6 モデル実証の実施
6.1 実証実験概要
6.4.1 対象エリアと各実証実験
147
148
B) 測位した場所(エリア)のパネルが開き、隠されていたヒントで問題を解 くスタンプラリーゲーム
会場内に設置された屋内測位環境によって場所を把握し、stampを押す。
(図 6-7)
図 6-7 現実世界
stampした場所(わざわざ行った場所)のパネルが開くことで隠れていた
問題の一部が見える。(図 6-8)
問題を解く達成感がモチベーションになる。
図 6-8 バーチャル
2種類のゲームアプリから抽出されるアクセスログや体験後のアンケー トにより、2種類のうち、どちらが集客に有効であったか検証・評価する。
(b) 内容
参加者には、2種のゲームアプリのどちらかがインストールされた検証端末 Xperia を渡し、ゲーム上の舞台である現実世界の会場を自由に行動してもらった。ゲーム上
バーチャル(ウェブ上)
問題:(パネルの裏に隠れている)信長は全部で何人?
Stamp!
Stamp!
Stamp!
現実世界
149
のエリアは「図 6-9」のように 20 個のメッシュで区切られており、参加者が目的の場所 でスタンプラリーすべく位置情報を送信するボタンを押すと、屋内測位によって場所を 把握し、当該の場所が含まれるメッシュ範囲をシステムで算出し、そのエリアメッシュを 塗りつぶす、または、もともと塗りつぶされていた、そのエリアメッシュを開けて隠されて いた情報を表示する。それぞれのゲームアプリの終了は、一方が全エリアメッシュを塗 りつぶした時、もう一方はエリアメッシュを開けて得た情報を総合して問題(隠れている 信長は全部で何人でしょう?)の答えを見つけ出した時となる。
なお、代表点から導き出された実際の位置情報(世界測地系の座標値)と重ね合わ せられたフロア図が塗りつぶしても透けて見えており、位置情報を送信するボタンを押 すと測位された場所(世界測地系の座標値の場所)が赤い丸で表示されることで参加 者は自分の位置が把握できるようになっている。
図 6-9 フロア図とエリアメッシュ
参加者には自由に会場内を回遊してもらい、ゲームアプリのコンプリートもしくは途 中終了したいと思った時点で、検証端末を貸し出したブースに戻ってきてもらい、参加 後のアンケートに回答していただいた。属性を除く、アンケート内容を図 6-10 に示 す。
19 18
17 16
15
14 13
12 11
10
9 8
7 6
5
4 3
2 1
0
150
図 6-10 1次実証実験アンケート内容
Q10 本実証実験で体験したサービスなど、G空間サービスを今後、利用したいとお考えですか?
1.是非使いたい 2.サービスがより多様になれば使いたい
3.利用できるデバイスが、他のデバイスでも利用できるようになれば使いたい 4.使いたくない Q11 本実証実験によって、本プロジェクト(G空間プロジェクト)の新サービス創出の取り組み内容や地理空間情報
の最新技術について、理解が深まりましたか?
1.良く理解出来た 2.概ね理解出来た 3.興味深かったが、説明が難しく理解ができない部分もあった 4.興味がわかず、理解できなかった
ご意見・ご要望があればどうぞ
Q3 携帯電話の位置情報を使ったゲームについて、あてはまる番号を○で囲んでください。
1.初めて体験した 2.既に知っていた
Q7 屋内での位置情報を使ったゲームで参加者が回遊することをどう思いますか?あてはまる番号を○で囲んでくだ さい。
1.集客効果が期待できる 2.集客効果は分からない 3.集客効果はない
Q6 Q4で2を選んだ方に質問です。途中でやめてしまった理由にあてはまる番号を○で囲んでください。
(複数回答可)
1.操作性が悪くて、または操作が分からなくて、途中でやめた 2.時間が無くて途中でやめた 3.期待したものと異なったので途中でやめた
4.ゲームが正しく動作せず途中でやめた⇒どのような現象ですか?( ) 5.その他( ) Q2 実証実験はどのような目的でご参加いただけましたか?あてはまる番号を○で囲んでください。
1.屋内スタンプラリーを体験してみたかった 2.屋内位置の測位技術に興味があった 3.プレゼントがもら えるから 4.ケータイ国盗り合戦に興味があった 5.特に目的はない
6.その他( )
Q8 Q7で1、2を選んだ方に質問です。屋内で集客効果が高いと思われるカテゴリはどれでしょうか?あてはまる 番号を○で囲んでください。(複数回答可)
1.展示会やイベント 2.地下街 3.ショッピングモール 4.屋内レジャー施設 5.博物館や美術館 6.分からない
7.その他( ) Q1 実証実験の感想にあてはまる番号を○で囲んでください。
1.すごく楽しかった 2.まあまあ楽しかった 3.普通 4.あまり楽しくなかった 5.楽しくなかった
Q4 ゲームは最後まで続けられましたか?あてはまる番号を○で囲んでください。
1.最後まで続けた 2.途中でやめてしまった
Q5 Q4で1を選んだ方に質問です。最後まで続けてみていかがでしたか?あてはまる番号を○で囲んでください。
(複数回答可)
1.ゲームのみのためにわざわざ行った場所がある⇒だいたい 箇所
2.プレゼントがもらえなければ途中でやめていた 3.また機会があればチャレンジしてみたい 4.屋内外の制限なくやって欲しい 5.屋外の方が良い
6.その他( )
Q9 2種類の実証実験ゲームを行った方に質問です。
どちらのゲームが会場内を回ってもらえると思いますか?あてはまる番号を○で囲んでください。
1.赤く塗りつぶすゲーム 2.問題を解くゲーム 3.もっと良い方法がある
( )
151
(c) 実験風景
1次実証実験の風景を図 6-11、図 6-12、図 6-13に示す。
図 6-11 ブースの様子
図 6-12 スタンプラリーの様子
152
図 6-13 実際の画面
(d) 結果
1次実証実験の結果を以下に示す。
参加者(被験者)概要
総参加者数:96名
A) 測位した場所(エリア)を塗りつぶすスタンプラリーゲーム:50名 B) 測位した場所(エリア)のパネルが開き、隠されていたヒントで問題を解
くスタンプラリーゲーム:46名
参加者属性
参加者属性を以下に示す。参加者の中心は、20代〜40代の男性会社員である。
表 6-6 性別 性別 (人)
男性 61 女性 29 無回答 6
153 表 6-7 年代 年代 (人)
10才未満 2
10代 4
20代 20
30代 32
40代 28
50才以上 4
無回答 6
表 6-8 職業 職業 (人)
会社員 42
公務員 6
学生 7
主婦 6
パート・アルバイト 2 無職・フリーター 3
その他 5
無回答 25
スタンプラリーゲーム2種の結果
アクセスログを調査することによって、以下の結果が判った。途中離脱は A)即位し た場所(エリア)を塗りつぶすスタンプラリーゲームのみで見られた。
A) 測位した場所(エリア)を塗りつぶすスタンプラリーゲーム
達成者数:47名(達成率:94.0%)
途中離脱:3名(途中離脱の理由については、2.2.4.3アンケート結果でま とめている)
1人あたりの平均移動距離:640m
B) 測位した場所(エリア)のパネルが開き、隠されていたヒントで問題を解 くスタンプラリーゲーム
達成者数:46名(達成率:100%)
154
途中離脱:0名
1人あたりの平均移動距離:646m
参加者がスタンプラリーを通して会場内をどのような軌跡で移動したかは、測位した 際に残る緯度経度のアクセスログを結べば分かる。2種のスタンプラリーでの移動軌跡 について、今回は取得した緯度経度が「
図 6-9 フロア図とエリアメッシュ」に示したエリアメッシュのどこに含まれるかを算出 し、簡易的にエリアメッシュをつなぐように軌跡を分析し、移動軌跡について各々特徴 があるか調査した結果、A)測位した場所(エリア)を塗りつぶすスタンプラリーと比較し て、B)測位した場所(エリア)のパネルが開き、隠されていたヒントで問題を解くスタン プラリーゲームは、周り方に偏りが見受けられた。
A) 測位した場所(エリア)を塗りつぶすスタンプラリーゲーム
達成者の上位top3はstart時から、以下のような順番で回っている。
図 6-14 測位した場所(エリア)を塗りつぶすスタンプラリーの主な移動軌跡
B) 測位した場所(エリア)のパネルが開き、隠されていたヒントで問題を解 くスタンプラリーゲーム
達成者の上位top3はstart時から、以下のような順番で回っている。
図 6-15 測位した場所(エリア)のパネルが開き、隠されていたヒントで問題を解くスタ
ンプラリーの主な移動軌跡
19 18
17 16
15
14 13
12 11
10
9 8
7 6
5
4 3
2 1
0
:top3すべてが同じルート :top3のうち、幾つかが同じルート
19 18
17 16
15
14 13
12 11
10
9 8
7 6
5
4 3
2 1
0
:top3すべてが同じルート :top3のうち、幾つかが同じルート
155
図 6-15において、左上0番から6番に行く軌跡が多いのは、0番には休憩所があ
り、出展ブースと隔てる間仕切りが存在していたことと、無線LANアクセスポイントを床 に設置したため、電波強度が弱くなり、測位する位置の誤差が大きかったと聞いてい る。
156
(2) クウジット株式会社
(a) 概要
クウジットでは、以下に示す2つのテーマの実証を行った。
屋内測位基盤
目的:屋内平面空間にて高精度な測位を実現する際の必要最低限な 無線LANアクセスポイント設置台数を定義する。
実証方法:無線LANアクセスポイントを約10メートル毎、20メートル毎、
30 メートル毎に設置し、それぞれの状態における位置推定誤差を調査 した。設置数と測位誤差の関係性を鑑みて、必要最低限な無線 LAN アクセスポイント設置台数を定義した。
モバイルARマーケティングサービス
目的:施設マップ上でのナビゲーション機能を実現する。
実証方法:調査員により、ナビゲーションの精度を評価した。モニター 調査により、ナビゲーション機能を実現したことによる顧客満足度、展示 ブースまでの誘引率を評価した。
(b) 内容
2010年9月19日から21日かけてパシフィコ横浜で開催されたG空間EXPOに て、1次実証実験を実施した。
【屋内測位基盤】
屋内測位基盤として、無線LANアクセスポイントの設置、測位用データベースの構 築、実証各社のアプリケーションと連携して測位機能を提供するクライアントソフトの開 発・提供を行った。
展示会場であるパシフィコ横浜 展示ホール C におよそ 10 メートル置きになるよう 58 個の無線 LAN アクセスポイントを設置した。無線 LAN アクセスポイントの設置場 所は、主催者や出展者と協議し、ブースの造作の関係で設置可能なところから、設置 間隔や設置高度がなるべく均一になるように決定した。なお、屋内測位基盤に関して は、3 章おいて詳細を報告しているため、本節では内容を割愛する。詳細に関しては 3章を参照されたい。
【モバイルARマーケティングサービス】
モバイルARマーケティングサービス GET and GO (GnG)では、パンフレットや展 示スペース内におかれた CyberCode を読み取ることで展示概要や詳細が得られ、ま た展示ブースまでナビゲーションするサービスを提供した (図 6-16)。来場者は、経 済産業省情報プロジェクト室のブースで貸し出された端末を用いるか、Android マー ケットで公開された G 空間専用 GnG クライアントをインストールした端末を用いること