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第 4 章 ステレオタイプ抑制における対象集団に関連する 代替思考の役割の検討

4.2.4 考察

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位ステレオタイプ的判断の得点が低かった(p < .01)。なお,「おしゃれ好きな」

項目と「集団行動をする」項目については,有意な効果はみられなかった。こ のように,男性参加者が評定した女性の優位ステレオタイプ的特性語における

「おしゃれ好きな」項目と「集団行動をする」項目の 2 項目では有意な効果は 得られなかった理由として,有意な効果が得られなかった 2 項目は,すべての 条件において,取りうる最大値が7点のところ6点前後の高い値を取っており,

天井効果が生じていたことが考えられる。

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優位ステレオタイプ的特性が活性化された場合に比べ,優位ステレオタイプ的 判断の得点が低いことが示された。この結果は,第二の仮説を一部支持するも のである。

つまり,先行研究で示されている通り(e.g., Macrae et al., 1994; Monteith et

al., 1998),単純に優位ステレオタイプ抑制を行った場合は逆説的効果が生じる

ことが示され,さらに,優位ステレオタイプを抑制するとき,非優位ステレオ タイプ的特性を代替思考として使用すると,逆説的効果が低減されやすいとい う可能性が示唆された。

本研究では,男性参加者が女性の優位ステレオタイプを抑制する際,非優位 ステレオタイプ的特性を代替思考として使用すると逆説的効果が低減されやす いという結果が得られたが,それは,一定の条件に限られていた。具体的には,

女性集団に対する男性参加者における女性優位ステレオタイプ的特性語の「無 口な」項目においてのみ得られた結果であった。したがって,男性集団につい てや,女性集団に対する女性参加者の結果については,どのような結果が得ら れるかは,本研究からはわからない。男性と女性の非優位ステレオタイプ的特 性について,日常的な接触頻度,接触期間,接触が直接的かどうかについて,

大きな差はないと考えられる。このことから,男性と女性の非優位ステレオタ イプ的特性の利用可能性については,先験的にはわからない。

しかし,女性ステレオタイプはこれまで多くの研究で扱われており(e. g., Blair

& Banaji, 1996; Blair, Ma, & Lenton, 2001; Kray, Thompson, & Galinsky, 2001; Oe &

Oka, 2003; Rudman & Phelan, 2010; Steele & Ambady, 2006),日本においても存在 することが示されている(伊藤,1978)。男性集団よりも女性集団に対するステ レオタイプが強く持たれているため,女性集団に対してのみ本研究の結果が得 られた可能性がある。そこで,以降の研究では,ステレオタイプを強く持たれ

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ていると考えられる女性集団を対象とする。

以上のことから,本研究で得られた結果が,頑健で一般化可能性のあるもの であるか検討する必要がある。そこで,研究 3 では,研究 2 での知見の頑健性 の確認と,顕在的な判断の背後にある認知的メカニズムを検討するために,実 験室実験によって優位ステレオタイプ的特性に対するアクセス可能性を潜在的 に測定する。

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4.3 研究 3:非優位ステレオタイプ的特性の代替思考としての役割

―優位ステレオタイプ的特性に対する

アクセス可能性の潜在的測定による検討―

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