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イ、全鱗

ドキュメント内 敬語と敬語意識 (ページ 162-168)

第95表

三一   イ、全鱗

 150−

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22暁

150

   大体闘違いのない賢安としては,経営酒池二二が5段以内(ただし,北海道は    1町5段以内)であり,農地改革以前小作農,1小作兼含作農であり,憾家ではな    く,その家に村の公職についたことのある人がいない。本人の学歴が新制中学校    卒業以下である。などの条件を蜻えたものである。

   農村の場含は農業が本業であれば,兼業があっても差支えない,ただし,経営    耕地瓢積が小さくても,村役場の吏員などの公職,会社員などの企業体の職員,

   その他収入の大きい職を兼ねているものは,社会階層の下とは考えられないから    避ける。

・3 調査の実施と被調査考の検討

 調査の開始時刻を集計すると第34図のようになる。

 食事時が少ないことは,一二に他の調査と同様である。男に比べて女は,昼

過ぎが多くて夜が少ない。階層では,階層上で時間による差がはなはだしい。

 調査員ごどに調査所要時間の平均を出すと第35図のようになって,,50分

台カミ最も多い。

         第35図         なお,平均調査時間は,小都  ゐ

調15 昏。

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21

a− f

  2

      30 40 50 60 70 80     一分

件にはずれていたものをあげると第96表のようである。

    第96表         この合計77人は不適格なものとして

       擁羅㈱下鮒鮒獅らをまぶし囑

市48分,農村58分,全国51

分で,最も短かい調査時間は被

調査者1人につき20分台,長

いのは120分台であった。

 被調査煮ひとりひとりを検討 した結果,こちらで指定した条

職   業 学   歴

晟住経歴

学歴と職業

年i曇舞(19歳)

ノ(30歳)

圭つノつ一

1 11

271649

3

計 1 ,, 59

 第96表を見ると,階層下の方が不適

格者が多く,それだけ階層下の調査対象 を得ることがむずかしいことを示してい る。すなわち,一般に調査において,被 調査者について何の規正もないときはう 調査対象の階層が高くなりがちである。

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Vsb 場面録音調査

1 引き廻しの場面録音調査

 面接調査では,上のY 5aでも述べたように,なるべく各被調査表の鶏常生.

活にあるような場面を取りあげ,絵などを見せてその感じが出るようにして,

実際の会話に近いものを記録できるようにつとめた。とは雷え,被調査者は,

やはり調査されていることを意識して,いつもとは違った,どちらかと雷えば

気どった答をしているおそれがある。われわれは,このような調査:方法をとっ

たとき,結果として,「こんなときどう思うか」というこちらのねらいからは

ずれた「こんなときどう欝うべきか」という知識・意晃の反映した反応を得る

のではないかうという疑閥を持つ。そこで,爾接調査の啓と実際の場面での会

話とを比較して,検定してみなければならない。

 しかし,面接調査で設定されたすべての場面についてこのような調査をする

ことはできない。どうしても,実行可能な数場面に限られることになる。たと

えば,東京で道を聞く「議事堂」のような場薗は調査不可能であるし,近所6

人が急病になったとき医旛を呼びにいく「医者」の場面も,このようなことは1 あまり起こるζとではなく,「おつり」のようにわざとおつりを少なく渡すこ

とは,普通の店には頼めないことである。

 また,薦接調査のすべての被調査者について比較することも晴間や費用の点

から言って不可能である。

 そこでラ以上の点を考え合わせて,12入の被調査考に次のようなことを穀 んだQこの調査は被調査者に,こちらが要求した場所をみずから歩いてもらう

ので, 「引き回しの場薗録音調査」と呼ぶことにする。

 まず,指定の日,指定の時刻に家を出て,電報竃謡局にいって,電報の窓口

で電報用紙をもらってもらった。この場合,ただ用紙をもらうだけでいいので・

ある(第1場面。面接調査の102)。

 電報電話局を出て,また指定の道を通って,ある酒店に荷物をあずける。ζ.

の場合,こちらで用意した紙包みを,寄り道をするからと言ってあずかっても

      152

もうのである(第4場面。面接調査の103)Q

 以上2場面は,被調査春にとって必要のない行動であるから,需わば一種の

おしぽいになるわけである。

 しかし,霞報電話局から酒店までの間に調査側側で仕組んだ2つの場面があ

るのである。

 その1つは,その被調査噺が昔習った先生が待ち伏せしていて,なにげなく

被調査考に藷しかけて,会話に引きずり込んだ(第3場面。面接調査の105)。

 さらに少しいくと,酒店にあずける荷物を持っているのを目じるしに,調査 鍛の1人が旅人のふりをして,トランクを下げて歩いて来て,被調査者に市役

所へいく道を聞いたのである(第3場面。面接調査の101)。

 以上のうち,第ユ,4場面は携帯用録音器で,第2,3場面は肩掛け録音器に よってすべての会話を録音した。何か月かのちに,この被調査者に薗接調査を

して,両方の書いかたを比較することにした。

 被調査藩は,次の12人である。性・年齢・階層を次のように組み合わせたQ   A.男。状・上商店主      G.女・壮・上商店主婦

  B.男・壮・中 商店主        H.女・壮・中 商店主婦   C.男。壮・下 家具調職人      1.女・壮・下 店員

  D・男・老・上弁護士      」.女・老・上商店隠女

  E.男・老・中 銀行員        K.女・老・中 医院隠居   F,男・老・下 学校小使       L女・老・下 学校給食係

2 張り込みの場面録音調査

 以上の「引き乱しの場面録音調査」のほかに,藏接調査と同じ場面に,ひそ かに録音器を仕掛けておき,そこに来る市島の会話をすべて録音する調査も多

少試みた。これを「張り込みの場面録音調査」と呼ぶことにする。たとえば,

「引き圓しの場爾録音調査」でも取りあげた場面であるが,電報電話局に録音

器を備え,電報用紙をわざと公衆の前に出さずにしまっておいて,電報を打ち

に来た人すべてに電報用舐を要求させるようにし,そういう場合の市民のこと

ばをすべて録音したのである。この匿的は前の「引き回しの場面録音調査」と

まったく同じである。ただ,この結果は薗接調査と比較できないから,その点

      153

では弱点を持っているわけであるが,一般市民の話しかたの忠実な姿はとら受 うるわけである。これと面接調査の岡じ場面とは比較できる。

 録音した場所は岡崎市の場含次のとおりである◎

 a)窓P:電報電話局,市役所,東部晦駅。

 b)商店;酒屋,八衝屋,ガラス店,書店。

 C)アソシエーション:市役所,鉄工所事務室,儒用金:庫。

 d)その弛:家庭の夕食,医院の診察室。

V6 敬語形式の段階調査

1 調査の目的と方法

 前述のV5a「画接調査」はわれわれの敬語調査の骨とも言うべき調査であ るが,この調査結果を分析するためには,得られた1つ1つの敬語形式を「て いねいさ」によって数量化することが必要である。いろいろの比較のためには その方が都合がいいからである。なお,ていねいさだけでなく,他のいろいろ

な数量化ももちろん考えうる。

 このため,得られた敬語物干をいくつかの段階に分けて,それぞれにを一与え た点を「段階点」ということにする。集計のことを考えると,各問(各場面)

を通じて同じ数の段階に分ける方が便利である。

 次に,どのような方法で段階に分ければいいかという問題がある。一体,て いねいさというのは元来は主観的なものである。しかし,その主観的なものが 客観的なものとして裏付けされ,かつ決定できるものであれば,そうできるの

が望ましい。

 その主観を決定するものとしては,場面・ふんいき・欝語形式などが考えら れるが,そのうちで言語形式が最も確実な手がかりと考えられる。その言語形 式にはいろいろなものが考えられる。声やイントネーションや速度なども無論 考えるべきであるが,その分析は非常にむずかしい。ここでは,文字で書きあ らわした隈りを材料として分析することにした。一往これが最も客観化されや

すいと考えられたからである。

 さて,段階を分ける基準はどの場面についても同じであることと,毅階の数

      154

が同じであることが墾ましい。段階の数については,奇数の方が整理の都合が いいと考えた。そうすると,3か5かというところであるが,揚面によっては 敬語形式のバライエティが少なくて,5つに分けることのできそうにもないも のがあるので,3つの段階に分けることにした。       ・

 上野市の調査の場合は,調査員のうちのあるもの(複数)が,上野市で行っ

た簡単なていねいさについての調査にもとつくある墓準によって,ていねいな 順に1,2,3の点数をつけて集計したQこの「ある基準」が,一毅人の基準と 合っていたかどうかが問題である。敬語がいろいろの点で問題になるのは,実 際生活上諭一般人の基準ではそれがどう判断されるかによってである。数人の 学者の,多分に主観的な判断で,この調査の集計上最も基礎的なこの点数が決 められるのでは,その判断が一般人の基準と狂っていない,という保証がない ばかりか,もし狂っていれば,調査の結果全般が無意味なものになる。そこで

これが狂っていないかどうかを検定すべきである。この検定の一部は上野市で はスライド調査(集含調査)の中に取りいれられた。 「どちらがていねいか」

という質問形式の一群の問がそれである。これについてはV7bでもふれるの

で,ここでは特に取りあげないことにする。

2 調査の実施と結果

。1 岡崎市での調査

 ここで述べるのはう岡崎市の調査において,金体の企画の中で特別に独立し

た調査として重視した段階調査についてである。

 面接調査で得られた敬語形式について判断されるていねいさの段階は,言う までもなく,この場合,岡崎市という地域社会におけるそれでなければならな

い。そこで得られた各問それぞれ246枚(面接調査の被調査者の数は246人)

のカーヂを,その敬語形式を与えた被調査者の性・年齢によっていくつかのグ

ループに分け,それを岡崎甫で任意に選んだ判定者にていねいな順に並べても

らった。この並んだ順が判定者2必ずつ組を作ったときどう違っているかを,

順位相関係数で晃てみた。結果は第97表のようであるが,まず,以下の表に 使われているcodeの説明をしておこう。

      155

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