ll I I I l I 高純度水i 剴坥p旧I 凵}±蓋̲ 移動相
6.3.3 測定結果と考察
6.3.3.1ジェネレータカラム法の信頼性のチェック
今回初めてジェネレータカラム法による溶解度測定装置を作成したことから、まずはその装置 の信頼性のチェックを行った。信頼性をチェックするにあたり、本研究では溶解度の測定データ が豊富でかつ今回の測定対象物と溶解度レベルの近い多環芳香族(pAHs)を測定対象としたoそれ
らの溶解度を本装置によって測定し、文献データlSと比較することから信頼性のチェックを行っ
た。 ′
本装置全体でその信頼性をチェックする前に、ジェネレータカラムから発生する飽和溶液の濃 度の安定性ついて検討を行った。安定した飽和溶解度の発生は必要不可欠で、それが実現できな ければ信頼したデータを取得できない。このチェックでは、抽出カラムを外してジェネレータカ ラムから溶出した液をサンプリングしてHPLCにて分析したo図6・7と6・8に測定時間と飽和溶 解度をプロットした結果を示す。時間によらず安定したデータが得ら̀れることが確認できたoど の測定でも安定したデータが得られるまで60分以上待つことはなかった。表6・4は文献値との比 較を示している。 ANTとPHEともに実測値が文献値と良好に一致し、本研究のジェネレータカ
ラムが安定かつ信頼性の高い飽和溶解度溶液を供給できることが示された0
本研究の溶解度溶液発生条件では、カラム長さが250mmで、通液する流量は0・5‑1・Omlとし ている。これらの条件が適切であるかどうかも検討を行ったo飽和溶解度に対するカラム長さの 依存性と通液する流量の影響を調べた。その結果を表6・5に示すoこの結果より、本研究の条件 が安定かつ信頼性のある溶解度測定条件として妥当であると考えられるo
次に、抽出カラムをつなげてDCCLC法にてANTとPHEの溶解度を測定し、濃縮部に対して 濃縮器およびインジェクタ‑としての性能を評価したo図6・9には・ ANTについてカラムをつけ ない場合の溶解度の測定結果とつけた場合の結果を示す○ほぼ同じ精度で同じ値になっているこ
とから、飽和溶解度溶液を抽出カラムで損失なく濃縮でき、移動相を通液することでHPLCの分 析カラムへ100%溶出できることを確認した0本研究の∝CLC法よるANTの溶解度測定の再現 性は±1.5%以内であり、精度の高い測定であることも確認できた。
表6.4フエナントレン(PHE)とアントラセン(ANT)の25℃におけるSwの測定値と文献値の比較
&ofPHE/mg.L 1 v d 蕋 ヨr萃モ 本研究文献値18 冏クハHクi[hハ9&ニナ2
I.0020.956,1.080, I 1.0501.000,1.000,I.290 CCbテC3S c唐テC3Bテ S テCC2ツ3
0 50 100 1 50 200
通液時間/分
図6.7 通液時間とPHEの礼値
0 50 100 1 50 200
通液時間/分
図6.8 通液時間とANTの礼値
93
∫
∫ l
l
■■
■■
′ 0, 046
0, 045
0.044 l
l o. 043 I
ヽ
ヽ 0・042 ヽ
ヽ iコ
こ:「
I・1・叫uJJus
4 3 0 0 0 0
2 1 0 0 0 0
‑ ‑ I‑ ‑ ‑ ‑ I‑ I‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ I‑
■ ′
8D○○q8̲b̲■
.?.r.I;0:'T. t ■〇一■●
‑.
0 50 100 150 200 250 ′′
ノ■
′ 辻リ " 2
′ :.pE)ゼ‑6‑C‑qqO:. 白 Dトヲツ r
̲̲‑′
0 50 100 1 50 200 250
測定時間/min
図6.9 25℃におけるANTのSwと測定時間の関係(抽出
カラム使用しない場合と使用した場合の比較)
6・3・3・2 BPhsおよびTBBPIAに対する測定結果
BPhsに対する札の測定結果を表6・6と6・7に示す。測定データの環境挙動予測‑の応用を意 識して、測定温度は10℃から35℃としたoただし、 4‑日oBPhについては、 30℃付近で2液相を 形成してしまうことから、測定温度の上限を25℃としたoすべての実験において、飽和水溶液の pHが3・0付近であることより、非解離状態のBPhsのんを測定できたのではないかと考えられる。
また、文献の実測値と比較すると、 4‑MoBPhについては比較的近い値となったが、 2,4,6‑TrBPh
については本研究の値はかなり低い値であった;しかし、この大きな相違は、文献値が解離状態 の溶解度を含んでいるためと予想されるo表6・6の傾向として、分子内の臭素数が増加すると共 にSwも減少したo図6・10の25℃におけるlogSwと臭素数のプロットから、臭素が一つ増加する のにともなってんが1・4310g単位で減少したoもう一つの解離成分であるTBBP‑Aの値はHoward とMeylanのハンドブックの推算値11の数百倍であったo推算値と実測値が大きく相違した典型 例であり、本研究の重要性を示唆するものである。
表6・6 BPhsおよびTBBP‑Aの孔の測定結果 化合物
S‑(10 oC) Sw(20 oC) Sw( 25oC ) Sw( 35oC )mg・L‑) mg・L11 mg・L‑1 mg・L‑ ]
swl't (25oC)
4‑MoBPh 1 O990土1 80 1 4800士200 1 7400土200 (LLE) 2,4‑DiBPh 1 250j=20 n・m・ 2080士30 2990i50
2,4,6‑TrBPh 37・0士0・2 n・m・ 6 I.3土0.3 89.3士0.5
PeBPh O・0370土0・00 10 n・m・ o・ I 23士0.003 0.2 1 7土0.006
TBBP‑A o.0990 mm.
&litは文献値、
0. 1 73 0.228
I 4400
156+
70●
0.0261+
0.001+
1 1 ‑ 1 1
‑ ‑ 1 1 ー
+:推算値、 *:15℃の実測値、
表6.7
LLE:二液相、 mm.:測定点なし
mol・L‑1単位のBPhsおよびTBBP‑AのSw
化合物
Sw(10 oC) Sw(20 oC) mol・L‑I mol・L‑I 4‑MoBPh 6.35× 10・2 8.55× 10‑22,4‑DiBPh 4.96× 1 0 3 m.m.
2,4,6‑TrBPh 1. 12× I 0J n.m.
PeBPh 7.56× 10‑8 n.m.
TBBP‑A I.87x 10‑7 n.m.
Sw (25 oC) Sw (35 cc)
molg・L 1===:::::::コ■■■■■:::::::::≡
(LLE)
ll.8×10‑2 1・85×104 2.70×10‑4
2・52× 10 7 4.44× 10‑7
3・19×10 7 4.19×10‑7
LLE:二液相、 n.m.:測定点なし
6・3・3・3 PBBzsおよびpBI)Esに対する測定結果
pBBzsに対する測定結果を表6・8と6・9に示すo全体的に精度の高いデータが得られたが、 6臭 素化物であるHxBBzのSw値は他に比べて精度が落ちていた. HxBBzの溶解度はDCCLC法で行
う測定限界付近であると考えられる。
95
図6.10に25℃におけるPBBzsのlo軌と臭素数のプロットを行ったo臭素数の増加と共にSw は1.4710g単位で減少し、PBBzsにおける臭素置換によるSwの減少効果はBPhsと同等であったo 文献値9・11・19と比較すると、 HxBBz以外については多少の相違が確認されたものの、良好に一致
していると思われる。 HxBBzの場合は、 Howardら11とTittlemierら9の二つの文献値があり、前
者は本研究と一致するが、後者は30倍違っていた。 HxBBzの値の妥当性については健全性チェ
ックのセクションで議論する。
pBDEsに対するSwの測定結果を表6.10と6.11に示すo pBBzsと同様に臭素数が高くなるに っれて精度が落ちていくが、 2‑5臭素化物までは精度良く測定できた。 6臭素化物である
2,2,,4,4,,5,5,一HxBDEでは測定データのばらつきが他のPBDEsに比べて大きくなり、 10臭素化で あるDeBDEで非常に大きなばらつきとなった0 2,2',4,4',5,5'‑HxBDEまではDCCLC法で測定し
ていることから、このSwの値がDCCLC法の測定限界であると考えられる.つまり、濃縮時間が 90分以上必要な10 5 mg・L 1ォ‑ダーの&値がHPLCを用いたDCCLC法の測定限界である。ま た、 DeBDEの測定では、 GC‑ECDを用いたジェネレータカラム法を使用しており、分析限界が HPLCより数桁低いGC̲ECDを利用した方法でもDeBDEの&値(10 10g・L 1ォ‑ダー)付近が測 定限界と考えられる。
Tittlemierの実測値9と比較すると、 6臭素以外のPBDEsの実測値は文献値と比較的近い値と なったが、 2,2,,4,4,,5,5'‑HxBDEについては本研究の値は文献値よりも一桁低い値であった。値の
妥当性については健全性チェックのセクションで詳しく述べるが、本研究の実測値の方が妥当な
値であると考えられる。また、 DeBDEのんの実測値から、文献値のEPIwin ver3・04による推算 値が四桁以上低い値であることがわかり、改めて推算値の誤差が大きいことを認識した。図6・10 の25℃におけるPBDEsのloがWと分子内の臭素数のプロットから、臭素数が一つ増加することに
ともなう&値の減少率は約1/6であった。
一方、 HBCDのSwも表6.10と6.11および図6.10に示す. swは0.033‑0.29mg・L‑1となり、同
じ臭素数の2,2,,4,4,,5,5,‑HxBDE (0.00005mg・Lー1)やHxBBz(0.00011mg・L 1)と比較すると、 HBCD
はこれらの物質よりも数桁高い溶解度を有していた。基本構造のシクロドデカンの孔は、シクロ オクタンのんが180mg・L‑1程度であることから、ベンゼンの& (‑1790mg・L‑1)よりも数桁以上 溶解性が低く、ジフェニルエーテルのSw(‑18mg・Lll)と同等以下と考えられるo一般的に臭素数 が増加すると乱が減少することから、シクロドデカンのような基本構造を有したHBCDにおい ては臭素数増加にともなう札の減少効果は非常に小さいものと推察される。
表6.8 PBBzsのSwの測定結果
表6.9 mol・L‑1単位のPBBzsのSw
化合物
Sw(10 oC) Sw(25 oC) Sw(35 oC)
mol・L・l , mol・L‑I mol・L・l
1 ,4‑DiBBz
I i2,4・TrBBBz 1 ,2,4,5‑TeBIiz HxBBz (× 104)4・20× 10・5 7.23× 1 0‑5 1.04× loヰ
日7×10・5 2.29×10・5 3.51×10・5
4・73×10・8 1.1 1×10‑7 1.98×1017
8・60×10・11 2.00×10・10 4.23×10‑10
表6.10
PBDEsおよびHBCDの札の測定結果と文献値との比較
化合物
Sw (10 oC)
mg・L‑1Sw (25 oC) Sw (35 oC) Swllt (25oC)
mg・L‑1 mg・L‑1 mg・L‑I ref
4,4 '‑DiBDE
2,2',4,4 '‑TeBDE(× 1 03)
2,2',4,4',5‑PeBDE (xl 03) 2,2 ',4,4 I,5,5 '・HxBDE
(×105) DeBDE (× 107)
HBCD
swlitは文献値、0.0944土0.00 1 4