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無色電解質水溶液における濃度の違いの検出法

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Academic year: 2024

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(1)

無琶電解質水溶蔽紅おける濃度の違いの綾患法 i7

無色電解質水溶液における濃度の違いの検出法

長谷部 隅 部

   畢(物 麗 化 学〉

洋己(東和臨立麟騨学樹

i はじめに

 平成§年護から完全実施される新中学校学習捲 導要領董}では、現行学習指導要領2}の3学年で取

参搬われていた理科第i分野の「水溶測の単元 が、i学年に移さ蕊た。移行措置として、薪学習 搭導要鑛の一部が、平成3年度から実施され始め た。ここで、新学習指導要領の「§標及び内容」

の水溶液単元の部分について、その薮粋を以下に

示す。

(替身の遜りの勃1質とその変化  ア 水溶濠

  勢いろいろな水溶液を調べる観察、実験    を行い、溶質による水溶液の性質の違    いを見いだすとともに、実験器塁の操    作、記録の仕方などの技能を身に付け    ること。

  韓物質が水に溶ける様子の観察、実験を    行い、水溶濠の中では溶質が均…に分    散していること及び水に溶けていない    物質を分離する方法を見いだすこと。

  (ウ1一・定量の水に溶け得る物質の婁さは物    質の種類や水の濠護iによって違うこと    を調べる実験を行雛、これを利濡して    溶質を分離できることを見いだすこと。

中学校に入学して閥もない生徒たちにとっては、

実験操鐸及び実験の意義は無論のこと、2学年で 学習する原子・分子などの概念も未習の段踏であ り、原子・分子の舞子モデルによる溶解現象や水 溶液の性質等の説瞬は、かなり難解なものとなっ ている。特に、圭1記抜粋部の(ア)と(ウ)の響 標達成のためには、重量パーセント濃度の学習が 重要であると思われる。しかし、実鰹の授業の中 では計算方法や概念の運解に重きがおかれ、水溶

液そのものについて濃い薄いという麟簸ができな かった彗、計算上は醤的の濃度の水溶蔽が作れて も、実礫には作れない場合が多い。特に、食塩水 σ)ように無色で携覚的に濃度の嚢懸が難しい水溶 渡については、その率彗嶽が机上ではできるものの、

実礫の実験操作には結び鍾けられずに終わ拳がち であった.たし力精こ、非破壊的紅無色水溶液の濃 度を鵯駕することは、実験上難しいものである。

そこで、我々は水溶液の盤質、特に溶嬢である承 と溶質の量との関係を饗解させるため1こ、有色で 観覧的に濃度差をとらえやすい試料 一硫酸銅水 溶液など一 と、無色で観覚的にはとらえられな い試料 一食塩水など一 を驚いた実験(非破壊 的灘定法による実験〉教材を工夫した。本醗究で は、この実験を電気的手法に求め、中学校の運科 室に常備されている実験器具・装置(電源装置、

圏驚試験器、電圧計など)を湧いて行えるように した。さらに、いくつかの無色電解質水溶蔽につ いても授業の中で生経実験に取合上げた。

蔓 実 験

 電解質水溶液の濃度について、その電気抵携の 穂罵を考えた。はじめに、物理化学実験の教科 書3瞬を参考に、水溶液6)電気抵菰を灘定するセ ルを試窪した。このセルは葬常に簿素なもので、

電極として直径i醗のスズメッキ線2本を 茎 灘の間騙をおいて割参箸にエぷキシ樹謄系接着 趨で闘定したもの(籔碁を、灘雌ビーカー1こ 配置しただけである。まず、このセルを繕いて水 溶薮の濃度と電気逡抗の関係を講べた。試料は、

濃度差を§で確認できる(}.{}5{}登iOレ盆暮畷、〔).蟹》

搬纏吹暮遷,そして§、5暮艶。ト1{g■玉、璽.§驚醍・

k墓圭の

(2)

工8 福島大学教育実践羅究紀要第器号

スズメッキ線    \

騒1 試修したセルの電極

書駒箸

硫酸鋸水溶蔽を絹雛、灘定霧には、ディジタルマ ルチメーター(翼P誕6§鋤、ディジタルLCRメー ター(Y獲)愛鑓A〉を篤いた。まず、ディジタ ルマルチメーターを驚いた実験では、灘定詩題の 経過と共1こ抵銃値が変施し、一定の値として灘定 できなかった。すなわち、電極に分極がおこ吟、

電離の歪麺と負極を燐む替えて灘定しても、一つ の試料の魑の囁が、数十島から数喜捨と大きな違 いになった。このために硫酸銅水溶蔽の濃度差を 電気抵航纏の差として再現することはできなかっ た。しかし、ディジタルLC食メーター一(捻醗z レンジ〉を灘雛て電極鷺の交流抵統を灘足した場

合は、

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〔C縦SO4) /盤。主・駄9『宣 襲2 醗酸鑓水溶液についてその濃度とディジタ   ルしC舞メーターで灘定した電気抵魏の縫

  無

籍§3隼3縁 灘足纏が一定で、暗闘が経遺してもわずかしか変 化せず、誤差の籠饗内でセル内試料の抵統を灘足 することができた⑪このときの硫酸銅水溶瀬iの濃 度と電気抵統麺の関係を図2に示す。電気抵擁は、

濃度と共に霞線的な変化はしなかったが、G、総、

暮.i、○、5、そして、i.§驚虚吹g一圭の濃度の差は電 気抵銃の変化として区驚できることが分かった。

この碁寺の漢彗定では、セノレ内のスズメッキ線を覆接 灘定器のプローブではさんで電極闘の抵航を灘定 したので、セル内のスズメッキ線が動き、実験纏 の薄霧馨三がよくなかった。そこで、再現性をよく するため、セルの電極に直 彗に韓瞬の抵統を入 れ、この爾蟻にかかる電狂をモニターすることに

よって試料濃度を簸る方法をとった。また、水を 綾罵する実験では、電涯をできるだけ低くするの が安全である。そこで、この方法の選切な電源電 圧を決定するため、授業実践に先立ち、儀酸鋸水 溶蔽を薦魏、電源電涯と試料濃度との関係を講べ た。この鋳は、交流電源(欝鐵/を篤い、スライ ダックスと絶縁トランスによって電圧を離郷した.

この実験から、調整した試料の濃度籠麟について

は、電源電圧i.馨Vでも普通のテスター

(SA糞WA U−7磁〉/によって濃度差を確認でき ることがわかった。実擦の授業実践では、スライ ダックスやトランスの代わ瞬こ、中学校の選科室 に常備してある電源装置(UC}簸DATY−5N獅 を濡雛て装羅を緩み立てた。纒3に緩み立てた装 置の懇篤麟を示す。

テスター

電 源

/崖,鍵1

スズメ7キ纏 イ

購糞

 セ ル

(5蹴ビーカー)

騒3 試鐸した装置の穰鋒鐵

譲 料

(3)

無色電解質水溶液における濃度の違いの櫨鐵法

そして、装置全体の写真を纒嚇こ示す。

麟鳶 装置全体の写真

の3種の試薬を選んだ。これら3種類の無色の電 解質水溶液について、上記に示した硫酸鋸水溶蔽 の実験と講じ条件で、欝倉Ωの抵銃の嚢蟻で灘足

した電狂と濃嚢の灘係を図6に示す。

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 >\感繕だ肝炎灸2霧還e︵礁8囲︶述羅

毒翼裁縫co3δ壁 O KC董3亨

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試凝の濃度/盤。レ麹9己

また、この装置を篤い、電源電涯をi.醒にして

灘定した爵の硫酸銅水溶蔽についての、各種濃度 と翼欝Ωの抵抗尋こ力玉力》つた電涯との関係を園5 に示す。

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翻5 縫酸鑛水溶液鐙濃度と抵銃の両端にかかっ    た電窪との饗孫

この醗において、§.5盤。レ鼓g『豊とi.巷膿ol噛 暮一玉の濃度に越癒する電圧差は小さ勧解、電圧灘 定においても、騒2の抵統纏で示したように濃度 差は、電涯差として区濁することができた。

 つぎに、無色の水溶渡への臨購として、中学校 の教科書で癒いられている薬最の中から、一般的 で危陰性の少ない食塩(讐3Cl〉、塩化カリウム

(KC董〉、そして炭酸水素ナト婆ウム(鐸3雛CO3/

醗6 無色電解質水溶液の濃度と抵鏡の爾鵡にか   かった電圧との麗孫

これら無色の電解質水溶蔽についても、図5に示 した簸酸銅水溶蔽と懸様に、試料倉.5灘O董・k琶4 とi.群盗。董癒菖一玉の濃度に対応する電圧差は小さ いが、濃度差は、電狂差として区鍵することがで

きた。授業に聡いる試料・濃度は、纒6に示す結果 を科照して、その差が顕著に見られる辱.蕊翻

膿。レk暮一至とi.碁盤。レkg一玉とにした。このよう な予騰実験の結果を踏まえて授業実践を行った。

欝 授業実践

授業実践は、東隷籍立粟穂中学校の茎隼生の董ク ラス(36名:男女各i8名〉において実施した。

授業の目的は、溶解度の機念について、擬覚的に は侮も違いがな鯵ような水溶濾iにも、溶解してい る物の量の違いがあるということを理解させるこ とである。授業内容は、撹覚的に濃躰薄いと舞簸 できる有色の電解質水溶濠一ここでは硫酸銅水溶 液一を驚いた濃度判漸の実験結果から、無色で視 覚的に濃恥薄いと響漸できない電解質水溶液(こ

こでは、}駿α駐9、KC董、侮、Na縫CO3㌶〉の濃度 を半定量的に知る実験である。なお、生徒実験は

i醗3名で編賊されている重2斑で実施した。遜 人数を少なくしたのは、実験が余参好きではなく、

(4)

20 福爵大学教育実践藩究紀要第23号 謄盤隼3湾 いつも難生縫の実験を見ている生徒も覆接嚢分で

やらなければならないようにするためである。授 業は、以下に示すような駿序や内容で実施した。

○授業の流れ

奮色の硫酸銅水溶液は色の濃さによって、

濃い薄いの判籔ができることを確認させ

る。

−ヰ

濃い薄いの舞漸が、電気的手法に法によっ ても罵能であることを理解させる

(濃度が低い→抵航欝むΩの函蟻にかか        る電圧は低い〉

(濃度が轟い→抵航欝春Ωの霧端にかか        る電圧は高い〉

 騒マ 生後実験に先立ち、濃度と抵技菰かかる電    厩の説競をしている様子

 授業の中で塩酸の濃度差の検鐡法(塩酸の濃度 の違いによる釘など金鵬との反慈の仕方の違いを 稗濡する〉を電気的手法の説響翼こつけ擁えて解説

した。この実験が、教科書の議読本として使駕し ている資料集5)に記載されており,騒8は生徒た ちがその資料集を読んでいる様子である。

無色電解質(3種類〉について、電気的 手法によ肇濃雛薄いを電圧の違いによっ て確認させる。

破壊的実験法(溶媒を蒸発させ、溶質の 量の違いを見る方法)によって水溶蔽濃 度の疑ユ較をさせる。

 1食塩水を驚いた、各遜毎の        生徒実験1  実際の授業では、はじめに生経たちに対して、

有色の硫酸銅水溶液を湧いて、2種類の濃度の試 料の色の濃淡によって、濃い薄いの趨翫ができる ことを確i認させた。そして、この濃 薄いと秘う ことが、試作したセルを矯い、懸酪麗(鐵3/に 示した欝奪Ωの抵貌の轟藍蟻舞こかかる電圧にも差と

して現れることを、実験によって確認させた。す なわち、欝馨盆の抵銃にかかる電涯は、低い濃度 の硫酸銅水溶液の場合には小さな値としてモニター され、高い濃度の蒔には大きな魑としてモニター されることを確認させた。この鋳の説霧の様子を 蟹7に写真で示す。

騒8 資料集を議んでいる隻徒の様子

 次むこ、三種類の無色電解質水溶蔽(灘C豊、趨、

KC場、}転註C銑、∂を篤い、各々の2つの濃度

(色《秘書驚。艶kg一重とi.轟盤。茎穫{暮一歪〉 の試料垂こつ

いてこの実験を言わせた。ここで、この電圧の違 いが濃度の違いに対癒していることを確認させる

(5)

無色電解質水溶蔽における濃度の違いの綾畿法 2i

ために、電圧比較を行った二つの食塩水の試料を 篤い、破壊的実験法であるが、溶媒を蒸発させ、

取彗だした溶質の量を比較させた。この実験の申 で、蒸発懸を霧いて溶媒の承を蒸発させている生 鍵たちの様子を写真で纒9に示す。

図9 蒸発欝を糠熱している盤縫の様子

ものへと変えることができると考える。今後は、

この験鑓法を、定量的(重量濃震:等〉にも科罵で きるように装置の工夫や改農を行いたい。また、

今凝搬わなかった葬電解質水溶薮(ショ糖、ブド ウ糖など)についても、この濃度差を塗鎧する葬 破壊的方法を中学校i年生矯の実験教材として闘 発してみたいと思う。

付記

教馨の選択及び予簿実験は、共舞で行い、授業実 践び)蕪分は、瞬部が撞当した。

匿参考文献肇

i/ 文部省 中学校学習指導要領   (欝8§〉

2/ 文部省 中学校学習指導要領   (鴛7?)

3/ 小寺 明 縮   ヂ物運化学実験法ほ       朝倉書店、鷺総     (i偽5〉

4/ 千原 秀昭 編  「梅運化学実験法窪       東京化学嗣人、P欝§  (欝68/

5/ 吉野教育図書編集部 纏  [選科資料集諜       吉野教育図書、P驚8  (欝92/

この蒔、生徒たちが罵魏た食塩水の量は、約欝〜

蔦醸であったので、取りだした食塩の量の差が 墾確に現れ、実験結果が嗣確に得られた。このた め、実験結果の検討についても生経たちが積極的 に行い授業のまとめが簡潔に行えた。

 無色のため、擁覚的には濃淡の区雛が困難な水 溶液についても、このような実験によって区甥が できるということを、生徒に選解させたことにつ いては、一癒の成果があったものと患われる。

露 ま とめ

 一般に無色の電解質1水溶液について、その濃度 差を、破壊することなく覇賭することは籟単では ないが、今露、我々が工夫した実験法によって、

中学一年生でも比較的容易に葬破壊的に霧建でき た。このことは、中学校i庫主程度の教縁として 十分に秘露可能であることを裏書けた。今まで、

机上の学習中心であった濃獲の概念の遅解が、こ の検崖法を換えた実験によって、確認をふまえた

参照

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