2012年 3月期の概況
回復基調の需要をとらえ事業規模を大幅に拡大
国際線の需要は、震災発生直後 1カ月間は大きく落 ち込みましたが、ビジネス需要が 2011 年 6月にはほぼ 震災前の水準まで回復したほか、プレジャー需要も夏場 には日本発の海外旅行需要が前年同期並みの水準まで 回復しました。一方、海外発の訪日需要は緩やかな回復 基調で推移しました。
路線ネットワークでは、震災の影響による需要の落ち 込みに対応して一時期運休や減便を行いましたが、需要 の旺盛な路線については機材を大型化し、需給適合を推 進しました。また、2011年 6月より成田−成都線、同年 10 月より中部−香港線を新規開設したほか、2012 年 1 月よりボーイング 787 型機で羽田−フランクフルト線 を新たに開設しました。
こうして、当期は生産量を大幅に増加(座席キロは前 期比 15.6%増加)させましたが、需給適合が効果的に 進められたことなどを背景に、座席利用率については 1.7ポイント減少と微減にとどめました。
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航空運送事業
ハイライト
2012 2011 2010 2009 2008
売上高(億円)
3,200 2,806 2,141 2,910 3,115
旅客数(万人)
588 516 466 443 482
座席キロ(億座席キロ)
344 297 267 279 282
旅客キロ(億旅客キロ)
253 224 202 193 212
座席利用率(%)
73.7 75.3 75.7 69.4 75.3
ユニットレベニュー(円)9.3 9.4 8.0 10.4 11.0
イールド(円)12.6 12.5 10.6 15.0 14.6
旅客単価(円)
54,403 54,296 45,883 65,674 64,555
2012年 3月期における国際線旅客事業の売上高は、総売上高(内部取引消去前)の 20.5% を占めています。
国際線旅客事業の収入増減要因
(億円)
単価要因
旅客数要因
2011 2012
2,806
3,200
+370 +25
BoardingTakeoffClimbingCruisingIn-Flight ServiceApproachLanding
アニュアルレポート 2012
「BUSINESS CLASS SEAT ANA BUSINESS STAGGERED 」
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営業面では、震災後は成田空港を経由した北米・アジ ア間の接続需要や西日本マーケットでの需要の取り込み など、数少ない商機をとらえるべく販売を強化しました。
需要回復基調が顕著となった 2011 年 6 月以降は、各種 営業割引運賃の提供によって夏場のプレジャー需要を早 期に取り込み、需要喚起を図りました。一方、震災の影 響を最も受けた訪日需要に対しては、各国からの視察旅 行の誘致を行うなど、積極的にイメージ回復を図った結 果、ツアー商品造成やプロモーションが徐々に活発とな りました。
また、2011年 4月よりANA・ユナイテッド航空・コンチ ネンタル航空 3 社(ユナイテッド航空とコンチネンタル航 空は、2012 年 3 月に運航便名をユナイテッド航空に統 一)による、太平洋間ネットワークに関するジョイントベン チャー(JV)「Trans-Pacific Joint Venture」がスタート し、3社のネットワークの中からお客様が自由に搭乗便を 選択いただける共同運賃を設定しました。ANA とユナイ
テッド航空のコードシェア便について、パートナー相互間 の販売が大幅に増加するなど、路線実績に大きく貢献し ています。2011年 6月にはルフトハンザドイツ航空との 日本−欧州間ネットワークにおける J V に向けた独占禁止 法適用除外の認可を受けており、2012年 4月からは共同 運賃の設定を開始しています。
このような需要喚起に向けた取り組みと、生産量増加の 中でのマーケティング施策が奏功した結果、当期の国際 線旅客数は前期比 13.8%増加の 588万人となりました。
方面別の旅客数においても、第 4四半期には全方面で前年 同期を上回っており、回復は鮮明になりつつあります。
旅客単価については、需要喚起に向けた割引運賃設 定など単価低下要因がありましたが、燃油特別付加運賃 の増加により、前期から 0.2%増加とほぼ前期水準とな りました。
以上の結果、当期の国際線旅客事業の収入は、前期か ら 14.0%増加の 3,200億円と大幅に伸長しました。
四半期別国際線訪日旅客・方面別旅客数 前年同期比推移
60 30 0 -30
-60 第4四半期 2011年3月期
第1四半期 2012年3月期
第3四半期 第4四半期 第2四半期
(%)
ANA米州線旅客数 ANA欧州線旅客数 ANA中国線旅客数 ANAアジア線旅客数 ANA訪日旅客数 全体訪日旅客数 出典:日本政府観光局(JNTO)
※ ANA訪日旅客数および全体訪日旅客数の2012年3月期第4四半期は、
1〜2月の2カ月間の実績
ユニットレベニューとイールド
(円)
ユニットレベニュー イールド 20
15
10
5
0 2008 2009 2010 2011 2012
14.6
11.0
15.0
10.4
10.6
8.0
12.5
9.4
12.6
9.3
(3月期)
座席キロ・旅客キロ・座席利用率 前年同期比推移
30
10 0 -10
-30 第1四半期 2011年3月期
第2四半期 第3四半期 第4四半期 第1四半期 2012年3月期
第3四半期 第4四半期 20
-20
12 6 0 -6 第2四半期 -12
(%) (%)
座席キロ(左軸) 旅客キロ(左軸) 座席利用率(右軸)
100 80 60 40 20
0 旅客収入 座席キロ 旅客キロ
方面別旅客収入・座席キロ・旅客キロ構成比(2012年3月期)
(%)
29.2 30.0 20.5 20.7 25.6 25.4 19.0 17.5 5.8 6.4
27.0 19.4 23.3 25.3
4.9 リゾート
中国 欧州
北米 アジア
生産量拡大の中での需要喚起策が奏功し大幅増収
全日本空輸株式会社
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航空運送事業
2013 年 3 月期は、アジア市場の成長を見込みつつ、
引き続き長 距 離 路 線と接 続 需 要に重 点を置 いたネット ワークを強化しながら、さらなる収益性向上を図ります。
路線ネットワークでは、ボーイング 787 型機の活用と 合わせ、成田−シアトル線・サンノゼ線を新規開設するほ か、今後の成長が見込まれる成田−ヤンゴン線・デリー線
を開設するなど、成田空港の特性を活かして北米やアジア 路線の接続ネットワークを拡充していきます。
営業面では、お客様ニーズに合った機動的でわかりや すい運賃体系へと変更していきます。また、ユナイテッド 航空ならびにルフトハンザドイツ航空それぞれとの JV の 展開を積極化し、キャッチメントエリアのさらなる拡大と グローバル需要の取り込み強化を図るとともに、柔軟な 価格コントロールを行っていきます。
以上により、2013 年 3 月期の国際線旅客事業の収入 は、2012 年 10 月から就航予定のエアアジア・ジャパン の収入も含め、当期から 15.6%増加の 3,700 億円を見 込んでいます。なお、この前提となる座席キロは当期比 11.9%増加、座席利用率は同 0.6ポイント増加、ユニット レベニューは同 3.4%増加を予想しています。
※ これらの路線計画は、関係当局の認可を前提としています。
2013年 3月期の取り組み
さらなる生産量の拡大とジョイントベンチャーの拡大により大幅増収を見込む
国際線ネットワーク変更一覧
路線開設 2011年 6月 成田−成都 2011年 10月 中部−香港
2012年 1月 羽田−フランクフルト 増便 2012年 1月 成田−杭州
再開 2012年 3月 中部−上海(浦東)
コードシェア 2011年 5月 スカンジナビア航空とのコードシェア開始(成田−コペンハーゲン)
2011年 5月 コンチネンタル航空とのコードシェア開始(成田−ヒューストン・ニューヨーク)
2011年 6月 コンチネンタル航空とのコードシェア開始
(グアム−千歳・新潟・成田・中部・関西・岡山・広島・福岡)
2012年 1月 ハワイアン航空とのコードシェア開始(羽田−ホノルル)
休止 2011年 10月 中部−上海
減便 2011年 10月 成田−瀋陽・成都(期間減便)
BoardingTakeoffClimbingCruisingIn-Flight ServiceApproachLanding
客体別旅客数 前期比推移
(%)
ビジネスクラス エコノミークラス 全体 40
30 20 10 0
-20 -10
2010 2011 2012
-15.5 +7.8
(3月期)
+37.1
+5.3 +8.4 +10.8 +14.8 +13.7 +13.8
アニュアルレポート 2012