3 中国の対外貿易と人民元為替レート
3.1 中国国際貿易の現状
3.1.5 貿易形態別および企業形態別の推移
中国の貿易構造は、加工貿易を基軸としつつ、電気機器(2018 年 26.3%)、一般機械
(16.8%)紡績類(6.4%)、その他(50.5%)となっている。中国の輸出の中で加工貿易
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10による輸出が2000年から2007年まで50%前後を占めており、2008から転落し、2018年
は32%に低下したが、依然として3割を示している。2018年、中国の輸出においては、一
般貿易は14010億ドル(構成比56.3%)、加工貿易が7972億ドル(32.0%)、その他が2892
億ドル(11.6%)となった。一方、輸入の中加工貿易による輸入が2000年から2007年ま
で40%前後を占めており、2008から転落し、2018年は22%になった。輸入においては、
一般貿易は12734億ドル(構成比59.7%)、加工貿易が4704億ドル(22.0%)、その他が 3913億ドル(18.3%)となった(図3-16と図3-17)。
図3-16 輸出において貿易形態別の推移 単位:10億ドル
出所:中国統計年鑑より作成
10 中国統計年鑑により、加工貿易とは、中国の会社(生産企業)と外国の会社(委託企業)が原 料の輸入と製品の輸出をセットにした貿易取引契約を結んで実施するものと定義される。したがっ て中国の会社は対外貿易権のある企業でなければならないが、対外貿易権のない中国の会社は貿易 商社などを経由して加工貿易を行うことになる。来料加工方式と進料加工方式という2つがある。
来料加工方式とは、外国企業が中国企業に原材料を無償で提供し、完全後の製品は全て委託したが いこ企業が引き取り、中国企業は加工賃のみを受け取る貿易取引のことである。進料加工方式と は、中国企業が、外国企業から原材料を自ら有償で保税輸入して、出来上がった製品は中国企業が 原材料を購入した外国企業のみならず、他のどこの企業(中国国内販売を含む。だたし、30%まで に限る。)にでも輸出する貿易取引のことになる。
37 図3-17 輸入において貿易形態別の推移 単位:10億ドル
出所:中国統計年鑑より作成
2000年から2018年の期間、一般貿易について輸出入額は2053億ドルから26749億ドル に増加、年平均増加率は16.4%であった。全国の貿易に占める比率は43%から徐々に増加
し、2018年は57%前後で落ち着いている。このうち、一般貿易輸出は2000年の1052億ド
ルから2018年の14010億ドルに増加、年平均増加率は16.7%で、全国の輸出に占める比
率は42%から56%に上昇した。一般貿易の輸入額は2000年の1000億ドルから2018年の
12379億ドルに増加、年平均増加率は16.4%で、全国の輸出に占める比率は44%から60%
に上昇した。一般貿易の貿易収支は2000年の51億ドルから2018年の1271億ドルに増加、
年平均増加率は-77%で、全国の貿易収支に占める比率は21%から36%に上昇した。
加工貿易について輸出入額は2000年の2302億ドルから2018年の12676億ドルに増加、
年平均増加率は 11%であった。全国の貿易に占める比率は 48%から徐々に減少し、2018
年は28%前後で落ち着いている。このうち、加工貿易輸出は 2000 年の 1377 億ドルから
2018年の7972億ドルに増加、年平均増加率は11.2%で、全国の輸出に占める比率は55%
から32%に下降した。加工貿易輸入は2000年の926億ドルから2018年の4704億ドルま
で増加、年平均増加率は10.5%で、全国の輸入に占める比率は41%から22%に下落した。
加工貿易の黒字は451億ドルから3268億ドルに増加、年平均増加率は12.7%で、全国の 貿易収支に占める比率は186%から93%まで下落した。中国の安定した貿易黒字は、主と して加工貿易収支の黒字によってもたらされている。2000年から 2013年まで、中国の総 貿易収支の黒字よりも加工貿易収支の黒字が上回っているが、このことは、一般貿易収支
38 の赤字も加工貿易収支の黒字を補い、2014年から一般貿易も黒字に転換し、加工貿易収支 の黒字は総貿易収支に占める割合は依然として高く、中国の経済発展にとって果たしてき た役割の大きさがわかる。
図3-18 貿易収支において貿易形態別の推移 単位:10億ドル
出所:中国統計年鑑より作成
また、中国対外貿易を企業別形態からみられると(図 3-19)、中国の経済発展に大きな 役割を果たしてきた加工貿易は、独資企業を中心とする外資系企業によって主に担われて いる。企業形態別により、輸出における外資系企業の割合は2005年58%とピックに達し、
それ以後は下落な傾向で推移しており、2018年は42%となった。輸入における外資系企業
の割合は2006年60%のピックに達し、2013年から2015年を短い時間で上昇の傾向を示
したが、近年また減少している、2018年は44%となった。輸出入に占める外資企業の比率 については、輸出は2005年、輸入は2006年をピークに低下してきたものの、2018年時点 でも輸出入それぞれの4割強を外資系企業が占めている。貿易収支を貿易主体別にみると、
中国の貿易黒字の相当部分を外資系企業が稼ぎ出す状態が続いている。世界有数の貿易黒 字国となった中国だが、依然として外資系企業の寄与によるところが大きい。
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図3-19 外資系企業が中国の総輸出・輸入に占める割合の推移
出所:中国統計年鑑より作成