【 研究ノート 】
金利動学と景気循環
福 田 慎
本稿の目的は,金利の粘着性の度合いが動学的確率的一般均衡モデルで実行される金利ショック と技術ショックの投資や産出量といった実体経済の変数に対する波及効果にどのような違いをもた らすかを検証することにある。また,今後の基盤となるモデルを構築することを目的としているた め,本稿のモデルは,一般的なニュー・ケインジアン・モデルに簡単な金利の粘着性を導入したも のとなっている。簡略化されたモデルではあるが,本稿は,需要ショックが発生した場合に金利の 粘着性の度合いによる実体経済への波及効果の違いがある程度観測されることを示している。
1. は じ め に
動学的確率的一般均衡 (DSGE)モデルに金融部門を導入する方法は,近年の金融危機以降,加 速的に進歩してきている。抑々,DSGEモデルで金融市場の不完全性を分析する手法としては,
Carlstorm and Fuerst
(1997)を基礎としたBernanke et al.
(1999)が主流であった1。Bernanke et al.
(1999)は,資産価格の下落が金融契約を介してマクロ経済変数の振幅を大きくするというフィナ ンシャル・アクセレレータ効果を検証するために,粘着価格を考慮した
DSGE
モデルを展開して いる。しかし,Bernanke et al. (1999)のフィナンシャル・アクセレレータ・モデルは,企業のデフォ ルトの可能性を確率分布により緻密に描写するなどモデルの複雑さがある一方で,金融仲介機関を 銀行と特定化していないことから,金融機関の資産状況と景気循環の関係を分析することが難しい ものとなっている。また,金融契約が実質化されているため,物価変動と企業の債務の関係を分析 することも難しい。銀行部門を明示し,特に,銀行資本の存在が景気循環においてどのような効果を有しているのか を分析しているものに
Meh and Moran
(2010)などがある。Meh and Moran (2010)は,Holmstrom
and Tirole
(1997)の情報の非対称性を考慮して,金融政策実行後の銀行資本チャネルの有効性について検討している2。
近年の金融部門分析のベースとなっているものが
Iacoviello
(2005)の担保価値を考慮した信用制 約モデルである。Iacoviello (2005)はKiyotaki and Moore
(1997)を拡張し,名目的な期待資産価 値に対応した借入数量で金融契約が行われるとした担保制約を定義したことから,名目金融契約に1 Carlstrom and Fuerst (1997)は,エージェンシー・コスト問題を一般均衡モデルに導入している最初の論文 である。
2 銀行資本を特定化しているものとしては,den Heuvel (2008),Angeloni and Faia (2013),Zhang (2009),Dib
(2010),Gerali et al. (2010),Agenor et al. (2012),Angelini et al. (2012)などがある。
おいて発生するフィッシャーの債務デフレを検証することが可能になるモデルを展開している3。 以上の先行研究は,金融契約の不完全性を
DSGE
モデルに取り入れることを可能にした代表的 なモデルとなっているが,金利の動学については分析できていない。近年の実証研究において,市 場レートから銀行レートへのパススルーを検証するものが増えている。例えば,De Bondt
(2005)は,公定歩合から市場金利,そして市場金利から銀行金利への
1
年間のパススルーを検証している。同 様に,Kok Sorensen and Werner (2006)は,ユーロ地域の様々な融資商品と預金商品に対するパス スルーを比較検証している。この論文は,1期間で調整されるのは,不均衡の23%
のみであるこ とを指摘している。このように,金利の動学をモデルで描写することは金融部門を考慮したモデル 分析において非常に重要なものとなってきている。さらに,De Bandt and Davis
(2000)は,ドイツ,フランス,そしてイタリアの
3
カ国において,銀行が独占的競争下で経営を行っている可能性を示 唆している4。近年の銀行部門を考慮したモデルでは,独占的競争下で活動する銀行を導入し,金利の粘着性,
つまり,パススルーの歪みを考慮したものが増えてきている。特に,インターバンク市場で決定さ れる政策金利から貸出金利と預金金利へのパススルーをモデル化することで,金融ショックや技術 ショックを金融仲介機関がどのように修正するのかを検証することが主流となっている。Gerali et
al.
(2010)は,独占的競争下で活動する預金銀行と貸出銀行,そして銀行資本規制に直面している 銀行家をモデル内に導入し,一般的な金利ショックや技術ショックの波及メカニズムを検証してい る。金利の粘着性の導入には,二次型の調整費用を用いている。この論文は,景気循環に対する信 用市場でのショックの効果を数量化することに貢献している5。本稿では,今後の金融部門を考慮した
DSGE
モデルを展開するうえで基盤となる簡略化された 粘着金利モデルを構築する。したがって,消費の習慣形成や賃金の粘着性,そして,資本の蓄積義 務に直面する銀行家 (Gerali et al. (2010)では卸売銀行と定義している)を導入していない標準的 なニュー・ケインジアン型にCalvo
(1983)型の粘着金利を加えたモデルとなっている。その上で,金利の改訂確率の違いでモデル経済にどのような影響が出るのかを検証する。
本稿の残りの部分は次の通りである。第
2
節では,モデルの詳細を記述する。本稿のモデルに登 場する主体は,消費を行い労働を供給する家計,銀行からの借入制約 (担保制約)の下で投資を行
い労働を需要して中間財を生産する企業家,企業家から中間財を購入し集計した後に販売を行う最 終財生産者,資本財生産者,家計から預金を収集してインターバンク市場で貸出を行う貯蓄銀行,インターバンク市場で借入を行い企業家に貸出を行う貸出銀行,そして中央銀行である。本稿のモ
3 こうした金融機関を導入したDSGEモデルは他に,Aoki et al. (2004),Gertler et al. (2007),Christensen and Dib (2008),Iacoviello and Neri (2010),Lombardo and McAdam (2012)などがある。
4 この他,Berger et al. (2003)は市場の集中度と市場力,そして,銀行の利子率設定に関する行動を結び付け た分析を行っている。Mandelman (2006) は,124カ国のパネルデータを用い,銀行のマークアップの循環的 変動が部門内の集中度の変化などと関係していることを示している。また,Claessens and Laeven (2004) は,
H統計量を用い,銀行が活動する殆どの市場が独占的競争下にあるということを示している。
5 こうしたモデルの特定化は頻繁に行われるようになってきている。例えば,Dib (2010)は,Bernanke et al.
(1999)のフレームワークを用い,さらに,銀行がローンをレオンチェフ型の関数を用いて生産していると仮 定し,金利の粘着性の下での貨幣注入の効果について検証している。その他,Andres and Arce (2012)がある。
デルでは住宅は存在しないため,Iacoviello (2005)などが想定している借入を行う家計は想定しな い。また,政府は完全に外生的な存在であると仮定する。第
3
節では均衡条件を特定化,カリブレー ションとシミュレーションを行い,第4
節では結論と今後の拡張について記述する。2. モ デ ル
本稿のモデルは,通常のニュー・ケインジアン型
DSGE
モデルに名目金利の粘着性を導入した ものとなっている。先にも述べたとおり,金利動学の粘着性の導入は,近年の金融部門を考慮したDSGE
モデルの核となっている。本モデル経済に現れる主体は,家計,企業家 (中間財生産者),最終財生産者,中央銀行の他,インターバンク市場での貸手であり家計から預金を収集する預金銀 行と借手であり企業家への融資を行う貸出銀行である。本節では,こうした主体の最適行動を示し,
市場均衡の定義を特定化する。
2.1 家計
家計
i
は無限期間生存し合理的に活動する主体である。この家計は,消費と余暇から効用を得る ことができる。家計は予算制約の下で効用を最大にするために消費と余暇,そして預金を選択する ため,この家計の最適化問題を以下のように特定化することができる。ここで,ci,tは
t
時点での家計i
の消費,di,tはグロスの名目利子率がR
tdである預金,wtはすべての 家計にとって共通である実質賃金,n
i t,= -
1l
i t, は利用可能時間を1
に基準化し余暇時間l
i,tを差し 引いた労働時間,そして,rt/^ P P
t-
t-1h
/P
t-1は一般物価水準をP
tとした場合のインフレ率である。また,Ti,tは政府からの定額移転であり,Pte は企業家からの配当移転である,h
> 0
は労働供給の 賃金弾力性の逆数を表している。ラグランジュ乗数を mi th, とした場合,この問題に対するラグランジュ関数L は以下のようにな る。
この問題に関する一階の条件は,
(1)
(2)
. .
max ln
s t
E c n
c d w n R d T
1
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c
1, ,
i th
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i tm
w
,
n
,i th t
=
i tm |
h
(3)
に予算制約を加えたものとなる。以下で示されるように,式(1)と式(3)を結び付けると一般的 なオイラー方程式(4)が,式(1)と式(2)を結び付けると労働供給関数(5)が得られる。
(4)
(5)
2.2 最終財生産者
ここで,中間財生産者
k
の集合体が存在し,各企業が互いに異なる中間財を生産すると仮定する。こうした中間財生産者が生産した差別化された中間財
Y
k,tは競争的に活動する最終財生産者によっ て最終財Y
tに集計される。最終財生産者の生産技術は,以下で示されるような代替の弾力性一定(CES)
型である
6。ここで,}
> 1
は生産における代替の弾力性である。最終財生産者の問題は,
となり,この問題の一階の条件から以下のような中間財
k
に対する需要関数を得ることができる。(6)
これを最終財生産者の生産関数に代入し,最終物価水準について解くと,以下で示されるような最
6 最終財企業の生産技術に対するこうした特定化は,モデルの対数線形化においても重要な意味を有している。
それは,こうした集計手法が以下の手順を踏むことにより,通常の積分による集計と同じ結果となることで ある。最終財生産者の生産技術を
に書き直し,Uhlig (1999)の定常状態周りでの偏差で示した対数線形化手法を用いると,以下のように書く ことができる。
ここで,Yは産出量Ytの定常状態での値を,YttはYtt=lnYt-lnY と定義される。これは,以下のようになる。
したがって,CES型生産関数はモデルの対数線形化において,一般的な集計バージョンと同じ形状になるこ とがわかる。
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, ,
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1 1
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1
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, ,
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0
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-
- -
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Y Y P P
, ,
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k t
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, /
t k t
1 1 1
0 1
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- -
}- } t }- } t}- }
^ h ^ h <
#
^ h FYt Y dkk t, 0
1
t.
#
t終財価格設定ルールを得ることができる。
(7)
2.3 企業家 (中間財生産者)
企業家
k
は,最終財生産者の中間財需要関数(6)の下で利潤を最大化するように行動する。Calvo
(1983)型の粘着価格モデルを導入する場合,無作為に選択された企業の一定割合^ 1 -
th
が最適な価格
P
*,k tを選択することが許されると考える。残りの t の企業は決まったルール,例えば,
前期の価格をそのまま据え置く形で価格を設定することにある。簡単化のために,価格を再設定す ることができない企業家は,
P
k t,= P
k t 1,- という価格を設定すると仮定する。本稿の粘着価格モデ ルは,Bernanke et al. (1999)や Iacoviello
(2005)と同様の特定化を行う。
中間財の生産は,競争市場で労働と資本を雇用して以下で示されるコブ=ダグラス型技術を用い て行われる。
(8)
ここで,Kk,tは資本であり,Nk,tは労働である。また,Atはすべての企業で共通の技術進歩であり,
外生的な確率過程に従うと仮定する。t期に価格を選択することができる企業家
k
は,以下の問題 を解くことになる。, t t j
K + は家計の消費に関する限界費用を表しており,
X
k t,/P P
t/ k t, は限界費用に関するマークアップ 率を表している。また,Y
*,P P
/Y
*,
k t j+
= ^
t j+ k th
} t j+ は需要関数である。需要関数を目的関数に代入し,P
*,k tに関して一階の条件をとると,以下のような最適価格が与えられる。
(9)
すべての中間財生産者は同じマークアップ率を有するため,すべての
t
期において,P
*,k tは価格
を調整することができる
^ 1 -
th
の企業すべてに対して同じになる。最終財価格設定ルール(7),価格を調整する企業がすべて同じ価格を設定するということ,そして,調整できない企業が
P
k t,= P
k t 1,- を選択するという仮定を用いると,以下のような価格設定方程式を得ることができる。(10)
この式に最適価格(9)を代入して定常状態周りでの対数線形化を行うと,以下で示されるような ニュー・ケインジアン・フィリップス曲線(NKPC)が得られる。
(11)
企業家は,資金フロー制約,信用制約,そして生産関数の下で効用を最大にするように行動する。
したがって,企業家の問題は以下のようになる。
P P
,dk
/
t k t1
0
1 1 1
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< # F
Y
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t k ta,-1N
1k t,-amax E
P P
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, *,
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t j k t
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t j t t j k t j k t j
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3
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P
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t} } }
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--
^ ^h h
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1r b r t
t b t
- - -
t t+
^ ^h h
tここで,Ik t,/
q K
t6
k t,- - ^
1 dh K
k t 1,-@
は設備投資金額であり,Qtを名目資本価格とした場合,q
t/Q P
t/
tは実質資本価格となる。制約式群の一つ目は資金フロー制約であり,売上と借入を消費,投資,返 済,そして労働賃金に振り分けることを示している。二つ目は担保制約であり,グロスの借入可能 金額
R L
tL ,k tが,その企業家が保有する資本の期待価格の一定割合 zであることを示している。こ こで,
R
tL は貸出金利を,Lk,tは借入金額を表している。また,be は企業家の割引因子であり,こ の値は家計の割引因子 bh よりも小さい,つまり,be<
bhであると仮定する。この問題に関する一階の条件は,以下のようになる。
(12)
(13)
(14)
(15)
(16)
(17)
ここで, ek t,
m1 は資金フローに対するラグランジュ乗数を, ek t,
m2 は担保制約に対するラグランジュ乗 数を表している。式(13)は企業家のオイラー方程式であり,消費の平滑化が担保制約の動きに影 響を受けることを示している。担保制約に直面していないような経済での企業家の消費経路は一般 的なオイラー方程式で表現されることになる。式(14)は資本需要を,式(15)は労働需要を表し ている。
2.4 銀行部門
DSGEモデルに金融仲介機関もしくは銀行を導入するこれまでの手法は,Bernanke et al. (1999)
や
Kiyotaki and Moore
(1997)などを拡張したものが一般的であった。近年の研究では,より現実的なモデル化が頻繁に行われ,貸出銀行と貯蓄銀行の
2
種類の銀行が存在し,これらがインターバ ンク市場で取引を行う際にコストとして考えられるインターバンク金利 (政策金利)にマークアッ プ (マークダウン)を上乗せして貸出金利
(預金金利)を設定すると考えている。こうしたモデルを
. .
max ln
s t
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R L E q K
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= + - -
d -+
r- 1-
a^ h
-6 @
取り扱うことにより,金利のパススルーが不完全であるとする実証研究に理論モデルを近づける試 みが頻繁に行われている。本稿では,金利の粘着性を
Calvo
(1983)型の価格調整に従ってモデル 化する。2.4.1 貯蓄銀行
銀行部門に所属する貯蓄銀行
j
Sは独占競争的な銀行の集合体である。この銀行は,家計から集 めた預金をインターバンク市場で貸出銀行に供給し,インターバンク市場での貸出と家計への預金 支払いの利鞘により利益を上げる主体である。貯蓄銀行は,自身が発行する預金証券に対して以下 で示されるような需要関数に直面する。(18)
ここで,}d は異質的な預金に対する代替の弾力性を示しており,これは預金金利のマークダウン の大きさに影響を与える。また,簡単化のために,インターバンク市場での運用資金には家計から 集めた預金のすべてが充てられると仮定する。したがって,預金とインターバンク市場での貸出の 間には
D
j t,D
j tIB,S
=
S という関係が成り立っているものとする7。ここで,D
j tIB,S は貯蓄銀行のインター バンク市場での貸出金額を示している。Calvo型の価格設定メカニズムにおける最終財生産者の価 格設定ルールと同様に,この場合の金利は以下のような金利設定ルールで特定化される。
(19)
以上から,貯蓄銀行は式(18)の下で以下の問題を解くことになる。
ここで,Kt t z,+ は家計の限界費用であり,Rtは中央銀行の政策で決定されるインターバンク金利で
ある8。この式に式(18)を代入すると,
この式を展開すると,以下のようになる。
7 勿論,より厳密な特定化を行うことも可能である。例えば,預金の一部をインターバンク市場での運用に充 てるような特定化がある。この場合,割合を確率過程に置き換えることも可能であり,一方で,非確率的な 特定化も行える。非確率的な特定化を行った場合には,本稿の結果と大きく異なることはない。一方で,確 率過程を導入することで,インターバンク市場での資金繰り変化を分析することが可能になる。本稿の目的が,
今後の銀行部門を考慮したDSGEモデルを確立していく上で基礎となるモデルの構築にあるため,家計の預 金とインターバンク市場での貸出を差別化せずに簡単に描写している。
8 本稿では簡単化のために銀行の保有者を一般家計と考えているため,銀行の最適化に現れる割引因子を家計 の限界効用であるとしている。より厳密な特定化を行う場合,例えば,銀行の資本構造に影響などを分析し たい場合には,別途,銀行家という主体を考慮して,銀行家の限界効用を割引因子として用いることが望ま しくなる。本稿では,銀行資本規制の分析等を対象としていないため,簡単な特定化に留めている。
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j tD t
S S
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+ +
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S d
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+ +
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- -
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^ h
c m^ h
-< F
!
最適な利子率を
R
,* j tDS として一階の条件を導出すると,
(20)
ここで,家計の総費用
C
t 0c di
i t,= #
1 を用いて限界効用を書き換え,式(20)をR
,* j tDS について解くと,
以下のような最適預金金利が得られる。
(21)
企業の価格設定メカニズムを導出した際と同様の手順と仮定を用いる,つまり,最終利子率動 学(19)を用い,利子率を改定できるすべての貯蓄銀行
j
Sが同じ利子率R
tD* を設定し,利子率 変 更 を 行 う こ と が で き な い 銀 行 が 前 期 の 利 子 率 を 据 え 置 く と 仮 定 す る と, 利 子 率 の 動 学R
tDR
1R
* /S tD
S tD
1 1 d 1 d1 1 d
=
i - -}+ -
i -} -}^ h ^ h ^ h
^ h8 B が得られる。預金金利の動学に関する定常状態周りで の対数線形化モデルは,以下のようになる。
(22)
この式において,
R
tDR R
tD tD
/ 1
Dt t
-
t- は金利の変化分を表している。2.4.2 貸出銀行
貸出銀行
j
Lも貯蓄銀行と同様に独占的競争下で活動する銀行の集合体である。この銀行は,イ ンターバンク市場においてローンL
IBj t,L を調達し,企業家への貸出に充てる。ここでも簡単化のた めに,インターバンク市場における運用と調達が合致している,つまり,すべての
t
に対してL
IBj t,D
, j tIBL
=
S であると考える。貸出銀行が直面する資金需要関数は以下のようになる。
(23)
この場合の貸出金利は以下のように特定化される。
(24)
以上から,貸出銀行は資金需要関数 (23)
の下で以下の問題を解くことになる。
ここで,iL は貸出銀行が再度利子率を最適化することができない確率を表している。貯蓄銀行と 同様に,式(24)を用い,金利を改定することができるすべての貸出銀行が同じ利子率を設定し,
再設定できない銀行が前期の利子率に据え置くと仮定すると,利子率の動学は
R
tLR
1R
* /L tL
L tL
11 l 1 l1 1 l
=
8i^
-h
-}+ ^ -
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-}B ^-}hR
tLR
1R
* /L tL
L tL
1 1 l 1 l1 1 l
=
i - -}+ -
i -} -}^ h ^ h ^ h
^ h8 B となる。預金金利の最適化と同じ手順を踏むと,対数線形化された貸出金利 の動学は以下のようになる。
(25)
0
E R R
R R R
R D
1 1
, ,*
,*
,*
t Sz
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R
R
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S
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3 3
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S
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=
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- - -
+
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t t
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, ,
j t tL
j tL t
L
L l
=
-}
d n
R R
,dj
/ tL
j tL 1 L 0
1 1 1
L l
l
=
}} -
^
-d # h n
^ hmax E
R
R L R L
, ,
, ,
R t Lz
z t t z
t zL j tL
j t t IBj t
, 0
j tL
L
L L
L
i K
-
= +
+
3
< d n F
!
R E R 1 1 R R
tL
h t tL
L
L h L
tL t
=
b 1 ii b i
D D
- - -
+
-
t
^ h ^ h ^
t th
2.5 資本財生産者
資本財生産者の特定化は,資産価格がモデルで重要な構成要素となるニュー・ケインジアン型
DSGE
モデルと同じである。資本財生産者は,企業家によって購入される資本財を生産し,その資 本財を名目価格Q
tで販売する。こうした企業は,t期末に販売される新しい資本K
t+1を生産する ために最終財生産者から購入する最終財I
tと既存の資本ストックを用いる。この経済における資本 の動学は(26)
この式は,減耗した部分を含めて投資を行うが,投資を行う際に二次型の調整費用関数に直面する ことを意味している。
資本財生産者は,利潤を最大化するために投資量
I
tを選択する。したがって,となる。最適化の条件は以下のようになる。
(27)
これは一般的なトービンの
Q
である。2.6 中央銀行
中央銀行は,以下で示すような対数線形化されたテイラー・ルールに従ってインターバンク金利 を設定する。
(28)
したがって,インターバンク金利はインフレ率と
GDP
ギャップに反応する形で設定されることに なる。3. モデル分析
本節では,第
2
節で示したモデル体系を用いてシミュレーション分析を行う上で必要となるパラ メータ値や定常状態値の設定を行い,インパルス応答関数を導出する9。最初に,本稿のモデルの対称的市場均衡を特定化する。本モデルは閉鎖経済を想定しているため,
最終財の総生産量
Y
は,民間査収消費,民間投資,そして政府最終消費の間で割り振られる。し たがって,財市場の市場清算条件は,(29)
9 シミュレーション分析では定常状態周りで対数線形化を行った方程式体系が用いられる。多数線形化が行わ れた方程式体系については補論を参照して欲しい。
K
t 1K
tI
t 2I I
1I
t
t t
1 1
2
= -
d+ -
l-
+
^ h
c - mmax E
Q I
2I I
1I I
I ht
t t t t
t
t t t
0 0 1
2
t
b K
-
l- -
= 3
c - m
< F
( 2
!
Q
1I I
I I E I I
I I Q Q
1 1 1
t t
t t
t h t
t t
t t
t t
t t
1 1
1 1 2
1 1
=
l+
b l K- -
+-
+ + K+- -
c m
<
c mc mF
R
t1
r1
t y tY
r tR
tR= -
t+
t rr+
t+
t -1+
f t^ h
8^ h
t tB tY
tC
tC
teI G
t t
= + + +
ここで,集計操作を用いると,
C
tc di C
i t, , tec dk
, ,k te 0
1
0
= # = #
1 ,そして,I
t 0I dk
k t,= #
1 となる。政府最 終消費支出は,家計の予算制約に含まれる定額移転によりファイナンスされる。ただし,本稿のモ デルでは,政府支出は確率過程に従う外生的な需要ショックと考える。労働市場均衡は,労働供給と労働需要の合致により達成される。したがって,
となる。また,インターバンク市場では先にも述べたとおり,インターバンク借入とインターバン ク貸出が合致している状態となっている。
モデルのパラメータと定常状態値に関するカリブレーションでは,これまでの研究で用いられて きた一般的な値が採用されている。シミュレーションに用いたパラメータ値と定常状態値は図表
1
にまとめてある。本稿では,モデルの基本的な動学を知ることを目的としているため,実行するシミュレーション は,技術ショックと金利ショックの
2
つに対するものである10。供給側を動かす技術ショックに対するインパルス応答関数は図表
2
に示した通りとなってい る11。10 今後の課題としては,家計の選好ショックや資産価格へのニュース・ショックなどを考え,金利の粘着性が 経済変動に対する政策の即時性にどのように影響を与えるかを検討する必要がある。また,本稿のモデルでは,
資産価格が企業家の資金フロー制約に含まれる借入可能金額と設備投資金額にのみ影響することになる。こ の場合,単純な資産価格下落のショックを与えると,借入可能資金の低下と設備投資金額の低下が相殺し合い,
設備投資の増加や産出量の増加が現れることになる。この点については,企業家の資金調達様式の拡張や銀 行部門の資本積み増し等のモデルの拡張が必要となる。
11 本稿のインパルス応答関数に関して,掲載している結果は投資,産出量,預金金利と貸出金利の4つについ てである。消費もマクロ統計において非常に重要な構成要素であるが,本稿では消費を一般的な対数型で効 用と結び付けているため,オイラー方程式により消費の平滑化が行われている。したがって,産出量と逆の
n di
i t,N
tN dk
k t, 01
0 1
= =
# #
図表1 : パラメータ値と定常状態値
bh 家計の割引因子 0.995 vz 技術進歩過程の標準偏差 0.05 be 企業家の割引因子 0.983 vr 金利ショック過程の標準偏差 0.05
h 労働のFrisch弾力性の逆数 1 vg 政府支出過程の標準偏差 0.05
d 資本の減耗率 0.025 Y/K GDP対資本比率 0.1 l 資本の調整費用パラメータ 3.25 X マークアップ率 1.13
z Loan-to-Value 0.89 RL 貸出金利 =1/be
} 価格改定不可能確率 0.75 C/Y 家計消費支出対GDP比 0.45 a 資本の占有率 0.33 Ce/Y 企業家消費支出対GDP比 0.05 tr テイラー・ルール(金利) 0.78 I/Y 民間投資支出対GDP比 0.3 tr テイラー・ルール(インフレ率) 0.27 G/Y 財政支出対GDP比 0.2 ty テイラー・ルール(産出量) 0.1 L/Y 貸出額対GDP比 2
福田: 金利動学と景気循環
本稿では,金利の粘着度合いを高度の粘着性,中度の粘着性,そして低度の粘着性の
3
つに区分 してシミュレーションを行っている。低度の粘着性では金利改定確率θSとθLをそれぞれ0.1
に設 定し,中度の粘着性ではそれぞれ0.5
に,そして,高度の粘着性ではそれぞれ0.8
に設定している。一般的な技術ショックに対するモデルの動学を検証すると,技術進歩に対する正のショックが投資 を押し上げることにより産出量も大きく押し上げていることが分かる。一方,資本財需要の高まり から,資本価格が上昇し,それに伴う借入制約の緩和が発生,借入コストが低下することになる。
加えて,インターバンク金利の低下から預金金利と貸出金利も低下している。こうした結果は,金 利の一般的なニュー・ケインジアン型
DSGE
モデルでも確認できるものである。粘着性を区別し て検討すると,金利に関しては大きな粘着度合いの差異があるものの,投資と産出量への影響度合 いは小さい。これは,技術ショックが供給側の動きに大きく影響するためであると考えることがで きる。次に,金利ショックに対するインパルス応答関数の動きを検証する。インターバンク金利に対し て正のショックを与えた場合のインパルス応答関数を図表
3
に示してある。需要側を動かす金利ショックは,技術ショックよりも産出量への影響は
3
つの粘着性の度合いで 異なった結果となる。まず,一般的なモデル動学を検証する。ここでの金利ショックはインターバ ンク金利への正のショックであり,それに応じて最初に預金金利と貸出金利が変動する。それに応 じて投資が減少し,産出量も減少するという一般的なモデルの趨勢を示している。金利の粘着性の 度合いに応じて検討すると,粘着性が強い場合,預金と貸出双方の金利がショックに即時的に反応 することはなく,投資や産出量の落ち込みも弱いものとなる。一方で,貸出金利の僅かながらの永動きを示すことがある。この点を改善するためには消費の習慣形成を考慮する必要がある。
11
供給側を動かす技術ショックに対するインパルス応答関数は図表
2
に示した通りとな っている11。図表
2
:技術ショックに対するインパルス応答関数本稿では、金利の粘着度合いを高度の粘着性、中度の粘着性、そして低度の粘着性の
3
つに区分してシミュレーションを行っている。低度の粘着性では金利改定確率�
�と�
� をそれぞれ0.1
に設定し、中度の粘着性ではそれぞれ0.5
に、そして、高度の粘着性で はそれぞれ0.8
に設定している。一般的な技術ショックに対するモデルの動学を検証す ると、技術進歩に対する正のショックが投資を押し上げることにより産出量も大きく押 し上げていることが分かる。一方、資本財需要の高まりから、資本価格が上昇し、それ に伴う借入制約の緩和が発生、借入コストが低下することになる。加えて、インターバ10 今後の課題としては、家計の選好ショックや資産価格へのニュース・ショックなどを考え、金 利の粘着性が経済変動に対する政策の即時性にどのように影響を与えるかを検討する必要がある。
また、本稿のモデルでは、資産価格が企業家の資金フロー制約に含まれる借入可能金額と設備投 資金額にのみ影響することになる。この場合、単純な資産価格下落のショックを与えると、借入 可能資金の低下と設備投資金額の低下が相殺し合い、設備投資の増加や産出量の増加が現れるこ とになる。この点については、企業家の資金調達様式の拡張や銀行部門の資本積み増し等のモデ ルの拡張が必要となる。
11 本稿のインパルス応答関数に関して、掲載している結果は投資、産出量、預金金利と貸出金利 の4つについてである。消費もマクロ統計において非常に重要な構成要素であるが、本稿では消 費を一般的な対数型で効用と結び付けているため、オイラー方程式により消費の平滑化が行われ ている。したがって、産出量と逆の動きを示すことがある。この点を改善するためには消費の習 慣形成を考慮する必要がある。
‐0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
Y
0.1 0.5 0.8
‐0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14 0.16
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
I
0.1 0.5 0.8
‐0.06
‐0.05
‐0.04
‐0.03
‐0.02
‐0.01 0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
RD
0.1 0.5 0.8
‐0.06
‐0.05
‐0.04
‐0.03
‐0.02
‐0.01 0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
RL
0.1 0.5 0.8
図表2 : 技術ショックに対するインパルス応答関数
商 学 論 集 第83巻第1号
続性から投資と産出量の落ち込みも持続的なものとなっている。
以上から,需要側を動かすような金融市場のショックは,金利の粘着性が強い経済において実体 経済に持続的に働く可能性が示唆される。本稿のモデルは,独占的競争下で活動する以外は制約下 に置かれていない銀行を想定しているが,仮に金利の粘着性以外に資本規制やその他の流動性制約 に直面している銀行や企業などを想定すると,より多くの含意がもたらされる可能性がある。
4. お わ り に
本稿では,ニュー・ケインジアン型
DSGE
モデルに独占的競争下で活動する銀行の預金部門と 貸出部門を導入した。金利の粘着性を導入する動きは近年の銀行部門を考慮したDSGE
モデルの 標準となりつつある。その理由は,独占的競争下で活動する銀行部門を考慮することで金融問題の 様々な方向にモデルを拡張することができるためである。例えば,金融取引に銀行資本を導入する ことも容易である。本稿の目的は,今後の金融部門を考慮した
DSGE
モデルの拡張に向けた土台となるモデルを構 築することであった。したがって,複雑化を避けるために基本的なニュー・ケインジアン・パラダ イムに従っている。簡略化されたモデルでの金利の粘着性と景気循環の関係を探るために,金利の 改定確率に関する感応度分析を行った。結論としては,需要側を動かす金利ショックでは金利の粘 着性の度合いの強さがある程度明確に示された。しかし,実体経済への影響度合いの差異はそれ程 大きいものではないという点も指摘しておくべきであろう。この点に関しては,銀行の資本や貸出 や預金の生成プロセスの拡張などを行うことで更に分析を進めていく必要があると考える。今後の拡張としては,消費の動学を修正するために消費の習慣形成を導入し,賃金の粘着性を考 12
的なニュー・ケインジアン型
DSGE
モデルでも確認できるものである。粘着性を区別し て検討すると、金利に関しては大きな粘着度合いの差異があるものの、投資と産出量へ の影響度合いは小さい。これは、技術ショックが供給側の動きに大きく影響するためで あると考えることができる。次に、金利ショックに対するインパルス応答関数の動きを検証する。インターバンク 金利に対して正のショックを与えた場合のインパルス応答関数を図表
3
に示してある。図表
3
:インターバンク金利ショックに対するインパルス応答関数需要側を動かす金利ショックは、技術ショックよりも産出量への影響は
3
つの粘着性の 度合いで異なった結果となる。まず、一般的なモデル動学を検証する。ここでの金利シ ョックはインターバンク金利への正のショックであり、それに応じて最初に預金金利と 貸出金利が変動する。それに応じて投資が減少し、産出量も減少するという一般的なモ デルの趨勢を示している。金利の粘着性の度合いに応じて検討すると、粘着性が強い場 合、預金と貸出双方の金利がショックに即時的に反応することはなく、投資や産出量の 落ち込みも弱いものとなる。一方で、貸出金利の僅かながらの永続性から投資と産出量 の落ち込みも持続的なものとなっている。以上から、需要側を動かすような金融市場のショックは、金利の粘着性が強い経済に おいて実体経済に持続的に働く可能性が示唆される。本稿のモデルは、独占的競争下で 活動する以外は制約下に置かれていない銀行を想定しているが、仮に金利の粘着性以外 に資本規制やその他の流動性制約に直面している銀行や企業などを想定すると、より多 くの含意がもたらされる可能性がある。
‐0.4
‐0.35
‐0.3
‐0.25
‐0.2
‐0.15
‐0.1
‐0.05 0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
<