身体 に対する危険を防止するため必要があると認める場合は、警戒区域を設定し、当該区 域への立ち入りの制限、禁止、退去を命ずる。
■避難の勧告・指示の発令権者及び要件
発令権者 勧告・指示を行う要件 根拠法令
市長
○災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、市 民の生命又は身体を災害から保護し、その他災害の拡大を防 止するため特に必要があると認めるとき
災害対策基本法第 60条
知事
○災害の発生により市長がその全部又は大部分の事務を行う ことができなくなったとき
災害対策基本法第 60条
○市長が避難のための立退きを指示することができないと認 められるとき
○市長から要求があったとき
災害対策基本法第 61条
警察官・海上保安官
○人の生命若しくは身体に危険を及ぼすおそれのある天災等 特に急を要するとき
警察官職務執行法 第4条
災害派遣を命じられた 部隊等の自衛官
○人の生命若しくは身体に危険を及ぼすおそれのある天災等、
特に急を要する場合で、その場に警察官がいないとき
自衛隊法第94条
■警戒区域の設定権者及び要件
設定権者 設定の要件 根拠法令
市長 ○災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、
市民の生命又は身体に対する危険を防止するため特に必要があ ると認めるとき
災害対策基本 法第63条 知事 ○災害の発生により市がその全部又は大部分の事務を行うことが
できなくなったとき
災害対策基本 法第73条 消防長、消防署長 ○ガス、火薬又は危険物の漏えい、飛散、流出等の事故が発生した
場合において、当該事故により火災が発生するおそれが著しく 大であり、かつ、火災が発生したならば人命又は財産に著しい 被害を与えるおそれがあると認めるとき
消防法第23条 の2
警察署長 次の場合、上記に記載する消防長、消防署長の職権を行うことが できる。
○消防長若しくは消防署長又はこれらの者から委任を受けた消防
消防法第23条 の2
関東地方整備局 江戸川河川事務所
千葉県葛南 地域整備センター
銚子地方気象台 千葉県総務部 消防地震防災課
ウェザーニューズ
総括対策部
(防災課)
医療救護 対策部
援護対策部
避難対策部
医療機関 社会
福祉施設 保育園・幼 稚園等 小学校・中 学校等 その他施設 等
災 害 時 要 援 護 者 施設
浦安市
■災害時要援護者施設への情報伝達経路
吏員若しくは消防団員が現場にいないとき又は消防長若しくは 消防署長から要求があったとき
消防吏員又は消防団員 ○火災の現場において、消防警戒区域を設定 消防法第28条 次の場合、上記に記載する市長等の職権を行うことができる。
○市長若しくは市長の委任を受けた職員が現場にいないとき、又は これらの者から要求があったとき
災害対策基本 法第63条 警察官
○消防吏員又は消防団長が火災の現場にいないとき又は消防吏員 又は消防団員の要求があったとき
消防法第28条 災害派遣を命じられた
部隊等の自衛官
○市長若しくは市長の委任を受けた市職員及び警察官が現場にい ないとき
災害対策基本 法第63条
● 避難活動
高齢者、障がい者等の災害時要援護者には、民生委員児童委員や自主防災組織等に よる地域の支援により避難所に誘導する。
各施設においては、施設の管理者が入所者・利用者の安全を確保し、施設内での保 護あるいは最寄りの避難所に誘導する。
● 避難所の対応
避難準備情報・避難勧告・指示を発令した場合は、職員を派遣し、避難施設の管理 者・教職員と自主防災組織が連携して、避難者の受け入れなど初動対応を行う
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。
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避難所の設置について、災害救助法が適用になった場合の措置は、第 1 節 3 による。
■ 江戸川が決壊した場合の避難
避難が必要な区域は人口過密なため、避難行 動が集中して混乱が生じることも考慮して、区 域を割り振りして避難を行う。
区 域 避難場所
A
猫実 1〜5 丁目 当代島 1〜3 丁目 北栄 1〜4 丁目
浦安中学校、県立浦安高等学校、美浜南小学校、美浜北小学校、美浜中学 校、入船南小学校、入船中学校、入船北小学校、日の出小学校、日の出中 学校、日の出南小学校、明海小学校、明海南小学校・明海中学校、明海大 学、了徳寺大学、美浜公民館、日の出公民館
B
堀江 1〜6 丁目 富士見 1〜2 丁目
富岡小学校、富岡中学校、高洲小学校、高洲北小学校、東京学館浦安高等 学校・中学校、順天堂大学医療看護学部、富岡公民館、総合福祉センター C 富士見 3〜5 丁目
東海大学付属浦安高等学校・中学校、見明川小学校、見明川中学校、舞浜 小学校、運動公園( 総合体育館)
■内水はん濫・高潮による浸水の場合の避難
内水はん濫・高潮による浸水の避難場所は、最寄りの指定避難場所とし、浸水の可能性があ る避難場所は、2階以上に避難する。
2. 避難所の運営
浸水被害等により住む場所を失った被災者のために、避難所を開設し収容する。
避難所の運営のため災害対策本部に避難所中継本部を設置し、避難所の開設運営の 指揮をとる。各避難所には職員を派遣し、避難者の把握、利用施設への案内、トイレ の使用制限、備蓄食料・飲料水の供給などの初動対応を行う。
● 避難場所
避難所の運営は、原則として避難者による自治とし、避難者による避難所運営委員 会を立ち上げ自主的な管理運営を行い、常駐する避難所職員は、避難所中継本部との 連絡及び避難所運営委員会の指導等を行う。その際には、できる限り被災者のプライ バシー及び安全の確保に努めるよう配慮する。
避難生活においては、関係機関と連携して、飲料水の供給、食料・物資の供給、巡 回医療による健康管理、入浴等の支援を行う
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■避難所運営の概要
3. 災害時要援護者への配慮
避難所生活における災害時要援護者の負担を軽減するために、避難所内に専用スペ ース、間仕切りや車いす等を設置するとともに、福祉関係のボランティアによる介護 を要請する。
避難所で生活する要援護者の環境を向上させるため、総合福祉センターや地区公民 館に福祉避難所を開設し収容するほか、必要がある場合は、協定に基づいて市内のホ テルに受け入れを要請する。
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避難所開設の経費、期間等について、災害救助法が適用になった場合の措置は、第 1 節 3 による。
避 難 所
災害対策本部
避難所運営委員会
・避難者の管理
・食料、物資の配布
・避難所内・トイレの清掃
・生活ルールの徹底
・炊き出し
・取材への対応
・防犯 等 避難所職員 教職員
連絡・調整 避難所中継本部
各対策部
食料・物資 飲料水 巡回医療 設備・機材 入浴サービス
災害ボランティアセンター
ボランティア
広報