第1章 序論
4.5 スカート部フリクション計算精度の検討
4.5.2 計算結果と実験結果の比較
4.5.2 計算結果と実験結果の比較
スラスト側油膜厚さ 反スラスト側油膜厚さ 筒内圧実験値
摩擦力実験値 摩擦力計算値(合計) 固体接触摩擦力
図 4-22 スカート部摩擦力の実験結果と計算結果との比較 (1200 rpm, 173 kPa (IMEP), ライナ温度 80℃) ライナ温度 80℃
-40 -20 0 20 40
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Friction Force N
2 4 6 8 10
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Oil Film Thickness μm
-1 0 1 2 3
Cylinder Pressure MPa
(a) ピストン AA
(b) ピストン BB ライナ温度 80℃
-40 -20 0 20 40
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Friction Force N
2 4 6 8 10
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Oil Film Thickness μm
-1 0 1 2 3
Cylinder Pressure MPa
スラスト側油膜厚さ 反スラスト側油膜厚さ 筒内圧実験値
摩擦力実験値 摩擦力計算値(合計) 固体接触摩擦力
図 4-23 スカート部摩擦力の実験結果と計算結果との比較 (ピストン BB, 1200 rpm, ライナ温度 90℃)
(a) 173 kPa (IMEP)の場合
1200 rpm, 173 kPa (IMEP)
-80 -40 0 40 80
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Friction Force N
2 4 6 8 10 12
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Oil Film Thickness μm
-1 0 1 2 3 4
Cylinder Pressure MPa
(b) 450 kPa (IMEP)の場合
1200 rpm, 450 kPa (IMEP)
-80 -40 0 40 80
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Friction Force N
2 4 6 8 10 12
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Oil Film Thickness μm
-1 0 1 2 3 4
Cylinder Pressure MPa
(c) 680 kPa (IMEP)の場合
1200 rpm, 680 kPa (IMEP)
-80 -40 0 40 80
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Friction Force N
2 4 6 8 10 12
0 180 360 540 720
Crank Angle deg.
Oil Film Thickness μm
-1 0 1 2 3 4
Cylinder Pressure MPa
(b) 摩擦平均有効圧(FMEP)の比較
計算精度の確認や潤滑状態の解析には摩擦力波形によらなければならない.しかし,
フリクションの大小やライナ温度などに対するフリクションの傾向把握は摩擦平均有効 圧 (FMEP) に よ る 比 較 の 方 が 分 か り や す く , あ る 程 度 計 算 精 度 も 判 断 で き る . そ こ で FMEP での比較と計算精度についての再確認も行った.
図 4-24 に機関回転速度 1200 rpm, 173 kPa (IMEP)におけるスカートフリクションの測 定結果と計算結果との比較をライナ温度に対して示す.実験結果では,ピストン AA は ライナ温度の増加とともにフリクションが増加し,ピストン BB ではライナ温度 70℃付 近で最小となる傾向を示し,さらにフリクションは AA より小さかった.このようにピ ストン AA,BB とではライナ温度に対する傾向とフリクションの大きさの違いに特徴が あった.ピストン AA, BB それぞれに対応する計算結果はライナ温度に対する傾向,フ リクションの大きさ,共に測定値に比較的近い値が得られていることが分る.スカート の場合,図 3-12 に示したようにライナ温度の変化に伴い,荷重,摺動面積,オイル粘 度が変化しそれぞれがフリクションへ影響する.ピストン AA では温度に対するスカー ト荷重の増加が大きいためオイル粘度が下がってもフリクションは増加した.ピストン BB ではスカート荷重が小さくオイル粘度の影響が大きく出るため,結果として最小値 が存在する傾向を示した.ピストン BB の計算による詳細な解析は 4.6.1 項に後述する.
図 4-25(a)には 1200 rpm, 450 kPa (IMEP)におけるスカート BB の実験結果と計算結 果の比較をライナ温度に対して示す.図 4-24 と同様に良く一致していることが分かる.
さらに計算値ではスラスト側と反スラスト側に分けて示した.図 4-25(b)では図示平均 有効圧に対する結果を同様にスラスト側と反スラスト側に分けて示す.スラスト側の方 がフリクションは大きいが反スラスト側との差はそれほど大きくない(スラスト側のフ リクション割合は 52〜60%).反スラスト側のスカートを極端に小さくしたピストンも 見られるが(79),ピストン低フリクション化の 検討は反スラスト側にも十分考慮するこ とが必要なことが分かる.
図 4-24 ライナ温度に対する実験結果と計算結果との比較 (ピストン AA, BB の場合)
1200 rpm, 173 kPa (IMEP)
0 5 10 15 20
40 60 80 100 120
Cylinder Liner Temperature ℃
Skirt Friction kPa
Skirt AA, Calculated Skirt AA, Measured Skirt BB, Calculated Skirt BB, Measured