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導入実績

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8.8 熱電発電

8.8.4 導入実績

図表 8.77 に示すように、惑星間探査機用電源や無線中継基地局用電源等の一部の用途には製 品・実用化がなされているものの、発電用途としては開発・試作あるいは基礎研究段階のものが 多い。近年は、工業炉や温泉等において実証試験が行われている。

図表 8.77  熱電発電の実用化の現状 熱源 段階* 製品例

燃焼熱

●  無線中継基地局電源 

●  パイプライン腐食防止用電源 

△  被災地緊急電源 

●  軍用可搬型電源 

●  モスキートマグネット(LPガス利用) 

●  ミニチュア発電器(ろうそくラジオ) 

※  モバイル機器用マイクロジェネレータ  崩壊熱等 ●  惑星間探査機用電源 

燃焼排熱

△  大型トラック ディーゼルエンジン排ガス発電 

△  大型高速バス ディーゼルエンジン排ガス発電 

△  ディーゼルエンジン コジェネ排ガス発電 

△  小型廃棄物焼却炉煙道発電 

●  室内空気循環装置(煙突利用) 

機器排熱

△  工業炉(抵抗加熱式など) 排熱発電 

△  変圧器熱回収発電 

△  プロジェクタ熱回収発電 

△  コードレスファンヒータ 

△  風呂釜温度制御装置  体温 ●  熱電腕時計 

△  心臓ペースメーカ用電源  その他 ●  赤外線センサ 

△  水素センサ 

●製品・実用化  △開発・試作  ※基礎研究

出典:熱電発電フォーラム資料(2005, (財)エンジニアリング振興協会)

<事例>  工業炉を利用した酸化物熱電発電(昭和電線、産総研) 

昭和電線ホールディングス株式会社は、工業炉の熱を利用した熱電発電モジュールの 長期発電実験に成功している。熱電変換素子には、産業技術総合研究所が発見したコバ ルト系酸化物熱電材料が使用されており、空気中800℃で作動させても性能が劣化しない という特長を有している。昭和電線と産業技術総合研究所は2006年より共同研究を行い、

低コストで量産性の高い製造プロセスとして、押出成形法と超伝導技術を活用した常圧 焼結技術を採用する製法を開発していた。

発電実験では、電線製造工程で使用している工業炉に熱電発電モジュールを取り付け て、長期に亘り安定的に出力を得られることを確認した。発電した電力は、交流100Vに 変換し出力、二次電池への充電に成功している。

図表  熱電発電システム概要

実施年 2009年

実施場所 昭和電源三重事業所 稼働時間 3,000時間以上

工業炉 荒引き線製造設備

炉 温度 850℃

熱電発電モジュール 雰囲気 700℃以上 熱電発電モジュール面積 500mm×500mm

発電出力 最大17W

図表  酸化物熱電発電モジュール

出典:昭和電源ホールディングス株式会社 プレスリリース(20091218日)

<事例>  草津温泉での熱電発電(東芝) 

株式会社東芝と草津町は、温泉熱を熱源として利用した熱電発電システムを共同開発 し、実証試験を行っている。これは高温源泉と冷却水の温度差を利用して発電するシス テムであり、東芝が開発したビスマス・テルル系の熱電発電モジュールを使用している。

東芝は組成開発と結晶構造制御により、温度差100℃において変換効率が市販品と比べて

1.2 倍高い 3.6%のモジュールを開発した。これは NEDO「高効率熱電変換システムの開

発」プロジェクトとして実施されたものである。

実用化に向けては、2004 年から試作機で約9,000 時間の発電を行い、その実績を基に 2005年に150Wの発電システムを草津町の温泉センターに設置した。2008年1月時点で 運転時間は約 2 万時間に達し、問題なく発電を行っている。発電した電力は、温泉セン ター内にあるテレビや照明に利用されており、発電量の表示も行われている。また、災 害等による停電時には非常用電力として利用される。

図表  熱電発電システム概要

実施年 2005年12月〜

実施場所 群馬県草津町

稼働時間 約20,000時間(2008年1月現在)

熱源温度 90℃以上

発電出力 150W

図表  熱電変換発電システム

出典:群馬県ホームページ(www.pref.gunma.jp/cts/contents?CONTENTS_ID=49312)

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