【 解説】
1 グルー プ通算制 度にお ける完全 支配関係(法人 税法第 64 条 の9第1項《通算 承認 》に規 定 する政令 で定める 関係に 限る。以下3 までにおい て同じ 。)があるか どう かの判定 上、法 人 の 発 行 済 株 式 の 総 数 の う ち に 民 法 組 合 方 式 の 従 業 員 持 株 会 が 取 得 し た 株 式 及 び 法 人 の 役 員 等 が ス ト ッ ク オ プ シ ョ ン の 権 利 行 使 に よ り 取 得 し た 株 式 の 合 計 数 の 占 め る 割 合 が 5 % 未 満 である場 合には、これら の株式を 発行済株 式から 除くこと とされて いる(令 131 の 11②、
4 の2②一 )。すな わち、グルー プ通算 制度におい ては、当該「割合 」を除 いた保有 割合を も って、完 全支配関 係の判 定を行う 、という ことで ある。
2 ところ で、例 えば、グ ループ通 算制度を 適用し ようとす る事業年 度にお いて、そ の当初 は 完 全 支 配 関 係 の 判 定 上 除 か れ る 株 式 の 対 象 と さ れ て い た 従 業 員 持 株 会 の 取 得 株 式 及 び ス ト ッ クオプシ ョンの権 利行使 による取 得株式に 係る上 記1の「割合 」が5%未 満であっ たが、
そ の中途に おいて当 該「割 合」が 増加して 5%以上 となり当 該事業年 度末に は再び5 %未満 と なったよ うな場合 でも、当該「 割合」の変 動する 都度この 判定を行 うこと は要せず、単に 当 該事業年 度末にお いてそ の判定を 行えば足 りるの ではない か、とい った疑 問が生ず る。
3 この点 について は、法 令上、上記1の とおり規 定されて いるのみ である ことから すれば、
対 象となる 株式に異 動が生 じた都度 判定を行 い(つ まり、当該事業 年度末の みに判定 を行う の で は な く 、 当 該 「 割 合 」 が 5 % 以 上 と な っ た 時 に お い て も こ の 判 定 を 行 い )、 そ の 結 果 、 そ の5%以 上となっ た時に は完全支 配関係を 有して いない(つまり 、完全支 配関係が 継続し て いない)という ことにな る。した がって 、上記2 のような 場合には 、当該「割合」が5%
以 上となっ た時点に おいて 、その完 全支配関 係を有 しないも のとして 取り扱 うことと なる 。 本 通達では 、このこ とを念 のため明 らかにし ている 。
こ れらのこ とから 、グルー プ通算制 度を継続 するた めには 、通算親 法人と通 算子法人 との 間 の 完 全 支 配 関 係 は グ ル ー プ 通 算 制 度 を 適 用 し よ う と す る 事 業 年 度 の 期 間 を 通 じ て 継 続 し て いる必要 がある、 という ことにな る。
4 なお 、本通達 は、連結 納税制度 における 完全支 配関係の 判定と同 様の規 定がグル ープ通算 制 度におい ても定め られた ことから 、旧法 人税法施 行令第4 条の2《支配関 係及び完 全支配 関 係》に 係る取扱 いとして 定めてい る連結納 税基本 通達1- 2-5《連結納 税の完全 支配関
【 新 設 】( 通 算 グ ル ー プ の 完 全 支 配 関 係 の 判 定 に お け る 従 業 員 持 株 会 等 に 係 る 株 式 の 保 有 割 合の意義 )
2 -27 通 算子法人 の発行 済株式の うちに令第 131 条の 11 第 2項《通 算法 人の範囲 》の 規 定により 読み替え られた 令第4条 の2第2 項各号《 支配関係 及び完 全支配 関係》に掲 げ る株式が ある場合 の完全 支配関係 の判定は 、令第 131 条の 11 第2項 の規 定により 読 み 替えられ た令第4 条の2 第2項に 規定する「割合」が5%未 満かど うかに より行う の で あるから、例えば、通算 子法人に 係る当該 割合が 5%未満 である状 態が継 続してい た も のが5% 以上とな ったと きには、当 該通算子 法人 はその時 において 通算親 法人との 間 に 当該通算 親法人に よる通 算完全支 配関係を 有しな いことと なること に留意 する。
27
係 の判定に おける従 業員持 株会等に 係る株式 の保有 割合の意 義》を 、基本的 な取扱い を維持 し つつグル ープ通算 制度向 けに改組 した上で グルー プ通算通 達に移設 したも のである 。
【 解説】
1 通算承 認の却下 事由に ついては 、法 令上、以下 のとおり 定められ ている(法 64 の 9③各 号 )。
⑴ 通算 予定法人 (注) のいずれ かがその 申請を 行ってい ないこと (一号 )
⑵ その 申請を行 ってい る法人に 通算予定 法人(注 )以外の 法人が 含まれ ているこ と(二号 ) ⑶ その 申請を行 ってい る通算予 定法人(注)に つき次の いずれか に該当 する事実 があるこ
と (三号)
イ 所 得 の 金 額 又 は 欠 損 金 額 及 び 法 人 税 の 額 の 計 算 が 適 正 に 行 わ れ 難 い と 認 め ら れ る こ と
ロ 損 益 通 算 及 び 欠 損 金 の 通 算 の 適 用 を 受 け よ う と す る 事 業 年 度 に お い て 、 帳 簿 書 類 の 備 付け、記 録又は保 存が法 人税法施 行規則第 53 条 《青色申 告承認申 請書の 記載事項 》 か ら第 59 条《 帳簿書類の 整理保存 》までの 規定に 従って行 われるこ とが見 込まれな い こ と
ハ 備 え 付 け る 帳 簿 書 類 に 取 引 の 全 部 又 は 一 部 を 隠 蔽 し 又 は 仮 装 し て 記 載 し 又 は 記 録 し て いること その他不 実の記 載又は記 録がある と認め られる相 当の理由 がある こと ニ 法 人税の負 担を不 当に減少 させる結 果とな ると認め られるこ と
(注 ) 通 算予定 法人と は、法 人税法第 64 条の 9第1項《通 算承認 》に 規定する 親法人又 は 同条第2 項に規定 する他 の内国法 人( 子法人 )( すなわ ち、グループ 通算 制度を適 用 する親法 人又は子 法人と なれる法 人)をい う。
2 上記1 に掲げる 事由は 、⑶ハを 除き、連結納税 制度にお ける承認 の却下 事由(旧 法4の 3
② 、以下「連結 承認却下事 由」と いう。)から 実質的 には改正 が行われ ていな いのであ るが、
こ の連結承 認却下事 由のう ち、職 権により 連結納税 の承認を 取り消さ れ、又 は連結納 税の取 り や め の 承 認 を 受 け た 日 以 後 5 年 以 内 に 連 結 納 税 の 承 認 申 請 書 を 提 出 し た こ と ( 旧 法 4 の 3 ②三ハ)につい て、グル ープ通算 制度にお いても 同様の事 実関係(グルー プ通算制 度にあ っ ては、青色申告 の承認の 取消し(法 127② )の通 知を受け 、青色 申告の取 りやめの 届出書 を 提出し 、又は通 算制度の 取りやめ の承認を 受けた 日以後5 年(青 色申告の 取りやめ の届出 書 の提出に あっては 、その 届出書の 提出をし た日以 後1年 )以内に 通算承認 の申請書 を提出 し たこと(法 64 の 9①三 ~五)。以 下「 取りやめ 以後5年 等以内申 請の事 実」と いう 。)は 生 ず る に も か か わ ら ず 、 通 算 承 認 の 却 下 事 由 を 掲 げ た 上 記 1 の 法 令 に お い て は 明 示 的 に 列
【 新設】(通算 承認の却下 事由に該 当するも のの例 示)
2 -28 法第 64 条の9第 3項第2 号《通算 承認》に規定す る「その 申請を 行つてい る法人 に 通算予定 法人以外 の法人 が含まれ ているこ と」に は、例 えば、法第 64 条の 10 第1項
《 通算制度 の取りや め等》の承認を 受け、法 第 127 条第2 項《青色 申告の承 認の取消 し》
の 規定によ る通知を 受け、又は法第 128 条《青色申 告の取り やめ》に規定す る届出書 の 提 出をした 内国法人 につき 、法 第 64 条の9第 1項 第3号か ら第5号 までに 規定する 各 期 間を経過 していな い場合 において、当該内国 法人 がその申 請を行っ ている 法人に含 ま れ ているこ とがこれ に該当 する。
29
挙 されてい ない。このこと から、取りやめ 以後5年 等以内申 請の事実 が通算 承認の却 下事由 に 含まれる のか、と いった 疑問が生 ずる。
3 この点 について は、今 般の連結 納税制度 の見直 しに伴い 、取り やめ以後 5年等以 内申請の 事 実 は 上 記 1 ⑵ に 掲 げ る 事 由 に 含 ま れ る と 整 理 さ れ て 上 記 の よ う な 法 令 改 正 が 行 わ れ た も の で あ り 、 グ ル ー プ 通 算 制 度 の 通 算 承 認 の 却 下 事 由 に は 該 当 し な く な っ た と い う こ と で は な い。こ のように 、取りや め以後5 年等以内 申請の 事実が通 算承認の 却下事 由に該当 するこ と について は、改 正後の条 文の規定 振りから は疑義 はないも のの、上記1⑵ に掲げる 事由の 規 定 振 り 自 体 は 連 結 納 税 制 度 の 条 文 か ら 変 更 さ れ た わ け で は な く 通 算 承 認 の 却 下 事 由 か ら は 除 外 さ れ た よ う に も 見 え る こ と か ら 、 本 通 達 に お い て 念 の た め こ の こ と を 明 ら か に し て い る。
【 解説】
1 通算承 認の申請 を行っ た法人税 法第 64 条の9 第1項《通算 承認》に規 定する親 法人(以 下「親法人 」という 。)に 対して通 算承認の 処分が あった場 合には、グルー プ通算制 度の適 用 を受けよ うとする 最初の 事業年度(以下「 最初通 算事業年 度」とい う。)の開始の 時に当 該 親法人に よる完全 支配関 係(同 項に規 定する政令 で定める 関係に限 る。以 下同じ 。)を有 す る同条第 2項に規 定する 他の内国 法人( 子法人)の全て につきそ の承認が あったも のとみ な すことと されてい る(法 64 の 9④ )。
こ の承認が あったも のとみ なされる「他の 内国法人 」につい て、当 該最初通 算事業年 度の 開 始 の 時 の み な ら ず そ の 申 請 の 時 に お い て も 当 該 親 法 人 と の 間 に 完 全 支 配 関 係 を 有 し て い る 必要があ るかどう か、と いった疑 問が生ず る。
2 この点 について は、上 記1の「 他の内国 法人」とは、単 に法人税 法第 64 条 の9第2 項に 規 定する他 の内国法 人(= 同条第1 項に規定 する他 の内国法 人(つ まり、同 項第3号 から第 10 号 までに掲 げる法 人を 除いた、い わゆる通 算子 法人にな れる法人 ))を いうにす ぎないの で あ り 、 親 法 人 が 通 算 承 認 の 申 請 を 行 っ た 時 に 当 該 親 法 人 と の 間 に 当 該 親 法 人 に よ る 完 全 支 配 関 係 が あ る か ど う か ま で は 問 わ な い の で あ る か ら 、 親 法 人 に 対 し て 通 算 承 認 の 処 分 が あ っ た 場 合 に は 、 最 初 通 算 事 業 年 度 の 開 始 の 時 に 当 該 親 法 人 と の 間 に 完 全 支 配 関 係 を 有 す る「他の内 国法人 」の全て にその承 認があっ たもの とみなさ れるとい うこと になる。したが っ て 、 通 算 承 認 の 申 請 時 に は 当 該 親 法 人 と の 間 に 当 該 親 法 人 に よ る 完 全 支 配 関 係 を 有 し な い 法 人 も 、 当 該 申 請 時 か ら 最 初 通 算 事 業 年 度 開 始 の 時 ま で の 間 に 新 た に 当 該 親 法 人 と の 間 に 完 全 支 配 関 係 を 有 す る こ と と な っ た 場 合 に は 、 こ の 承 認 が あ っ た も の と み な さ れ る 他 の 内 国法人に 該当する ことと なり、当該法人 にもこの みなし承 認の効力 が及ぶ こととな る。本 通 達におい て、この ことを 留意的に 明らかに してい る。
ここで 、本通達 の親法人 は、こ の新たに 完全支配 関係を有 すること となっ た日以後 遅滞な く 、所定の 書類( 完全支配 関係を有 すること となっ た旨を記 載した書 類)を 納税地の 所轄税 務 署長に提 出する必 要があ る(令 131 の 12③、規 27 の 16 の8 ③)ことに 併せて留 意が必 要 である。
3 なお 、本通達 は、連結 納税制度 における みなし 承認と同 様の規定 がグル ープ通算 制度にお
【 新 設 】( 最 初 通 算 事 業 年 度 開 始 の 時 ま で の 間 に 完 全 支 配 関 係 を 有 す る こ と と な っ た 法 人 の みなし承 認)
2 -29 法第 64 条の9第 2項《通 算承認》に規定 する他の 内国法人 が、既 に同項の 規定に よ り通算承 認の申請 を行っ た同条第 1項に規 定する 親法人と の間に、当 該申 請の時か ら 当 該親法人 の最初通 算事業 年度(法 第2編第 1章第 1節第 11 款 第1目《損 益通算及 び欠 損 金の通算 》の 規定の適用 を受けよ うとする 最初の 事業年度 をいう 。以下2 -37 までに お いて同じ 。)開始の時ま での間に 、新たに 当該親 法人によ る完全支 配関係 を有する こと と なった場 合におい て、当 該親法人 に対して 通算承 認の処分 があった ときは、同条第4 項 の規定に より、当該 他の 内国法人 について も通算 承認があ ったもの とみな すことに 留 意 する。