exercise 129. 証明の詳細を.
exercise 130. X を位相空間, (Y, d)を距離空間とする. このとき, 写像f: X →Y が 点a ∈ X で連続 ⇔任意のε > 0に対し, 点a のある近傍U が存在して, x ∈ U ならば d(f(x), f(a))< εとなる.
位相空間の間の連続写像は以下のように特徴付けられる. Theorem 2.13.5. f: X →Y を写像とする. 次は同値.
1. f は連続.
2. 開集合のf による逆像は開集合.
すなわち, Y の任意の開集合Oに対し, f−1(O)はXの開集合である. 3. 閉集合のf による逆像は閉集合.
すなわち, Y の任意の閉集合F に対し, f−1(F)はX の閉集合である. 4. X の任意の部分集合Aに対し,f(Aa)⊂f(A)a.
Proof. 1 ⇒2) f が連続とし, O ̸= ∅をY の開集合とする. 任意のx ∈ f−1(O)に対し, f(x) ∈ O であり, Oは開集合だから, Oはf(x)の近傍である. f は点xで連続なので, Prop. 2.13.4よりf−1(O)はxの近傍である.よってThm.2.6.3よりf−1(O)は開集合 である.
2⇒1) 任意の開集合の逆像は開集合であるとする. x∈X とし, V をf(x)の近傍とす る. 近傍の定義から, f(x)∈O ⊂V となる開集合Oが存在する. U =f−1(O)とおけば, 仮定よりU は開集合であり, x ∈U であるから, U はxの近傍である. f(U)⊂O⊂V で あるから, f は点xで連続. xは任意にとったのでf は連続.
2⇔3はやさしい.
3 ⇒ 4) 任意の閉集合の逆像が閉集合であるとする. f(A) ⊂ f(A)a であるから A ⊂ f−1(f(A)a). f(A)a は閉集合であるから仮定よりf−1(f(A)a)も閉集合. よって, Aa⊂f−1(f(A)a), すなわち, f(Aa)⊂f(A)a.
4 ⇒ 3) 任意の A に対し, f(Aa) ⊂ f(A)a であるとする. F ⊂ Y を閉集合とする. f(
f−1(F))
⊂F に注意すると, 仮定よりf(
f−1(F)a)
⊂ f(
f−1(F))a
⊂Fa =F. よっ てf−1(F)a ⊂f−1(F)となり, f−1(F)a =f−1(F). したがってf−1(F)は閉集合. exercise 131. 上の2⇔3を示せ.
(2015年度はパス)
Proposition 2.13.6. f:X →Y がa∈Xで連続⇔ ∀A⊂X(a∈Aa) :f(a)∈f(A)a. Proof. ⇒. ∀V ∈ U(f(a)),∃U ∈ U(a) : f(U) ⊂ V. a ∈ Aa とすると, U ∩A ̸= ∅ ゆえ
f(U∩A)̸=∅. V ∩f(A)⊃f(U)∩f(A)⊃f(U∩A)ゆえV ∩f(A)̸=∅. よってf(a)∈f(A)a.
⇐. 対偶を示す. f が a で連続でないとする. ∃V ∈ U(f(a)),∀U ∈ U(a) : f(U) ̸⊂ V. A = f−1(Vc) = f−1(V)c とおく. f(U) ̸⊂ V ⇔ U ̸⊂ f−1(V) ⇔ U ∩A ̸= ∅ に注意すると, a∈Aaである. 一方,あきらかにf(A)⊂Vcゆえf(A)∩V =∅だからf(a)̸∈f(A)a.
Example 2.13.7. X を位相空間, Aをその部分空間とするとき, 包含写像i: A→X は 連続である.
exercise 132. なぜか. さらに次が成り立つ.
Theorem 2.13.8. Xを位相空間, Aをその部分集合とする. Aの相対位相は, 包含写像 i: A→X が連続になるようなAの位相のうち最も弱いものである.
Proof. 上の例 2.13.7でみたように, Aに相対位相をいれるとiは連続である.
また, i: (A,O)→X が連続であれば,X の任意の開集合Oに対しi−1(O) =A∩Oは 開集合だからA∩O∈ O. すなわち, 相対位相はO より弱い.
Example 2.13.9. X, Y を位相空間とする.
1. X が離散位相空間のとき, 任意の写像f: X →Y は連続である. 2. Y が密着位相空間のとき, 任意の写像f: X →Y は連続である. exercise 133. なぜか.
Example 2.13.10. X を 集 合, O1,O2 を X の 位 相 と す る. こ の と き 恒 等 写 像 1X: (X,O1)→(X,O2)が連続であることと, O2 ≤ O1 であることとは同値である. exercise 134. なぜか.
Theorem 2.13.11. X, Y, Zを位相空間とする.
1. f: X →Y, g: Y →Z がともに連続ならば, 合成g◦f: X →Z も連続である. 2. 恒等写像1X:X →Xは連続である.
Proof. 2はEx. 2.13.10でみた. 1は練習問題. exercise 135. 1を示せ.
もちろん, より強く, 次が成り立つ.
exercise 136. X, Y, Zを位相空間, f: X →Y,g: Y →Z を写像とする. f が点a∈X
で連続であり, gが点f(a) ∈Y で連続であれば, 合成 g◦f: X →Z は点a ∈X で連続 である.
部分空間への写像の連続性を調べる際, 次は有用である.
Proposition 2.13.12. X, Y を位相空間, B ⊂ Y を部分空間, i: B → Y を包含写像と する. このとき,
写像f: X →Bが連続⇔合成i◦f: X →Y が連続. exercise 137. 証明せよ.
連続写像と関連して次の概念もしばしば使われる.
Definition 2.13.13. X, Y を位相空間, f: X →Y を写像とする.
1. f が開写像 (open mapping) である ⇔ X の任意の開集合の像がY の開集合で
ある.
2. f が閉写像(closed mapping) である⇔ X の任意の閉集合の像がY の閉集合で
ある.
定義からf が開(閉)写像であればf(X)はY の開(閉)集合である. 写像が連続, 開写像, 閉写像であるというのはそれぞれ独立した概念である.
Example 2.13.14. X の部分空間Aの包含写像i: A → X は連続である(Ex. 2.13.7) が, Aが開(閉)集合でなければ開(閉)写像ではない.
exercise 138. Aが開集合のとき,包含写像は開写像か? 閉集合の場合はどうか?
Example 2.13.15. 1. Y が離散位相空間のとき,任意の写像f: X →Y は開かつ閉 写像である.
2. X が密着位相空間のとき, 写像f: X → Y が開(閉)写像であることとf(X)が 開(閉)集合であることは同値である.
(Ex. 2.13.9と比較せよ.)
Example 2.13.16. X を 集 合, O1,O2 を X の 位 相 と す る. こ の と き 恒 等 写 像 1X: (X,O1) → (X,O2)が開(閉)写像であることと, O1 ≤ O2 であることとは同値で ある. (Ex. 2.13.10と比較せよ.)
Example 2.13.17. 位相空間X の恒等写像は連続かつ開かつ閉写像である. exercise 139. 開写像の合成は開写像か?
同相写像について考える.
Theorem 2.13.18. X, Y を位相空間, f: X →Y を連続写像とする. 次は同値. 1. f は同相写像.
2. 連続写像g: Y →X で, g◦f = 1X, f ◦g= 1Y をみたすものが存在する. 3. f は全単射かつ開写像.
4. f は全単射かつ閉写像.
Proof. 1⇒2はあきらか(g= f−1 とおけばよい). 2⇒1もあきらか. 実際このような写 像gがあれば, f は全単射でありg = f−1である. 1⇔3,4もあきらか. 実際, f が全単射 であるとき, f が開写像(閉写像)であることとf−1 が連続であることは同値である. Remark . 連続な全単射は必ずしも同相写像とは限らない. 実際 O1,O2 を X の位相 で O2 < O1 であるものとすると, 例 2.13.10でみたように, 恒等写像 1X: (X,O1) → (X,O2)は連続な全単射であるが, 逆1X: (X,O2)→(X,O1)は連続ではない.
exercise 140. 写像 f: [0,1) → S1 をf(θ) =e2πiθ で定めると, f は連続な全単射であ るが, 同相写像ではない. ここで, [0,1)にはユークリッド距離から定まる位相をいれてい る. またCとR2 を自然に同一視してS1 ⊂Cとみている.
Example 2.13.19. 1次元ユークリッド空間の部分空間(−1,1)から1次元ユークリッ ド空間Rへの写像f: (−1,1)→Rをf(x) = tanπ2xで定めると, f は同相写像である. Example 2.13.20. n次元ユークリッド空間Rnの点x= (x1, . . . , xn)に対し, Rn+1に おいてSn の北極N = (0, . . . ,0,1)と点(x1, . . . , xn,0)を結ぶ直線がSn と交わる(N 以外の)点をφ(x)とする. これにより写像φ: Rn →Sn− {N}が定まり, これは同相写 像である. この写像の逆写像をN からの立体射影(stereographic projection) という. exercise 141. 1. φ(x)を具体的に(x1, . . . , xn を用いて)あらわし, φが連続であ
ることを示せ.
2. φの逆写像を求め, φの逆写像が連続であることを示せ.
Definition 2.13.21. 同 相 写 像 に よ っ て 保 た れ る 性 質 を 位 相 的 性 質 (topological property) という.