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3.6.2 実験条件

実験では目標位置をyod=‑5[mm]とし,初期位置を‑7[mm],‑10[mm]としたときの

初期値応答を求める.線形モデルを得る際の系の平衡点には目標位置を用い,封g=一5[mm], 3)g=0[m/sec]とし,電流に関しては電磁力が重力と釣り合うときの値とした・

初期位置を‑7[mIn]としたときの実験結果をFigure3・5に示す・(a),(b),(c)図はそれ

ぞれLQGコントローラ,モデルベースド型コントローラ,分離型コントローラの実験結果

であり位置と速度の結果のみを示した.LQGコントローラの状態変数の重みQβと入力の 重みQ祝は試行錯誤によりそれぞれ以下のように設定した.

Q。=2500×

,Q祝=1.0

(3.48)

また,モデルベースドコントローラのゲインと参照モデルのパラメータはAm=250,j㌔m=

2.0,j㌔。=10.0,Cl=10.75×10 5[Hm],C2=2.0×10 3[m],月。=4.55[n=こ設定し,分離型

コントローラのゲインとパラメータはた2=240,た1=1500,た0=15,Cl=9.00×10‑5[且m], C2=2・00×10 3[m],島=4.2[n]に設定した.

Figure3・5より線形コントローラでは定常振動が現れていることが確認できる.一方,非 線形コントローラでは分離型コントローラで若干振動的になっているが,両者ともほとん

ど振動もなく目標位置に収束していることが確認できる.しかし,立ち上がりは線形コン

トローラの方が結果が良く,非線形コントローラでは目標値付近での収束がやや遅くなっ ていることが確認できる.特に分離型コントローラでは線形コントローラとモデルベース

ドコントローラと比較して立ち上がりの遅さが目立っ.これは,先に述べた通り分離型コ ントローラでは系全体の応答が電気系サブシステムの応答に左右されてしまうことと,電 気系サブシステムの収束速度を調節できないことに起因する.一方,線形コントローラと

モデルベースドコントローラでは電流フィードバックを用いるので電気系の応答速度を改 善することができ,その結果目標値への収束を速くすることができる.また,非線形コン

トローラでは定常偏差は確認できないが,線形コントローラでは偏差が生じていることが 確認できる.

Figure3・6は初期位置を‑10[mm]としたときの実験結果である.線形コントローラでは 目標値と初期位置のギャップが2・5[mm]に達したときに安定浮上ができなくなり,5.0[mm]

では浮上自体ができなかった・初期位置を‑7[mm]とした場合の実験結果と同様にモデル

ベースドコントローラでは立ち上がりが速く,目標値に収束した後も安定しており,振動 は現れていない.一方,分離型コントローラでは立ち上がりが遅くなり,制御開始時に生 じた振動が収束するまでに時間がかかっている.しかし,両者ともに最終的には目標値に よく収束しているといえる.

以上の結果より,非線形コントローラでは初期位置と目標値のギャップを5[mm]として

も安定に,かつ精度良く目標値に追従させることができるが,線形コントローラでは初期

ギャプが2[mm]程度で定常振動と偏差が発生するようになり,それ以上では浮上自体が不

可能になった.これより,目標値への追従という点と広い安定領域という意味で,非線形

コントローラの明らかな優位性が示された.また,非線形コントローラ同士で比較すると, 電流フィードバックを持つモデルベースドコントローラの方が振動の減衰特性,立ち上が

りの速さの両面で分離型コントローラより有利であることも示された.

49 3.臥 線形コントローラとの比較

丁二‑=三…二 0

0 5.

ー8.0

0 0

0

ニニ;三〓′ニニ [0聖篭】倉00‑ひ>

0.0 2.0 4.0 6.O

Time[sec]

(a)LqGcontroller.

2.0 4.O

Ti皿e【sec】

0

0 0 5

′D

7

[∈]宕≡岩d

ー8.0

5

0 0

<U

[0慧、五首旨10>

(b)Modelbasedcontroller.

0.0 2.0 4.0 6.O

Tilne[sec】

[UOS竜】倉00t¢>

2.0 4.0 6.O

Time[sec]

2.0 4.O

Ti皿e[sec]

2.0 4.O

Tilne[sec]

(C)Separatedcontro11er.

Figure3・5:Experimentalresultsoflinearcontrollerandnon‑1inearcontro11ers(initialgap

2[mmり.

[且岩三等d

【且uO芋芯Od

【且亡〇三等d

ー4.0

‑6.0

‑8.O 10.0

2.0 4.O

Tmle[sec]

丁′〓ニ(〓.:∵ン

(a)LQGcontroller.

2.0 4.O

Time[sec]

[OU∽\五首U01む>

(b)Modelbasedcontrol]er.

2.0 4.0 6.O

Ti皿e[sec]

0

【OUS\且倉U〇一〇>

2.0 4.0 6.O

Time[sec]

2.0 4.O

Time[sec]

2,0 4.0 6.O

Tlme[sec]

(C)SeparatedContro11er.

Figl∬e3・6:Experimentalresultsoflinearcontrollerandnon‑1inearcontrollers(initialgap

5【mm]).

51 3・7・まとめ

3.7 まとめ

本章では剛体磁気浮上系を電気系サブシステムと機械系サブシステムに分割して,それ ぞれのサブシステムに対して独立に安定かつ受動的なコントローラを設計し,それらのコ

ントローラを結合することで系全体を安定化するようなコントローラを導出した・本章で 得られたコントローラは電流のフィードバックを必要としない・

本章で得られたコントローラの制御性能は第2章で示されたコントローラより若干制御 性能が劣るが,電気系サブシステムと機械系サブシステムを分離でき,それぞれを独立に

安定化するようなコントローラが得られれば系全体を安定化できるため,機械系サブシス

テムに分布定数系が含まれるような系に対してコントローラ設計が容易に行えると考えら れる.また,線形コントローラとしてKalmanフィルタを用いたLQGコントローラを設計

して実験を行い,非線形コントローラと比較・検討を行った.その結果非線形コントロー ラの明らかな優位性を示すことができた.

柔軟ビーム磁気浮上系に対する受動性にも とづく制御

4.1

はじめに