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実験学級B組では、級友との相互行為の中から見いだされた「いいとこ」がその 選考の基準となっている。つまり、学級における一つの価値となって存在していると
はいえないであろうか。また、個人の「いいとこ」に「支援行動」の観点の記載がな かった第6チームと第7チームは、学級全体としての「いいとこ」に、相互行為の観 点の「注意しあえる」という日常的な人間関係での認証を与えていた。
一方、実験学級C組では、全般的に自己活動の中に「いいとこ」を発見し、掲載 する傾向が見て取れる。それに対して、学級全体の「いいとこ」には、協力性を挙げ た。ただ、その記載内容は行事の取り組みなど一様であった。この傾向をどのように 解釈するかは、議論の余地があろうが、実験学級C組には、級友との相互行為に注
目させた取り組みが求められるのかもしれない。
その他この第1信で、特筆すべき特徴を示しているのが、2点ある。その1点めは、
NO.1のイラストである。掲載された文字で表された「いいとこ」とは別の「いいとこ」
がイラストで示されていた。この対象となった級友を知らない者にとっては、ごく当 たり前のイラストであるが、掲載された対象者にとっては、自分を知ってもらってい
る一つの証でもあった。2霞めは、NO.9の図式化的表現である。一つの文章にまと めるというのは、確かにそれなりの能力を必要とする。この仕上がりがKJ法的な表 現は、ただのメモ書きで終わらない、ダイヤグラム的表現を示したといえよう。
続いて第2信に掲載された内容の分析である。第1信と同じようにその内容別に分 類したものを一覧にまとめたものが、Table 5.2である。
この第2信の前後の目的は、級友によって映し出された自分の「いいとこ」が、与え る「自己認知」や「自己受容」、そしてそこからくる自分の言動の「役割取得」や「貢 献感」の取得、さらには、この授業プログラム全体を通しての学級における人間関係 向上の実感と、自分が所属している学級の雰囲気の肯定化であった。
各記載を分類してみると、級友に対しての理解・受容については、「よくわかった」
という深化と、「級友のいいとこを新たに気づいた」や「級友の自分に対しての肯定的 な思いに気づいた」という発見・拡大化にまとめられる。さらに、「級友同士の肯定的 な関係を知った」という発見が示されていた。また、自己に対する理解・受容につい ては、同じく「よくわかった」という深化、「新たに気づいた」という発見・拡大化が 示されていた。また、この取り組みを自分は頑張ったんだという自己の努力の賞賛と 認知、達成感、貢献感も示されていた。
さらに、生徒の思考は、未来に対しても向けられている。自らの所属学級でのこれ からの生活に向けての意欲を喚起しているのである。その方向性も第1は、「自分の いいとこをもっと伸ばすそ」という自己の行為に向いたものであり、第2には「級友 のいいとこをこれからも見つけたい」や「級友を大切にしたい」という級友への関わ
りへの意欲を表明したものである。また、別の級友へ向いた意欲の喚起といった点で は、実験学級C組の3チームにあるように、「みんなも長所を伸ばしていってほしい」
という、保護者等の家族の感想の大半の内容と同じ、近い関係ながらも第三者的期待 感を表明した記述もあった。
実験学級である2学級間の個性の違いを見るため相対的に見ると、表記の量的な差 からくる、記載された内容の範囲の差は大きいといえる。これは、読後の印象を大き
く作用することではあるが、このような小集団での表現に長けている学級の要素や、
または、慣れているという学級の経営方針の差から生じた差と判断する。というのは、
記載された内容の質としては、特別な差は認められないからである。
Table 5.2 学級通信(第2信)に掲載された自他の認知・受容項目
級友理解・級友受容 自己理解・自己受容 意欲 チーム名
a組は、FigNO.
b組はチーム mO.で表記。
よくわ
ゥった 揄