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F l30号のためのエスキース

人体を入れた構図を参考にしてエスキースを描いてみる。何とか使えそうに思えた。横と 縦の構図のどちらにするか悩むが、これまで縦の構図でF130号を描いて上手くいった

ことがあまりないので、横の構図を使うことする。ここで、本制作に移ることとした。

図17

F l30のためのエスキース 縦構図

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第4項 2006年制作S100号、F100号のためのエス

キースの制作

 まず、S100号のためにエスキースを描いた。最初は何も思いつかないので描いたり 消したり出来る鉛筆で描いた。今回も人を画面に入れることは最初から決めていた。しか

し、このパターンも何回か使ってきて「何故人を入れるのか」と考えてしまうことがある。

別段人を入れてもよいのだが、どうも同じような人が頻繁に出現するようになってきた。

しかしそれ以外の部分でまだ追求すべき所があるのでそれほど閥題にはしていないのだが。

しかし、もう少しエスキースにおいて工夫を凝らしたほうがいいかもしれない。S100 号の真四角の画面を前にするとまず、人を真ん中に立たせた構図が思い浮かぶ。それも膝 から上の人物である。このサイズより小さかったり大きかったりするとどうも不自然な人 物の感じになる。その場合は不自然さを意識した上で何か工夫をしなければならない。

 そこでとりあえず人物を真ん中に配置した構図で描いてみた。これでもやりようによっ ては絵になるかもしれないがどうもおとなしすぎるので他の構図を考える事にした。今度 はクラフト紙を使って描いてみることにする。描画材は鉛筆である。クラフト紙は薄茶色 である。茶色のイメージがあるのか雰囲気は出やすい。雰囲気を掴むのにはいいのかもし れない。ただ、白い紙に比べて鉛筆の黒との明度の差が少ないので白い紙に比べるとハッ キリ見えない所がある。何となくなじんでしまうため、雰囲気に流される危険性もある。

そのため、クラフト紙の上に鉛筆で描く場合にはアクセントとして白チョークを使ってみ るといいかもしれない。ハッキリした構造を掴む場合は白い紙を使った方がよさそうであ る。このクラフト紙に描いたエスキースでは人物の背中を描くことにした。また、先程の エスキースが安定しすぎていたので人物が上から落ちてくるような感じにした。いつも背 景が上下のないような空間なので今回は試しに背景に水平線を入れてみた。そうすると背 景が具体的な海のような感じになった。その海のようなイメージに合わせて岩や雲などを 描いてみた。このパターンも気に入ったので本制作に使う候補に挙げておく。

 F100号のエスキースも一枚描いた。画材は鉛筆で紙はコピー紙の裏を使った。先の クラフト紙に描いたエスキースを参考にして人物が上から落ちてくるような構図で描いて みる。今度は顔をこちらに向けて描いてみる。先程のエスキースでは背景に天と地の概念 を持ち込んでいたが今回のエスキースではそれを取り払った。そのため宙に浮いているよ うな印象のものになった。宙に浮かせた構図をとると具体性がなくなるので内面的な印象 の画面になる。この構図は具体的な描写がしにくく案外難しい。F100号のエスキース

はこの辺りで切り上げることにする。S100号がまだ満足いかないのでS100号のエ

スキースをもう一枚描くこととした。今回のS100号の構図は木炭で描くこととした。

 木炭はあまり小さい画面に描くのには向いていないと思い、ある程度大きな画面(30

×30cm)にエスキースを行うこととした。紙はクラフト紙を使う。クラフト紙はコピー 紙に比べると紙の目が少し粗いのだが、木炭紙に比べると紙の目が細かい。そのためある 程度は木炭がのるが、木炭紙に比べると木炭の定着が悪い。そのため、描いたり消したり してイメージを探すのには適している。木炭で描いても気に入らない形であると布で一拭 きしただけで形が消える。この画面でいろいろ形を探してみる。ある程度決まってきたの でもう少し具体的に描いてみる。しかし、木炭では細部の描写が上手くいかないので鉛筆 を部分的に併用する事にした。木炭の定着が悪いので注意を要する。このエスキースにお いては去年のS100号の作品の構図をある程度意識した。去年は人体が一体しか画面に なかったが、試しに人体を2体に増やしてみた。そうすると2体の人体どちらが主体なの かハッキリしなくなったので右側の人体を小さくした。その結果ある程度画面に統一感が 出てきた。去年の構図を確認するということ、そして人体を2体画面に入れるということ の2っのことをこのエスキースにおいては試してみた。

 クラフト紙に木炭で描いた場合、形は探しやすかったが、細部の描写などは木炭ではや りにくかった。木炭ではするどいエッジなどがなかなかでない。また、紙がもともと薄茶 色で明度が低いので木炭の黒との明度差が少ない。そのためかあまりハッキリしない印象 がある。そこで、このクラフト紙のエスキースを参考にして画用紙に鉛筆でエスキースを 描いてみる。