• 検索結果がありません。

OECD行動指針に基づく期待 本セクションに述べる一般的推奨に加え

て、企業は、OECD行動指針の各章に基づ く開示と伝達に関する個別推奨を適用すべ きである。

企業は下記を含む追加情報を公表すること が奨励される。

a. 企業活動の適切さに応じた行動規範、即 ち公開を意図した企業行動の言明であ って、本行動指針に含まれる事項に関す る企業方針の情報を含む。

b. 企業が宣誓する方針と他の行動規範、そ れらの採択日、そのような言明を適用す る国と実体

c. それらの言明と規範に関する企業の履 行

d. 内部監査、リスク管理、法令順守システ ムの情報

e. 労働者と他の利害関係者との関係の情 報

企業は、「人権へのデュー・デリジェンスを 実施することが奨励される。そのプロセス は実際及び潜在的人権への影響を評価し、

その調査結果に基づいて差別をなくし、行 動し、対応を追跡し、影響への取組方法を 伝えることを必然的に伴う」。

出典:OECD行動指針、III、3とIV、45.

5.1 企業は潜在的及び実際の害悪に取り組む方法を含めて、企業のデュー・デリジェンス・

プロセスを公開する

内容

企業は次のことを公開すべきである25

● 責任ある企業行動に関する方針。同様に企業は、例えばセクターのイニシアティ ブ、労働組合との協定、または複数利害関係者のイニシアティブを通じて、企業 が宣誓する追加行動規範を伝えるべきである。

● 企業のデュー・デリジェンス管理システム。デュー・デリジェンスをどのように 意思決定プロセスに組み込むか、デュー・デリジェンスをサポートするための情 報管理システムに組み込むかを含む。

● 企業とそのサプライチェーンにおける最も重要な害悪のリスク。企業は同様に、

それらのリスクを評価するプロセスを説明すべきである。企業が直ちに対応すべ き害悪のリスクを優先順位付けしている場合、そのプロセスを正当化すべきであ る。

● 企業とそのサプライチェーンの害悪を防止または緩和するための計画のコンポ ーネントと、それらの措置の有効性26

● 適切な場合、企業方針の公約の目的及び公約の結果。

● 企業とそのサプライチェーンの改善にアクセス可能にするための企業のシステ ム。企業はまた、企業に申し立てられる事例及び解決した方法を開示すると決め ることができる。

● 企業がその利害関係者に有意義に関与する方法。

25 企業は、商業上の機密と他の競争上の懸念に当然払うべき注意をもって公表すべきであ る。詳細はボックス1を参照。

26 デュー・デリジェンスの有効性は、実際及び潜在的害悪が企業とそのサプライチェーン において防止され、緩和される程度によって測定される。

● 企業がデュー・デリジェンスへの協力の目的で、セクターまたは複数利害関係者 のイニシアティブに関与する場合、それに加えて企業はどのコンポーネントに協 力しているか(例えばリスクの特定への協力、サプライヤー評価など)。

企業は、少なくとも毎年情報を公開すべきである。伝達は多くの形式を取るが、全事例 において、適切、正確、最新、明確そしてユーザフレンドリーな方法で伝えられ、意図 するユーザーが情報にアクセスできなければならない。企業はまた、平易な言語で情報 利用を図ることが奨励される。

特に協調的イニシアティブに参加する企業は、より積極的に以下の情報を開示している。

● 直接サプライヤーのリスト

● サプライヤーに関する評価結果

● サプライヤーの是正措置計画

● 企業に提起される苦情及びそれらの苦情への取組方法 法律上の非財務情報開示への期待

企業はまた、法律上の非財務情報開示の義務に応えなければならない。例えば、規則要 件を通じての責任ある企業行動報告はますます一般的になっている(例:非財務情報報 告に関するEU指令2014/95/EU;英国現代奴隷法2016;エネルギー転換法に関するフ ランスの法律の箇条173)。

非開示の事例

特に影響を受ける利害関係者やスタッフへの潜在的リスク(個人情報の開示から起こる ことを含む)がある場合など、合法的な情報非開示がありうる。情報を即時に伝えるこ とが不適切な一部の事例では、例えば苦情またはリスクに取り組んだ後など、時間をお いて情報を伝えることができる。

商業上の機密の考慮も非開示の理由となりうる(詳細はボックス1を参照)。情報共有が 難しいと判断する場合、企業は他の方法を通じて保証することができる。例えば、デュ ー・デリジェンス・プロセス見直しのために独立の第三者を招へいし、その調査結果を 公開または関連する協調的イニシアティブに対して開示することができる。

5.2 影響を受ける利害関係者への伝達

人権への影響に関して、国連指導原則は次のように詳述している、「人権に関する影響に 取り組む方法を説明するために、企業はその方法を外部に伝える用意がなければならな い。特に、影響を受ける利害関係者または利害関係者に代わって懸念が提起される場合 である。その操業または操業状況が人権への重大な影響を与えうるリスクを有する企業 は、取組方法を公式に報告すべきである。すべての事例で、伝達は次のようでなければ ならない。

● 企業の人権への影響を反映し、意図する視聴者に分かりやすい形式と頻度

● 特に人権の影響に関わる企業の対応の適切さを評価するために、十分な情報を 提供する

● 影響を受ける利害関係者、従業員、または商業秘密に関する適正な要求にリス クをもたらさない」27

労働者の権利に関して、企業は、その労働者と労働組合及び労働者が自ら選ぶ代表組織 と連絡を取るべきである。企業は利害関係者に関与して、彼らが重大な情報と見なす事 項を理解すべきである。

デュー・デリジェンスの性質と程度に影響する要因

すべての企業は、その規模、調達状況またはサプライチェーン内の位置に関係な く、デュー・デリジェンス実践を伝えるべきである。しかし、企業の伝達の程度 と性質は、企業とそのサプライチェーンの害悪のリスクに比例する。例えば、人 権の重大な害悪に関わる高リスクの国から調達する企業の伝達は、そうでない企 業よりも広範になる。

27 国連指導原則21を参照。