• 検索結果がありません。

表面粗し後

ドキュメント内 エコセメントおよび再生骨材を用いた舗装用 (ページ 141-147)

第 4 章 エコセメントおよび再生骨材 M を用いた超硬練りコンク

5.4 試験結果

5.4.4 表面粗し後

5.4.3項までの検討では,摩耗促進試験により表面のテクスチャ量が減り,す

べり抵抗性が低下することが確認された.しかし,版供試体表面はほぼ摩耗され ておらず,ペースト相での比較になっていることから,骨材の違いがすべり抵抗 性に及ぼす影響については確認できなかった.そこで,摩耗回数10万回を終え た両供試体の表面を,骨材が露出する程度に摩耗させ,これまでと同様の摩耗試 験および各種測定を行うこととした.これにより,使用骨材の違いが摩耗に伴う すべり抵抗性および表面テクスチャ量の変化に及ぼす影響を確認できると考え た.

版供試体の表面粗しは,写真 5-11 に示すように,高圧洗浄機を用いて摩耗 促進試験機のタイヤ走行位置に沿って洗い出しを行った.洗い出しは,写真5- 12に示すように,同程度の手触りになるように表面に骨材が露出するまで行っ た.また,摩耗促進試験機の接地圧を1.2MPaから1.8MPa(舗装調査・試験法便

覧では0.6MPa)に変えることで,更なる摩耗促進効果を図った.この両供試体

に対して,5.4.3項までと同様の検討を再度実施した.

写真5-11 高圧洗浄機による洗い出し

写真5-12 洗い出し後の表面の様子(左:ENN 右:ERR)

139

図5-14に摩耗回数に伴う 60km/h走行時の動的摩擦係数の経時変化を示す.

表面粗し前のすべり抵抗性の変化を破線で,表面粗し後のすべり抵抗性の変化 を実線でそれぞれ表している.ERRの摩耗前における µ60が比較的高い値を示 しているが,これはDFTのラバー交換直後に測定したためと考えられる.両配 合とも,µ60の値が表面粗し前と比較して顕著に増大しており,摩耗回数に伴っ て低下している. 両配合のµ60が,ラバー交換直後の測定を含んでいることを 考慮すると,ENNおよびERRともに表面粗し前と表面粗し後でほぼ同様の低下 傾向を示している.また,表面粗し後において,両配合の低下傾向が概ね同様の 傾向を示しており,すべり抵抗性の経時変化に大きな差がなかった.このことか ら,再生骨材を用いた RCCP のすべり抵抗性は,普通骨材を用いた一般的な RCCPと同様に扱うことができると考えられる.

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

1 10 100 1000 10000 100000

DFTµ60

摩耗回数 ENNERR

ENN ERR

図5-14 摩耗作用に伴うすべり抵抗性の変化(表面粗し後)

140

図5-15および図5-16に,摩耗促進試験機の回転数に伴う算術平均高さSa

(マクロテクスチャの指標)および算術平均高さSa’(マイクロテクスチャの指 標)の関係をそれぞれ示す.なお,表面粗し前の Sa および Sa’の変化を破線で 示している.

図5-15から,表面粗し前よりも摩耗回数に伴う算術平均高さSaの増減が激 しくなっているとわかる.これは,レーザ変位計の走査する位置が毎回完全に一 致しているわけではないこと,骨材が露出していることを考慮すると,走査線上 の骨材の有無によってSaの値が大きく変化したと考えられる.また,両配合と も同様の変化傾向を示した.

図5-16から,表面粗し前と比較して,算術平均高さSa’は両配合とも顕著に 増大している.また,摩耗回数に伴うSa’の低下傾向は,表面粗し前と表面粗し 後とでほぼ同様の傾向を示した.

0 50 100 150 200 250 300 350

1 10 100 1000 10000 100000

算術平均高さSa(µm)

摩耗回数(回)

ENN ENN粗

ERR ERR粗

図5-15 摩耗作用に伴うマクロテクスチャの変化(表面粗し後)

0 2 4 6 8 10 12 14 16

1 10 100 1000 10000 100000

算術平均高Sa'(µm)

摩耗回数(回)

ENN ENN粗 ERR ERR粗

図5-16 摩耗作用に伴うマイクロテクスチャの変化(表面粗し後)

141

図5-17および図5-18に,算術平均高さSaと60km走行時の動的摩擦係数 の関係および算術平均高さ Sa’と 60km/h 走行時の動的摩擦係数の関係をそれぞ れ示す.両図とも,表面粗し前のデータも併せて載せている.また,図5-18に ついては,土木研究所との共同研究において実施された,早期交通開放型コンク リート舗装(1DAY PAVE)の算術平均高さSa’と動的摩擦係数の関係も併せて載 せている.

図5-17から,Sa の増加に対して,µ60は横ばいであり,マクロテクスチャ とすべり抵抗性の間には明確な相関は確認できなかった.

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

50 100 150 200 250 300 350

DFT(µ60)

算術平均高さSa(µm)

ENNERRENN ERR

図5-17 マクロテクスチャとすべり抵抗性の関係

142

図5-18から,Sa’の増加に伴ってµ60は増加したが,その増加量は表面粗し 前と比較して小さい.土木研究研との共同研究データの,Sa’に伴うµ60の増加 量は,表面粗し前と表面粗し後の中間に位置する程度である.土木研究所との共 同研究データが,RCCPではなく1DAY PAVEを対象とした検討であることを考 慮すると,材料や配合,時期や場所等に関わらず,マイクロテクスチャの指標と なる算術平均高さ Sa’とすべり抵抗性の指標となる µ60 には相関があり,Sa’の 値が増加していくと,µ60の増加量が徐々に鈍化していくとわかる.このことか ら,すべり抵抗性に寄与するマイクロテクスチャ量の限界があると考えられる.

表面粗し前については,供試体作製時のこて仕上げ性状に,表面粗し後につい ては,高圧洗浄機による洗い出しの度合いにより,ENNおよびERRの算術平均 高さ Sa’にそれぞれ違いがみられるが,両配合とも同様の傾きで動的摩擦係数 µ60が増大しているとわかる.

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4 0.45 0.5

2 4 6 8 10 12 14

DFTµ60

Sa'(µm)

ENN粗-micro ERR粗-micro ENN-micro ERR-micro 土研1DAY 土研1DAY

図5-18 マイクロテクスチャとすべり抵抗性の関係

143

写真5-13および写真5-14に,表面粗し後の供試体における摩耗促進試験 前後の表面スキャナ画像を示す.すべり抵抗性の低下が顕著とならなかったこ とからもわかるとおり,洗い出しを行い,骨材を露出させた後においても,摩耗 促進試験前後で表面の性状に顕著な差はなかった.

本検討で使用した摩耗促進試験機では,顕著な摩耗効果が得られなかったた め,回転ラベリング試験による摩耗試験を検討予定である.

写真5-13 摩耗促進試験前後の供試体表面画像ENN(左:0回 右:10万回)

写真5-14 摩耗促進試験前後の供試体表面画像ERR(左:0回 右:10万回)

144

ドキュメント内 エコセメントおよび再生骨材を用いた舗装用 (ページ 141-147)