第3章 災害時の応急活動対策
第1節 災害発生直前の対策
風水害については、気象・水象情報の分析により災害の危険性をある程度予測することが可能なことから、
被害を軽減するためには、関係機関、報道機関を通じての情報の伝達、適切な避難誘導、災害を未然に防止 するための活動等災害発生直前の対策が極めて重要です。その際、要配慮者及び市民にとって、わかりやす い情報伝達に努めます。
1 警戒及び注意の喚起
(1) 横浜地方気象台は、県内及び沿岸の海域において気象、洪水、高潮による災害及び被害の発生するおそ れのある場合に地域を分けて警報または注意報を発表し、市民や防災関係機関の警戒や注意を喚起します。
また、24 時間体制を取っている消防本部へは県安全防災局から直ちに県防災行政通信網を通じて伝達され ます。
○ 警報及び注意報
横浜地方気象台が発表する警報及び注意報の種類及び運用の概要は、次のとおりです。
警報は、気象等の現象により、重大な災害が起こるおそれがあると予想される場合に行います。
また注意報は、気象等の現象により被害が予想される場合に行います。
警報の種類は、暴風警報、暴風雪警報、大雨警報、大雪警報、波浪警報、洪水警報及び高潮警報です。
このうち、波浪、洪水及び高潮を除く警報を「気象警報」と総称します。
なお、平成 19 年 9 月から、大雨警報発表中において大雨による土砂災害の危険度が高まり、より厳重な 警戒が必要な場合には、横浜地方気象台と神奈川県が共同で土砂災害警戒情報を発表し、土砂災害の警戒 を呼びかけています。
注意報の種類は、強風注意報、風雪注意報、大雨注意報、大雪注意報、濃霧注意報、雷注意報、乾燥注 意報、着氷注意報、着雪注意報、霜注意報、低温注意報、波浪注意報、洪水注意報及び高潮注意報です。
このうち、波浪、洪水及び高潮を除く注意報を「気象注意報」と総称します。
また、地面現象及び浸水に関する注意事項は、気象注意報に含めて発表します。
○ 特別警報
気象庁はこれまで、大雨、地震、津波、高潮などにより重大な災害の起こるおそれがある時に、警報 を発表して警戒を呼びかけていました。平成 25 年 8 月から、これに加え、今後は、この警報の発表基準 をはるかに超える豪雨や大津波等が予想され、重大な災害の危険性が著しく高まっている場合、新たに
「特別警報」を発表し、最大限の警戒を呼び掛けます。
特別警報が対象とする現象は、18,000 人以上の死者・行方不明者を出した東日本大震災における大津 波や、我が国の観測史上最高の潮位を記録し、5,000 人以上の死者・行方不明者を出した「伊勢湾台風」
の高潮、紀伊半島に甚大な被害をもたらし、100 人近い死者・行方不明者を出した「平成 23 年台風第 12 号」の豪雨等が該当します。
特別警報が出た場合、お住まいの地域は数十年に一度しかないような非常に危険な状況にあります。
周囲の状況や市から発令される避難指示・避難勧告などの情報に留意し、ただちに命を守るための行動 をとってください。
第1節 災害発生直前の対策
[各部共通]
風水害については、気象・水象情報の分析により災害の危険性をある程度予測することが可能なことか ら、被害を軽減するためには、関係機関、報道機関を通じての情報の伝達、適切な避難誘導、災害を未然 に防止するための活動等災害発生直前の対策が極めて重要です。その際、災害時要援護者に配慮するとと もに市民にとって、わかりやすい情報伝達に努めます。
1 警戒及び注意の喚起
(1) 横浜地方気象台は、県内及び沿岸の海域において気象、洪水、高潮による災害及び被害の発生するお それのある場合に地域を分けて警報または注意報を発表し、市民や防災関係機関の警戒や注意を喚起し ます。また、24 時間体制を取っている消防本部へは県安全防災局から直ちに県防災行政通信網を通じて 伝達されます。
○ 警報及び注意報
1 警報及び注意報の種類等
横浜地方気象台が発表する警報及び注意報の種類及び運用の概要は、次のとおりです。
警報は、気象等の現象により、重大な災害が起こるおそれがあると予想される場合に行います。
また注意報は、気象等の現象により被害が予想される場合に行います。
警報の種類は、暴風警報、暴風雪警報、大雨警報、大雪警報、波浪警報、洪水警報及び高潮警報です。
このうち、波浪、洪水及び高潮を除く警報を「気象警報」と総称します。
なお、平成 19 年 9 月から、大雨警報発表中において大雨による土砂災害の危険度が高まり、より厳重 な警戒が必要な場合には、横浜地方気象台と神奈川県が共同で土砂災害警戒情報を発表し、土砂災の警 戒を呼びかけています。
注意報の種類は、強風注意報、風雪注意報、大雨注意報、大雪注意報、濃霧注意報、雷注意報、乾燥 注意報、着氷注意報、着雪注意報、霜注意報、低温注意報、波浪注意報、洪水注意報及び高潮注意報で す。
このうち、波浪、洪水及び高潮を除く注意報を「気象注意報」と総称します。
また、地面現象及び浸水に関する注意事項は、気象注意報に含めて発表します。
68 【 警報・注意報発表基準一覧表 】
横浜地方気象台 平成 24 年 5 月 29 日 三浦市
府県予報区 神奈川県 一次細分区域 東部 市 町 村 等 を ま と め た
地域
三浦半島
警 報
大 雨 (浸水害) 雨量基準 1 時間雨量 60mm (土砂災害) 土壌雨量指数基準 99
洪 水
雨量基準 1 時間雨量 60mm 流域雨量指数基準 ―
指定河川洪水予報 による
―
暴 風 平均風速
陸上 25m/s
東京湾 25m/s
相模湾 25m/s
暴風雪 平均風速
陸上 25m/s 雪を伴う
東京湾 25m/s 雪を伴う
相模湾 25m/s 雪を伴う
大 雪 降雪の深さ 24 時間降雪の深さ 20 ㎝
波 浪 有義波高 東京湾 3.0m
相模湾 5.0m
高 潮 潮位 東京湾側 1.4m
相模湾側 1.2m
注意報
大 雨 雨量基準 1 時間雨量 40mm 土壌雨量基準 59
洪 水
雨量基準 1 時間雨量 40mm 流域雨量指数基準 ―
複合基準 ―
指定河川洪水予報 による基準
―
強 風 平均風速
陸上 12m/s
東京湾 12m/s
相模湾 12m/s
風 雪 平均風速
陸上 12m/s 雪を伴う
東京湾 12m/s 雪を伴う
相模湾 12m/s 雪を伴う
大 雪 降雪の深さ 24 時間降雪の深さ 5 ㎝
波 浪 有義波高 東京湾 1.5m
相模湾 2.5m
高 潮 潮位 東京湾側 1.2m
相模湾側 1.0m
雷 落雷等により被害が予想される場合
融 雪 ―
濃霧 視程
陸上 100m
東京湾 500m
相模湾 500m
乾 燥 最少湿度 35% 実効湿度 55%
なだれ ―
【警報・注意報の種類及び発表基準】
種 類 基準要素 注 意 報 警 報
大 雨 (1 時間雨量)
平 坦 地 40mm 60mm
平坦地以外 40mm 60mm
土壌雨量指数基準 59 99
洪 水 (1 時間雨量)
平 坦 地 40mm 60mm
平坦地以外 40mm 60mm
流域雨量指数基準 ― ―
大 雪 24 時間の降雪の深さ 5㎝以上 20 ㎝以上
暴 風 平均風速 - 25m/s 以上
強 風 平均風速 12m/s 以上 -
暴風雪 平均風速 - 25m/s 以上で雪を伴う
風 雪 平均風速 12m/s 以上で雪を伴う -
波 浪 有義波高 東京湾側 相模湾側 東京湾側 相模湾側
1.5m以上 2.5m以上 3m以上 5m以上
高 潮 潮位
東京湾側 1.2m 東京湾側 1.4m 相模湾側 1.0m 相模湾側 1.2m
雷 潮位 落雷等により被害が予想される場合 -
乾 燥 湿度 最小湿度 35%以下で
実効湿度 55%以下 -
濃 霧 視程 陸上:100m以下
海上:500m以下 -
霜 最低気温 4℃以下(発表期間は原則として
4 月1日~5 月 20 日) -
低 温 最低気温 夏期:16℃以下が数日継続
冬期:-5℃以下 -
着氷・着雪 著しい着氷、着雪が予想される場合 -
* 「記録的短時間大雨情報」は、東部では1時間雨量が 90 ㎜を超えた場合に発表します。
* 平 均 風 速 と は 、 1 0 分 間 の 平 均 風 速 を 用 い ま す 。
2 気象等の警報・注意報の発表区域
平成 22 年 5 月から、市町村を単位とした警報・注意報の発表区域に変更され、神奈川県では横浜 地方気象台が発表する以下の警報・注意報が対象となります。
【警 報】暴風、暴風雪、大雨、洪水、大雪、高潮、波浪
【注意報】強風、風雪、大雨、洪水、大雪、雷、乾燥、濃霧、霜、低温、着氷、着雪、高潮、波浪 なお、テレビやラジオなどでは、市町村をまとめた地域の名称でお知らせする場合があります。
「横須賀市、鎌倉市、逗子市、三浦市、葉山町」を三浦半島地域として発表します。
69
注意報
低 温 夏期:最低気温 16℃以下が数日継続 冬期:最低気温-5℃以下
霧 最低気温 4℃以下
発表期間は原則として 4 月 1 日~5 月 20 日 着氷・着雪 著しい着氷(雪)が予想される場合
記録的短時間大雨情報 1 時間雨量 100mm
* 平 均 風 速 と は 、 1 0 分 間 の 平 均 風 速 を 用 い ま す 。 その他の注意情報等
種 類 発表基準
土砂災害警戒情報
大雨による土砂災害発生の危険度が高まったとき、市町村長が避難勧告等 を発令する際の判断や住民の自主避難の参考となるよう、都道府県と気象 庁が共同で発表する防災情報
竜巻注意情報 積乱雲の下で発生する竜巻、ダウンバースト等による激しい突風が発生し やすい気象状況になったと判断された場合に発表
2 気象等の警報・注意報の発表区域
平成 22 年 5 月から、市町村を単位とした警報・注意報の発表区域に変更され、神奈川県では横浜地方気象 台が発表する以下の警報・注意報が対象となります。
【警 報】暴風、暴風雪、大雨、洪水、大雪、高潮、波浪
【注意報】強風、風雪、大雨、洪水、大雪、雷、乾燥、濃霧、霜、低温、着氷、着雪、高潮、波浪 なお、報道機関などでは、市町村をまとめた地域の名称でお知らせする場合があります。
「横須賀市、鎌倉市、逗子市、三浦市、葉山町」を三浦半島地域として発表します。
特別警報の基準と指標
現 象 特別警報の基準
大雨
台風や集中豪雨により数十年に一度の降雨量となる大雨が予想され、
若しくは、
数十年に一度の強度の台風や
同程度の温帯低気圧により大雨になると予想される場合※
暴風
数十年に一度の強度の台風や 同程度の温帯低気圧により暴風が吹くと予想 される場合※
高潮
高潮になると予想される場合※
波浪
高波になると予想される場合※
暴風雪
数十年に一度の強度の台風と同程度の温帯低気圧により雪を伴う暴風が吹くと予想される場合※
大雪
数十年に一度の降雪量となる大雪が予想される場合※※:実施に当たっては、降水量、積雪量、台風の中心気圧、最大風速などについて過去の災害事例にてらして 算出した客観的な指標を設け、これらの実況及び予想に基づいて判断をします。
3 水防活動の利用に適合する警報及び注意報
暴風雨、大雨、洪水、高潮により、重大な水害及び被害の発生するおそれがある場合に行なうことになっ ている水防活動用の気象警報及び注意報は、1の大雨警報及び注意報の発表をもって代え、水防活動用の洪 水及び高潮に関する警報及び注意報は、1の洪水及び高潮に関する警報及び注意報の発表をもって代えま す。
3 水防活動の利用に適合する警報及び注意報
暴風雨、大雨、洪水、高潮により、重大な水害及び被害の発生するおそれがある場合に行なうことにな っている水防活動用の気象警報及び注意報は、1の大雨警報及び注意報の発表をもって代え、水防活動用 の洪水及び高潮に関する警報及び注意報は、1の洪水及び高潮に関する警報及び注意報の発表をもって代 えます。
4 土砂災害警戒情報
横浜地方気象台及び神奈川県は、大雨警報発表中において、大雨による土砂災害発生の危険度が高まり、
より厳重な警戒が必要な場合に、市町村の防災活動や住民の避難行動を支援するため、土砂災害警戒情報 を市町村単位で発表します。
土砂災害警戒情報は、気象業務法、災害対策基本法に基づき、横浜地方気象台と神奈川県が共同で作成・
発表するもので、大雨による土砂災害発生の危険度が高まったときに、市長村長が行う防災活動や住民等 への避難勧告等の応急対応を適切に行うことができるよう支援すること、並びに、住民が自主避難の判断 等に役立てることを目的としています。
土砂災害警戒情報の発表基準は、大雨警報の発表中、横浜地方気象台が作成する降雨予測に基づいた指 標が、予め定めた監視基準を超えるときとします。
土砂災害警戒情報の利用にあたっては、個別の災害発生箇所、時間、規模等を詳細に特定するものでは ないこと、また、対象とする土砂災害は、技術的に予知・予測が可能な表層崩壊等のうち、土石流や集中 的に発生する急傾斜地の崩壊とし、深層崩壊や山体崩壊、地すべり等は対象としないということに留意す る必要があります。
市町村長が行う避難勧告等の発令にあたっては、土砂災害警戒情報を参考にしつつ、斜面の状況や気象 状況、神奈川県が提供する補完情報等も合わせて、総合的に判断することが大切です。
5 地方海上警報
気象庁予報部は、船舶の安全に資するため、神奈川県の沿岸を含む関東海域に対し地方海上警報を発表 します。
発表された地方海上警報は、第三管区海上保安本部から無線通信により関係船舶へ通報します。
雨を要因と する特別警 報の指標
台風等を要 因とする特 別警報の指 標
雪を要因と する特別警 報の指標