③⑦⑪ 庄)⑳
第4節 胞A及び提携による研究開発及び市場拡大への効果の分析
4−4−1 研究開発効果の分析
第2節では、M&Aや提携の柳各目的やそれらの効果面に関して、コスト低減とともに研究 開発や市場拡大の占める比重が高いという知見が得られた。そこで、この第4節では前節 で述べたM&Aや提携によるコスト低減効果との比較の観点から、同じ分析手法を用いて、
研究開発力の強化(研究開発効果)Bに対する市場の成長力m又はm 、パ←トナーシップ の形態、研究開発手段Rnの相互関係について考察する。
ここで用いる変数は、問1(自社の市場の成長力)、問10(研究開発の手段)、間12(研 究開発の効果)、間13(相手企業の市場の成長力)であるが、問1と間12、問13について は前節と同一の3段階の順序データに変換したものを用いる。また、間10については間9 と同様の処理により3段階の順序データに変換した(凱9)。
これにより、本節で用いるデータは次のように定義される(図表4−19)。ここでも、次 のような大まかな仮説を設定し、各変数の組合せのうち、どの組合せが研究開発力の強化
に好ましい影響を及ぼすかについて、前節と同様の手続きにより検証を加える。
(図表4−19)変数と値域[研究開発]
変 数
値 域
B:研究開発力の強化(問12) い
3:効果があった
R.、:研究開発力の手段(問10)
Rl :情報収集
R2:得意分野(技術)の持ち寄り 1:重視しなかった
R。:技術融合によるシナジー効果 2:どちらともいえない
R。:研究開発コストの低減 3:重視した
R5:研究開発期間の短縮
R6:相手企業の特許・パテント等の利用
m:自社の市場の成長力(問1) 1:衰退,2:成熟,3:成長 m :相手企業の市場の成長力(間13)
(酎9)問10では各研究開発の手段に対して「5:重視した」から「1:重視しなかった」までの5段階、間12で
は研究開発力の強化に関して「5‥効農があった」から「1効果はなかった」の5段階のJ l 鳳事データとして囲答を得
た。そこで、「5.重視した」、「4.ある程度重視した」、「3・どちらともいえない」、「2・あまり重視しなかった」、
「1.重視しなかった」について5及び4をまとめて「3.重視した」、「3・どちらともいえない」、を「2・どちら
ともいえない」、「2、あまり重視しなかった」及び「1・重視しなかった」を「重視しなかった」の3段階の値域に
まとめた。
仮説4−4:自社又はM&Aや提携の相手企業の成長力(成長・成熟・衰退)に応じたパー トナーシップの形態(M&A。提携)、研究開発戦略(研究開発の手段)を組合せて選択する と、研究開発力の強化に好ましい作用をもたらす。
(図表4−20)カイ2乗検定〔線形と線形〕:p値
環境条件 研究開発の手段(R.、)
ノヾ
l
自 持得 ジ技 減研 研 テ相
ト
社 場 報 ち意 l 術 究 究 ン手
ま の 収 寄分 効融 開 開 ト企 ナ た 成 集 り野 果合 発 発 等業
l は 長 に コ のの
力 ( よ ス 間 利特
注 細p値が1%有意水準を満たすもの.
匹空団
p値が5%有意水準を満たすもの.
(図表4−21)スピアマンの相関係数
研究開発の手段(R.、)
痩表中のスピアマンの
検証の結果、個々の研究開発の手段R。を重視した程度と、研究開発力の強化Bの間に相
関関係(線形関係)が認められるパートナーシップの形態、市場の成長力m又はm の組合 せは次の通りとなり、それらの場合に仮説4−4が採択される(図表4−20、21)。
まず第1にM&Aでは、自社の成長力が成熟段階であり、かつ、研究開発コストの低減又 は研究開発期間の短縮を重視した場合に、研究開発力の強化との相関が認められる(有意 水準1%)。
第2に、提携では市場が成熟段階であり、かつ、得意分野の持ち寄り、技術融合による
シナジー効果、研究開発コストの低減のいずれかを重視した場合と、市場が成長段階であ
り、かつ、研究開発期間の短縮を重視した場合に、研究開発力の強化との相関関係が認め
られる(有意水準1%)。
第3に、相手企業の市場が成熟段階であり、かつ、技術融合によるシナジー効果、研究 開発コストの低減、研究開発期間の短縮、相手企業の特許・パテントの利用のいずれかを
重視した場合と、相手企業の市場が成長段階であり、かつ、研究開発コストの低減、研究 開発期間の短縮、相手企業の特許・パテントの利用のいずれかを重視した場合に、研究開 発力の強化との相関性が認められる(有意水準1%)。
このように、有意性に問題がないと判断される変数の組合せでは、提携の方が胞Aより
も研究開発力の強化に結びつく傾向が一段と強く現れている。
第4に、以上の知見については、自社よりも相手企業の成長力との組合せの方がスピア
マンの相関係数が概ね大きく、研究開発効果を提携によって追求する際には、自社よりも
相手企業の成長力を重視した方が効果が得られやすくなっている。
4−4−2 市場拡大効果の分析
次に、M&Aや提携による市場拡大活動への効果についても検討する。ここでは市場拡大効 果Mに対する市場の成長力m又はm 、パートナーシップの形態、市場拡大手段Ⅰ。の相互関 係を考察する。分析に用いるデータのうち問1、問12(市場拡大の効果)、問13は前節と 同一のもの、問11については問10と同様の処理により3段階の順序データに変換した(注
20) 0
これにより、本節で用いるデータは次のように定義される(図表4−22)。ここでも、.次 のような大まかな仮説を設定し、各変数の組合せのうち、どの組合せが市場の拡大に好ま
しい影響を及ぼすかについて、前節と同様の手続きにより検証を加える。
(図表4−22)変数と値域[市場拡大]
変 数 値 域
1:効果はなかった
M:市場拡大効果 2:どちらともいえない
3:効果があった
工】、:市場拡大手段
競争力の維持・強化 標準の確立 での分業の確立 な地域での市場獲得
1:重視しな 2:どちらと な顧客層の獲得
3:重視した 己網の相互利用
網の相互利用 サービスの充実 ブランドイメージの向上
m :自社の市場の成長力 l :衰退 2 ,3:成長
仮説4−5:自社又はM&Aや提携の相手企業の成長力(成長・成熟・衰退)に応じたパー
トナーシップの形態(批A・提携)、市場拡大戦略(市場拡大の対象)を組合せて選択する と、市場の拡大に好ましい作用をもたらす。
情卸 間11では市場拡大の各手段に対して「5:重視した」から「1:重視しなかった」までの5段階、問12で
は研究開発カの強化に関して「5:効果があった」から「1効果はなかった」の5段階の順序データとして回答を得
た。そこで、「5.重視した」、「4.ある程度重視した」、「3t どちらともいえない」、「2・あまり重視しなかった」、
ぎナ1,盛観Lなかった」について5及び4をまとめて「3・重視した」、「3・どちらともいえない」、を「2・どちら
ともいえない」、「2.あまり重視しなかった」及び「1.重視しなかった」を「重視しなかった」の3段階の値域に
まとめたや
個々の市場拡大の手段I nを重視した程度と、市場拡大効果Mの間に相関関係(線形関係)
が認められるパートナーシップの形態、市場の成長力の組合せは、図表4−23、24の通り となる。このうち、カイ2乗検定のp値が、1%、5%有意水準を満たす組み合わせの時 に、仮説4−5は採択される。
(図表4−23)カイ2乗検定〔線形と線形〕:P値
環境条件 市場拡大手段(Mn)
市 持価 業 充顧 ジプ
ブナ 1 争
シ は
ノヾ I 円 自 碧豪 萱二 獲新 物 ?・ 社 場 鍼 界 得た 流 来客 のラ ま の 聾 で な 網 網 サ 向ン た 成 の ∠ゝ の の 1 上ド
相 互 相 互
相 の
手
力 蔓
で の の
利 用 利 用
の ス メ ビ イ衰退 0.132 1.000 0.221 0.132 1.000 自社 成熟 0920 0 257 0289 ・瓜0加撃 0.257
M&A
0.595
衰退 0.317 0.317 1.000 1.000 0.317 0.317 0.317 相手 成熟 0.757 0.245 0.493 0.130 0.171 0.536 0.970 0.773 0.477
成長 0.159 0.893 0.277 0.459 0.295 0.465 0.493 0.212 0.834
衰退
珊†●■間●■珊サ
0.597 0.417 0.700
自社 成熟 0 793 0 922 0926 〉もン姜;′ ≒躯 0237
提携
成長 0.917 0.069 0.055 0.343
衰退
相手 成熟 0.409 0.961 0.782 0.176 0.261 0.051 0.148 0.852
注 細 p値が1%有意水準を満たすもの.
[===コ p値が5%有意準を満たもの.
(図表4−24)スピアマンの順位相関係数
市場拡大手段(Mn)
実顧 のプ
ト ナ
パ t
客 向ラ サ 上ン
Ⅰ た 成 争 準
で 獲な な 網 網 の 得凄 で 要 層 の の
l ド
シー ビ イ