影響や依存度を検討する
4.2 アクション
4.2.2 マテリアリティ評価の基準を明確にする
表4.2依存度の例
ビジネスのイン
プット 依存度の分類 個々の依存度
消費材 エネルギー 太陽、風力、水力、地熱、バイオ燃料、化石燃料
水 淡水 (地中、地表、雨)または海水
栄養素 人間または動物の食べ物
ミネラル 木材繊維、遺伝資源、金属、鉱物、植物/動物原料
非消費財 物理環境の調整 洪水の減衰、水質調整
生物環境の調整 作物の害虫抑制、授粉
廃棄物と排出物の調整 廃棄物の分解吸収、騒音や粉塵の抑制
経験 自然を生かしたレクリエーション、観光業
知識 自然からの情報(例:バイオミミクリー)
福利と精神的/倫理的価値 従業員の満足度とストレス解放、社内のスタッフや業務 を支える神聖な場所やその土地特有の伝統
注: 上記のリストはあくまで一例であり、ここに記載されてなくても、関連性がある影響や依存度は考慮す る必要がある。
フレーム・ステージスコープ・ステージ計測と価値評価のステージ適用ステージ用語集オリエンテーション
4.2.3 関連情報を収集する
次に、自然資本への影響や依存度のそれぞれについて、選択したマテリアリティ基準に基づきマテリアリテ ィを評価するために必要な情報を収集する必要がある。
次のようなタイプの情報を収集することになるだろう。
• 影響や依存度のタイプ
• 影響や依存度の規模
• 影響や依存度が(ビジネスや社会に)与える結果
• タイムスケール(短期、中期、長期)
この情報を収集するには、以下のことが必要になるかもしれない。
• 専門家の意見や分析、主要な問題についての既存の情報(例:環境影響評価の結果)と現場の知識を 活用する。
• 社内外のステークホルダーにコンサルテーションする(例:インタビュー、ワークショップ、アンケート調 査)。
• 個々の問題について公開情報を集める(例:関係する場所のケーススタディ、土地利用図、絶滅危惧種 の評価)
• 簡単に目安となる価値評価を行う(例:総売上高のうち特定の生態系や非生物的サービスに依存してい る割合は?関連する製造資産の金銭的価値は?)
• (該当する場合には)専用のセクター・ガイダンス(例:自然資本プロトコルのセクターガイド)を参照す る。
社外コンサルテーションは有益だが、適切な方法を使い、専門家の判断を仰ぐとともに、定性的、定量的 調査を十分に行っていれば、必ずしも必要というわけではない(ステークホルダーとふさわしい参画レベ ルの見つけ方については2.2.2を参照)。
注:収集する情報を決めるときは、どこから情報を収集するのか、誰がいつそれを整理するのか、どこに保 管するかについても決めておくことが重要である。
4.2.4 マテリアリティ評価を完了する
必要な情報が揃えば、4.2.2の基準に基づいてそれぞれの自然資本への影響や依存度の相対的なマテリア リティを評価し、ビジネスと社会にとって重要なものを特定できるはずである。
マテリアリティ評価を実施するに当り、幅広いスキルを持つ関係者を集めたグループを作り、そのグループ が一貫して評価を行うようにすることをお勧めする。ランク付けするときは閾値を設定し、その値を超える ものは重要な課題であると判断するようにし、また自らが影響や依存度にどれだけ影響を与えられるかに ついても考えるとよい。
マテリアルとなり得る自然資本への影響や依存度を評価し、ランク付けしたら、それらをマテリアルであ る、明らかにマテリアルでない、まだ不明、と分類できるはずである。この結果、評価に含めるマテリアル な影響要因や依存度のリストが出来上がる。
不明なものが残っている場合、マテリアリティを判断するためさらなる情報収集かコンサルティングが必要 となる。影響や依存度をマトリックスにプロットすれば便利である(図4.3で解説する例を参照)。
図4.3マテリアリティ・マトリックスの例 ビジネスへの重要度
社会への重要度 対応のためのコスト
ステークホルダーへの重要度 影響の重大性 変化の可能性
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