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熱源機器のリニューアル内容の実態

第 6 章 既存地域熱供給システムのリニューアル傾向の調査分析

6.2 既存地域熱供給システムにおける熱源機器のリニューアル内容の調査

6.2.2 熱源機器のリニューアル内容の実態

図 6.2.2に東京都特別区内の地域熱供給システムの改修実態、表 6.2.1に分析対象のDHC地区

の概要を示す。本研究では東京都特別区の地域熱供給システム61地区のうち熱供給事業便覧から エネルギー効率の算出が可能であった49地区を対象とし東京都環境局実績報告書平成21年度から 平成27年度版を用いて熱源機器の改修件数、改修による機器容量の変化を明らかにする。

機器改修を行っている地区は23件あり、機器改修を行っていない地区は26件であった。東日本 大震災を背景に、平常時の熱供給システムのエネルギー効率の向上だけで無く災害時の事業継続(以

下、BCP:Business Continuity Plan)性能も重要視されるようになってきたことから、CGSは今後の

地域熱供給にとって重要なシステムになると考えられる。その為、本章では熱源機器を改修した熱 供給地区23件の内、CGSの導入が無い地区17件を対象に調査分析を行い、CGSを導入した熱供給 地区の調査は次章で行う。

図 6.2.2 東京都特別区の地域熱供給システムの改修実態 調査対象の

地域熱供給プラント 49件

熱源機器改修有りの 地域熱供給プラント

23件

熱源機器改修無しの 地域熱供給プラント

26件

CGSの 導入有り

8件

CGSの 導入無し

18件 東京都特別区内の 地域熱供給プラント

61件

調査対象外の 地域熱供給プラント

12件

CGSの 導入有り

7件

CGSの 導入無し

5件 CGSの

導入有り 6件

CGSの 導入無し

17件

表 6.2.1 分析対象DHC地区の概要

エネルギー効率の算出の可否 改修の有無 CGSの導入有り 分析対象地区

DHC 1 算出可能 改修有 分析対象

DHC 2 算出可能 改修有 分析対象

DHC 3 算出可能

DHC 4 算出可能 改修有 分析対象

DHC 5 算出可能 改修有 分析対象

DHC 6

DHC 7 算出可能 改修有 分析対象

DHC 8 算出可能 改修有 分析対象

DHC 9 算出可能 改修有 CGS導入有

DHC 10 算出可能 CGS導入有

DHC 11 算出可能 CGS導入有

DHC 12 算出可能 CGS導入有

DHC 13 算出可能 改修有 CGS導入有

DHC 14 算出可能 CGS導入有

DHC 15 CGS導入有

DHC 16 改修有 CGS導入有

DHC 17 算出可能 改修有 CGS導入有

DHC 18 算出可能 CGS導入有

DHC 19 算出可能 改修有 CGS導入有

DHC 20 算出可能 CGS導入有

DHC 21 算出可能

DHC 22 算出可能 改修有 CGS導入有

DHC 23 CGS導入有

DHC 24 算出可能 改修有 CGS導入有

DHC 25 算出可能

DHC 26 算出可能 改修有 分析対象

DHC 27 算出可能 改修有 分析対象

DHC 28 算出可能 改修有 分析対象

DHC 29 算出可能 DHC 30

DHC 31 算出可能 CGS導入有

DHC 32 算出可能 DHC 33 算出可能 DHC 34 算出可能

DHC 35 CGS導入有

DHC 36 CGS導入有

DHC 37 算出可能 DHC 38 算出可能 DHC 39 算出可能 DHC 40 算出可能 DHC 41

DHC 42 算出可能 改修有 分析対象

DHC 43 算出可能 改修有 分析対象

DHC 44 算出可能 DHC 45 算出可能 DHC 46 算出可能 DHC 47 算出可能 DHC 48 算出可能 DHC 49 算出可能

DHC 50 算出可能 改修有 分析対象

DHC 51 改修有

DHC 52 算出可能 改修有 分析対象

DHC 53 算出可能 改修有 分析対象

DHC 54 算出可能

DHC 55 算出可能 CGS導入有

DHC 56 算出可能 改修有 分析対象

DHC 57 算出可能 改修有 分析対象

DHC 58 算出可能 改修有 分析対象

DHC 59 CGS導入有

DHC 60

DHC 61 CGS導入有

49 25 21 17

地区番号

地区数合計

(2) リニューアル内容の一覧

本研究では平成21年度から平成27年度版の東京都環境局実績報告書より対象地区の熱源機器改 修内容を温熱源機器側と冷熱源機器側で以下の6項目に分類し、熱源機器の具体的な改修内容とそ の傾向を明らかにする。

・撤去:既存の熱源機器を撤去すること。

・増設:既存の熱源機器と同種の機器を新たに設置すること。

・新設:既存の熱源機器と異なる種類の機器を新たに設置すること。

・更新:既存の熱源機器を撤去し、撤去されたものと同種の機器を新たに設置すること。

・撤去+増設:既存の熱源機器の撤去し、撤去されたものと異なる種類の機器を増設すること。

・撤去+新設:既存の熱源機器を撤去し、異なる種類の機器を新たに設置すること。

表 6.2.2に冷熱源機器の改修内容一覧とその地区、表 6.2.3に温熱源機器の改修内容一覧とその 地区を示す。まず、冷熱源機器側の機器改修内容を見るとヒートポンプを撤去するタイプ(1件)、 吸収式冷凍機を撤去し電動ターボ冷凍機を新設するタイプ(2件)、吸収式冷凍機を撤去し電動ター ボ冷凍機を増設するタイプ(3件)、空冷ヒートポンプと吸収式冷凍機を撤去し電動ターボ冷凍機と 水冷ヒートポンプを増設するタイプ(4件)、ヒートポンプを更新するタイプ(4件)、電動ターボ冷凍 機を増設するタイプ(2件)、スクリュー冷凍機を新設するタイプ(1件)の7タイプに分類できること が分かった。中でも吸収式冷凍機を撤去し電動ターボ冷凍機を新設または増設するタイプの改修内 容が多い傾向にあることが分かった。吸収式冷凍機を撤去し空いたスペースに高効率な電動ターボ 冷凍機を導入し冷熱源機器の効率向上を図っていると考えられる。

次に温熱源機器側の機器改修内容を見ると給湯用ヒートポンプを撤去するタイプ(1件)、炉筒煙 管ボイラを撤去し貫流ボイラを新設するタイプ(3件)、ヒートポンプを更新するタイプ(1件)、炉筒 煙管ボイラ・貫流ボイラ・給湯用ヒートポンプを更新するタイプ(3件)、炉筒煙管ボイラを増設す るタイプ(2件)の5タイプに分類できることが分かった。温熱源機器側では容量の大きい炉筒煙管 ボイラを撤去し小型貫流ボイラを新設しているタイプと炉筒煙管ボイラ、貫流ボイラ、給湯用ヒー トポンプを更新しているタイプの改修内容が多い傾向にあることが分かった。効率の高い貫流ボイ ラに改修することで温熱源機器側の機器効率を上げることが考えられる。

冷熱[17件] 容量 台数 件数 備考 ( )は件数

撤去 減少 減少 1 HP DHC.42

増加

変化なし 1 吸収式撤去→電動 DHC.27

減少 増加 変化なし

減少 増加

変化なし 1 吸収式撤去→電動 DHC.26

減少

増加 1 吸収式撤去→電動 DHC.1

変化なし 1 吸収式撤去→電動 DHC.51

減少

増加 1 吸収式撤去→電動 DHC.52

変化なし 減少 増加 変化なし

減少 4

空冷HP→電動+水冷 HP(1) 吸収式→電動(3)

DHC.7,DHC.8,DHC.53DHC.21 増加

変化なし 減少 増加 変化なし

減少

増加 1 HP→HP DHC.42

変化なし 1 HP→HP DHC.5

減少 2 HP→HP DHC.2,DHC.43 増設 増加 増加 2 電動ターボ冷凍機(2) DHC.56,DHC.58

新設 増加  増加 1 スクリュー冷凍機 DHC.50

更新

増加

変化なし

減少 撤去+増設

増加

変化なし

減少 撤去+新設

増加

変化なし

減少

表 6.2.2 冷熱源機器改修内容

温熱[10件] 容量 台数 件数 備考 ( )は件数

撤去 減少 減少 1 給湯HP HDC.7

増加 1 炉筒煙管→貫流ボイラ DHC.2

変化なし 減少 増加 変化なし

減少

増加 2 炉筒煙管→貫流ボイラ(2) DHC.28,DHC.56 変化なし

減少 増加 変化なし

減少 増加 変化なし

減少 増加 変化なし

減少 増加

変化なし 1 給湯HP DHC.43

減少 増加 変化なし

減少 増加 変化なし 3

炉筒煙管ボイラ(1) 貫流ボイラ(1)

給湯HP(1)

DHC.26,DHC.50,DHC.5 減少

増設 増加 増加 2 炉筒煙管ボイラ(2) DHC.1,DHC58

新設 増加  増加

更新

増加

変化なし

減少 撤去+増設

増加

変化なし

減少 撤去+新設

増加

変化なし

減少

表 6.2.3 温熱源機器改修内容