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年生における喫煙防止教育効果の検証

ドキュメント内 第9回日本禁煙学会学術総会抄録集PDF版 (ページ 190-200)

◆ ポスターディスカッション

小学校 6 年生における喫煙防止教育効果の検証

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(一社)熊本市薬剤師会 くまもと中央薬局 / くまもと禁煙推進フォーラム 波多江 崇

神戸薬科大学 薬学臨床教育センター

【 目的 】成長期にある子供達が自身の体や健康について考えるきっかけの一つとして、くまもと禁煙 推進フォーラムは喫煙防止教育に取り組んでいる。その取り組みの中で、予め喫煙開始の可能性に強 く影響する要因を把握し、そこに焦点を絞った授業を実施することで、将来の喫煙行動選択リスクの 減少につながるのではないかと仮説を立てた。そこで、その仮説を検証する目的で、熊本県内の小学 校 6 年生を対象にした喫煙防止授業において仮説の検証を試みた。

【 方法 】 2014 年 12 月、熊本県内某小学校にて 6 年生を対象に喫煙防止授業を実施した。まず、授業 2 週間前に 4 段階の評定尺度を用いた 13 項目に周囲の喫煙状況、喫煙経験等を加えた合計 23 項目で 構成される無記名・自記方式にて事前アンケートを実施した。回答のあった 89 名のうち記入漏れ等の なかった 83 名を対象に項目の一つである「自分は将来タバコを吸っていると思う」への影響要因に ついて重回帰分析を用いて検討、影響要因として挙がった項目について重点的に授業を実施した。授 業直後、同様の形式で事後アンケートを行い、授業前後アンケートの共通項目における回答の変化に ついて記入漏れのなかった 74 名を対象にカイ 2 乗検定を用いて解析した。この時危険率 5%未満を有 意差ありとした。これらのデータを元に今回の授業の効果について検討した。

【 結果 】喫煙防止授業によって、アンケート項目の全ての結果が有意に改善には至らなかった。が、

「自分は将来タバコを吸っていると思う」に対して特に強く影響した要因とされた設問についは有意 に改善した。その結果「自分は将来タバコを吸っていると思う」の設問についても、「思わない」と 回答した対象者は増加傾向を示した。なお、社会的ニコチン依存を評価するスコアについてもわずか ではあったが平均点が改善し、社会的ニコチン依存がないとされる児童の数が増加した。

【 考察 】今回の喫煙防止授業は「将来タバコを吸っている」への影響要因を改善したことから結果と して将来の喫煙行動選択リスクを減少させることができたと考えられた。また事前調査によって対象 者の傾向を把握した上で授業内容を修正することで、効果的な喫煙防止教育の効果を上げることが可 能であることが考えられる。今後も事前調査によって対象者に対応した授業が将来の喫煙行動選択リ スクの減少につながるかどうか調査をつづけ、検証していきたい。

糖尿病教育入院患者への禁煙指導の効果

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大津市民病院 8A病棟 糖尿病・内分泌内科

柳田 知美、若尾 晶絵、山内 光子、木下 朗子、向井世津子、辻 明紀子 小松 典子、峠岡 佑典、石井 通予

大津市民病院 8A病棟 糖尿病・内分泌内科

 はじめに喫煙は多くの疾患の発症リスクや死亡リスクを高めることが知られている。さらに受動喫 煙の害による影響も大きく、喫煙者本人だけの問題ではなく社会的な健康問題として注目されている。

喫煙は、糖尿病との関連性も強く、喫煙することで血糖コントロールが不良となり、様々な糖尿病合 併症を進行させる。したがって、糖尿病患者にとって禁煙は非常に重要である。糖尿病患者を禁煙成 功に導くことは患者の命や生活を守ることであり、看護師をはじめとする医療従事者の重要な役割で ある。今回、糖尿病教育入院患者に対して禁煙指導を行うことで、禁煙への関心を高め、禁煙へ踏み 出す支援をすることができたので報告する。研究目的 糖尿病教育入院患者へ禁煙指導を行うことで、

禁煙の意思決定へのサポートができるかを明らかにする。研究方法1.糖尿病教育入院患者に対して、

入院日に喫煙の害に関するアンケートを実施。2.糖尿病教室に参加し、喫煙の害に関する集団講義を 受講。3.集団講義受講後、入院時と同じアンケートを再度実施。4.アンケート結果をもとに、看護 師が個別に指導を実施。結果入院時アンケートの結果では、喫煙の害として糖尿病を挙げた患者は一 人もいなかった。しかし集団講義と個別指導後のアンケートでは、糖尿病や高血圧との関連を回答す る患者が増えた。行動変容ステージモデルを用いた禁煙に対する関心度のアンケートの結果では 3 名 のステージを進めることができた。行動変容ステージが変化しなかった患者は 23 名中 18 名おり、関 心期から準備期にステージが退行した患者は 2 名であった。考察 糖尿病患者に集団講義と個別指導 をし、アンケートを行った結果、正しい知識を患者に伝えることは、単なる知識の向上だけではなく、

患者の認識の変化にも繋がった。よって、医療従事者が専門的な知識を正しく患者に伝えることが重 要である。糖尿病教育入院は治療と教育の二面性を持っている。教育入院という場は、患者が自分の 健康問題に向かい合っている時であり、喫煙の害について考える良い機会である。この機会に患者に 対して、入院中に禁煙指導を行うことは、より効果的であったと考える。結論 1. 糖尿病教育入院の患 者に繰り返し指導することで、禁煙への意思決定のサポートができる。2. 糖尿病教育入院中に禁煙指 導を行うことは、効果的である。

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薬学生による中学生を対象とした 体験型防煙授業の効果と課題

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神戸薬科大学 臨床薬学研究室

谷村 祐一1)、八木 敬子1)、波多江 崇2)、池田 宏二1)、江本 憲昭1)

1)神戸薬科大学 臨床薬学研究室、2)神戸薬科大学 薬学臨床教育センター

【 目的 】喫煙は癌をはじめ心疾患、脳血管疾患など多くの疾病に影響を与えるため、喫煙者への禁煙支 援と非喫煙者の受動喫煙防止は重要である。当研究室では、未成年に対して喫煙の害についての啓発 が必要と考え、2010 年度より 5 年間にわたり特定の中学校を対象に、薬学生の企画による体験型の防 煙授業を行ってきた。本研究では、防煙授業を行ったことによる効果と今後の課題について検討する。

【 方法 】神戸市立 A 中学校 1 年生を対象に 2010 年度より毎年、防煙授業を企画・実施している。

2014 年 2 月に、1 年生 5 クラス約 180 名を対象に、50 分間の体験型防煙授業を 2 回行った。授業前に 担当教諭と打ち合わせ、学校側の要望に合わせた授業形態と資料を準備した。1 時限目(50 分)は学年 全体を対象とした講話、2 時限目はクラス毎に行い、一クラスを 6 グループに分け、喫煙問題をテー マにポスターを作成する体験型授業とした。授業を評価する目的で、授業前後及び 1 年後の 2015 年 2 月にアンケートを行った。アンケートは、喫煙に関する間違った考えを測る指標である加濃式社会的 ニコチン依存度調査票(KTSND version2)を用い、授業の効果及び効果の持続について検討した。

【 結果 】授業前アンケートの回答は 178 名、有効回答は 161 名(90.4%)、授業後アンケートの回答は 171 名、そのうち有効回答は 163 名(95.3%)であった。授業前後の KTSND の総得点は、授業前 9.25

± 8.24(平均値±標準偏差)から授業後 7.68 ± 7.90 と有意に減少した。各項目の得点を解析したとこ ろ、10 項目のうち 5 項目は有意に減少したことから、体験型防煙授業はタバコの害を理解させ、喫煙 を美化させないために効果があったと考えられる。しかし、1 年後のアンケートは 177 名から回答が あり、有効回答 163 名(92.1%)、KTSND の総得点は 9.09 ± 5.33 であった。4 項目について意識が戻 る傾向にあり、特に女子に顕著であった。

【 考察 】当研究室は、生徒対象に授業を思い出すプリントの配布を行い、学校側は作成したポスター を文化祭に展示するなど、授業後も授業内容を思い出す取り組みを行ってきたが、授業効果を維持す ることはできなかった。特に「タバコは嗜好品である」、「喫煙によって人生が豊かになる人もいる」

の項目が上昇したことから、意識を維持するためには、毎年、授業に取り組む必要があること、喫煙 を容認しない社会的な環境が身近にあることが重要であると考える。

精神デイケアでの喫煙に対する意識改革・今後の展望

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南山病院 精神デイケア パルク 外間 重信

南山病院 精神デイケア パルク

【 目的 】精神疾患を持つ患者は、健常者よりも喫煙率が高く、禁煙成功率も低いと言われている。そ こで当院のデイケアにおいて精神疾患を持つ患者へ禁煙講話を行い、その前後でタバコに対する意識 の変化を評価し、今後の禁煙活動に繋げる。

【 方法 】・対象者:デイケア通所中 119 名(有効回答数 61 名)・評価方法:加濃式社会的ニコチン依存 度調査票(KTSND)を用いた記名式アンケート・講和内容:ブリンクマン指数を用い、発癌の危険性を 考えさせると共に、発癌患者の予後(バージャー病など)・症状・副流煙による被害を画像やグラフを 用いて説明を行う。喫煙は疾患を落ち着かせるのではなく、依存性を高めてしまっている事を訴えか け、患者の認知の歪みを改善するよう試みた。

【 結果 】講話前全体 61 名の KTSND 総合得点(平均値± SD)は 13.1 ± 7.2 であったが、講話後には 11.0 ± 7.4 へと有意に低値を示した。喫煙状況別で比較すると、非喫煙群 21 名は 11.2 ± 7.4 から 8.2

± 6.3 へ、喫煙群 15 名は 17.5 ± 5.6 から 15.4 ± 7.0 へと有意に低値を示し、前喫煙群 25 名も講話後 に低値を示したが有意差はなかった。設問別で比較すると、喫煙群において「Q1. タバコを吸うこと 自体が病気である」と「Q4. 喫煙する生活様式も尊重されてよい」が講話後に有意に低下し、全体と しては Q1 及び Q4 に加えて「Q3. タバコは嗜好品である」が有意に低下した。

【 考察 】精神疾患を有する患者に健常者と同様の禁煙講話を行い、その前後の KTSND を比較すること で、タバコに対する認識が変化したことが認められた。特に、喫煙群において Q1 及び Q4 が有意に低 下したことは、喫煙を美化すること無くタバコの害を認識し、受動喫煙の危険性も認識した結果と考 えられる。その為、タバコを単なる喫煙者の嗜好品として捉えていた思考が否定的に変化したと考え る。一般的に、喫煙は様々な症状を伴い、時として精神疾患の悪化を伴うことも報告されており、禁 煙することは難しいといわれている。しかし、タバコに対する歪んだ思考を是正することができたと いうことは、より禁煙に近づけるのではないかと考える。今後は、ニコチン依存症を含む「物質依存 症」に特化した治療モデルである、認知行動療法(リラプス・プリベンション)を取り組んでいきたい と考えている。

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ドキュメント内 第9回日本禁煙学会学術総会抄録集PDF版 (ページ 190-200)