第 5 章 入力同定における系統誤差
5.4 入力同定のばらつき
第5章 入力同定における系統誤差
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第5章 入力同定における系統誤差
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り同定加振力のばらつきが大きくなることが明らかとなった.グループ A のみに存在 する急峻なピークは,グループAのFRFの分散(図5.4)に存在するピークと周波数が 一致しており,その周波数は共振点である.このことから,同定加振力に生じるばらつ きは,FRF 計測時の共振周波数で FRF のばらつきが増大する影響を受け,増加するこ とが明らかになった.さらにグループ A と B の両方に存在している 100[Hz]付近と
340[Hz]付近の比較的なだらかなピークは図 5.5 に示された同定加振力のピークの周波
数と一致しており,これは実稼働加振の状態における共振点である.
50 100 150 200 250 300 350 400
10
-510
010
510
10Frequency[Hz]
P ow e r S pe c tr um [N
2]
Identified Measured
図5.5 同定加振力のパワースペクトル(f1(1))
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50 100 150 200 250 300 350 400
10
-510
010
510
10Frequency[Hz]
V a ri a nc e [N
4]
図5.6 同定加振力の分散(F,12,グループA)
50 100 150 200 250 300 350 400
10
-510
010
510
10Frequency[Hz]
V a ri a nc e [N
4]
Group A Group B
図5.7 同定加振力の分散(F,12~F,42の平均値,グループAとBの比較)
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(c)応答点数の異なる同定値のばらつき比較
これまでは同定加振力の分散を,同定に使用する応答点数が 6 点(点 1~5,10)の 場合について示してきた.ここでは応答点を計測した 10 点(点 1~10)全て用いる場 合の同定値の分散を算出し6点の場合と比較する.図5.7と同様に,点1~4 における 加振力の分散の平均値を,グループAについて求めた結果を図5.8に示す.図5.8より
グループAは300[Hz]以下の範囲においては,応答点6点の同定値の分散に比べて応答
点10点の同定値の分散が大きいことが分かる.
図5.8より,入力同定の応答点数を増加させると同定値のばらつきが大きくなる場合 があることが示された.この理由を加速度の計測データに系統誤差により生じるばらつ きから考察する.始めに,計測データのばらつきの計算方法について述べる.ここでは ばらつきを,標準偏差を平均値で割った「変動係数」の二乗で評価する.FRF計測kに おいて,点i加振時の点 jにおける加速度のパワースペクトルをYji(k)[(m/s2)2]とし,Yji(k) の変動係数の二乗CVY, ji
2を次式で求める.
N
k ji
ji k
ji ji
Y Y
Y Y
CV N
22 2
,
1
1
(5.3)
はYji(k)のk=1~Nの平均値,Nは分散を求める標本数(ここではN=3)を示す.式(5.3)
で求めた値を次式で加速度ごとに平均して点jの加速度の変動係数の二乗CVY, j2とする.
m
i
ji Y j
Y CV
CV m
1
2 , 2
,
1
(5.4)mは加振点数を示す.式(5.4)で求めた値を25~300[Hz]の範囲で周波数平均した値 を図5.9に示す.25~300[Hz]の範囲は,図5.8で応答点6点に比べて10 点の場合の分 散が増大した周波数である.図5.9より,グループA の加速度y6とy7のばらつきが他 のグループA の加速度のばらつきより大きいことが分かる.y6とy7は入力同定に用い る応答点数が10点のときのみ使用する加速度である.このことから,加速度10点を用 いた入力同定でばらつきの大きい応答点を用いたため,同定加振力のばらつきが加速度 6点の場合と比較して大きくなったと考えられる.
Yji
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50 100 150 200 250 300 350 400
10
-510
010
510
1010
15Frequency[Hz]
V a ri a nc e [N
4]
6 responses 10 responses
図5.8 同定加振力の分散(F,12~F,42の平均,応答点数6点,10点)
図5.9 計測された加速度の分散
(25~300[Hz]の平均,グループAとグループBの比較)
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