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禁煙支援

ドキュメント内 第14回日本禁煙学会学術総会抄録集PDF版 (ページ 117-123)

(J-STOP)

一般演題 4  禁煙支援

禁煙外来成功者継続へのアプローチ 櫻 庭 典 子

【はじめに】当院は H18 年に禁煙外来を開設し、禁煙教育に力を入れている。昨年は年間 21 人の禁煙成 功者がいた。禁煙外来にて禁煙成功しても再喫煙し、再受診する人も少なくない。終了後の禁煙状況を把 握し、再喫煙防止、禁煙継続に繋げるため追跡調査を実施したので報告する。

【対象と方法】2019.1 月〜 2020.3 月(14 カ月間)に禁煙外来を受診した 37 人中、禁煙成功者 21 人に対し、

禁煙外来終了後 3 カ月、6 カ月後に電話、又は受診時に禁煙状況を聞き取り調査した。

対象 21 名(男性 12 名、女性 9 名)平均年齢 50.8 歳(男性 50.3 歳、女性 51.5 歳)

【結果】この期間の禁煙成功率は 57%だった。30 代の年代別禁煙継続率は他の年代に比べ低かった。理由 としては勤労世代であり定期受診が難しい事が挙げられた。禁煙外来終了後の継続率は 3 カ月では 90%

だが、6 カ月後 65%と 25%減となった。(現在追跡調査中)再喫煙に至る時期は患者背景により様々ではあっ たが、本当は禁煙したいとの思いを持っている人もいた。再喫煙者に対して禁煙外来は一度きりではなく 何度もできる事を伝える事により再度の禁煙外来受診に繋がった事例もあった。禁煙外来終了後は医療者 のサポートなしで禁煙していく事になる。継続維持の為、3 カ月後、6 カ月後の電話連絡や他疾患での定 期受診時などの関りや声がけはモチベーションにも繋がり、不安なことがあれば気兼ねなく相談できると いう安心感を得たという回答だった。

【考察】当院の喫煙率は 10.3%と全国平均より低い。勤労世代が多い為、連絡が取れず確認できない事例 もあり、電話連絡以外の方法も含め、患者に合った連絡方法を考えるきっかけとなった。禁煙外来通院中 は定期的受診になっており、良いことも悪いことも相談できアドバイスを得る。禁煙する事への意欲や禁 煙継続のモチベーションも増すと感じた。禁煙外来終了後の状況確認は、禁煙継続者はモチベーションの 維持につながり、再喫煙者には禁煙について改めて考えるきっかけとなった。禁煙外来終了時の個々の(継 続)自信の程度により、追跡期間を変えアドバイスをする事で長期間の禁煙継続に繋がる可能性がある。

【結語】再喫煙の理由は個人で異なり、ライフスタイルに合わせ具体的にアドバイスする事で禁煙(再チャ レンジ)する為の意欲に繋がると考える。今後も禁煙継続するために関わりを持ち、タバコに対する葛藤 を傾聴し長期禁煙継続を支援したい。

内科 おひさまクリニック

木村あゆ美、山内美穂子、北川 直美、冨山 月子

O4-03

2019 年度看護職向け禁煙支援研修会の教育効果(1)

−プログラム内容・評価方法・参加者背景−

瀬 在   泉

【目的】

2019 年度に都道府県看護協会(13 か所)と共催して行った看護職向け禁煙支援研修会の教育効果を明ら かにする。本演題ではプログラム内容及び評価方法、参加者の背景を報告する。

【方法】

<プログラム内容>

「能動喫煙や受動喫煙の害などの情報提供」、「カウンセリングスキルを含めた患者等に対する禁煙支援」

について、講義と演習(質問紙調査を含めて約 5 時間)

<評価方法>

研修会前後に無記名式質問紙調査を実施。

主な調査項目:

研修会前→基本属性、看護職勤務年数、禁煙支援年数、禁煙支援状況 研修会後→研修会の満足度や理解度、役立ち度等

研修会前後→禁煙支援・行動変容支援全般の面接の自己効力感、禁煙支援面接の重要性、禁煙支援面接の 効果の自覚的な認識、担当患者の禁煙動機やリスク認知、所属組織の禁煙支援への重要度、禁煙支援面接 の一貫性

本研究は国立がんセンターの研究倫理審査委員会に報告の上実施した。

【結果】(参加者の背景)

回答看護職数(研修会参加人数):山形 46(51)、熊本 69(71)、栃木 23(25)、千葉 26(27)、群馬 22(25)、北海 道 70(71)、山梨 40(50)、大阪 74(82)、京都 32(37)、沖縄 53(67)、島根 35(30)、埼玉 109(119)、愛知 21(22)、合 計 620(677)

平均年齢 44.2 ± 10.6 才、平均勤続年数:19.7 ± 10.4 才、

職種:看護師(80.5%)、保健師(14.8%)、准看護師、助産師

勤務先:病院(72.7%)、診療所(8.2%)、健診機関、保健所・保健センター等 喫煙経験:現在も喫煙 7.4%、過去喫煙 25.6%

日常的に禁煙支援に携わっている者:43.3%

禁煙支援実施状況(5A):(必ず行う者の割合)

喫煙状況の確認→ 37.4%、禁煙しましょうと伝える→ 16.2%、ステージの把握→ 15.2%、具体的禁煙方法 の指導→ 4.7%、専門家の紹介→ 5.8%

【考察】

本研修参加者は平均約 20 年の看護職経験年数を有し、病院の看護師が最も多かった。一方で、日常的に 禁煙支援に携わっている者は約 4 割であり、喫煙状況を確認する者は 4 割に満たず、具体的な禁煙方法の 指導や専門家の紹介もほとんど未実施であった。本研修参加者は積極的に臨床場面にて禁煙支援を実施で きていないことが推察された。

*本事業はグローバルブリッジに基づく研究費にて実施

防衛医科大学校 医学教育部 看護学科、国立がん研究センター  がん対策情報センター 谷口 千枝2,3、平野 公康 ²、若尾 文彦 ²

¹ 防衛医科大学校 医学教育部 看護学科、² 国立がん研究センター  がん対策情報センター、

³ 愛知医科大学 看護学部

一般演題 4 禁煙支援

2019 年度看護職向け禁煙支援研修会の教育効果 (2)  研修会前後の評価結果

-谷 口 千 枝

【目的】2019 年度に都道府県看護協会(13 か所)と共催して行った看護職向け禁煙支援研修会の教育効果 を明らかにする。本演題では禁煙支援研修会前後における参加者の変化について報告する。

【方法】研修会参加者のうち回答看護職者 620 名(山形 46、熊本 69、栃木 23、千葉 26、群馬 22、北海道 70、山梨 40、大阪 74、京都 32、沖縄 53、島根 35、埼玉 109、愛知 21)の結果を分析した。本研究は国 立がんセンターの研究倫理審査委員会に報告の上実施した。

主な調査項目:

研修会後→研修会の満足度や理解度、役立ち度等

研修会前後→禁煙支援・行動変容支援全般の面接の自己効力感、禁煙支援面接の重要性、禁煙支援面接の 効果の自覚的な認識、担当患者の禁煙動機やリスク認知等

【結果】禁煙支援に携わっている者は、267 名(43.3%)であった。普段の仕事に非常に・ある程度役立つ と回答した者は全体の 95%を占めた。研修前後で禁煙支援の面接全般の自己効力感(研修前:平均 3.41

(SD:2.1)、研修後:5.83(SD:1.7))、臨床活動の中での禁煙支援の面接を行う価値(研修前:平均 6.31(SD:2.8)、

研修後:7.59(SD:2.2))、担当する対象者にとって禁煙する重要性(研修前:平均 8.28(SD:2.3)、研修後:

8.52(SD:2.0))と統計学的有意に変化した。

「タバコについて対象者に尋ねることは、対象者の禁煙の可能性を高めるか」の問いに対して、強くそう 思う、そう思うと回答した者は、研修前 324 名(52.4%)、研修後 535 名(87.1%)(p<0.001)、「禁煙につ いて患者や利用者と話し合うことは、関係性を良くする」研修前 207 名(16.7%)、研修後 430 名(69.9%)

(p<0.001)、「看護職は禁煙のためのサポートに重要な役割をはたす」研修前 543 名(87.6%)、研修後 599 名(97.4%)(p<0.001)であった。

【考察】都道府県看護協会で行った禁煙支援研修会は、研修前後で対象者の禁煙支援の自己効力感、禁煙 支援の価値観、重要性を統計学的有意に高め、看護職の行う禁煙支援への認識を前向きに変化させた。今 後は長期的なセミナーの効果評価を行う必要があると考えられた。

*グローバルブリッジに基づく研究費にて実施

愛知医科大学 看護学部

瀬在  泉2、平野 公康³、若尾 文彦³

¹ 愛知医科大学 看護学部、² 防衛医科大学校 医学教育部 看護学科、

³ 国立がん研究センター  がん対策情報センター

O4-05

ニコチンガムを使用した数日間のタバコを吸わない生活経験による、

禁煙に対する行動変容と自己効力感の変化について 泉 水 貴 雄

【背景と目的】禁煙治療の受診率向上を目指したサービスとして、オンライン禁煙プログラムを展開して いるが、プログラムを採択している健康保険組合の喫煙率から推定される喫煙者の内、プログラムへの参 加者は数パーセントに留まっており、治療参加者を増やすための施策が急務となっている。そこで、卒煙 をゴールにするのではなく、主体的にタバコを吸わない数日の禁煙成功体験を積むというライトなプログ ラムを開発した。その先行実施結果について、禁煙行動変容とセルフエフィカシーの変化について考察す る。

【方法】週末などの数日間だけ気軽に禁煙にチャレンジする「ノンスモ禁煙プログラム」の提供を開始し た。参加希望者が申し込みをすると、禁煙に役立つ情報が1日1回メールで発信され、10 日間のメール とチャットによる情報提供を行う。ニコチンガム到着後、参加者自身のタイミングで数日間(3日間を想 定)の禁煙にチャレンジする。申し込みから 10 日後にアンケートを実施し、禁煙の状況、今後の禁煙に 対する考え、発信された情報に関する印象についてスコア化し禁煙行動と自己効力感について検証した。

【結果】先行的に実施した参加者約 300 名のアンケート結果から、約 70% の方が数日間の禁煙に成功し、

45% 以上の方がプログラム終了後も禁煙継続しており、約 50% の方が今後も機会があれば禁煙にチャレ ンジしたいと回答した。また約 90% の方が禁煙ノウハウ情報を役立ったと回答した。

【結語】ニコチンガムを使った数日間の禁煙チャレンジは、主体的にタバコを吸わない生活を経験すると いう成功体験を積むプログラムである。適切な情報とフォローを行うことにより、自己効力感(社会的認 知理論:バンデューラ:達成経験、言語的説得、想像的体験、承認)を向上させ、禁煙行動ステージを維 持期に移行させることが確認された。禁煙治療の標準手順書にも記載があるように、3〜4回の禁煙チャ レンジによって卒煙を迎える喫煙者にとって、チャレンジハードルの高くないニコチンガムを使った数日 間の禁煙体験は、次の禁煙行動に繋がり、禁煙成功率を上げることに寄与できる可能性が示唆された。今 後は、ノンスモ禁煙プログラム後に医師による治療に移行し、再喫煙を防止することができるかについて 検証したい。

株式会社リンケージ 青木 美弥 ¹、石澤 哲郎 ²

¹ 株式会社リンケージ、² ワーカーズクリニック銀座

一般演題 4 禁煙支援

ドキュメント内 第14回日本禁煙学会学術総会抄録集PDF版 (ページ 117-123)