3.4 ホストの電源制御を定期的に実行するための定義例
3.4.1 自ホストの電源制御を定期的に実行する
次のようなスケジュールで,自ホストのシステム起動・停止,および電源の投入・切断を自動で実行した い場合の定義例を,Windows の場合と UNIX の場合のそれぞれについて紹介します。
表 3‒1 ジョブの運用時間とホストのスケジュール
曜日 ジョブの運用時間 ホストを停止したい時間
月 8:00〜21:00 ごろ すべてのジョブが終了〜翌日 6:00
火 8:00〜21:00 ごろ すべてのジョブが終了〜翌日 6:00
水 8:00〜21:00 ごろ すべてのジョブが終了〜翌日 6:00
木 8:00〜21:00 ごろ すべてのジョブが終了〜翌日 6:00
金 8:00〜21:00 ごろ すべてのジョブが終了〜翌日 6:00
土 8:00〜19:00 ごろ すべてのジョブが終了〜翌週月曜の 6:00
日 なし −
なお,起動時刻については月曜から土曜まで定刻ですが,終了時刻についてはジョブ運用の関係で 1〜2 時間程度変動することを想定します。
(1) Windows の場合
自ホストを電源制御する場合は,ローカル電源制御を使用します。また,電源の投入・切断についても制 御するため,電源制御装置が必要になります。したがって,次のようなシステム構成になります。
図 3‒5 自ホストの電源制御を定期的に実行するためのシステム構成(Windows の場合)
(a) ホストの起動時刻の設定
ローカル電源制御ではホストの起動ができないため,JP1/Power Monitor 側でホストの起動時刻を設定し ます。
JP1/Power Monitor でホストの起動時刻を設定する手順を次に示します。この例では,ホストの起動時刻 を 6:00 に設定するとします。
1. Windows の[スタート]メニューから,[プログラム]−[JP1_Power Monitor]−[カレンダー 設定]を選択する。
JP1/Power Monitor の[カレンダー設定]ダイアログボックスが表示されます。
2. カレンダーからホストを起動する曜日を選択し,[時刻設定]ボタンをクリックする。
[時刻設定]ダイアログボックスが表示されます。
3.[時刻]にホストの起動時刻を設定する。
ホストを起動したい時刻を設定します。この例の場合,6:00 と設定します。
4.[電源オン]ラジオボタンを選択し,[追加]ボタンをクリックする。
[時刻設定リスト]に「6:00 オン」と表示されます。
5.[OK]ボタンをクリックする。
設定した内容が登録されます。
手順 2〜5 の操作を,日曜日を除くすべての曜日に行います。
(b) ホスト停止の設定
ホストの停止については,JP1/AJS3 側でホストを停止するジョブネットを定義します。
1 日のジョブスケジュールが次のような場合,ジョブネットの定義方法には幾つかのパターンがあります。
図 3‒6 1 日のジョブスケジュール
■ JP1 イベントを使って電源制御ジョブを実行する
図 3-6のジョブネット「業務 D」の最後に,ジョブネット実行終了時に JP1 イベントを送信する JP1 イベ ント送信ジョブを定義し,その JP1 イベントを受信してから電源制御ジョブを実行するジョブネット「ロー カルオフ」を定義します。
ジョブネット「ローカルオフ」は,次のように定義します。
■ 最後のジョブネットの終わりに電源制御ジョブを定義する
図 3-6のジョブネット「業務 D」に,最後に実行されるジョブとしてローカル電源制御ジョブを定義しま す。
なお,ローカル電源制御ジョブの[終了要求種別]に[計画終了]を設定すると,電源制御ジョブの実行 時にほかのジョブが実行中のとき,ジョブの終了を待って JP1/AJS3 を停止させ,停止完了を待ってシス テムを終了できます。
また,ローカル電源制御ジョブの[終了要求種別]で[強制終了]を設定すると,電源制御ジョブの実行 時にほかのジョブが実行中のとき,実行中のジョブネットを安全に実行中断した上で JP1/AJS3 を停止さ せ,停止完了を待ってシステムを終了できます。
(2) UNIX の場合の設定例
自ホストを電源制御する場合は,ローカル電源制御を使用します。また,電源の投入・切断についても制 御するため,電源制御装置が必要になります。したがって,次のようなシステム構成になります。
図 3‒7 自ホストの電源制御を定期的に実行するためのシステム構成(UNIX の場合)
(a) ホストの起動時刻の設定
ホストの起動時刻の設定には,構成定義ファイルおよび運転スケジュール定義ファイルを使用します。こ の例では,構成定義ファイルおよび運転スケジュール定義ファイルの名称を次のとおりとします。
• 構成定義ファイル:
/usr/lib/jp1_aom/conf
• 運転スケジュール定義ファイル:
/usr/lib/jp1_aom/sch
スケジュールを設定する手順を次に示します。1. 自動起動用シェルスクリプトファイル(/usr/lib/jp1_aom/startup)を,vi などのエディターで開く。
次のような,自動起動用シェルスクリプトファイルの内容が表示されます。
2.「LANG=」の前の「: #」を削除する。
コメントとして記述されていた「
: #
」を削除し,OS から呼び出せるように設定します。3.「LANG=」の部分に,イベントを解釈するときに使用する言語種別を設定する。
ここでは「
Ja_JP.IBM-932
」を設定します。4.「/usr/lib/jp1_aom/conf」の部分を,使用する構成定義ファイル名に書き換える。
ここでは,標準構成定義ファイルをそのまま使うので,「
/usr/lib/jp1_aom/conf
」のままとします。5. 書き換えた内容を保存し,エディターを終了する。
6. 構成定義ファイル(/usr/lib/jp1_aom/conf)を,vi などのエディターで開く。
構成定義ファイルで次のようにパラメーターを設定します。
パラメーター
schedule_file
には,運転スケジュール定義ファイル(/usr/lib/jp1_aom/sch
)を指定し ます。また,JP1/AJS3 と連携して運用するため,パラメーターrestrict_ajs_exec_job
には,「y
」を 指定します。7. 書き換えた内容を保存し,エディターを終了する。
これで,構成定義ファイルの設定が完了です。
8. jaomchecc コマンドを実行し,構成定義ファイルで設定した情報の妥当性をチェックする。
次のようにコマンドを実行します。
jaomchecc /usr/lib/jp1_aom/conf
構成定義ファイルで設定した情報に誤りがあった場合は,標準エラー出力ファイルにエラー情報が出力 されます。
9. 運転スケジュール定義ファイル(/usr/lib/jp1_aom/sch)を,vi などのエディターで開く。
運転スケジュール定義ファイルで次のようにパラメーターを設定します。
月曜日から土曜日は,同じ時刻に電源オンするので,まとめて設定します。
この設定例では,自動起動用シェルスクリプトファイルに設定した構成定義ファイル(
/usr/lib/jp1_aom/
conf
)を使って運用するため,構成定義ファイル名の位置には何も指定しません。10. 書き換えた内容を保存し,エディターを終了する。
11. ホストまたは JP1/Power Monitor を再起動する。
(b) ホスト停止の設定
ホストの停止については,ホストを停止するジョブネットを定義します。
1 日のジョブスケジュールが次のような場合,ジョブネットの定義方法には幾つかのパターンがあります。
図 3‒8 1 日のジョブスケジュール
■ JP1 イベントを使って電源制御ジョブを実行する
図 3-8のジョブネット「業務 D」の最後に,ジョブネット実行終了時に JP1 イベントを送信する JP1 イベ ント送信ジョブを定義し,その JP1 イベントを受信してから電源制御ジョブを実行するジョブネット「ロー カルオフ」を定義します。
ジョブネット「ローカルオフ」は,次のように定義します。
■ 最後のジョブネットの終わりに電源制御ジョブを定義する
図 3-8のジョブネット「業務 D」に,最後に実行されるジョブとしてローカル電源制御ジョブを定義しま す。
なお,ローカル電源制御ジョブの[終了要求種別]に[監視終了]または[制限終了]を設定すると,電 源制御ジョブの実行時にほかのジョブが実行中のとき,ジョブの終了を待って JP1/AJS3 を停止させ,停 止完了を待ってシステムを終了できます。
また,ローカル電源制御ジョブの[終了要求種別]で[強制終了]を設定すると,電源制御ジョブの実行 時にほかのジョブが実行中のとき,実行中のジョブネットを安全に実行中断した上で JP1/AJS3 を停止さ せ,停止完了を待ってシステムを終了できます。