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超平面

ドキュメント内 線型代数学入門 (ページ 153-157)

Rnn−1次元部分アフィン空間を超平面という. 例えばR2内の直線やR3 内の平面は超平面である.

x0+W を超平面とすると, dimW= 1であるから,aW の基底とすればW =a となる. つまり, 超平面とはx0+a (a̸=0)の形をした部分アフィン空間に他ならない. a を超平面の法ベクトル(また は法線ベクトル)という. x0= (x(0)i ), a= (ai)とすると,x= (xi)Rn に対して

xx0+a ⇐⇒ (a,xx0) = 0 ⇐⇒ a1(x1−x(0)1 ) +a2(x2−x(0)2 ) +· · ·+an(xn−x(0)n ) = 0 が成り立つ. 最後の等式を超平面x0+a の方程式と呼ぶ. b=n

i=1aix(0)i と置けば,方程式は a1x1+a2x2+· · ·+anxn+b= 0

とも書ける. また, x= (xi)Rn と超平面x0+a との距離は (a,xx0)

a2 a

=(a,xx0)

a =|a1x1√+a2x2+· · ·+anxn+b| a21+a22+· · ·+a2n により与えられる.

x0,x1,x2, . . . ,xn1 Rn は一般の位置にあるとし, yj = xj x0 (1 j n−1) と置く. この とき, L = x0+y1,y2, . . . ,yn1x0,x1,x2, . . . ,xn1 を含む (ただひとつの) 超曲面である. いま y1,y2, . . . ,yn1 のベクトル積y1×y2× · · · ×yn1 (cf.§17.4)を a と置くと, aLの法ベクトルを与 える. つまりL=x0+a. また,y=xx0 と置くと,ベクトル積の定義より

(a,y) =y1y2 . . . yn1 y となるが,この行列式は

1 1 1 . . . 1 1

x0 x1 x2 . . . xn1 x =

1 0 0 . . . 0 0 0 y1 y2 . . . yn1 y に一致する. 以上より,超平面L の方程式は

1 1 1 . . . 1 1

x0 x1 x2 . . . xn1 x = 0 により与えられることがわかる.

F.8 L1, L2, . . . , Lrを Rn 内の超平面,aiLi の法ベクトルとする. このとき,a1,a2, . . . ,ar が1 次 独立ならば,L1∩L2∩ · · · ∩Lrn−r次元の部分アフィン空間であることを示せ.

演習問題

F.1 Rn の空でない部分集合 Lに対して次の条件(a), (b)は互いに同値であることを示せ:

(a) L は部分アフィン空間.

(b) 任意のx,x∈Lとスカラーt に対して(1−t)x+tx∈L.

F.2 Rn の 2つの部分アフィン空間の共通部分は,空集合でなければ部分アフィン空間であることを示せ.

F.3 f :RnRmを線型写像とする.

(1) Rn の部分アフィン空間のf による像は(Rmの)部分アフィン空間であることを示せ.

(2) Rm の部分アフィン空間のf による逆像は, 空集合でなければ(Rn の)部分アフィン空間であるこ とを示せ.

F.4 x0,x1,x2, . . . ,xrRny0,y1,y2, . . . ,ysRn に対して次の同値性を示せ:

y0+y1y0,y2y0, . . . ,ysy0⟩ ⊂x0+x1x0,x2x0, . . . ,xrx0

⇐⇒

⟨ ( 1 y0

) ,

( 1 y1

) ,

( 1 y2

) , . . . ,

( 1 ys

) ⟩

⟨ ( 1 x0

) ,

( 1 x1

) ,

( 1 x2

) , . . . ,

( 1 xr

) ⟩ .

F 幾何学的説明 155 F.5 (1) t(x0, y0), t(x1, y1),t(x2, y2)R2が一般の位置にあるとき,これらを頂点とする三角形の面積は

1 2

1 1 1

x0 x1 x2

y0 y1 y2

の絶対値に一致することを示せ.

(2) t(x0, y0, z0),t(x1, y1, z1),t(x2, y2, z2),t(x3, y3, z3)R3 が一般の位置にあるとき, これらを頂点と する四面体(三角錐)の体積は

1 6

1 1 1 1

x0 x1 x2 x3 y0 y1 y2 y3

z0 z1 z2 z3

の絶対値に一致することを示せ.

G 内積とデータ解析

本節では,計量ベクトル空間の理論の立場から多変量データ解析の初歩を概説する. 以下ではスカラーの 範囲はRとし,数ベクトル空間Rm を標準的な内積により計量ベクトル空間と見なす.

G.1 基礎概念

40 人のクラスで5 教科の試験を実施すると, その得点の一覧表は (40,5) 型の行列と見なすことができ

る. 同様に,m人(あるいはm個)の対象にn種類の試験や調査を実施すれば(m, n)型の行列が得られる.

上で挙げた例の場合だと,行列の第i行はi番目の人の得点を表し,第j 列はj 番目の教科の得点を表して いる.

(xij) =(

x1x2 . . . xn)

を上のようにして得られた行列とするとき, xj:= 1

m

m i=1

xij =(xj,1) mxj の平均といい,

e

xj :=xj−xj1=







x1j −xj x2j −xj

... xmj−xj







を偏差ベクトルという. ここで1は全ての成分が1であるようなm次のベクトルを表す. また, Cov(xj,xk) := 1

m

m i=1

(xij−xj)(xik−xk) =(xej,xek) mxjxk の共分散といい,

Var(xj) := Cov(xj,xj) = 1 m

m i=1

(xij−xj)2= ∥exj2 m

xj の分散という. Var(xj)はxj の成分のバラツキ具合を測る量で, Var(xj) = 0であることはexj =0, すなわちx1j=x2j=· · ·=xmj と同値である. なお

Var(xj) = ∥e√xj mxj の標準偏差という.

以下では,簡単のためn= 2であるとする. 得られた行列を

(x y)

=





x1 y1

x2 y2 . . . . xm ym





と書くことにし, x,y の平均と偏差ベクトルをx, y と ex,ye で表す. また,x,y の成分が表している量(変 量という)を単にx, yと書くことにする. 2m個のデータx1, y1, x2, y2, . . . , xm, ymxy平面上のm個の 点(x1, y1),(x2, y2), . . . ,(xm, ym)として表したものを散布図という.

G 内積とデータ解析 157

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