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医療・救護・防疫対策

ドキュメント内 三浦市地域防災計画 (ページ 52-55)

第2章 災害時の応急活動事前対策の充実

第8節 医療・救護・防疫対策

[行政管理部、保健福祉部、病院部、消防部、三崎保健福祉事務所]

[現状]

○ 市は、大規模な災害が発生した場合に、迅速かつ的確に医療救護活動を行うため、市立病院を地域 救護病院として位置付け、災害時に病院機能を持続して維持できるよう、自家発電機の整備を行い、

ライフライン系統の不測の事態に備え、水及び電力等の確保に努めています。

○ 市立病院では、医療品及び非常食を概ね1~3日分程度備蓄し、水は受水槽等に3日分程度が確保 されています。

○ 医療救護所が開設された場合は、市医師会に協力を求めます。また、救護活動に必要な医療品等を 供給するため、市医師会に医療品備蓄を委託しているとともに、神奈川県薬剤師会三浦支部と医療品 等の調達協定を結んでいます。

○ 神奈川県自治体病院開設者協議会を組織する県及び県内9市は、「県自治体病院災害時相互応援に 関する申し合わせ」を行い、相互応援体制を確立しています。

○ 平素から、感染症等の発生時には、県による患者・無症状病原体保有者の感染症指定医療機関への 入院勧告や、市等による患者宅の消毒などを実施しています。

○ 市は、応急救護所として、三崎保健福祉事務所、南下浦・初声両市民センターを指定しています。

[課題]

○ 発災時には、病院間の連絡がとりにくくなり、交通渋滞などにより重症者の後方医療機関への搬送 が困難になる可能性が強く、連絡体制、搬送手段など後方支援体制の見直しが必要です。

○ 三浦市立病院には、災害時に多数の傷病者が集中することから、建物、医療用機器等の施設設備の 整備のほか、医薬品、食糧の備蓄等の災害医療機能の充実が必要です。

さらに、三浦市立病院の機能を強化するため、要員の訓練・研修が重要です。

○ 災害時に速やかに「広域災害・救急医療情報システム」を通じて、各医療機関との情報受伝達を行 うため、災害時運用体制の確立が必要です。

○ 大規模災害時の医療救護の内容は、発災時は外科系が主であり、3日目以降はほとんどが内科系に 移っています。また、避難等により慣れない集団生活の中でのストレスや精神的ダメージを訴える被 災者が目立つ傾向にあり、精神科系の医療や環境の悪化に起因する疾患や持病の悪化などの慢性期の 医療を必要とするようになりました。

このことから、救護班の派遣や医薬品の供給などにも被災者のニーズに合わせた医療救護活動体制 が重要になります。

○ 災害時においては、感染症が発生しないよう、予防のための消毒などを実施する体制づくりが必要 です。

また、感染症患者が発生したときに、平常時と同様の情報の収集・提供に努めるとともに、入院が 必要な患者に対しては、感染症指定医療機関等において入院治療が受けられるよう連絡体制、移送体 制、医療体制を確保することも必要です。

○ 大規模災害時には、遺体の検案、安置、火葬、埋葬等が課題となります。

48 [取組の方向]

○ 市が行う感染症の発生防止等の対応にあたっては、三崎保健福祉事務所の指導、協力を得ながら防疫活 動に取り組みます。

○ 市は、災害時の電話回線の不通、輻輳等に備え、三浦市立病院、医療救護関係機関の間の通信手段の多 重化を推進します。

○ 市は、重篤患者等の被災地外への広域医療搬送が円滑に行えるよう、ヘリコプター臨時離着陸場の確保、

同乗医師の確保、搬送機関等の連携など具体的な対応方策や、近隣の災害拠点病院をはじめとする市外の 医療機関への協力依頼等の連携について検討します。

○ 市は、災害時医療救護活動の拠点となる三浦市立病院の環境整備に対し、必要な支援を行います。

○ 水、電気、燃料、通信、医薬品、医療材料及びその他の資機材の確保、収容可能人数の想定、提供すべ き医療の範囲など、三浦市立病院が行う災害時医療救護活動に必要な事項は、市と協議の上、三浦市立病 院において別に定めます。

○ 市は、救護所を設置した際における医師等の派遣や医薬品等の搬入に関する必要な事項を、別に定めま す。

[主な事業]

1 三浦市立病院等の機能強化

⑴ 三浦市立病院は、三浦市立病院が行う災害時医療救護活動に必要な事項を定め、これに従い必要な医薬 品や資機材等の整備を計画的に行います。

⑵ 三浦市立病院が行う災害時医療救護活動に必要な救急医療に要する経費(診療用具等の備蓄に要する経 費を含む。)に相当する額は、各年度の「地方公営企業繰出金について(通知)」に基づき定める各年度 の予算の範囲において、市が負担します。

⑶ 三浦市立病院は、災害時救護活動が円滑に行われるよう、計画に従い定期的に防災訓練等を行います。

2 医療機関相互の連携強化

⑴ 市は、広域災害・救急医療情報システムの円滑な運営に努めます。

⑵ 市は、災害時における医師会等との医療・救護・防疫に関する情報の共有化に努めます。

⑶ 市は、県が実施する医療従事者を対象としたトリアージに関する研修会等に積極的な参加を呼びかけ、

災害時医療の知識の習得や負傷者等の対応の習熟を図ります。

3 「神奈川DMAT」派遣要請

市は、必要に応じて「神奈川DMAT派遣基準」に基づく局地的な災害の発生時、市の対策本部から県知 事に派遣を要請します。また、突発的な災害時に的確に対応するため消防機関から直接指定病院に対して「神 奈川DMAT」の派遣を要請することができるので、その旨、速やかに県知事に報告し指示を仰ぐものとし ます。

4 保健福祉事務所機能との連携

⑴ 三崎保健福祉事務所は、医療救護のコーディネートを担い、管内の医療・保健活動の総合調整を行 います。具体的には、管内医療機関の被災状況や救護所等における医療ニーズの把握、救護班(医療 チーム)の受入れ・派遣調整、傷病者の搬送調整、こころのケアチームとの連絡調整、市が救護所等 で行う医療救護活動等への支援を行います。

⑵ 災害時に感染症患者が発生した場合や感染症の発生予防の対応について、さまざまな被災場面を想定し た研修などの実施には職員を積極的に参加させます。

5 災害用医薬品等の確保対策の推進

市は、災害時用の医薬品の備蓄については、県の支援を受け医薬品等の確保を図るとともに、神奈川県薬 剤師会三浦支部と連携し、医薬品等需要情報の的確な収集、医薬品等の適正な供給体制の整備を進めます。

[取組みの方向]

○ 災害時の電話回線の不通、輻輳等に備え、三浦市立病院、医療救護関係機関の間の通信手段の多重 化を推進します。

○ 重篤患者等の被災地外への広域医療搬送が円滑に行えるよう、ヘリコプター臨時離着陸場の確保、

同乗医師の確保、搬送機関等の連携など具体的な対応方策や、近隣の災害拠点病院をはじめとする市 外の医療機関への協力依頼等の連携について検討します。

○ 負傷者に対して必要な医療救護活動を行うことは、生命・身体の安全を守るため最優先されるべき課 題であり、市は、その活動拠点となる三浦市立病院の整備を推進します。

○ 市は、医療機関等がその機能を果たすためには、水、電気、燃料、通信などが必要不可欠であるた め、その確保に努めます。

○ 市は、時間経過に応じた医療救護活動の実施と、被災者のニーズに即した医薬品等の供給体制の確 保を進めます。

○ 市が行う感染症の発生防止等の対応にあたっては、三崎保健福祉事務所の指導、協力を得ながら防 疫活動に取り組みます。

[主な事業]

1 三浦市立病院の機能強化

市は、市立病院のライフラインが途絶した場合に備えて、井戸の設置や非常用自家発電設備の改修、

自家発電燃料タンクの増強など、その施設、設備の調整を計画的に進めます。

また、災害時医療資材や非常食の更新、折りたたみベッドの整備などを進めます。

2 医療機関相互の連携強化

(1) 「広域災害・救急医療情報システム」の円滑な運用に努めます。

(2) 広域医療搬送関係機関と連携方策について協議を進めるとともに、情報の共有化、訓練の実施により 具体的対応の習熟に努めます。

(3) 市は、啓発資料等の配布等により、訓練実施など病院内での実践的な防災対策の取組みを促進します。

また、医療従事者を対象としたトリアージに関する研修会等を開催し、災害時医療の知識の習得や負 傷者等の対応の習熟を図ります。

3 「神奈川DMAT」派遣要請

市は、必要に応じて、「神奈川DMAT派遣基準」に基づく局地的な災害の発生時、市の災害対策本 部から県知事に派遣を要請します。また、突発的な災害時に的確に対応するため消防機関から直接指定 病院に対して「神奈川DMAT」の派遣を要請することができるので、その旨、速やかに県知事に報告し 指示を仰ぐものとします

4 保健福祉事務所との連携

(1) 三崎保健福祉事務所には、医療ボランティアの受入調整などの医療救護に関するコーディネート機能 を備えるとともに、医療救護活動に必要な医療情報の収集・提供、被災者に対する健康管理、防疫活動、

食中毒予防等の拠点として体制が整備されるため、市はこれに連携していきます。

(2) 災害時には、精神科医療機関の被災が想定されるため、県は県保健福祉事務所等への精神科救護所の 設置・運営、精神科相談等の体制の確保などを進めます。市はこれに連携していきます。

(3) 災害時に感染症患者が発生した場合や感染症の発生予防の対応について、さまざまな被災場面を想定 した研修などの実施には職員を積極的に参加させます。

5 災害用医薬品等の確保対策の推進

災害時用の医薬品の備蓄については、県の支援を受け医薬品等の確保を図るとともに、県薬剤師会三 浦支部と連携し、医薬品等需要情報の的確な収集、医薬品等の適正な供給体制の整備を進めます。

ドキュメント内 三浦市地域防災計画 (ページ 52-55)