第 9 章 フランスの事例
4. フォルバック・ポルト・ド・フランスコミューン集の水道
① プロジェクトの概要 ア. 発注者
フォルバック・ポルト・ド・フランスコミューン集 (CAFPF) 19のコミューンが共同で発注する形態となっている。
イ. 事業者 Veolia Eau
事業の関係者を図示すると以下のとおりである。
CAFPF
発注者
Veolia Eau
事業者 agreement
Tenteling
Stiring-Wendel Spicheren
Schoeneck
Petiteross Oeting elle
Noussevill
er-Saint-Nabor Morsbach
Metzing
Kerbach Ippling
Hundling Forbach
Folkling
Theding Etzling
Diebling Bousbach
Behren-Forbach
Les-CAFPF
発注者
Veolia Eau
事業者 agreement
Tenteling
Stiring-Wendel Spicheren
Schoeneck
Petiteross Oeting elle
Noussevill
er-Saint-Nabor Morsbach
Metzing
Kerbach Ippling
Hundling Forbach
Folkling
Theding Etzling
Diebling Bousbach
Behren-Forbach
Les-Tenteling
Stiring-Wendel Spicheren
Schoeneck
Petiteross Oeting elle
Noussevill
er-Saint-Nabor Morsbach
Metzing
Kerbach Ippling
Hundling Forbach
Folkling
Theding Etzling
Diebling Bousbach
Behren-Forbach
Les-ウ. 事業費
年間の利用料収入は4.7百万ユーロ(2009年)
毎年度の民間事業者の収入は、水道利用料収入のうち契約に定められた算式により確定することと なっており、毎年度変化する。
エ. 事業期間
1998年9月1日から2010年8月31日(12年)
なお、上記契約期間終了後、Veolia Eau が再び受託者として選定され、新規契約の事業期間は 2010年9月1日から2022年8月31日(12年)となっている。
オ. 分野・対象施設
CAFPFの上水道事業。人口約7万9千人。
同事業では水源は、多様であり外部から購入しているものが多い。それぞれの水源の、CAFPFの飲 料水の消費に占める割合を以下の表に示す。
水源 CAFPF飲料水消費に占める割合
ENERGIS社から購入 42%
オ・ド・ウィンブロン自治体組合から購入 42%
サールブルック市から購入 7%
エッツリングコミューンの地下水 7%
ベーレン・レ・フォルバックコミューンの地下水 3%
カ. 事業実施場所
フォルバック・ポルト・ド・フランスコミューン集 (CAFPF)
② 事業スキーム
本事業の契約内容は以下のとおりである。なお、特に注記がある場合以外は Veolia2009年受託者 報告書による298。
ア. 施設所有
アッフェルマージュ契約であり、施設はコミューン集が所有する。
298 “Rapport Annuel du Délégataire 2009, Service de l’Eau, Communauté d’Agglomération de Forbach Porte de France »
イ. 業務範囲、リスク分担
民間事業者は、上水道施設の運営・維持管理・更新を担う。主に以下のような業務を担う。
・ 飲料水の生産
・ 配水
・ 水道の接続(ネットワーク・利用者間)
・ 水道メーターの維持、設置
・ 顧客管理および関連業務
ウ. 利用料体系変更の条件・手続きに係る主な規定
詳細な規定については不明だが、水道アフェルマージュの標準契約書によれば、利用料金には 民間事業者の費用回収を含めることが認められている299ことから、一般的に利用料金は民間事 業者の収支状況を踏まえて変更することができる。
エ. 支払いメカニズム
c 発注者と事業者の間の支払い
民間事業者は、前述の通り水道料金の一部を収受する一方で残りの金額は市と流域公社300の 収入となる。民間事業者の収入割合が毎年度変化するように市や流域公社への支払いも毎年度 変化する。市の徴収分の推移は以下の通りである。
2008年 2009年 契約1つあたりの年間CAFPF徴収分(€) 不明 €6.00 使用水量1 m3あたりのCAFPF徴収分 (€) €0.4100 €0.4100 事業におけるCAFPFの年間収益 (€) €1,313,332 €1,357,918
ii. 流域公社への支払い
アヴィニヨン市の事例と同様にCAFPFの徴収分に加え、事業者は流域公社301に水源保全負 担金および汚染対策負担金を流域公社に代わって徴収し、同社に支払っている。CAFPFにおけ る流域公社関連負担金の推移は以下のとおりである。
299 PFI/PPP推進協議会(2009)「水道アフェルマージュ標準契約書」
300 フランス政府が国内に6つ設置している水域の環境保全や水質管理を担う組織。
301 流域公社 (Agence de L’eau): 定義は『手引き』80頁の「訳注」を参照
2008年 2009年 汚染対策負担金(使用推量1 m3当り) €0.4240 €0.4320 源保全負担金 (使用推量1 m3当り) €0.027 €0.0218 合計負担金 (使用推量1 m3当り) €0.451 €0.4538 流域公社への年間支払い額 €969,049 €1,248,797
d 事業者の収入
前述の通り、毎年度の民間事業者の収入は、水道利用料収入のうち契約に定められた算式により 確定することとなっており、毎年度変化する。この水道料金は、固定料金である基本料金と使用量水 1 m3当たりの従量料金(可変する報酬部分)により構成される。これらの水道料金の推移は以下の通り である。
2008年 2009年 契約1つあたりのVeolia収入分(€) €24.08 €24.10 使用水量1 m3あたりVeolia収入分 (€) €1.2844 €1.3054 事業におけるVeoliaの年間収入 (€) €4,543,965 €4,760,055
③ 調達手続き ア. 調達手続き
前述の通り、2010年の選定の際、以下の手続きによりVeolia Eauが選定された。その手続きは以 下の通り302。公告から事業者決定まで4ヶ月程度で行われている。
2008年6月23日:アフェルマージュ方式で実施することを決定し選定委員会の設立
2009年3月16日:公告
2009年4月27日:関連書類の提出の締め切り(最終提案は後日提出
2010年7月12日:事業者決定
④ 成果・課題 ア. 業績
契約数や利用状況の推移は以下の通り。ここ数年間で大きな変化はみられない。
2005 2006 2007 2008 2009 契約数 24,703 24,926 25,098 25,198 25,450 販売水量(m3) 3,372,743 3,446,326 3,265,630 3,251,625 3,153,456 対象人口 77,786 77,786 77,786 77,887 78,825
302 “Avis d’appel a candidature – delegation de service public”, 2009年3月16日、« CONSEIL COMMUNAUTAIRE DU 12 JUILLET 2010 », 2010n年7月12日