第 4 章 エコセメントおよび再生骨材 M を用いた超硬練りコンク
5.2 試験概要
5.2.1 検討対象および使用材料
図5-1および表 5-1に,配合記号の概略および検討水準をそれぞれ示す.
配合記号中における左のアルファベットは使用したセメント(E:Eco(普通エ コセメント))を示し,中央のアルファベットは使用した細骨材の種類(N:NS
(普通細骨材),R:RS(再生細骨材)),右のアルファベットは使用した粗骨材 の種類(N:NG(普通粗骨材),R:RG(再生粗骨材))をそれぞれ示している.
本検討で対象としたコンクリートは2種類で,ECと普通骨材を使用した超硬 練りコンクリート(ENN),およびECと再生骨材を使用した超硬練りコンクリ ート(ERR)である.これは,使用骨材の違いが,コンクリート表面の摩耗の程 度,摩耗後のすべり抵抗性に及ぼす影響を明確にするためである.
検討項目は,すべり抵抗性,表面テクスチャおよび表面性状の3項目とし,す べて摩耗促進試験機による摩耗作用を所定回数与えた後に検討した.
表5-2および表5-3に,ECおよび使用骨材の性質を示す.普通骨材につい ては,山砂(NS)および砕石(NG)を使用した.なお,砕石2005は,砕石2013 と砕石 1305 を質量比 28:72 で混合することで粗粒率を調整したものである.
再生骨材については,再生細骨材M(RS)および再生粗骨材M(RG)を用いた.
再生粗骨材Mは,JIS A 5022附属書A,附属書D「再生粗骨材Mの凍結融解試 験方法」に準拠し,F.M.凍害指数0.08以下を満たすものを採用した.なお,再生 骨材の物理的性質に関する品質規定については,3.2.1項を参照されたい.また,
使用した混和剤の性質を,表5-4に示す.なお,使用材料は,第4章で作製し
図5-1 配合記号の概略
○ ○
○ ○
検討項目 すべり抵
抗性 表面粗さ N
種類
配合
W/B 配合種類 結合材 細骨材 粗骨材
0.35 E
ERR 超硬練り R R
ENN N
表5-1 検討水準
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た超硬練りコンクリートで使用したものと同一のものである.
5.2.2 コンクリートの配合
表5-5に,超硬練りコンクリートの計画配合を示す.なお,配合については,
第4章で作製した超硬練りコンクリートの配合と同一である.また,表5-6に 実測空気量に基づいて再計算した超硬練りコンクリートの配合を示す.
3d 7d 28d 全アルカリ 塩化物イオン
3.15 4000 27.4 2-46 4-28 良 30.1 44.0 59.0 0.59 0.046
密度 (g/cm3)
比表面積 (cm2/g)
凝結 圧縮強度
(N/mm2)
化学成分 (%) 水量
(%)
始発 (h-min)
終結 (h-min)
安定性 (パッド法)
表5-2 エコセメントの性質
表乾 絶乾
山砂 NS 静岡県掛川市 2.57 2.51 2.21 1.72 68.5 3.05 1.0 再生細骨材 RS 不明 2.43 2.30 5.86 1.40 60.9 2.82 0.9 砕石2013 NG大 ― 2.65 2.64 0.51 ― ― 7.01 0.1 砕石1305 NG小 ― 2.65 2.63 0.70 ― ― 6.47 0.1 砕石2005 NG 茨城県桜川市 2.65 2.63 0.65 1.60 60.4 6.62 ― 再生粗骨材 RG 不明 2.56 2.49 2.75 1.48 59.2 6.73 ―
実積率
(%) F.M. 微粒分量
種類 表記 産地 密度(g/cm3) 吸水率 (%) (%)
単位容積 質量 (kg/L)
表5-3 骨材の性質
0.01 AE減水剤 リグニンスルホン酸化合物 淡褐色粉末 1.08~1.12 0.3 0.09
AE助剤 変性ロジン酸化合物系
陰イオン界面活性剤 茶褐色液体 1.02~1.06 1.7
塩化物イオン量
種類 主成分 外観 密度 (%)
(g/cm3)
全アルカリ量 (%)
表5-4 混和剤の性質
W NC EC BFS nS rS NG RG
NNN 0.35 2.16 2.5 120 343 ― ― 654 ― 1304 ― 0.125 0.015 2.421
ENN 0.35 2.16 2.5 120 ― 343 ― 653 ― 1304 ― 0.125 0.015 2.420
ENR 0.35 2.05 2.5 120 ― 343 ― 690 ― ― 1223 0.125 0.015 2.376
ERR 0.35 1.48 2.5 120 ― 343 ― ― 652 ― 1223 0.125 0.015 2.338
EBRR 0.35 1.52 2.5 120 ― 213 131 ― 644 ― 1223 0.125 0.040 2.330
AE減水剤 (B×%)
AE助剤 (B×%)
単位容積質 量(kg/L)
1.6 配合
記号 W/B Km Kp
目標空気 量 (%)
単位量(kg/m³)
表5-5 超硬練りコンクリートの計画配合
W NC EC BFS nS rS NG RG
NNN 0.35 2.22 3.2 119 340 ― ― 650 ― 1294 ― 0.125 0.015 2.404 21.9
ENN 0.35 2.21 3.0 119 ― 341 ― 650 ― 1297 ― 0.125 0.015 2.407 22.2
ENR 0.35 2.07 2.7 120 ― 342 ― 688 ― ― 1220 0.125 0.015 2.370 22.3
ERR 0.35 1.48 2.6 120 ― 343 ― ― 652 ― 1222 0.125 0.015 2.337 21.7
EBRR 0.35 1.49 2.1 121 ― 213 131 ― 646 ― 1228 0.125 0.040 2.340 21.3
配合
記号 W/B Km Kp
実測空気 量 (%)
1.6
単位量(kg/m³) AE減水剤
(B×%)
AE助剤 (B×%)
単位容積質 量(kg/L)
練りあがり 温度(℃)
表5-6 実測空気量に基づいて再計算した超硬練りコンクリートの配合
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5.2.3 練混ぜ方法
コンクリートの練混ぜは,公称容量 55L の強制練りパン型ミキサを用いて行 った.1バッチ当たりの練り量は35Lとした.超硬練りコンクリートの練混ぜ方 法は以下のとおりである.
セメントおよび細骨材をミキサ内に投入(このときセメントを細骨材で挟む ように投入する)→空練り 20 秒→練り混ぜ中に混和剤を混ぜた水を 30 秒間注 入→練混ぜ60秒→ミキサ電源OFF→材料かき落とし→粗骨材をミキサ内に投入
→練混ぜ60秒→練り板上に排出
5.2.4 コンクリート平板作製
図 5-1 に供試体の概要を示す.供試体はコンクリート版とし,試験面は
400×400mm,版厚を100mmとした.試験面寸法は,後述するすべり抵抗測定器
の走行位置を満足する寸法とし,版厚は,粗骨材の多い配合であることを考慮し,
使用する粗骨材最大寸法(20mm)の3倍よりさらに余裕をもつ厚さとした.供 試体は写真5-1および写真 5-2に示すように,プラスチック製の箱型の型枠 に,コンクリートを敷きならし,振動タンパで振動締固めを行いながら作製した.
型枠上面まで,単位容積質量から計算した充填率100%に相当する質量の試料を 充填し,締固めを行った後,こて仕上げを行い供試体表面の平たん性を確保した.
作製した供試体は,脱型後28日間の水中養生を行った後,外気との接触を遮断 し,湿潤状態を保ったまま 1 年間静置した.このように長期間にわたり供試体 を静置したのは,当時摩耗促進試験機が未完成であったためである.
写真5-1 型枠に敷き詰める様子 写真5-2 供試体作製完了
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