とする.¢=¢‑¢dは磁束誤差で,¢dは機械系サブシステムを整定させるために必要な電 磁力を発生させる目標磁束である.いま,電磁石への印加電圧祝を
祝=∂d+苦(c2‑yO一礼兢)¢出 (4・97)
とおくと,電気系サブシステムの閉ループ系は
∂=一芸(c2一封0‑ぴん)∂… (4・98)
となる・ここで,γは新しい入力である.いま,電気系サブシステムの目標ストレージ関
数(4・96)を電気系サブシステムの閉ループ系(4.98)に沿って時間微分すると次式を得る.
=叶苦(c2‑yO‑ぴん)れ〉
一芸(c2一肌「‑Ⅵ耽)節+ぁ
ここで,α=月。/cl>0とすると,C2‑yO一礼兢>0であるので次式を得る.
仇≦‑α∂2+み
上式を0からrで時間積分すれば消散不等式
上r警df=瑚(r)ト仇榊))
≦‑α上r鋤+上r如
(4.99)
(4・100)
(4.101)
を得る・これは,電気系サブシステムの閉ループ系の写像机→¢が出力強受動性であることを示している・また,(4・100)式においてγ…0とおくと,
島=‑α∂2≦0 (4.102)
となり,仇が電気系サブシステムの閉ループ系(4.98)のLyapunov関数となる.したがっ
て,f→∞のときに¢→0も同時に示される.次に目標磁束¢dを決定する・いま,電磁力んagは目標磁束¢dを使って以下のように 書ける.
んag=去〈¢…(∂+2¢d)〉
ここで,f→∞のとき¢→0となることより目標磁束¢dを
んagd=去¢孟
(4.103)
(4.104)
73 4.4.柔軟ビーム磁気浮上系に対するコントローラ導出
の解として決定する.ここで,んag。は柔軟ビームの質量中心を目標軌道に追従させ,なお かつ柔軟ビームの振動を抑制するような電磁力の目標値である.これより,¢dとその時間 微分は以下のようになる.
∂d=去 何
ムnag。Lnag。これを電気系サブシステムのコントローラ(4.97)に代入すると,
祝=∂d+芸(c2‑封0一礼兢)¢d
んag。+月。(c2‑yO一礼兢)
2んag。Cl(4.105)
(4.106)
となる.
4.4.2.2
機械系サブシステムに対するコントローラ(1)
機械系サブシステムのコントローラでは目標軌道に追従させ,かつ,弾性振動を抑制す るような電磁力んag。を決定する・まずはじめに,柔軟ビーム磁気浮上系の平衡点につい て議論しておく.ここで,平衡状態とは柔軟ビームが浮上して静止しており,さらに重力 によりたわんだ状態を示す.
∈1=y。,∈2=由,(1=勒(2=止とおくと0次モードと1次モード以上の運動方程式 は以下のように書ける.
崇̲mタ+んag〉
慧弐¢2+頼喘‑んag∂(ご1一芸)=0〉
これらを行列とベクトルを用いて書くと
0 0 0
ハr
O O 1 0 0
m
O β 1 0 0 0
・丸い・′b・′h・G押 ∈2
‑mタ+ムIag
‑βクー即∂4(1/叫+んag∂(∬1一書)
(4・107)
(4.108)
となるから,平衡状態は上式の右辺を0として ど2
ふIag く2
即諾
O,m
O,
∴二∴=∴ニ
mタ∂(∬1一書卜βタ
(4.109)
となる・ここで,(4・109)第4式を満たすたわみをぴ0とおけば機械系サブシステムの平衡
点は
意
0
任0ぴ0
‑
∴「
‑
∵∵
yO・帥
び・ぴ
(4・110)
となる・yOは任意の値を取ることができるので,無限個の平衡点が存在することに注意 する.
機械系サブシステムに対するコントローラを導出するにあたり,まず,剛体モードのみ を考慮したコントローラについて考える.第2章で示された剛体球のコントローラと同様 の考え方を用い,以下のようなコントローラを考える.
ム1ag = m弘γ+mダーj㌔β,j㌔>0
β = yo yOγ
=
由一如+入1(yo‑yOd)
= 威0+入1威0
少0γ=
由d一入1(帥一封Od)
(4・111)
ここで,j㌔,入1>0はゲインで,βは剰余誤差,yOγは参照速度,y。dは目標軌道である.こ のとき,剛体モードのみを考慮した閉ループ系のダイナミクスは次式のようになる.
myo = ‑mタ+m裏0γ+mクーj㌔5
= myoγ‑j㍍β ゆえに,閉ループ系のダイナミクスは
m占+j㍍β=0
となる.上式はf→∞のときβ→0となることはすでに証明済みである.
(4.114)
(4.115)
75 4.4.柔軟ビーム磁気浮上系に対するコントローラ導出
この結果をもとに柔軟ビームを含む機械系サブシステムに対するコントローラを考え
る.文献[35]ではひずみフィードバックを用いることで弾性振動を抑制できることが示さ れているので,これを参考にして剛体モードのみを考慮したコントローラ(4.111)式を次
のように変更する.
んag。= m弘γ+mダーj㌔β‑7鶴
上ヱヰ一芸)払
m弘γ+mダーj㌔β‑7j㌔止ん(f) (4.116) 変更されたコントローラ(4.116)を用いて柔軟ビームを含む機械系サブシステムの閉ルー
プダイナミクスを求めると
m占+j㌔β+7j㌔止九(t)=0
となる.このとき,以下の命題が成立する.(4.117)
命題4.4
得られたコントローラ(4.116)は機械系サブシステムを漸近安定化しf→∞の
極限で
yo‑yOd=0, yo‑yOd=0, ぴ‑ぴ0=0, 止=0
(4.118)
となる.
証明4.4Lyapunov関数の候補として関数
Ⅴ=去mβ2+7ル2如7上ヱ喜郎〈
(
ぴ伊
を考える.ここで,各項はすべて正であるので関数Vが0となるのは 1.威0=0のとき,かつ,
2.威。=0のとき,かつ, 3.止=0のとき,かつ, 4.励=ぴ‑ぴ0=0のときのみ