第 4 章 幾何ラ ン ド マーク を 併用し た分散制御に基づく 磁気ナビゲーショ ン 法 37
4.6 考察
4.6 考察
Fig. 4.13: Magnetic intensity on the travel path and reliability computed via equation [46]
の位置推定を 行う のみで正確な経路追従を 行う こ と は困難であり , 姿勢の修正などを 行う 必 要がある . Rahokら が提案し た磁気ナビゲーショ ン 法では, 多大な 調整時間を 設け る こ と で, 磁場のみを 用いて 姿勢の修正を 行う . 提案手法では, こ の調整を 行う こ と なく 磁場を 用 いた姿勢の修正を 行っ て いる . 当然ながら , 磁場の乱れが存在する よ う な地点でこ のよ う な 修正はう ま く 機能し な いが, Fig. 4.13から も わかる よ う に, 屋外環境の磁場は乱れを 有し な い区間が多く 存在する . そのため, 磁気ナビゲーショ ン 法のよ う な 調整を 行わな く と も , 磁場を 用いた姿勢修正がう ま く 機能する 区間は多く 存在する . こ れは, Fig. 4.9に示す結果 よ り , 磁場用いて 姿勢修正を 行う ナビゲータ によ り , オド メ ト リ に基づく ナビゲータ よ り も 長い距離の自律移動が行えて いる こ と から も 明ら かである . こ の結果は, 磁場を 用いた位置 推定法によ り , Fig. 1.2に示すよ う な, オド メ ト リ よ り も 正確な位置推定が実現でき て いる 結果である と いえ る .
さ ら に提案手法では, 幾何情報を 利用し た姿勢の修正法を 加え て いる . Fig. 4.9に示す結 果から , 磁場およ び幾何情報に基づく ナビゲータ, およ び幾何情報に基づく ナビゲータ を 比 較する と , 前者の方が長い距離の自律移動を 行う こ と ができ て いる こ と が確認でき る . 両者 のナビゲーショ ン 法では, 幾何情報は常に利用し て 姿勢修正が行われている こ と に留意さ れ たい. 幾何情報のみを 用いる 場合, オド メ ト リ によ る 位置推定が不確かな状態から , 幾何情 報を 用いた修正を 行う ため, 結果と し て幾何情報の対応がう ま く いかない場面が多く なっ た.
一方で磁場情報も 併用する こ と によ り , 推定の精度が上がっ た状態で幾何情報を 用いた修正 を 行う こ と ができ たため, 自律移動の距離を 長く する こ と ができ た. こ の結果も , Fig. 1.2 に示すアイ ディ アの妥当性を 示す結果になっ たと 考え る . し かし , 上記の両者のナビゲータ
4.6 考察
内において は, 常に幾何情報を 利用し た修正が行われる ため, 結果と し て ナビゲーショ ン の 精度は高く なら なかっ た. こ れに対し て , 提案手法ではシン プルな閾値を 設けて 有用な情報 を 取捨選択する 機能を 追加し た. こ れによ り , Fig. 1.2に示すよ う なアイ ディ アを 実現する ナビゲーショ ン 法が実現でき る こ と を 確認し た. セ ン サ情報に 対し て 設け た閾値や, ナビ ゲータ に付与し た優先度に関し ては経験的な設定が大き く 関与し ている が, 磁場およ び幾何 情報を 併用し て ナビゲーショ ン の精度を 向上さ せら れたこ と は, 本提案のベースアイ ディ ア を 有用性を 示すこ と ができ た結果である と 考え る .
Fig. 4.14には, 実際にロ ボッ ト が自律移動を 行なっ ている 様子を 示す. Fig. 4.14 (a)(b)(c) のよ う に, 多く の動的障害物に囲ま れながら も , 単純な閾値処理によ り それら を 動的障害物 と し て 検知する こ と で, 安定し た自律移動を 実現でき て いる . こ のよ う に, 磁場地図を 用い て大ま かに自己位置推定を 行う こ と で, 周囲に存在する 幾何的ラ ン ド マーク も よ り 効果的に 利用する こ と が可能にな る .
(a) (b)
(c) (d)
Fig. 4.14: Guiding demonstration held in ROBOMEC 2013 [46]
磁場の時間変化に対し ても , 位置推定の精度を 低下さ せずに対応でき る こ と が実験から 確 認でき た. そのため, 磁場の時間変化も , 上述し た動的障害物の検出のよ う に, 単純な閾値 処理によ り 実現でき る . すなわち , 磁場の時間変化がある と 判断さ れた場合には, 幾何的ラ ン ド マーク のみを 用いた自律移動に切り 替える こ と ができ る . 実際に図4.14 (d)に示すよ う に, 経路の側にト ラ ッ ク が存在し , 磁場が時間変化を し た場合も , 問題なく 走行する こ と が 確認でき た. こ れら のこ と を 考慮し た自律移動法を 構築する こ と で, 磁場地図を 利用し た自 己位置の効果を 有効に利用し , 安定し た自律移動を 実現する こ と ができ る .