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ブランド・コミュニティ参加後の態度・行動分析の結果と仮説の検証

第5章 小売業ブランド・コミュニティが 顧客ロイヤルティの結果行動におよぼす効果

5.4. 分析結果と仮説の検証

5.4.2. ブランド・コミュニティ参加後の態度・行動分析の結果と仮説の検証

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図表5-14 四因子の小売業態別多重比較

(出所)筆者作成

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図表5-15 信頼性・収束妥当性の検証

(出所)筆者作成

信頼性を確認するためにクロンバックのαを算出したところ、Hair et al. (2009)の推奨値α>.7 を満たしている(図表5-15)。また、合成信頼度CR(Composite reliability)についてもBagozzi and Yi

(1988)の推奨値CR>.6を満たしており、信頼性についても問題ないことを確認している(図表5-15)。

次に平均分散抽出度(AVE) 及びCFAの標準化推定値より構成概念の収束妥当性を判断する。平均 分散抽出度(AVE)は、Hair et al. (2009)の推奨値AVE≧.5の基準を満たしている(図表5-15)。CFA の標準化推定値もHair et al. (2009)の推奨値である標準化推定値≧.5の基準を満たしており(図表 5-15)、本研究で取り扱う構成概念の収束妥当性について問題のないことを確認している。

図表5-16 弁別妥当性の検証

(出所)筆者作成

最後に構成概念の弁別妥当性について、構成概念のAVE が他の構成概念との相関係数の平方よ CFAの標準化推定値 α CR AVE

コミュニティ支援活動 .81 .86 .67

参加者表彰 .78

参加者意見を製品・サービスに反映 .86 参加者意見を広告・社員教育に反映 .80

オンライン・コミュニティ・ユーザビリティ .87 .87 .70

チャレンジ要素の提供 .84

発言しやすい工夫 .81

発言・コメントの検索のしやすさ .86

コミュニティ同一性 .91 .92 .78

どのように見られているか興味 .91

自分がほめられている感じ .92

所属の誇り .82

態度的ロイヤルティ .91 .91 .78

認知的ロイヤルティ .90

感情的ロイヤルティ .88

行動意欲的ロイヤルティ .87

行動的ロイヤルティ .80 .82 .69

同ジャンル小売業に行く回数が最大 .79 同ジャンル小売業で使う金額が最大 .88

口コミ行動 .85 .85 .66

他の人に利用を進めている .79

良いところを他の人に伝えている .88

自分なりの使い方を伝えている .76

コミュニティ 支援活動

オンライン・

コミュニティ・

ユーザビリティ

コミュニティ 同一性

態度的 ロイヤルティ

行動的

ロイヤルティ 口コミ行動

コミュニティ支援活動 .67

オンライン・コミュニティ・ユーザビリティ .63 .70

コミュニティ同一性 .60 .48 .78

態度的ロイヤルティ .35 .34 .43 .78

行動的ロイヤルティ .16 .17 .22 .47 .69

口コミ行動 .19 .18 .38 .38 .34 .66

斜体太字の数値はAVE,それ以外の数値は相関係数の二乗

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り大きいことで確認する(Hair et al. 2009)。図表5-16に示す通り、すべての構成概念はAVEが相 関係数の平方を上回っていることから、弁別妥当性を確認した。以上の結果より、本章で使用する 観測変数の妥当性、構成概念の信頼性、収束妥当性、弁別妥当性については、問題ないものと判断 する。

(3) 仮説モデルの検証

仮説モデルに対する共分散構造分析の結果を図表5-17に示す。

図表5-17 コミュニティ・マーケティング活動の口コミ行動促進仮説モデルの分析結果

(出所)筆者作成

適合度指標はχ2(110)=135.279(p=.051)、GFI=.90、AGFI=.85、CFI=.98、RMSEA=.041であり、

χ2値はp > .05となった。また、Schermelleh-Engel et al. (2003)のGFI≧.90、AGFI≧.85、CFI

≧.95、RMSEA≦.080 のモデル採用基準を満たした。潜在変数間のパスはすべてプラスで有意と

なったため、仮説H2-1-1~H2-1-6は支持された。なお、コミュニティ同一性が受ける影響は、オ ンライン・コミュニティ・ユーザビリティが与える影響より、コミュニティ支援活動が与える影響 の方が大きいことが明らかになった。

(4) メンバー間相互作用がロイヤルティ形成におよぼす影響について

上記で検証した仮説モデルを活用して、メンバー間相互作用重視度の高低で多母集団分析を実施 した結果を図表 5-18 に示す。なお、メンバー間相互作用重視度の高低は、メンバー間相互作用を 示す三要素の平均値が五件法の4以上を高い、4未満を低いと考え設定した。コミュニティ支援活 動がコミュニティ同一性に与える影響は、メンバー間相互作用重視度の低い方が高い方よりも大き な影響を与えていることが 10%水準ではあるものの、有意傾向として認められた。よって仮説

H2-2-1は弱いながらも支持された。オンライン・コミュニティ・ユーザビリティがコミュニティ同

一性に与える影響については、メンバー間相互作用重視度の高い方が低い方よりも大きな影響を与 えていることが示されなかったため、仮説H2-2-2は支持されなかった。コミュニティ同一性が態 度的ロイヤルティに与える影響については、メンバー間相互作用重視度の高い方が低い方よりも大 きな影響を与えていることが 10%水準ではあるものの、有意傾向として認められた。よって仮説

H2-2-3は弱いながらも支持された。コミュニティ同一性が行動的ロイヤルティに与える影響につい

ては、メンバー間相互作用重視度の高い方が低い方よりも大きな影響を与えていることが示されな かったため、仮説H2-2-4は支持されなかった。

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図表5-18 仮説モデルにおけるメンバー間相互作用の差の多母集団分析結果

(出所)筆者作成