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ー ト

ドキュメント内 教化研究 No.21 (ページ 117-125)

研究活動報告

(吉

田淳

・名 和清

隆)

生 命 倫 理

・ 再

生医療に関するアンケ

人工妊娠中絶

1 .

教団として過去に研究を行

って いた

:: :4

団( 日% )

2 .

教団 と

して現在行

って いる

::

:1 教団 (3

%)

3.所属する研究員が個人的に研究している

4教団(日%)

4 . して いな い: :: 幻教 団( η% ) 5 . 無回

:: :1 教団 (3

%)

i

ll

その他U

上記115以外に生命倫理に関する取り組みを行って

いま すか

︒行っている場合︑具体的なテlマと内容な

どを教えてください︒

1 . ある :: :日 教団 (却

%) (内 訳) 遺伝 子組 み換 え︑

ヒトクローン︑出

生前診断︑死刑︑自殺/

自死

︑ ター ミナ ルケ ァ︑ グリ

1フケア︑デスエデュケ

lシ ョン

死 の教 育) など

2 .

ない ::

・お 教団 (臼

%)

116  3. 無回 答: :・ 3教 団( 8% ) Q 

生命倫理関連の声明等の有無

貫教団(または担当部署

・機 関)

では︑生命倫理に関

連する声明を発表したことがありますか︒

ある

場合

具体的な内容と発表媒体を教えてください︒

1 . ある :: :8 教団 (辺

%)

2 .

ない :: :お 教団 (河

%)

3.無回答

:: :1

教団(3%)

再生医療に関する研究状況

貴教 団で は再 生 医療 (と くに E S細胞や

iPS

細胞 )

に関連する倫理的問題の研究をしていますか︒ 3 

該当

する項目番号に

O

印を付け必要事項をご記入くだ

13

i L  

{本

アン ケー トに おけ る再 生医 療の 定義

}

病気 や損 傷に より 機能 低下 や機 能不 全に 陥っ た組 織・ 臓器

研究活動報告

に対 して 幹︑ 細胞 (体 性幹 細胞

・ E

S細

胞・

ipS

細胞

)

を活

用し

て組

織・

臓器

の機

能を

再生

せさ

る医

療 . 1

教団として過去に研究を行っていた

::

:2

( 5

% ) 2 . 教団として現在行っている:::4教団(日%)

3.所属する研究員が個人的に研究している

4教団(日%)

4 . して いな い: :: 部教 団( 叩% ) 5 . 無回 答: :: 教1 団( 3% ) Q 4 

るよ

医 療の 倫 理

の 譲

E

S細胞による再生医療について︑貫教団では倫理

的問題があると考えますか︒ご意見をご記入くださ

。 1 .

問題

があ

る:

:‑

U教

団(

犯%

) 2 . 問題はない::・0教団(0%

3.未対応・

検討

中:

::

日教

団(却%)

4 . 無回 答: :: ロ教 団( 辺% )

Q  5 

E

S細胞による再生医療の許容範囲

E

S細胞による再生医療について︑どこまで認めう

ると考えますか︒当てはまるもの全てに

O

を付けて

ください︒

(自 由記 述欄 あり ) 1 .

病気などによって低下した組織・臓器の機能を

正常な状態に戻す︿

治療

2 . 組織・臓器の機能が正常な状態から低下しない

ようにする︿予

防﹀

3.老化による組織・臓器の機能低下を防ぐ

化防

止︑

アン

チエ

lジング﹀

4 . 組織・臓器の機能を正常な状態よりも強化する

︿機

能増

強︑

エンハンスメント﹀

1 .

認め

得な

い:

::

6教

2.治療

( 1 )

のみ

可・

・ ・ ・ ・

・ 日

教団

3 .

その

( 2 1 4 )

も可

:: :3

教団

(内

訳)

2ま

で︑ 3ま で︑

4まで各1教団

4 .

未対応・検討中:::9教団 ︿老

5.無回答(または認め得ない

):

::

8教団

※回答の設定にミスがあり︑﹁ど

れも

許容できない﹂と

﹁無

回答

﹂の区別が判然としないケlスがある(5とし

て一括)ため参考として提示

Q 6 

よる

霊 長

l p

S

細胞による再生医療について︑貫教団では倫

理的問題があると考えますか︒

ご意見をご記入くだ

h

︐ ︑

.0

‑ zv

1 .

問題がある:::日教団(却%)

2.

問題はない:

::

2教団(5%)

3 .

未対応・検討中::口教団(必%

4 .

無回答

:: :7

教団(四%)

ipS

細胞による再生医療の許容範囲

l p

S

細胞による再

生医療について︑どこまで認めう

ると考えますか︒当てはまるもの全てに

O

を付けてく

ださい︒

(自

由記

述欄

あり

)

1 .

認め得な

vi

‑‑

1教団

118 

2 .

治療

( 1 )

のみ 可

‑‑‑ ‑ ‑ ‑ H

教団

3 . その 他

( 2

1 4

)

も可

::

:5教団

(内

訳)

2ま

3

教団︑

3

ま で

︑ 4まで各1教団

4 .

未対応・検討中:::日教団

5.無回答(または認め得など:::6教団

※回答の設定にミスがあり︑﹁どれも許容できない﹂と

﹁無回答﹂の区別が判然としないケlスがある(5とし

て一括)ため参考として提示

Q  8 

再生医療に関する研究の展望

貫教団における再

生医療に関する研究について︑今

後の展望を教えて下さい︒

1 .

積極的に対応:::4教団(日%)

2 .

関心を持って対応

::

:7

教団(四%)

3 .

しばらく様子を見たい:::5教団(U%)

4 .

とくに対応の予定なし

::

:8

教団

(幻

%)

5.

無回

答:

::

日教

団(

お%

)

研究活動報告

l

おわりに

再生医療の生ム叩倫理上の問題点│

ここまで再生医療に関して︑最新の技術動向をはじ

め︑国内外の公的機関(メディア)や宗教団体の反応

などについて行った調査研究の結果を述べてきました︒

その

結果

日進月歩で急速に技術が進展し︑国家が

戦略的重点領域として積極的に資金的あるいは法的な

支援を行う中で︑倫理面での慎重な討議を経ないまま

に再生医療が実用化されている現状が指摘されました︒

宗教界では

E

S細胞については生殖細胞の利用とい

う点で反対ないし否定的な見解が少なくなかったもの

の︑生殖細胞を利用しないipS細胞に対しては明確

な反対は見られず︑バチカンなどは早々に賛意を表明

しています︒国内の主要宗教団体に対して行ったアン

lト調査では

E

S細胞を利用した再生医療につい

て反対ないし懸念を表明した教団は少なからずあった

ので

すが

そこではやはり生殖細胞の利用が問題視さ れていました︒しかしipS細胞に対しては︑生殖細

胞を利用しない点は評価できる︑だが問題はないとも

言い切れない︑という回答が多かったといえます︒多

くの教団ではバチカンとは異なり︑生殖細胞を利用し

ないからといってipS細胞を利用した再生医療に手

放しで賛意を表明せず︑漠然とした不安や懸念を抱え

ていたことが窺えました︒つまるところ︑生殖細胞を

利用するか否かという一

点の

他に

宗教界は再生医療

に対する倫理的判断の基軸を得ていないのが現状なの

です︒

以上のように︑再生医療に関しては生命倫理上の問

題点が充分議論されないまま︑世界規模で激しい研究

開発競争が繰り広げられ︑急速に実用化が進んでいま

す︒しかしその一方で︑後述するように︑他の先端医

療分野(生殖補助医療︑移植医療︑遺伝子治療など)

とも関わる倫理的問題点が惹起されてきました︒再生

医療︑とくに

ipS

細胞については︑とかくパラ色の

未来が強調されてきましたが︑今後はその技術が応用

される時に起こりうる様々な負の可能性も視野に入れ つつ︑生命倫理上の問題点を抽出して正面から取り組

まなくてはならないでしょう︒

二年間の調査研究を通して︑わたしたちが抽出した

再生医療の倫理的問題点は次の通りです︒

*受

精卵

の破

壊・

・:

・・

E

S細胞は受精卵を破壊すること

によって樹立される

︒受精卵は人格を持つのか︑人

格があるとすれば自己決定権を持つのか︑受精卵の

親である精子︑卵子の提供者の権利︒

*切り出された細胞の自己決定権・・::組織幹細胞は人

から提供される︒

提供に当たってはインフォームド

コンセントが必要とされる︒

インフォームドコンセ ントの上で提供された細胞に関しては︑誰がその所 有権を持ち︑その利用に関して誰が自己決定権を行

使するのか︒

*オーダーメイド治療の治験・::新しい治療法の導入

に関しては臨床研究が不可欠であり︑複数の治験を

行っ

て治療の問題点を明らかにした上で

一般的な治

療法として認知される

オーダーメイド治療では

1 2 0  

個々の異なる条件で治験が行われ︑治験の集積がで

きない︒

*高コスト医療の公共性:::再生医療は︑治療のため

に多額の費用が必要な医接のひとつになるであろう

幹細胞の抽出

・樹立︑培養には高価な機器と知識を

持った人材を必要とする

現在

一般的に行われてい

る人工歯根のインプラントでも高価な治療であるが︑

I P

S

細胞を用いた治療ではさらに高額になること

が予想される︒一

部の富裕層だけが治療を受けるこ とが出来る医療の開発に多額な国費を導入すること

は許されることか︒

*研

究開

発の

資金

依存

性・

・・

・・・研究開発に膨大な資金が

必要とされ︑発展途上国はその恩恵から除外される

(例

・エ

イズ

新薬

) ︒

実際

インドネシアによる鳥イン

フルエンザウィルスの提供拒否など︑途上国サイド

の不満が高まっている︒

*研究開発の国際的規制:::ヒトクローン問題で表面

研究活動報告

化した問題︒研究開発に対する規制が国別に異なる

ことから︑国連を場として共通の規制を作ろうとす

るがまとまることはない︒

*人体の資源化・人体は公共財か:::臓器移植が普及

した社会では︑本来臓器は個人に所属するものでは

あるが︑脳死あるいは心停止した遺体の臓器は︑治 療に使われる医療資源であり公共財としての性格が

強いものであると考えられるようになる︒再生医療

は人体の資源化を助長する医療ではないか︒

とりわけ︑再生医療の進展と普及によって︑人体が﹁交

換可能﹂であるとみなされ︑資源として捉えられる傾 向が拡大すること︑それによって家族や社会のあり方

に大きな変化が生じることが強く懸念されます︒人体

は部品によって組み上がっており︑部品が傷んだらそ

れを交換すればよいという認識が広まると︑人体の尊

厳性や唯一

性 ︑

つまり﹁かけがえのなさ﹂を失うこと

につながりかねません︒このことは私たちの実生活に

も影響を与える可能性があります︒いくつか例を挙げ

てみ

まし

ょう

︒ すでに欧米では︑難病の子供の治療に必要な幹細胞

などを確保するために︑免疫の型が一致する子供を体

外受精によって誕生させるという﹁救世主兄弟﹂が出

現し

イギリスでは大きな社会問題となりました︒子

供の生命を救う方法があるのにそれを禁じることがで

きるのか︑兄や姉のために生まれてきた﹁救世主兄弟﹂

の肉体は兄や姉の肉体のスペアなのか│

結局

︑ リス議会は厳しい条件を付けた上で﹁救世主兄弟﹂を

認める決断をしましたがアメリカでは法規制はなじ

まないとの見方が強く︑医師個人の判断に委ねられて

いるので︑現在も続々と﹁救世主兄弟﹂が誕生してい

ます︒このように﹁家族﹂のあり方が違つできたり︑

その紳を破壊しかねない点があるのです︒

また︑人体の再生範囲が拡大するにつれ︑これまで

危険とされていた職業や業務がそうみなされなくなり︑

危険労働が増大するなど︑労働環境が変化することな

ども充分考えられるのではないでしょうか︒

イ ギ

ドキュメント内 教化研究 No.21 (ページ 117-125)