理科 化学 学習指導案 学 校 名 福岡県立○○高等学校 指 導 者 教諭 ○○○○○ 印 実施日時 令和2年○月○日○時限 実施学級 第2学年○組○○名 実施場所 ○○○教室 1 単元名 第4章 溶液の性質 第2節 希薄溶液の性質 2 単元設定の理由 〇 単元(題材)観 希薄溶液は、水などの純溶媒とは異なる性質を有する。本単元では、希薄溶液の性質のうち、沸点上 昇、凝固点降下、浸透について、身近な現象を通して理解させることがねらいである。たとえば、冬に路 面が凍結するのを防ぐために塩化カルシウムが撒かれる理由は凝固点降下の原理、ナメクジに塩をかける と縮む理由は浸透の原理を踏まえて説明することができる。このように、具体的な例を通してその理論を 学ぶことで、生徒の身近な現象への興味・関心を高めることができる。さらに、沸点上昇、凝固点降下、 浸透についての説明では、溶液中の粒子に着目したミクロな視点で考察する力を養うことができる。この ことからも、本単元を学習することは大変有意義であるといえる。 〇 生徒観 本学級は、普通科理系クラスである。クラスの雰囲気は落ち着いており、学習に対して誠実に取り組む 姿勢が見られ、学習意欲が高い生徒が多い。問題演習の際は、わからない部分があると近くの席の生徒と 相談しあったり、教員に質問したりする場面が多く見られ、基本的な知識事項を問う問題や、計算問題の 正答率は高い。しかし、授業中の発問に対する話し合いや発表の様子を見ると、全体的にやや消極的で大 人しい印象を受ける。特に、実験の結果を踏まえて考察することや、現象が起こる理由を説明することな ど、持っている知識を組み合わせて思考することに苦手意識を有する生徒が多く、これらの発問に対して は、積極的に取り組む生徒が固定化されつつある。したがって、生徒がこれまでに身につけた知識と科学 的な事象とを関連付けられるように工夫し、学習の深化を図る必要がある。 〇 指導観 本単元の指導に当たっては、沸点上昇や凝固点降下、浸透圧といった希薄溶液の性質について身近な現 象を通じて理解させ、さらにこれらの現象に関する計算問題を正しく解けるようにすることをねらいとす る。まず、溶媒に不揮発性の物質を溶かすと蒸気圧が下がることを図を用いて理解させ、その度合いは溶 質粒子の濃度に依存することを考えさせる。次に、沸点上昇、凝固点降下、浸透について、どのような現 象であるかを正しく理解させ、計算問題も取り扱う。このとき、これらの現象は、溶質の種類に関係な く、分子・イオンなど、溶液中に存在する全ての溶質粒子の質量モル濃度に依存するということに生徒自 身が気付けるよう、発問や展開を工夫する。さらに、これらの現象は私たちの生活の様々な場面で観察で きたり、利用されていたりすることに触れ、学習内容と日常生活とを関連付けられるような働きかけを行 う。
3 単元の目標 ・溶媒と溶液の性質の違いについて、沸点上昇や凝固点降下、浸透という現象を正しく理解できる。 ・沸点上昇度、凝固点降下度、浸透圧などを正しく求めたり、その理論を応用して分子量などを算出したり できる。 4 単元の評価規準 ア 関心・意欲・態度 イ 思考・判断・表現 ウ 観察・実験の技能 エ 知識・理解 〇 希薄溶液の性質に関 心をもち、意欲的に探究 しようとする。 ① 純溶媒と希薄溶液の 性質の違いが生じる理由 を考察し、導き出した考 えを表現している。 ② 沸点上昇度、凝固点 降下度が、溶質の種類に よらず、溶質粒子の質量 モル濃度に依存すること に気づき、その考えを表 現している。 ③ 沸点上昇、凝固点降 下、浸透について理解 し、それをもとにした計 算問題を解ける。 〇 実験データを正しく 解釈し、過程や結果を的 確に記録、整理してい る。 〇 沸点上昇、凝固点降 下、浸透などの溶液の性 質について、その基本原 理を理解し、知識を身に 付けている。 5 単元の指導と評価の計画 次 配当 時間 〇学習内容・学習活動 評価規準 評価方法 関 思 技 知 一 1 〇 溶液の蒸気圧 ・蒸気圧降下とその原理について、図 を用いて理解する。 〇 沸点上昇 ・希薄溶液では、蒸気圧降下が起こる ことで沸点が上昇することを理解す る。 ・沸点上昇度が、溶質の種類に関係な く、溶液中の溶質粒子の質量モル濃 度によって決まることを理解する。 〇 ① ② 〇 ・ノートの記述分析 二 1 (本時) 〇 凝固点降下 ・冷却曲線をもとに、凝固点の求め 方、凝固点降下度、過冷却について 理解する。 ・純溶媒と希薄溶液の冷却曲線を比較 し、希薄溶液で凝固点が下がり続け る理由を考察する。 〇 ① 〇 ・授業プリント(レポート)の内容 分析
次 配当 時間 〇学習内容・学習活動 評価規準 評価方法 関 思 技 知 二 1 ・沸点上昇、凝固点降下に関する計算 問題に取り組む。 ③ 〇 ・小テストの結果分析 三 1 〇 浸透と浸透圧 ・浸透という現象とその原理を理解 し、浸透圧に関する計算問題に取り 組む。 〇 ② ③ 〇 ・ノートの記述分析 6 本時(第二次 1 時間目) (1)本時の指導目標 ・冷却曲線を作成し、グラフから凝固点を正しく求めることができる。【観察・実験の技能】 ・純溶媒と希薄溶液の冷却曲線の違いに関心をもち、意欲的に探究しようとする。【関心・意欲・態度】 ・希薄溶液で凝固点が下がり続ける理由を説明することができる。【思考・判断・表現】 (2)本時の手立て ・水と希薄溶液の冷却時間と温度の関係を示したデータをもとに、冷却曲線を作成させる。その後、生 徒が作成した冷却曲線と同じものを電子黒板で示し、それを用いて過冷却現象と凝固点の求め方、凝 固点降下について説明する。 ・純溶媒と希薄溶液の冷却曲線を比較し、希薄溶液では凝固点が下がり続けるという点で純溶媒と異な っているということに気づかせ、その違いが生じる理由を考察させる。その際、ペアワークを実施す ることで、生徒が自分の考えを表現する場を設ける。 (3)教材 教師 教科書「化学 改訂版」(啓林館)、スクエア最新図説化学(第一学習社) 学習プリント、電子黒板 生徒 教科書「化学 改訂版」(啓林館)、スクエア最新図説化学(第一学習社)、学習プリント (4)学習の展開 〇学習内容・学習活動 時間 配当 学習 形態 指導上の留意点 評価規準 (評価方法) 導入 〇希薄溶液について、既習 事項を振り返る。 〇本時の目標と活動内容を 確認する。 3 分 一斉 ・蒸気圧降下と沸点上昇に ついて振り返る。 ・ジュースを凍らせると、 融けはじめは味が濃く、 だんだん味が薄くなる ことから、純溶媒と溶液 とでは凝固の仕方に違 いがあることをイメー ジさせる。
〇学習内容・学習活動 時間 配当 学習 形態 指導上の留意点 評価規準 (評価方法) 展開1 〇冷却曲線を作成する。 ・水と希薄溶液の冷却時間 と温度の関係を示したデ ータをもとに、冷却曲線 を作成する。 ・過冷却現象について学習 する。 〇凝固点降下について学習 する。 ・冷却曲線から凝固点を求 める方法を学習する。 ・希薄溶液では、純溶媒より 凝固点が下がることを理 解する。 25 分 一斉 ・水と希薄溶液の冷却時間 と温度の関係を示した データを示し、冷却曲線 を作成させる。 ・冷却曲線を用いて、過冷 却現象と凝固点の求め 方について説明する。 ・凝固点降下について説明 する。 ・冷却曲線を作成し、グラ フから凝固点を正しく 求めることができる。 【観察・実験の技能】 (プリントの記述分析) 展開2 〇純溶媒と希薄溶液の性質 の違いを学習する。 ・水と希薄溶液の冷却曲線 を比較し、違いを確認す る。 ・希薄溶液で凝固点が下が り 続 け る 理 由 を 考 察 す る。 〇考察した内容の発表 ・他のペアと考察した内容 を共有する。 13 分 7 分 ペア 一斉 ・純溶媒で凝固点が一定に なっている理由を考え させる。その際、純物質 を加熱したときの状態 と温度変化のグラフを 思い出させる。 ・希薄溶液では、溶媒が先 に凝固していくことを 確認し、溶液の濃度変化 に注目するよう促す。 ・他のペアに考察した内容 を発表させる。 ・1 ペアに全体の前で発表 させる。 ・正解を電子黒板に示し、 学習プリントに記録さ せる。 ・純溶媒と希薄溶液の冷却 曲線の違いに関心をも ち、意欲的に探究しよう とする。 【関心・意欲・態度】 (プリントの記述分析) ・希薄溶液で凝固点が下が り続ける理由を説明する ことができる。 【思考・判断・表現】 (プリントの記述分析) まとめ 〇 本時の振り返り ・学習内容を振り返る。 2 分 一斉 ・次回は凝固点降下に関す る計算問題を扱うこと を確認する。