• 検索結果がありません。

△△今09

ドキュメント内 方言研究法の探索 (ページ 135-155)

編井市およびその周辺地域におけるアクセントの年齢差,佃人差,調査法による差

(ooo] (ooo)

(ooo) (ooo)

(ooo) (ooo)

(ooo) (ooo)

(ooo) (ooo)

(ooo) (ooo)

▽▽冷O

〔○○○〕〔○○○〕

〔○OO〕(○○○)

〔○○○)(○○○)

       リコロロコロロ

〔○○○〕(○○○)

(ooo) (ooo)

133

上記の音粗について,以下に若干のコメントを加えておきたい。

 _♪\    _へ

・〔○○〕と〔○○〕は第2拍に三内下降の認められるもので,後者は前者に 比して上昇の程度の小さいものである。この種の音相には,ほかに〔60〕

のように第2拍への上昇がないままに2拍目が下降するものがありうるが,

実際には認められなかった。

・〔○○○)や 〔○○○〕のように記録した音声は,実際には 〔○○○〕

〔δδ6〕〔○○○〕などのように,次第に下降していくものが大部分を占 める(〔○OO〕のように褒示される東京語の頭高型なども,同様に3門田 に向って下降のあることは周知のことである)。ここでは煩雑さを避けて上 記のような簡略表示を行った。ただし,〔○○○〕のような第3拍への下降 の全く認められない下網が現実に存在すれば,その音網は平板絹(〔○○○〕)

などとの関連を見る上で重視すべきものかもしれない。今後の課題として おきたい。

・〔「〕と〔n〕,また〔一)と〔一9との差は連続的(量的)なものであり,

耳による判定がいちじるしく主観的になることは避けられない。両者の差 の表示は分析のための参考の一つとするためであり,後に述べるように,個々 の話者のアクセントの性格(東京語アクセントの度合,三国アクセントの 度合,無型アクセントの度合)を数量的に把握するにあたっては,〔r〕と

〔一〕を一つにまとめ,また,〔「〕と〔一)を一つにまとめて処理した。

・無型アクセント地域や,その周辺の地域では,アクセントの「ゆれ」が頻 発するばかりでなく,個々の音相のピッチ差が小さく,その判定に迷うケ ースも多い。そのような四相は録音を何度も聴いて(時間を置いて再び聴 きなおすという方法も嗣いで)最終的に判定を下した。判定に迷ったもの

134

 には「?」を付け,後日の検討に備えることにした。しかし小稿では「?」

 マークはあえて表示せず,筆者の最終判定のみを示したにれらの微妙な  音相を複数の聴取者《アクセント研究者》がどのように聴くか,また,そ  の聴取結果はそれぞれのサンプルの実験音声学的な分析結果とどのように  関連するかは,今後の研究課題の一つとして興味深い)。

・小稿で聴取の対象とした諸事例において〔○①と〔○○〕との差は極め

      

 て明瞭であり,〔○○)と認定した事例についても,〔○○〕との差の有無  について迷ったケースはほとんどなかった。しかし,〔○○○〕と〔○○○〕

 との差は極めて微妙であり,両者のいずれであるかの判定に迷うケースが  多かった(このため,その中間の段階の〔○○○〕を認めたケースは皆無  に近かった。言いかえれば,小稿で〔○○○〕と記録・表示したものは,む  しろ(○○○〕に近いものとみなしうる)。小稿のデータを分析するにあた  っては,この点に留意する必要がある。

・個々の音根について,わずかでも上昇または下降の認められるものには〔一〕

 や〔一 一〕として記録した。したがって,小稿で〔○○〕あるいは〔○○○)

 と表示したものは,筆者の耳では完全な全平と判断したケースである。ま  た,〔○○○〕や〔○○○〕と表示したものは,第1拍と第2拍との間に上  昇あるいは下降をいささかも認め得なかったケースである。

       ノ

・ストレスについては原則として記録を行わなかった。しかし,たとえば〔○○▽〕

 (〔!〕はストレス)のようなケースはときに〔○○○〕のように聞こえる        ノ

 こともあり,この種のものは(記録票の原簿では)〔○○○〕と記録した場  合もある(しかし,小稿ではストレスを表示せず,単に〔○○○)の符号  で緩してある)。アクセントの記述におけるストレス表示の意味については,

 今後の課題としたい。

1.3 調査結果の数量化

 最初に述べたように,福井市方言の話者には,「頭型アクセントの者」「東 京アクセントの傾向を示す老」「東京アクセント以外の多型アクセントの傾向 を示すもの」が存在すること,また,その「無型ア」「多型ア」の程度は話者

   福井市およびその周辺地域におけるアクセントの年齢差,個人差,調査法による差 135

の年齢その他によりさまざまであることを予想して調査に臨んだ。そして,調 査の結果,上記の仮説が立証され,さらに,「東京アクセント以外の多型アク セント」とは「三国式アクセント」であること,また,岡一の話者が調査方 式の違いによって「三国式ア」の度合をいちじるしく変える場合のあること が確かめられた。

 そこで,小稿では,次に述べる方法によって,個々の話者の「無型ア」「三 国式ア」「東京ア」の程度を計ることにした。

 三国式アクセントの度合 後章で述べるように,坂井郡三国町の高年麟の アクセントは,話者により,また,単語により多少ともfゆれ」を示すもの の,2拍名詞について基本的には次の体系を持つことが明らかになった。

 /δ○/〜/○δ▽/(HVV類)

 /○○/〜/○○▽/(HIII類)

 それぞれの型は次のような三相(音声学的音相)として実現する。

 /δ○/型……〔δ○)〔b ○〕。

       

 /○○/型……〔○○〕〔○○〕〔OO〕〔OO)など。

 /○δ▽/型……〔Od▽}〔面▽〕〔06▽)〔b 6▽)など。

 /○○▽/型……〔OOKY) COOV) {OOV〕〔OO▽〕〔○○▽〕など。

 さて,福井市の高年層話者「2f」を例として数量化の方法を述べよう。まず,

この話者が〈A式〉(第1興調査),〈E式〉〈e式〉(第2騒調査)の方式で,

それぞれの単語を「単語言い切りの形」で発音したときの全音相を表2に示 す(それぞれの調査方式については,129ページ以降および203ページ以降を 参照されたい)。「Al・A2・A3」「E1・E2」などは,その方式を数回くり かえしたときのそれぞれの音栢である。また,同一欄に複数の記号があると きは,そのときに数回続けて発音した音格の種類と数を示す(たとえば,蓑

2のE2で「風」が「鞠とあるのは3團続けて〔カゼ〕と発音し,「音」が

「@㊧9iとあるのは〔オXF〕〔オXF〕〔牙下〕と続けて発音したことを示す)。

 表2を見ると,〈A>では大部分の語が/δ○/型(〔δ○〕〔b ○〕)に発音 され,わずかに/○○/型(〔OoX〕(面))がある。/○○/型は王1贋類の語に のみ現れること(すなわち三国式の片鱗がうかがえること)が注目される。た

136

  衷2 福井市趨年層 詣者2f<単語>

Al A2 A3 El E2

e l e 2⑭︒︒︒︒卯9︒

90 0 0 0 0

一       一       一       l       l       li ◎ r◎・− O

O−it1⑤

一     l     l     −     1     一

919︒旧㊦④

O ⑤◎・O O ⑤

lQ ll−9

−   一   i   l   l   r

9⑤l Q O99⑤

lO O−9⑤

一 O O9◎ ○

Qーーt−⑤

一       一       l       l       l       lQ−f  l l◎・ 9

r④陽1−9⑤

一1⑤ーー⑤  一     ◎l l 目 〜 一    ⑤

1 一 一 1 一 ×一 一 r 一 一 ×

egell X

一 一 l l 一  ×一 1 − − 握 ×

1 − 1 1 一  ×l l◎・l l Xl l − i l  ×一 l 1 1 − X一 1 一 一 1  ×

一 一 一 l l  Xl l f r 一  ×r 一 一 l l  X一 一 1 一 一 X一 一 一 一 l X

風顔庭鳥水音 心胸夏旧冬歌 山池足犬耳色 白糸箸針海景

 蛛  二二汗雨鮒  蜘

1

W

V

(oo)

(oo)

9 COO)

o (oo)

◎ 〔○○〕

   へQ〔○○}

X調査せず

福井布およびその周辺地域におけるアクセントの年齢差,個人差,調査法による差 137    王 W V

〈A>

    II III

O 1000/.

@ 870/o

   I N V

<E>

    II III

¢ 730/o

@ 380/o

   1 W魑V

〈e>

    1王Il{

O 810/o

@ 130/o

〈ヨ璃式〉

1・・二三yw懸懸雛難灘…iiiii襲iii/i灘①

至至磁

IOO%

oo/,

パーセントは〔○○}の常規率

國・◎・・

[=コ・・。〕〔oδ/

図2 烹田中アクセント度のモデル

だし,3回の発音(Al・ A2・A3)を通じて,安定して/○○/型を示した語

はない。

 〈E>およびくe>では,IHII類における/○○/型(〔○○)〔○○〕〔○○〕

〔oo))の出現率がきわめて高くなる。すなわち,11VV/Ilmという三国 式の傾向が強まる。ただし,〈E>ではIlm類にも/60/型が多く現れ,また,

〈E>〈e>を通じて,IVV類(とくにIV類)にも/○○/型が現れる点で,完 全な三国式とは書えない。

 さて,〈A>〈E>〈e>の各方式において,IIVV類とII III類のそれぞれに

/○○/型が出現した割合(%)をグラフで示すとpa 2のようになる。完全な 三国式は1 IV V 19が100%/δ○/型, II III類が100%/00/型に発音されると

考えれば,表2の話者は〈A>よりくE>,さらに〈e>において三国式に近 づいたことになる。

138

 そこで,①(IIVV類における/δ○/型の出現率)から②伍m類におけ る/δ○/型の出現率)を減じた値をmとし,これを三国式アクセントからの 距離(三国式アクセントの度合)をあらわすものとする。完全な三国式アク セントは,①がiOO,②が0であるから, m=100−0 ・100となる。表2の話 者の場合,〈A>ではm ・100−87 ・13,〈E>ではm ・73−38=35,〈e>で はm・・ 81−13= 68となる。

 この方法によれば,典型的な二型アクセント話者の場合,すべての単語を 同一型に発音すればm=0となり,また,そのときの気分で種々の音椙を恣意 的に発音すれば,①と②に現れる/δ○/型の出現率は確率的に同値であるか ら,やはりm=0に近くなる。一方,もしIIVV類のすべてを/○○/型, Ilm       づ類のすべてを/○○/型と,三国式と完全に逆の型に発音すれば,m=一100と

なる。すなわち,この方法による値は,個人アクセント(idiolect)の無型化 の度合と,特定方醤のアクセントにこでは三国式アクセント)からの距離       注4

(型の一致度)とを同時に(またはそのいずれかを)示すものと言えよう。

 以上は「単語言い切りの形」における三国式アの度合であるが,文節(2 拍名詞に1拍の助詞が付いた形)についても,同様の方法で「三国式アの度 合」を計ることができる。

 三国町の話者「2f」(151ページの表7参照)について見よう。

 表7の右側に記したA1・A2・A3について見ると, I IVV類には/○δ▽/

型(〔○○▽}〔○○▽〕〔○○▽〕)が多く,II懸類には/○○▽/型(〔○○▽〕

〔○○▽〕〔○○▽〕)が多くi現れる。HVV類における発音総;数は49,そのう ち/06▽/型の数は43であるから,/○○○/型の出現率は88%である。一方,

IHII類における発音総数は34,そのうち/○δ▽/型の数は5であるから,/O d▽/型の出現率は15%である。したがって,m=88−15・・73となる(完全な 三国式アを,HVV類が100%/Oδ▽/型, II IIIIIRが10e%/○δ▽/型,すな わちIHII類の/○δ▽/型の出現率は0%であると想定すれば, m=1OO−O=100

となる)。

 東京アクセントの度合 東京アクセントの度合については,上記と異なる 考え方によって,その値を計算した。これは,筆者が以前,無型アクセント

ドキュメント内 方言研究法の探索 (ページ 135-155)