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■J−DOIT3による強化療法

ドキュメント内 09flN02„”“ƒ…O…›…r…A.QX (ページ 54-57)

 (スライド3)もう1つ,生活習慣指 導の実践ということで最近の例をあげて みたいと思います。

 2005年から厚生労働省の取り組みで糖 尿病予防のための戦略研究が開始されま し た。そ の 中 の 1 つ にJ−DOIT3が あ ります。これは2型糖尿病の血管合併症 を30%改善する介入方法の研究で全国で 81病院が参加しています。生活習慣改善 には専用のコアカリキュラムを用いて専 属のコーディネーターが指導します。

 主要評価項目は心筋梗塞,脳卒中,死 亡のいずれかの発生です。副次評価項目 としては腎症の発症または増悪,冠動脈 イベント,脳血管イベント,下肢血管イ ベント,網膜症の発症または増悪が挙げ られています。参加者の登録終了が2009

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スライド29

年3月に予定されており,登録後3年間の追跡がお こなわれます。

●対象と目標値

 J−DOIT3の患者さんの選択基準です。対象は 2型糖尿病で,ヘモグロビンA1cが6.5%以上,内 服剤が1剤以下,ないしはα-GIを併用している患 者さんで,さらに,血圧が高いか,LDLコレステロ ールが高いか,または中性脂肪が高く,HDLコレ ステロールが低いというリスクを持っている患者さ んです。

 (スライド3)これは強化療法群と従来療法群へ の割り付けと各群の治療目標を示しています。1,500 人ずつ,2つのグループにランダムに分けました。

それぞれの目標値はここに示すとおりです。

 (スライド3)強化療法群の生活習慣改善の概要 は,BMIは22以下,カロリー制限(25〜27cal/kg), 1日6g以下の塩分制限,運動としては15〜30分の 歩行を1日2回以上,そして節酒と禁煙となってい ます。

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スライド33

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スライド36

 (スライド3)これはJ−DOIT3登録患者数で,

このように増加を示しています。

●現在までの経過

 (スライド3)研究は,現在,組み入れが終了しよ うとしている段階ですが,このスライドは現在まで のヘモグロビンA1c値の経過を示しています。イベ ントに関する結果が出るまでにはあと3年かかる予 定ですが,強化療法をやりますと,従来治療群と比 べて明らかにヘモグロビンA1cは改善していきます。

生活習慣の改善とともに,この場合には血糖降下剤 ないしはインシュリンを使って血糖コントロールを 行い,ヘモグロビンA1cを目標値まで下げていくよ

うに努力している成果です。

 両群の血圧のコントロールはこのようになってい ます(スライド3)。そしてLDLコレステロールも,

主としてストロングスタチンを使って,スライドの ように良くなっています(スライド3)。

 しかし体重のコントロールは必ずしも容易ではあ りません。全部の病院の平均値で見ますと,強化療 法群の体重はいったん減ってから,また上昇してく る傾向が見られます(スライド3)。しかし,やり方 によっては,この病院(スライド3)のように減少 した体重を増えないように努力することも可能であ るとされています。

 最近の生活習慣改善の具体的な 方法は進歩していると思います。

そのなかで今回の保健指導がどの ような長期的な効果を生むか,そ こに注目していく必要があるので はないかと考えております。

■まとめ

 (スライド3)まとめますと,

特定健診・特定保健指導は,内臓 脂肪型肥満に着目した早期介入・

行動変容によって,生活習慣病有 病者やその予備軍を今後5年間の 第1期計画が終了する平成24年度 末までに10%減少させ,さらに中 長期的な医療費の伸びの適正化を 図る,新しい健康づくり政策です。

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スライド39

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スライド37

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スライド38 における

 健診受診率を十分に上げて,生活習慣病リスクを 有する人を広くピックアップする体制を整備し,保 健指導をもとに,対象者の自己決定・自己選択によ る生活習慣の改善を図る方法を,今後も開発してい く必要があると思います。

 さらに,少子高齢化のなかで企業など保険者側の 意識改革も含め,日本人の仕事環境そのものや生活 習慣自体の変化につながっていくことが望まれます。

 生活習慣病で病院を受診している患者さんに対し ても,生活習慣改善の実効をより高める働きかけと ともに,従来の専門の枠を越えたチーム医療と総合 的な診療アプローチが必要と考えています。ご清聴,

ありがとうございました。

 座長(富永)ありがとうございました。

●質問……保健指導のためのチームなどの計画は?

 座長(富永)私のほうから1つだけ質問をさせて ください。先生の病院では特定保健指導も引き受け る方向で,院内の整備をされつつあるようですが,

支援体制として,特定保健指導のためのチームを新 たに院内で組織しておられるのですか。あるいはそ ういう計画はおありですか。

 葛谷 今のところ,特定保健指導に参加しようと いうドクターには,内分泌代謝科と循環器科の先生 がいます。これからの病院医療にとっては,生活習 慣病の治療に対して,特定保健指導的なものが基礎 として非常に重要な位置を占めるのではないかと思 います。連携して診療するということ以上に,根底 のところで生活習慣指導が実効を挙げるかたちで,

疾病を持っている人に対しても行われていくことが 必要であると思っています。そういう意味では特定 保健指導のためだけでなく病院内でチーム医療とい いますか,各科が連携したかたちでの体制をつくる ことがどうしても必要になってくるのではないかと 思っています。

 座長(富永) 賛成です。ありがとうございまし た。

 

 座長(富永) それではこれから討論に移ります。

今日この会場にお集まりの皆さんは,シンポジスト の先生方にお聞きになりたいことがいろいろおあり だと思います。私たちの病院ではここまで進めたが,

この辺がよくわからないとか,このあたりが問題に なっているがどう考えたらいいのかなど,ご質問は いろいろあると思います。

看護師が積極的支援をできないのは疑問

 質問者 ご講演,ありがとうございました。埼玉 県から参りました,ある都市の医療機関に勤めてお ります。津下先生に保健指導のことでうかがいたい のです。私はナースで,日本病院協会の30時間の講 習を受けまして,積極的支援ができると思っている のですが,私がいる市では,動機づけ支援は医療機 関で行い,積極的支援は市で行うとのことです。市 には栄養士が3名,保健師が1名います。このよう に動機づけ支援と積極的支援を別々の場所で行って 成果があるのか疑問なのです。それから私は講習会 を受けましたから,国保関係と政府管掌とでは指導 できるかと思うのです。市のやり方にちょっと疑問 を持っているのですが,先生のご意見をうかがえた らと思います。

 津下 これまで,例えば予防教室などいろいろな 取り組みをやって,積極的支援に近いようなかたち の保健事業をやってきた市町村もあるのですね。で すから,そういう今までの保健事業を積極的支援に 移行させようというところもあるかと思います。

 ただ私は,保険者に属するすべての必要な人に保 健指導をしっかり行おうとすれば,1つのやり方だ けでカバーできるかは疑問だと思います。例えば保 健センターに通って指導を受けるやり方もあれば,

医療機関とか健診機関,または通信など,いろいろ な方法があるだろうと思っております。もう少し機 が熟してくれば,対象者に合わせて,どういうやり 方がいちばん効果が出るか,それを検証していくこ とになると思うのです。

 今年度はまだ立ち上がりで市町村もバタバタして

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