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根釧地方における放牧に関する問題点とその解決方向

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46. 根釧地方における放牧に関する問題点とその解決方向

107同であり、前者の増体が優れていた。

以上のように、牧草と野草を組合せた草地に放牧した牛群は、牧草が十分に存在するにもか かわらず、野草を積極的に利用したが、その程度は野草の飼料価値とほぼ符合するものと考え られた。また放牧牛の増体は、牧草だけに放牧した牛群よりも、牧草と野草を自由に選択採食 させた牛群のほうが優れていた。

8月以降は30日程度必要であるO また輪換放牧の場合、滞牧日数は 1‑‑‑3日程度が良いとされ るので、ここでは3日として次式により必要牧区数をを求めることができる。

必要牧区数= 輸換日数

適正滞牧日数

この計算結果と実態とを示したものが第3表であるo 5‑‑‑7月は必要牧区数より実際の牧区 数の方が多い場合が多く、 8‑‑‑10月はこの逆の傾向がうかがえる。したがって滞牧日数につい ていうと、 5‑‑‑7月は8‑‑‑10月より短くなっていた(表省略)08‑‑‑10月は牧草の生産量が 減少するため(第 1表)、牧区面積を広げているO その結果牧区数が少なくなり、滞牧日数が 必要以上に長くなったと考えられ、計画的に草量にみあった輪換放牧がなされているとは認め

られなかった。

1.4 

ベ ¥ i j

L 1.0 

; L L LL

0.6 

I  I  I  I  I I  I  I  1 ̲ l̲̲l ̲j

1.4 

1.0~ベベ\民主

0.6 L 

I I I  I I   I I I   I I  I I I  I I, , 

5678910 

第 2図 農 家 別 産 乳 実 績 率

1. L

績 1 .0

0.6 

‑ ・ .

y0.218x+0.780 r=0.759

0.8  1. 肱牧地面舶の充足率

第 1図 産乳実績率と放牧地面積 の充足率の関係

第 l表 月別生産草量および利用 第2表実放牧面積の必要放牧地面積

可能草量

(0 内 )

に対する比率

5月 6月 7月 8月 9月 10月 農 家 5月 6月 7月 8月 9月 10月 生

草 産且恩 8.6  0.6  A  1.5 1.2 1.1 1.0  0.5  0.1  10.8  11.0 9.2  5.4 

B  1.1  0.8  0.8  0.7  0.6  0.1  利用可能草量 5.2  6.5  6.6  5.5  3.2  0.4  C  0.3  0.7  0.5  0.5  0.5  0.1  D  0.5  0.6  0.4  0.4  0.4  0.1  E  0.6  1.1 1.0  0.8  0.3  0.1  F  1.1  0.8  1.1 1.1  0.5  0.1  平 均 0.8 0.9  0.8  0.7  0.5  0.1 

第3表 必要牧区数と実牧区数 第4表 l牧区当り年間利用回数の

の比較 実態(牧区数)

5月 6月 7月 8月 9月 10月 利 用 回 数 必 要 5  6  7  9  10  10  農 家 1~3 回 4~6回 7~9 回 10

牧区数 以 上

A  8  8  10  9  8  7  A  。 3 

B  5  6  5  6  6  B 

C  4  13  14  6  6  7  C  3  5  4 

3  6  5  5  4  4  D  3  6 

5  3  3  2  4  E  2 

6  9  11  2  2  3  10 

17  24  7  17 

各牧区の利用回数をみても(第 4表)当地方のチモシー主体草地の適正な利用回数(年間 5 回程度)と比べ妥当な利用回数は全牧区のす程度にすぎず問題で、あるO

3 )放牧地の草量と乳量の関係……第1図は生産可能乳量に対する実乳量の比率(産乳実績 率)と第 2表に示した放牧地面積の充足率との関係を示したものである。この両者には高い有 意な相関があり、得られた回帰式から乳量実績率を1.0にするための放牧地面積の充足率を求 めると約 O.8 となる。第 2 表によると、平均的にみれば 5~7 月は O.8を上まわっている。し かし8月以降はこれを下まわり、乳牛の必要量を満たしきれないことがわかる。農家個々の産 乳実績率をみても(第2図)放牧地面積の不足の著し¥.,、

c

ゃDは、この値が1.0をこえる月が ない。また8月にも必要な面積を確保できたFを除き、他のいずれの農家も8月以降の実乳量 が生産可能乳量を下まわり、現状の放牧地面積および生産草量からいうと、 8月以降の草量を 増大させる必要がある。

4 )今後検討されるべき課題

以上の問題点から、今後検討されるべ・き課題を指摘すると次のごとくであろう。

まず第 1に、放牧地の牧草生産量を適確に予測するために、草量に影響を及ぼす要因(たと えば、主体草種、施肥量・施肥時期など)別に日生草生産速度を把握することが重要であるO

これと同時に各条件下での放牧適正草丈回復日数を明らかにしておく必要がある。この両者が 明らかとなると、すで、に述べたような計算によって計画的な輪換放牧が可能となろう。

次に当面の急務として8月以降の草量不足の解決法を明らかにすべきであることが指摘でき る。

以上の他に放牧開始時の放牧適正草丈調節法や、排世ふん尿に由来する不食可繁地の処理対 策なども利用率との関連で明らかにしておくべき課題であると思われる。

FO  

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