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電解質水溶液の化学平衡

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Academic year: 2021

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理科(化学)学習指導案 広 島 県 立 三 原 高 等 学 校 指導者 教諭 坂本一磨 1 日 時 平成 30 年 11 月 13 日(火) 第3・4校時 2 場 所 化学教室 3 学年・学級 3年4組(生徒数 39 名) 4 単 元 名 電解質水溶液の化学平衡 5 単元について (1)単元観 本単元は,化学の内容(2)物質の変化と平衡 ウ 物質の変化と平衡に関する探究活動に位置付 けられるものであり,物質の変化と平衡に関する探究活動を行い,学習内容の理解を深めるとともに, 化学的に探究する能力を高めることをねらいとしている。このことを踏まえて,弱酸の電離定数を求 めるという探究課題を設定する。現行の学習指導要領解説では,扱う実験の例として酢酸の電離定数 を求める実験が挙げられており,「電離平衡について探究させることなどが考えられる」とも記載さ れているため,探究活動を行う単元として適していると考える。 (2)生徒観 本学級の生徒は,理型の生徒であり,化学的事象に興味をもっている生徒が多い。また,自発的に 応用問題に挑戦するなど,化学の学習に対する積極性の高い生徒もいる。化学平衡については,第2 学年の3学期に学習しているが,そのときには基礎的な内容の学習に留まっており,発展的な内容ま では学習していない。さらに,第3学年になってから,化学平衡を一通り復習したが,一部の生徒は 平衡定数を式で表現することや,酸の電離定数・電離度・酸のモル濃度の関係を式で表現することな どの既習事項の定着が不十分であり,このような基本的な事項の理解度が低い。 (3)指導観 本単元では,物質の変化と平衡に関する知識を活用しながら探究活動をさせることで,既習事項の 定着を図るとともに,その理解を深めていけるよう,学習活動を工夫する。 まず,問題演習を通して酸の電離定数と電離度及び酸のモル濃度の関係を復習し,その重要性を認 識させる。また,復習を通して酸の電離定数を導き出す方法が複数あることを認識させる。 次に,復習したことを踏まえて,酸の電離定数を導き出すためにはどうすればよいか仮説を立てさ せるとともに,仮説の検証方法を考えさせる。その際,既習事項を活用して考えられるよう,電離定 数を求める式を基に考えること,実験で測定可能なものは水素イオンの濃度だけであることを伝える。 そして,酢酸水溶液を検証方法で考えた状態にするには,具体的にどのようにすればよいかを考えさ せる。 その後,実際の滴定曲線や緩衝液の pH を測定することで,生徒たちが考え出した方法で酸の電離定 数を求められるか検証させる。化学平衡についての理解度が低い生徒に対しては,ペアやグループに よる話し合いを取り入れることで学習内容の理解が深まることが期待できる。 これらの探究活動を通して,物質の変化と平衡に関する知識を活用させ理解を深めるとともに,化 学的に探究する資質・能力の育成を図る。

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6 単元の目標 物質の変化と平衡に関する探究活動を行い,学習内容の理解を深めるとともに,化学的に探究する 能力を高める。 7 単元の評価規準 関心・意欲・態度 思考・判断・表現 観察・実験の技能 知識・理解 ○物質の変化と平衡に 関する探究活動を意欲 的に行っている。 ○様々なデータから, 電離定数の求め方を見 いだし,課題を解決す るための仮説及び検証 方法を考え,それを表 現している。 ○電離定数を求めるこ とができる。 ○ 物 質 の 変 化 と 平 衡 に関して,化学的に探 究 す る 方 法 を 習 得 す るとともに,それらの 過 程 や 結 果 を 的 確 に 記録,整理している。 ○物質の変化と平衡に 関する事象について基 本的な概念や原理・法則 を理解し,知識を身に付 けている。 ○濃度と電離度,水素イ オン濃度,電離定数の関 係を理解している。 8 指導と評価の計画(全3時間) 次 学習内容 (時数) 評 価 関 思 技 知 評価規準 評価方法 1 電離定数に関わる 問題の演習 (1時間) ○ ◎ ・物質の変化と平衡に関する事象 に関心をもっている。 ・物質の変化と平衡に関する事象 について基本的な概念や原理・法 則を理解し,知識を身に付けてい る。 演習プリント 2 酸の電離定数を導く ための仮説及び検証 方法の設定 (1時間/本時①) ◎ ○ ・濃度と電離度,水素イオン濃度, 電離定数の関係を理解している。 ・様々なデータから,電離定数の 求め方を見いだし,課題を解決す るための仮説及び検証方法を考 え,それを表現している。 演習プリント ワークシート 3 設定した仮説の検証 (1時間/本時②) ○ ◎ ◎ ・物質の変化と平衡に関する探究 活動を意欲的に行っている。 ・物質の変化と平衡に関して化学 的に探究する方法を習得するとと もに,それらの過程や結果を的確 に記録,整理している。 ・電離定数を求めることができる。 ワークシート 行動観察 9 本時の展開 (1)本時の目標 本時① 物質の変化と平衡に関する事象についての知識を活用し,酸の電離定数を求めるための仮説及 び検証方法を考え出すことができる。 本時② 物質の変化と平衡に関して化学的に探究し,電離定数を求めることができる。

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(2)観点別評価規準 本時① ・濃度と電離度,水素イオン濃度,電離定数の関係を理解している。[知識・理解] ・様々なデータから,電離定数の求め方を見いだし,課題を解決するための仮説及び検証方法 を考え,それを表現している。[思考・判断・表現] 本時② ・物質の変化と平衡に関する探究活動を意欲的に行っている。[関心・意欲・態度] ・物質の変化と平衡に関して,化学的に探究する方法を習得するとともに,それらの過程や結 果を的確に記録,整理している。[観察・実験の技能] ・電離定数を求めることができる。[思考・判断・表現] (3)準備物 教科書(化学 数研出版),資料集(サイエンスビュー化学総合資料集 実教出版), データ集(酢酸の電離度,酢酸の pH,酢酸と NaOH の滴定曲線,酢酸-酢酸 Na 混合液の pH), ホワイトボード(マーカー等含む),パソコン,電卓,0.1 mol/L-酢酸,0.05 mol/L-NaOH

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(4-1)学習の展開 本時① 学習活動 ○指導上の留意事項 ◆「努力を要する」状況と判断 した生徒への指導の手立て 評価規準(評価方法) 1 前時の復習 ○前時に解いた演習問題を復習する。 2 本時の目的を確認する ○本時の目的を設定する。 [目的] 「酢酸の電離定数を求めるための方法 を考えよう。」 3 仮説を立てる ○どうすれば酢酸の電離定数を求める ことができるか,グループで協議する。 ○協議した内容を基に,仮説を立てる。 ○立てた仮説をホワイトボードにまと める。 [予想される生徒の仮説の例] ◇酢酸の濃度,酢酸イオンの濃度,水 素イオン濃度が分かれば,電離定数が 決まるだろう。 ◇酢酸水溶液の濃度と電離度が分かれ ば,電離定数が決まるだろう。 ◇酢酸の濃度と水素イオン濃度が分か れば,電離定数が決まるだろう。 ○弱酸の電離度や pH を求める ためには,酸の電離定数が不可 欠であることを再認識させる。 [発問] 「どうすれば酢酸の電離定数 を求めることができるか。」 ○酢酸の電離定数を決定する 式を示し,測定可能なものを [H+]のみに限定する。このこ とを踏まえて仮説を立てさせ る。 ○酢酸に関わる諸データ(電離 度や pH 等)を与える。 ○4人で1グループを作り,グ ループで仮説を立てさせる。 ◆仮説の書き方として,「○○ を調べれば(測定すれば)酢酸 の電離定数を求められるので はないか」という定型文を利用 させる。 ○濃度と電離度,水素イオ ン濃度,電離定数の関係 を理解している。 [知識・理解] (演習プリントの解答状況) ○様々なデータから,電離 定数の求め方を見いだし, 課題を解決するための仮 説を考え,それを表現して いる。 [思考・判断・表現] (ワークシートへの記述) この発問により,定数は 与えられるものではな く,求める方法が存在す ることを認識させる。 ※ ホ ワ イ ト ボ ー ド を 用いながら,グループ で考えさせる。

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学習活動 ○指導上の留意事項 ◆「努力を要する」状況と判断 した生徒への指導の手立て 評価規準(評価方法) ○立てた仮説とデータを利用して,実 際に酢酸の電離定数を計算する。 ○学級全体としての仮説を設定する。 4 仮説の検証方法を設定する ○仮説を基に,どうすれば酢酸の濃度 と酢酸イオンの濃度が等しい状況を作 ることができるか,グループで協議す る。 ○協議した内容を基に,検証方法を設 定する。 5 仮説及び検証方法を共有する ○自分の班以外の仮説を見てまわる。 ○早く仮説を立てたグループ は,実際に電離定数を計算で求 めさせてみる。 ○求めるべき酢酸の電離定数 を提示する。 [Ka=2.69×10-5(mol/L) 参考:化学便覧第4版] 仮説:[電離定数の求め方] 酢酸の濃度と酢酸イオンの濃 度を等しい状態にして,酸の電 離定数=[H+]とする。 その時点での pH を測定する。 ◆各グループの進行状況を見 ながら,ヒントを与える。 [与えるヒント] ・酢酸と水酸化ナトリウムの滴 定曲線を与え,酢酸の濃度と酢 酸イオンの濃度が等しい状況 を考えさせる。 ・緩衝液の単元での学習内容を 想起させる。 ○各班のホワイトボードを机 上に並べ,クラス全体で各グル ープの仮説及び検証方法を共 有させる。 ○課題を解決するための 検証方法を考え,それを表 現している。 [思考・判断・表現] (ワークシートへの記述) ※実際は酢酸イオンの濃度や電離 度を,pH を基準に計算で求めてい るため,酸の電離定数を正確に求め ることはできない。 この活動を通して,与えられた数 値だけでは単純に電離定数を求め られないことを実感させる。

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(4-2)学習の展開 本時② 学習活動 ○指導上の留意事項 ◆「努力を要する」状況と判断 した生徒への指導の手立て 評価規準(評価方法) 1 前時の復習 ○前時に設定した検証方法を確認す る。 2 検証方法を発表する ○2~3グループの仮説を発表する。 [予想される生徒の仮説の例] ◇酢酸と NaOH の中和反応の途中なら, 「酢酸の濃度=酢酸イオンの濃度」と いう状態をつくれるだろう。 ◇酢酸と酢酸 Na の緩衝液を作れば, 「酢酸の濃度=酢酸イオンの濃度」と いう状態をつくれるだろう。 ◇酢酸を水で希釈していけば,「酢酸 の濃度=酢酸イオンの濃度」という状 態を作れるだろう。 3 本時の目的を確認する ○本時の目的を設定する。 [目的] 「仮説及び検証方法から酢酸の電離定 数を求め,仮説の妥当性を検証しよ う。」 4 仮説を検証する ○仮説を基に,実際に酢酸の電離定数 を求める実験を行う。 [中和反応を利用するグループ] ○ 0.1 mol/L - 酢 酸 水 溶 液 と 0.05 mol/L-NaOH 水溶液を同体積混合し, pH メーターで pH を測定する。 ○前時の発問内容とグループ で立てた検証方法を確認させ る。 ○ホワイトボードを利用して 発表させる。 ◆どのグループも検証方法が 設定できない場合は,緩衝液の 単元の学習内容を参考にさせ る。 ○本時の目的を明示し,立てた 仮説が妥当であったか検証さ せる。 ○確認した仮説を基に,実際に 電離定数を求める実験をさせ る。 ○中和反応の利用を思いつい たグループには,0.1 mol/L- 酢 酸 水 溶 液 と 0.05 mol/L - NaOH 水溶液を混合させ,pH を 測定させる。 ○物質の変化と平衡に関 する探究活動を意欲的に 行っている。 [関心・意欲・態度] (行動観察) ○物質の変化と平衡に関 して,化学的に探究する 方 法 を 習 得 す る と と も に,それらの過程や結果 を的確に記録,整理して いる。 [実験・観察の技能] (実験への取組状況・行動 観察)

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学習活動 ○指導上の留意事項 ◆「努力を要する」状況と判断 した生徒への指導の手立て 評価規準(評価方法) [緩衝液を利用するグループ] ○0.1 mol/L-酢酸水溶液と酢酸 Na を 用いて緩衝液を調整し,pH メーターで pH を測定する。 5 検証結果を確認する ○実験により得られた酢酸の電離定数 を,理論値と比較する。 6 振り返り ○2時間の学習を通して,分かったこ とや感じたこと,気付いたことをワー クシートにまとめる。 ○緩衝液の pH を求める方法を 思いついたグループには,酢酸 -酢酸 Na の緩衝液を作らせ, pH を測定させる。 ○必要であれば,パソコンや電 卓を用いて指数や対数,濃度の 計算をする。 ○計算した値と理論値を比較 させ,仮説が正しかったか検証 させる。 ◆活用すべき既習内容を示す とともに,グループ内での協議 を促す。 ○授業を通して分かったこと や気付いたことを中心に振り 返りをさせる。 ○振り返りの内容はワークシ ートに記入させる ○電離定数を求めること ができる。 [思考・判断・表現] (ワークシートへの記述)

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