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18.VDI 接続確認

それでは早速、構築プロビジョニングした仮想デスクトップ環境を構築しましょう。

■DHCP 環境の構築編

これまでの手順では、全てのサーバーや仮想デスクトップに対して固定の IP を振っていました。

Provisioning Services による仮想デスクトップのプロビジョニングを行なうには、DHCP 環境が必要にな ります。

本ガイドでは Active Directory を構築した AD サーバーに DHCP サーバーを追加して運用する流れを説明 します。 次の手順に従って、まずは DHCP 環境を構築してみてください。

1.既存の DHCP サーバーを停止

まずは既存の DHCP サーバー(もしくはサービス)を停止してください。 多くの場合はルーターが DHCP サーバーを兼務しています。これを無効にしてください。

2.Active Directory に役割「DHCP サーバー」を追加

Windows Server 2008 R2 ではサーバーマネージャーの「役割」で DHCP サーバーを選択するだけで、

DHCP サービスを稼働することができます。 以下の手順に従って DHCP サーバーを追加してください。

1)「サーバーマネージャー」を起動します。

2)サーバーマネージャーの「役割の追加」をクリックし、DHCP サーバーを選択します。

3)「DHCP サーバー」の説明が表示されるので「次へ」ボタンをクリックします。

4)「ネットワークバインディングの選択」。そのまま「次へ」ボタンをクリックします。

5)「IPv4 DVS サーバー設定の指定」で以下例のように設定して「次へ」ボタンをクリックします。

・親ドメイン

xendesktop.example.com

・優先 DNS サーバーの IP アドレス

127.0.0.1

・代替 DNS サーバーの IPv4 アドレス

(空白のまま、設定しない)

6)「IPv4 WINS サーバー設定の指定」では「このネットワーク上のアプリケーションに WINS は必要な い」を選択して「次へ」ボタンをクリックします。

7)「DHCP スコープの追加または編集」で「追加」ボタンを押します。

8)「スコープの追加」で以下例のように設定して「OK」ボタンをクリックします。

・スコープ名:Internal DHCP

・開始 IP アドレス:172.18.5.100

・終了 IP アドレス:172.18.5.230

・サブネットの種類:ワイヤード

v このスコープをアクティブ化する

・サブネットマスク:255.255.0.0

・デフォルトゲートウェイ:172.18.5.1

9)「DHCPv6 ステートレスモードの構成」では「このサーバーに対する DHCPv6 ステートレスモードを 無効にする」を選んだ状態で「次へ」ボタンをクリックします。

10)「DHCP サーバーの承認」では「現在の資格情報を使用する」を選んだ状態で「次へ」ボタンをクリッ

クします。

11)「インストールオプションの確認」で設定内容を確認して「インストール」ボタンをクリックします。

これにより DHCP サーバーがインストールされます。

3.DHCP サーバーの構成を変更

次に DHCP サーバーに DHCP PXE オプションを追加します。 この設定により、ディスクレスクライアン トからアクセスがあった場合に、Provisioning Server や TFTP サーバーの名前や IP アドレス、ブートス トラップファイル名をクライアントに提供でき、PXE ブートをすることができるようになります。

以下の手順に従って、DHCP サーバーに設定を追加してください。

1)「サーバーマネージャー→DHCP サーバー」のスコープオプションを開いて項目を追加します。

・003 ルーター

172.18.5.1

・006 DNS サーバー

172.18.5.12

・015 DNS ドメイン名

xendesktop.example.com

・066 ブートサーバーホスト名

172.18.5.22 (=PVS サーバーの IP を指定)

・067 ブートファイル名

ARDBP32.BIN

ここで指定する「ARDBP32.BIN」は、C:¥ProgramData¥Citrix¥Provisioning Services¥Tftpboot の パスに登録されています。 詳しくは以下のページを参考にしてください。

http://support.citrix.com/article/CTX118513

■マスターイメージの用意編

「マスターイメージ」とは、PXE ブートする際の元の OS イメージを指しています。 Windows7 を XenServer 上に通常通りインストールして、必要な設定やコンポーネントを追加した環境を vDisk にシス テム丸々複製したものをマスターイメージにします。

XenDesktop のプロビジョニング仮想デスクトップは、以下のような流れにより 仮想デスクトップ環境 を実現します。

1)Web Interface にログオン

2)ディスクレスクライアントに接続

3)ディスクレスクライアントが PXE ブート

4)vDisk の OS イメージで仮想デスクトップが起動

5)ユーザーが仮想デスクトップを利用

なお、vDisk の実態は 3 つのファイルです。これらのファイルは Active Directory 環境下上にある 共有 領域上に保管され、このファイルは Provisioning Services コンソールにより管理されます。

4.Windows7 をインストール

Windows7 を通常通りインストールします。 インストール後、VMware Tools をインストールします。 そ の後に Windows Update を行ない、最新の状態にしてください。

5.DHCP で IP を取るように設定

インストールした Windows7 の IP 設定を確認します。 先に構築した DHCP サーバーによって IP が割り 振られていることを確認してください。

DHCP サーバーへの設定追加により、IP や DNS、デフォルトゲートウェイなどが正しく設定されているこ とを確認します。

6.Windows7 を AD に参加

インストールした Windows7 を Active Directory に参加させます。 ここでは win7vdi2 というコンピュ ーター名を設定して、Active Directory に参加してください。

7.Windows7 に VDA(Citrix Receiver)を入れる

Windows7 に VDA と Citrix Receiver をインストールします。 インストール手順は前の VDI 環境構築と 手順は同様です。 8.Desktop Studio に登録して VDI アクセス

VDA と Citrix Receiver をインストールした環境を、DDC サーバーの Desktop Studio を使って登録しま す。 登録手順は前の VDI 環境構築と手順は同様です。

9.VDI から XenApp にアクセスできるように設定

仮想デスクトップ環境にインストール済みの Citrix Reciever を起動して、XenApp 公開アプリケーション が利用可能になるように設定を変更します。設定手順は前の VDI 上における XenApp 環境構築と手順は同 様です。

10.確認後、Desktop Studio カタログから削除

VDI 接続および公開アプリケーションの実行が確認できたら、Desktop Studio から仮想デスクトップを削 除します。 VDA と Citrix Receiver は削除せずそのまま残しておいてください。

■Provisioning Services 環境の構築編

Provisioning Services は OS をストリーム配信する技術のことです。 XenDesktop によるデスクトップ 仮想化はユーザーデータや OS を個別に管理しますが、 OS を大量にかつ同様の構成で配備したい場合、

Provisioning Services を使うことでこの問題を解決できます。

Provisioning Services の概要については以下の URL を参考にしてください。

http://thinkit.co.jp/story/2010/06/08/1580

以下の URL からドキュメントをダウンロードできます。

http://support.citrix.com/product/provsvr/pvsv6.0/#tab-doc

11.PVS のインストールと環境構築

Provisioning Services の実行には事前に SQL Server 2005 SP3 以降のバージョンが必要です。 ここで インストールを行ないましょう。