Title
ファジィ・ニューラルネットワークを用いたサーボ系のイ
ンテリジェント制御システムに関する研究( 本文
(FULLTEXT) )
Author(s)
佐藤, 義重
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(工学) 甲第246号
Issue Date
2005-03-25
Type
博士論文
Version
publisher
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/1967
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。岐阜大学博士学位論文
ファジィ・ニューラルネットワークを用いたサーボ系の
インテリジェント制御システムに関する研究
StudyonInteIligentControISystem伽rServOSy$temS
uslngFqzzyNeuralNetworks
● こヽリ ′ ■ l ・l∵∵博士(工学)l軍神占
平成17年1月
佐
藤
義
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目次
第1章 序論=●==t=●==■一=…一一●●-…-●‥-…………--●●●-…………‥--………-…■t…---……-‥-■■■=●●■=■■=====●=●■=●= 11.1研究の背景………..……….………..………….主
1.2 サーボ系インテリジェント制御の研究動向 1.2.1ニューラルネットワーク制御 1.2.2 ファジィ制御 3 ■■t■■■==■■■=■-=…一■●■■●t■■■■●■■■‖=====■●■■●■ 5 ■■●■■■■===■■■■■■-■-…■-●-………●-●■●■…●■■一■●■●■■■■■●■■■■■●■■==■ 6 ■●■■-==-………--■■‥■●■一…………-…●-■一■-…‥--●●●---=……●■■■■■●●■■●■=■●■===●●■●==■=1.2.3ファジィ適応制御……….………9
1.2.4ゲインスケジュール制御………..….………..……….…………....………….声
1.3ファジィ・ニューラルネットワーク制御………..……..……….……旦
1.3.1概要………..…….……….………受
1.3.2ファジィ・ニューラルネットワーク..………….……...………..……….里
1.3.3ニューラルネットワークとファジィ推論の融合….………ユ9
1.3.4サーボ系へ適用する場合の課琴………呈蔓
1.4 本研究の目的 1.5 論文の構成 14 ●=●■■●●■●●■■●■■●■●=●●=…‥一■■-……-一………-■●●-■●■●■■■■■●■■==●=■====t‖■■■■■■●■● 16 ■■■■■●●■==■==●-…-…………●-●■‥-●■●-…‥-Ⅷ-……●-●-■-■●●-…■■一=●■●■-=●=■===■====●■=■ 第2章ニューラルネットワークおよびファジィ・ニューラルネット ワークを用いた制御システム ●■■■■■■■■●■■■●■==-…■-■■-■●●-●●t●●-●一-……一==■■一●●●●●●●■=●■■■■●■==■■■=■■■■‖■● 17 2.1ニューラルネットワークコントローラ ■‖■■■t■●■■■■■■■●●■==-■-■-■●■●■●●■===-●■■■■●●■==■■■●■■■==■■■●● 17 2.1,1ニューラルネットワークの基本原理 2.1.2ニューラルネットワークの内部構造 2.1.3ニューラルネットワークの学習方法 17 ===■■■■■■●==-===●■■●■=■■==●■●●●■■==■■■■■●● 19 ●■■■======■■●■■●■●●■=●■●●●●●●■●■■■■■●●■■■●●●■●■■●●■● 20 ●●●●■====■●●■■●■●●●■■●■●■■●■====■=====■■●2.1.4ニューラルネットワークコントローラの構碑………り….………旦も
2.2ファジィ・ニューラルネットワークコントローラ...‖……….……....……...…….……塾
2.2.1ファジィ・ニューラルネットワークの特徴………...………塾
2.2.2 ファジィ・ニューラルネットワークの内部構造∴………..… 2.2.3 ファジィ・ニューラルネットワークの学習方法………...…‥ 2.2.4ファジィ・ニューラルネットワークコントローラの構成.
2.3ファジィ・ニューラルネットワークコントローラのロバスト性
2.4多自由度サーボ系への適用
顎
嬰
旦も
36 42 ■■■■■●●■●■■■■●■■■●-==--…●-●-…‥-■-…‥一-……●■●■-■●一■■●■■■■=●●■■■■■■■●●■■■●●■l第3章
非線形メカトロサーボ系におけるロバストな
ファジィ・ニューラルネットワークペースト制御 (シミュレーションおよび実験による検証) 3.1緒言 46 1●■■●■■●●●==‖■●●■■●■■●●●●●■■======■■■●■■==●■ 46 ■′■ ▲ り■一■-■■●●■●■■■■■■■■■●■●■一●■-………‥--一一●一■‥-■膚--…-り■-■---■■-■-……一一…●一■■一一……-Ⅷ-一-●●‥●●■■け■■●■=====■■=■■‖===●■ 3.2非線形プラント………‥.……....‖...….‥…...……….………….….…..…………‥.…堂
3.3ファジィ・ニューラルネットワークペースト制御………‥.………‥.….………‖堂
3.3.1フィードフォワード・ニューラルネットワーク補償………璽
3.3.2フィードバック・ファジィニューラルネットワーク補倶…....………..…鮎
3.4シミュレーション……….‖.一..…….……….………埜
3.5実琴………..………..…………....‖..………餌
3.6結貫……….………..…..……….…….………….……..……堂
第4章非線形メカトロサーボ系におけるロバストな ファジィ・ニューラルネットワークペースト制御 (システムのロバスト性の検討) 73 ==●■■==■●■■■--…■-=--■-………一--…●一●■-===■■■■■●●■■●●■■■●●●●■●4.1緒貫……….….…….……‥.………..‖..……….……….畳
4.2ファジィ・ニューラルネットワークペースト制札………‥型
4.2.1非線形プラント
4.2.2 制御システム 74 ●■■●■りl■=■l=●-=………一…………■-………-■●-………======■=●■▲ 75 =====-=■=■-■-■--●●■-■■一一…■-……-●■■=■●-●-■■●一=……●-…●-●■--………=-■====■■■4.2.3
フィードフォワード・ニューラルネットワーク補償器の設軋…………薫
4.2.4フィードバック・ファジィニューラルネットワーク補償器の設計……Ⅱ
4.2.5ファジィ和学習(モデ/可ヒ誤差,非線形摩擦の学習根拠)……….璽
4.2.6 ファジィPI学習(クーロン摩擦,未知外乱による定常偏差 の学習根拠) ■■==■=…■■■●■■■■●一一●-=■--…‥-■---■一一●-…‥-●-●●-■●-●●●■■■●●■■●===●●●===■■●■■■●■■●■■■ 85 4.3制御システムのロバスト性..…….……….……….……….璽
4.4シミュレーション…..…....‖...………‥.…….………..…….野
4.5結貫………..……….………璽
第5章 結論 参考文献 94 ■●●■●===--■‥--…-●-■■■-●-………-…■一---……--…●-=…‥一●■-●●●■-………===■●●●■==-■-■■=====●■=■■ 97 ●●■■=■■==…●-●-…一--…‥一■■-……-…●=■■-●■■-■一…………-一一‥●-■-……●--…‥-=…=■■■●●==-■=■●==●●■■け‖■■●■=■●=■●研究業績……….……...….………‥……..….………..……….……….主9よ
謝辞 102 ==膚=■■●■一=…-……-■■-●--………-■一●---●-■‥-●-……-●■---………一一●●t●…●●●==¶==■■==■●===-==■==●■●=●==■=第1章
序
論
1.1研究の背景(1)∼P)
産業界における数値制御工作機械や半導体装置等の位置決めシステムに要求され る性能は,位置決め精度に加え,高速性,外乱や特性変動に対するロバスト性等多岐 にわたり,その要求は厳しくなっている.位置決めシステムは,一般にテーブルや駆 動系を含む機構とセンサ,コントローラで構成され,その性能はセンサと機構の特性で制限される.そのた吟,コントローラの役割が重要となり,システムの要求,性能
が厳しくなるほど,制御系設計の重要性は増加する.しかしながら,メカトロサーボ系のサーボコントローラ設計に関する間屠は,産業界ですでに解決されていると誤解
されている.遭遇した問題点に対して,設計者や技術者の試行錯誤を伴う経験と勘に 頼った対策により,世の中の要求に応えているのが現状である・近年,マイクロプロセッサ技術の進歩により,複雑な制御法も適用可能となり,現
在,様々な制御法の位置決めシステムへの適用が試みられている・位置決め制御の制 御法は位置決め制御と連続軌跡制御の2つに分けられる.1)位置決め後静止するこ とが必要な場合(PTP:POinttopoint制御),2)連続軌跡制御(CP:COntinuouspath 制御)を希望するサーボ系の制御精度が不十分なため,やむなく停止させ位置決め精 度を確保する蓼合である.前者は半導体露光装置,チップマウンタやスポット溶接で ある.これらの用途ではサーボ軸を所定の位置に精密に停止させて,加工あるいは所定の動作を行う必要がある.後者は離散的な位置において精密計測する場合である・
PID制御は古典制御と称される制御法である.メーカのサーボコントローラでは,位置制御をの,速度制御を比例積分貯Ⅰ)あるいは積分比例(IP)制御する方法が
採用されている.これら2つの制御法は目標速度がゼロでないと位置偏差が生じるの で,連続軌跡制御法ではなく位置決め制御法である.位置決め整定時間を短縮するた めに速度フィードフォワード制御でおこなわれるか,これは位置決め制御を連続軌跡 制御に近い応答にする手段である.
欧米のサーボコントローラにおいては位置をPID制御することが多く,これは位置
制御に積分(Ⅰ)制御があるので,目標速度がゼロでなくても位置偏差ゼロで動作が
可能である.したがって,PID制御は連続軌跡制御法と分類される・ これらの古典的制御法は簡単な構成で良い性能を得られるので,現状でも最も多く 使用されている.古典制御論では入力指令から出力である制御量だけの応答性を考え, 希望とする特性になるようにコントローラを設計した.精密位置決め制御系では,指 令に対する応答性だけではなく,摩擦,重力,さらに機械系のパラメータ変化等の外 乱に対してロバストであることが要求される.指令に対する追従性と制御対象に対す るパラメータ誤差とは古典制御では独立に設計できない.外乱に対する応答を特に考 慮した制御系をロバスト制御と呼ぶ.外乱オブザーバを設けた制御,2自由度制御, 『制御などがロバスト制御の例である.このように現代制御にロバスト制御が導入さ れ制御対象のパラメータ変動に対して強くなったこと札現代制御の実用性を高めた と考えられる.現代制御理論における制御系設計法において,ロバスト性を考慮した 制御系を設計する場合,可能な変動の中で最悪の場合に備える最悪条件の設計を行うことになる.このことは,パラメータ変動等がないような通常の状態における制御性
能を劣化させる可能性があり,ミクロな挙動を扱う場合には敦命的な問題となる・
さらに,パラメータ変動や外乱がない通常の場合と,パラメータ変動がある場合の 両方において所望の制御性能が発拝できるような適応的な動作が可能な制御系の実 現は現代制御理論の適用では困難と思われる・近年,メカトロシステムにおける要求仕様の高度化と高性能化に対して機構設計で 対応できない部分があり,現代制御のインテリジェント制御によりカバーする動きが 高まっている.すなわち,人間の知的能力を真似する制御方式の知能制御であるイン テリジェント制御の研究が近年,盛んに試みられてきている・人間を含む生体は運動 制御を行うとき,学習によって運動モデルを獲得し,対象となる運動系が変化しても 適応することができる.制御系が自ら制御対象に適応できれば実用的な制御システム が構築できるものと考えられる.
1.2
サーボ系のインテリジェント制御の研究動向(蝋q
制御理論の歴史を見ると,古典制御,現代制御,そして最近では『制御や〝設計 法などのロバスト制御という流れの中で,近年において自然界における問題,課題の 検討に逆解析が適用される例が増えている.ファジィ理論,ニューラルネットワーク, 遺伝的アルゴリズム,カオス等の適用によるインテリジェント制御の採用が行われている.これらの理論は不思議と多くの研究者の関心を引きつけている・いずれの理論
も人間や生物界,自然界を強く意識している点が共通している・ファジィ理論は人間の経験則を官爵的に表現することに向いており,ニューラルネットワークは神経回路
の簡易的なモデル化からその歴史が始まっている.遺伝的アルゴリズムは,工学的応 用の観点に立って生物の遺伝子レベルの操作を簡略化したアルゴリズムである・これ らの理論に対する批判も依然根強いものがあるが,制御に限らずさまざまな分野に浸 透している.最近では,これらの融合技術も進んでおり,将来益々盛んになると思われる.ファジィ理論の提唱者であるa血血もSO汀COmGなる概念を提案し,
これらの手法の融合を推奨している.融合化と緻針ヒにより,それぞれの短所を相補
い長所を生かし,新しく高度な情報処理を行うことができる・
現状において,インテリジェント制御の体系的な構成法が確立しているわけではな
く,種々の手法の適用が提案されている段階である.19甜年代の初めに,人間の情報
処理システムに近いコンピュータシステムの開発を目標とする研究が開始された. 1労0年頃からL.Aザデーが知的システムの構築に役立ついくつかの新しい技術を融合したソフトコンピューティングと呼ばれる新しい分野を現した.ソフトコンピュ
ーティングを構成する基本技術は,ファジィ論理,ニューラルネットワーク,遺伝的 アルゴリズムと確率的推論である.ソフトコンピューティングは,不正確さや不確実性に対して寛容の考えに基づいて,取扱易さ,ロバスト性を実現しようとする方法論
の集まりである.ニューロの学習能力とファジィの推論能力とを相補的に組合わせて, それぞれの長所を生かし,短所を補う形式の融合についての研究と応用が,1974年に S.C.L光とによって始められ,19S$年に林と高木によって実用化への研究が行われた.ニューラルネットワークを用いた制御は,従来の適応制御に比べ不確かさを含む環境
に対する適応能力を持ち,非線形な系に対しても有効である.しかし,タスクや環境 特性の大きな変化に対し,ファジィではルールの変更,ニューラルネットワークでは再学習が必要である.実際の制御対象は,通常時変の非線形であり,線形制御理絵を
適用する蓼合には,時不変線形系としてモデ′巧ヒする必要がある.このモデノ叫ヒは, 通常,適当な動作点(平衡点)で線形化を行うことにより行われる.しかし,非線形 性が強く,動作点により特性が大きく異なる場合に札1つの線形モデルに対して線 形制御理論を適用して十分な制御性能を達成する制御系を構成することは困難である.このような状況下で,近年,サーボ系に対してロバスト制御の手法の最適なものを見
出すために,さまざまな設計手法が研究されている.本項ではサーボ系のロバスト制 御にインテリジェント制御を適用した研究動向について概観する.1.2.1ニューラルネットワーク制御(7)∼(12)
脳の機能をハードシステムの立場から解析し,脳のモデルとして,神経細胞(脚n)
を模擬した素子を多く組み合わせた神経回路紬血血)が,1舛3年にマカロツ
ツ(WS.M正旭1血)とビッツ(WP叫)とによって提案された・この後,パーセプトロン
(叫可と称する学習機械が提案され,人工眼への応用などで注目されたが,その 後研究は下火となった.しかし,その後の内外の研究者による地道な研究で新しいネットワークが提案され,学習機能を持つ,柔軟で強靭な並列演算型コンピュータとし
て注目され,研究が盛んとなり,応用も増えてきた.その学習能力を活用して,ファ ジィ理論を補完し,制御やエキスパートシステムへの応用に活用されている.人工ニューラルネットワークが新しい工学手段として技術者の関心を集めるよう
になってから10年以上が経過している.この間,人工ニューラルネットワークは未 開発の新技術に挑戦するための万能の道具として,広く応用が試みられた.しかし, 数々の具俸的応用問題で成果を収めたにもかかわらず,基礎理論の確立と体系化は不 十分である. ニューラルネットワークは,非線形特性を持つニューロン素子を大規模結合したネットワークであり,自己学習的な能力をもち,並列分散的に情報処理を行うシステム
である.ニューラルネットが果たす有効な機能の情報は,学習により結合重み係数の中に蓄積される.ニューラルネットワークの非線形制御への応用が考えられ,その非
線形コントローラはニューラルコントローラと呼ばれ,非線形系の追従制御,学習制 御,適応制御などに広く取り入れられようとしている.しかし,いまだその理論づけ は未熟であり,特に安定性の証明が難しいので,オンラインで実装されたものはほよ んどないのが実状である. ニューラル制御においては,その基礎理論の確立ならびに学習の高速化と安定性の保証が今後の課題であるが,柔軟な非線形制御の手段として多くの可能性が期待され る. 1.2.2
ファジィ制御(13)
ザデーが1965年に提案したファジィ集合論(蝕z野駆也)を中心として発展した一連の
理論をファジィ理論(吻坤ms触鱒わと呼んでいる.これには,従来の集合論の拡
張であるファジィ集合論に基づくファジィ演算法,さらに確率論を拡張したファジィ
測度論,また多値論理としてのファジィ論理やファジィ推論などがある.特にファジ ィ論理やファジィ推論は人間の言語との関係が強く,この言語から人間の思考・判断 の過程をある程度知ることができるので,言語モデルを用いて評価・意思決定・診断・ 経営や各種エキスパートシステムへの応用が進められている.ファジィ理論では,人間の思考・判断が大局的に行われ,そのために使用書簿にあいまいさが含まれること
に着目し,これをモデ/叫ヒして,人間行動・社会特性の解明や,知的なシステムの開
発・知的制御の実現を目指している.ファジィ理論を応用する場合には,他の理論と の併用や融合が行われる場合が,これはファジィ理論の大局性に基づくものである. 1.2.3ファジィ適応制御(14)
制御系における適応とは,制御システムを構成する補償要素の特性を制御対象の特性の変化,外乱の影響などに応じて変えることである.
このようなシステムを実現するために,従来のモデル規範型適応制御のほかに,フ
ァジィ制御に適応機能を付加したり,適応制御にファジィ適応調整則を導入したりす
るようなファジィ制御を取り込んだファジィ適応制御の研究がされている.今まで提案されたファジィ適応制御系の設計法を次に示す.
1)ファジィ推論のタイプ 制御対象の動特性に影響するパラメータに対して,用意されたいくつかのモデ/埼U 御対象のファジィ制御器から,同定したパラメータに対応するファジィ制御器をファ ジィ推論によって得るというファジィ適応制御を浸案している. 2)学習機能付ファジィ制御器のタイプ モデル規範型適応制御系の設計方法を基に,出力誤差を制御量の決定に用いる形式 の適応制御系を構成し,この適応制御系から学習機能付ファジィ制御器の適応則を導 くという提案をしている.3)制御応答あるいは制御結果の評価のタイプ
制御対象の動特性が変化する状況下においても,制御応答あるいは制御結果の評価 から目標応答を維持するファジィ適応制御系を規定している.しかしながら,1)のタイプには,制御対象が複雑になるほど,動特性に影響するパラメータの同定は容易
ではない.特に未知外乱に対するモデル制御対象のファジィ制御器の事前設定は難しくなる.また2)のタイプには,一般モデル規範型適応制御系の設計に指摘されてい
るように,複雑な非線形な制御対象に対して,その適用は困難となる.また,3)のタイプには,実際の制御対象を制御する途中に,動特性が変動したり外乱が入ったり
する場合は,速やかにパラメータを調整し制御性能を維持しきれないおそれがある・1.2.4
ゲインスケジュール制御(1)(15)
実在の制御対象は,多くの場合,時変の非線形であり,線形理論を適用する場合に
は,時不変線形系としてモデ/可ヒする必要がある.このモデ/叫ヒは,通常,適当な動作点(平衡点)で線形化を行うことにより行われる.しかし,非線形性が強く,動作
点により特性が大きく異なる場合には,1つの線形モデルに対して線形制御理論を適
用して十分な制御性能を達成する制御系を構成することは困難である.このような場 合の対処法として,実システムで広く用いられている手法がゲインスケジュールであ る. この制御方式は,制御対象の入出力信号のほかに,制御対象あるいは制御系が置かれた乗境に関するなんらかの付加的情報がオンラインで得られることを前提としてい
る.このような情報を与える変数はスケジューリングパラメータとよばれている.ス
ケジューリングパラメータの値に応じてコントローラを改変することにより制御を行 う制御方式が,ゲインスケジュール制御である.ゲインスケジュール制御系の構成法は,非線形変換による手法と,パラメータ時変
形系として定式化する手法の2つに大別できる.ゲインスケジュール制御は,システムの神性変動や非線形性に応じて能動的に制御ゲインを調節する制御法であり,実用
性の高い制御法として注目されている. LPVシステムと呼ばれるスケジューリングパラメータをもつ線形システムの制御としてゲインスケジューリングを構成する新しい手法が展開されている.ゲインス
ケジューリングはもともと非線形システムに対する制御構成手法であり,ゲイン非線
形システムに対する制御構成手法であり,ゲインスケジューリングと非線形制御の関
係は深い.1.3
ファジィ・ニューラルネ■ットワーク制御の∼(り
1.3.1概要
ファジィ制御の特徴がヒューマン・マシンインタフェースの良さにあることは多く の人の認めるところである. 経験的な制御ルールをファジィ関係として記述し,ファジィ推論により換作量を求 めるファジィ制御の手法は,「般にわかりやすく,制御ルールの設計,変更ならびに オペレータの介入等を容易にしている.この青蕎/レールのわかりやすさに加えて,離 散的な言語ルールの補間がファジィ制御の最大の特徴である.また,最近ではファジィ制御系の安定解析および設計法の研究が進んでいる.しかし,言語ルールが人にわ
か.りやすいということと,経験的な制御ルールを記述することが容易であることとは 別である.ベテランが経験を通して獲得した制御ルールは対応する官爵を伴わないこ とがよくある.ファジィ制御においては,ベテランからの制御知識の獲得とファジィ 集合の非負のスカラー関数であるメンバーシップ関数の調整の困難さがしばしば問題 となる. 1.3.2ファジィ・ニューラルネットワーク
ここで対象とするニューラルネットはすべて,階層型,フィードフォワード型であ る.各ニューロンは入力を出力に変換する伝達関数′を持っている.f(Ⅹ)=Ⅹの ように線形であってもよく,そのときは入力は出力に等しい. 信号克と重み『,¶がすべて実数から,通常のニューラルネットワークで,NNと簡略に表現する.信号に重みを乗じ,すべてのネットワーク結合について加算する
と,標準のNNとなる.ここでは,標準NNもNNと略記する.ファジィ・ニューラ
ルネット(FNN)と称するに札倍号と重みはファジィ集合でなければならない・mの最初のタイプは実数値の倍号匝)とファジィ集合の重み(明,Ⅴ毎)をもつ.これをnヾNl
とする.FNNの第2のタイプは,ファジィ信号と実数値の重みをもつもので,mN2
という.最後のタイプは,信号と重みが共にファジィ集合の場合で,fNN3とする. ニューラルネットにファジィ集合を導入したのは,S.C.L㌍とE.Tkeが最初である. 両名はマカロック・ビッツ笹血C山1∝b8鵬)モデルを0と1の中間の値を用いて一般化した.1朔年の解説論文ではニューラルネットとファジィ論理の融合について述べて
いるが,ファジィ・ニューラルネットは非常に数少ない研究しかなく,ケラーとハン トや山川のファジィニューロンぐらいである.ケラーとハントはパーセプトロンにフ ァジィメンバーシップ関数を導入することを提案した.山川は最初のファジィニューロンを文献で述べた後,新しいファジィニューロンを文献で論じている.その最初の
ファジィニューロンはFNNlタイプであった.新しいファジィニューロンには,単一 の重みの代わりに,固定されたファジィ集合や実数値の重みをもっている.重みに学 習アルゴリズムが適用された.また,山川の最初のファジィニューロンの改善につい てはハーガンを参照とする.山川の新ファジィニューロンはファジィニューラルネッ トによく似てる.いずれも重みの集合とファジィ集合をもっていて,ニューロンへの 入力に付加されている.この重みとファジィ集合が共に学習に利用される. 1.3.3ニューラルネットワークとファジィ推論の融合
ファジィ推論とニューラルネットワークの融合に種々の方法が提案されている.図
l.1はファジィ・ニューラルネットワークの融合手法を融合の程度に応じて分類した例 である. ニューロ/ファジィはニューラルネットワークとファジィ推論を並列に接続し,ニ ューローファジィ,ファジィーニューロはそれを直列に接続する手法である.これらの融合法はニューロとファジィの融合が低く,専門家の知識を記述できる部分はファ
ジィ推論を用い,記述できない部分をニューラルネットワークにより自動獲得するこ とで両者の特徴を活かしている.ニューロ的ファジィは,ファジィ推論の形式を基本 とし,BP法の基本となるデルタルールを用いて,メンバーシップ関数のチューニング, 後件部定数の同定などを可能とした融合法である. ファジィ的ニューロはニューラルネットワークの構造を改良してファジィルール を表現するようにした融合法である.ニューロ的ファジィと同様にメンバーシップ関 数のチューニング・後件部定数の同定などを行うことができるB叫Bi血糊頭0血 血s∝融ⅦM酢8町)型のニューラルネットワークを改良してファジィルールを表現す るモデムもこの融合法に入れられる. ファジィ入出力ニューロ札通常のBP型のニューラルネットワークの学習結果からファジィ推論ルールを抽出する手法とニューラルネットワークにファジィ結合演算
子を学習させる方法が報告されている.ファジィ的ニューロとの違いはファジィ的ニ
ューロでは構造がファジィ推論の形式となっているのに対して,ファジィ入出力ニュ ーロではネットワーク構造が基本的にニューラルネットワークのままである点にある. ニューロ化ファジィは,複数のBP型,BAM型とBP型もしくは明型のニューラ ルネットワークを組合わせてファジィルールの構造およびファジィ推輪の計算過程を 実現する手法である. 最後のファジィ化ニューロはニューラルネットワークとファジィの融合度が最も 高く,ニューラルネットの入出九結合荷重,学習法等をファジィ化する手法が提案 されている.(a)ニューロ/ファジィ ニューロ学習 (c)ニューロ的ファジィ 一 ファジィルール (e)ファジィ入出ロニューロ
・■
■________・
(b)ニューロファジィ ファジィニューロ ファジィ構造 (d)ファジィ的ニューロ l■ ■「 1 I l l l t l l l l l l I --◆; 1 I 1 1 1 1 1 暮 I I I I 1 I 1 I 1 l ニューロ ニューロ ニューロ ■___■■_■_-■-■■■■●-●■ ファジィ推論 l 1 1 1 1 1 1 t l l l 1 1 ト→ l l l 1 1 1 t l t 1 1 t I l 1 1 1 1 t (f)ニューロ化ファジィ (g)ファジィ化ニューロ椚g.1.1ファジィ・ニューロの融合手法
1.3.4
サーボ系へ適用する場合の課題
フィードフォワードコントローラの制御システム隠遁応制御やニューラル制御を含んだ一般的な制御系の構成である.この構成においてプラントの出力が目標値に近
づいた場合には,フィードバックの効果はあまりない状況になると考えられる・今ま
での研究ではフィードフォワード部分をNNコントローラで構成する研究が数多くさ
れてきた.(1取(勒(2乃一肌Pq,の,㈹,(均,神州3)ニューラル制御においては,その基礎理論の確立ならびに学習の高速化と安定性の
保証が今後の課居であるが,柔軟な非線形制御方法として多くの可能性が期待される・
実在の制御対象札多くの場合,時変の非線形であり,線形制御理論を適用する場合には時不変線形系としてモデル化する必要がある.ニューラルネットワークを用いて
運動系のモデル化による運動系の制御へと発展している.しかし,モデ両ヒ誤差が依
存するために学習を継続すると,この誤差が蓄積されて制御系が不安定になる・これ
に関して学習則に処置を施すことによってロバスト適応制御などの手法が知られているが,軌道誤差がある許容限度に収まると学習を打ち切るために,それ以上軌道追従
性能が向上しないという間者がある.したがって,ニューラルネットワーク制御器は学習時と非常に異なるシステム環境下においては,その汎化能力に頼るのみで札適
切に動作しない. フィードバック制御としてサーボ系に,ファジィ制御を適用すれば,非線形特性や 外乱を抑制し良好な応答が得られることが期待できる.しかしながら,実システムにおいては,摩擦特性,負荷系パラメータ変動,未知の外乱等に対し,目標軌道借号に忠実
追従する制御系を設計するには,ファジィルール,パラメータの調整等に試行錯誤が必
要であり,一般的に困難なことである・(1軌81),帆㈹β乃・㈹-㈹ っぎに,システムパラメータを自動調整させるファジィ・ニューラルネットワーク制御器をフィードバック制御として利用する場合,フィードバックによる動特性および
周波数静性の改善ができる.しかしながら,目標値に対する追従性に対しては,摩擦,
外乱,位相の遅れ等により十分な応答性が期待できない場合がある.マニピュレータ のダイナミックスを精度よく把握するには,フィードフォワード補償が効果的であり, フィードバック・ファジィニューラルネットワークのみでは実施が困難である.また, 外乱,モデ/叫勝差によるロバスト性を確保するには、通常のフィードバック・ファ ジィニューラルネットワークのみでは実現が困難である.騨軌口明,伊刀牒l) 以上の課題に対して現状では,固定ゲインのPⅡ)制御を閉ループに組入れ,システ ムを構成する方式が採用されている.しかしながら,モデ/可ヒ誤差および外乱に対するロバスト性を確保することは困難である.この課題を解決するには,固定ゲインの
PⅡ)制御を目標軌道に対する軌道誤差の変化に適応的にゲインを可変調整する(ゲイ
ンスケジューリング)補償器を設計する必要がある.
1.4
本研究の目的
前節までに述べた背景に基づき,本研究では次に示す点を主な目的とする. (1)非線形性,摩擦特性,負荷系パラメータ変動,未知の外乱等に対し,目標軌道信 号に忠実追従するインテリジェント制御の方法を握奏し,メカトロ位置サーボ系の制 御性能である過渡特性,安定性,定常特性,外乱除去特性の制御性に影響を受けない ロバスト性を図る.(2)アクチエチータをDCモータとし減速機構を介してテーブルを駆動する位置決め
制御系にファジィ・ニューラルネットワーク制御システムを適用し,摩擦,ガタ,観測信号に雑音のある多自由度の位置決め機構を対象に,高精度化・ロバスト化を図る・
して,コントローラ特性の定式化を行い,システム特性の理論的解析であるロバスト 性について明確にする. 以上の目的達成のため,メカトロ位置サーボ系における非線形性,摩擦特性,負荷
系パラメータ変軌未知の外乱等に対し,ロバストなファジィ・ニューラルネットワ
ークペースト制御を提案する.本研究で提案する制御手法では,インテリジェント制御システムを2自由度制御系
とし,フィードバック制御をスケジューリングパラメータの値に応じてコ㌢トローラ を改変するゲインスケジュール制御をベースとして,ファジィ・ニューラルネットワ ークを用いた適応ゲイン型のファジィ町制御手法を採用している.本研究では,モ デル化誤差,摩擦,未知の外乱等により変位および速度の制御誤差が生じた場合,マ トリックス状にファジィ分割された誤差空間ごとに,PⅡ)制御ゲインを適応調整する ファジィ・ニューラルネットワークによる新しい制御法を考案し,フィードバックコントローラとして,これを非線形位置決めサーボ系に適用する.ただし,プラントの
動特性の位相遅れ等の改善のため,田町NNではサーボ系の逆ダイナミックスをオフラ インで学習し,それをフィードフォワード補償器として利用すれば,システムの応答 性が高まると期待できる.また,この制御手法は多自由度サーボ系に適用が可能であ り,他軸からの干渉をデカップリングすることにより,各軸の制御が独立して実施で き,応用範囲が広いと考えられる. ニューラルネットワークによるフィードフォワード補償と最適レギュレータによるフィードバック補償は,従来からも提案されている.本制御手法の特徴は,モデル
化誤差,摩擦,未知の外乱等により変位および速度の制御誤差が生じた蓼合,制御ゲ
インを適応調整するファジィ・ニューラルネットワークによる非線形偏差補償要素が
加わっていることにある.1.5
論文の構成
2章では,まず本研究におけるファジィ・ニューラルネットワークコントローラの 構造と機能について述べる.システムの基本構成は,ニューラルネットワークにより サーボ系逆ダイナミックス特性を学習しているフィードフォワード補償伊FJN叫およ びファジィ・ニューラルネットワークによる非線形偏差補償伊払判明から構成されて いる.次にファジィ・ニューラルネットワークの特徴について述べる.最後にファジ ィ・ニューラルネットワークの内部構造と学習方法について述べる. 3章では,まず,2章で提案したファジィ・ニューラルネットワークペースト制御に関する非線形プラントの特性について検討する.
次に,フィードフォワード・ニューラルネットワーク補償について検討する.さら に,フィードバック・ファジィニューラルネットワーク補償について検討する.ファ ジィ・ニューラルネットワークペースト制御の有効性をシミュレーションにより検証する.最後に,実験により本捷案制御手法の有効性を検証する.
4章では,3章で構築したファジィ・ニューラルネットワークペースト制御
におけるニューラルネットワーク補償器およびファジィ・ニューラルットワーク補償 器をコントローラ設計として特性の定式化を行い,制御システムのロバスト性につい て理論的に解析を実施する. 最後に,5章では,本研究で待られた結果のまとめについて述べる.第2章
ニューラルネットワークおよびファジィ・ニューラ
ルネットワークを用いた制御システム
従来の制御理論において制御系を設計した場合,メカトロ位置サーボ系における非線形性,摩擦特性,負荷系パラメータ変動,未知の外乱等に対し,目標軌道信号に忠
実に追従することは一般的には困難である. そこで,本論文では,このゲインスケジュール制御における能動的に制御ゲインを調整する機能をニューラルネットワークによるフィードフォワード補償とファジィ・
ニューラルネットワークによる非線形偏差補償により,制御システムを構成する提案
をしている.モデル化誤差,摩擦,未知の外乱等により変位および速度の制御誤差が 生じた場合,マトリックス状にファジィ分割された誤差空間ごとに町制御ゲインを 適応調整するファジィ・ニューラルネットワークによる制御法を考案し,これを非線 形位置決めサーボ系に適用することにした.動的システムに対する学習制御は重要な 課題である.本章では適用に先立って,ニューラルネットワークおよびファジィ・ニ ューラルネットワークの基本構造,機能およびロバスト性について概観する,2.1ニューラルネットワークコントローラ(Ⅷ1り∼(12)
2.1.1tニューラルネットワークの基本原理
ニューラルネットワークの基本は非線形な入出力関係を表現可能なニューロンモデルであり,これらを人工的に多数結合し並列分散的に情報処理を行うものがニュー
ラルネットワークである.ニューラルネットワークは学習や自制財ヒ能力を持ち,さらには汎化能力などの
性質を有する.このため,ニューラルネットワークは非線形系の動特性を表現でき,
学習によって動特性を獲得することが可能となる. (1)ニューロンモデル 生物系内のニューロンの動作原理を模倣すると,ニューロンのモデルは図2.1のよ
うになる.このニューロンが複数結合することによってニューラルネットワークが構
成される.ニューロンは多入力1出力であり,その内部状態は入力信号の和として与 えられ,ニューロンからの出力は次式のようになる.曾㌢=′(∑wりすプ
l一哉)
ノ (2.1)ここで,抑まニューロンfの出九曾デ
1はニューロンノからニューロンfへの入力,
勒はニューロンノからニューロンiへのシナプス結合度,仇はニューロンfのしきい 値,ノはニューロンfへの入力数である. S叩apSe 0(わSt印加血on
仲)Sigmoidfimcdonまた,ニューロンの出力関数鼎)は図2.2に示すような単位ステップ関数やシグモ
イド関数を用いることが多い.ここで,シグモイド関数とは次式のように表現される 非線形関数である.′(ズ)=
1+eXp-ズ (2.2) ニューロ制御を想定すると,一般にニューラルネットワークは制御対象物のダイナミックスや逆システムを表現するために用いられる蓼合が多いため,ニューラルネッ
トワークの出力が連続表現可能をなるようにシグモイド関数がよく使用される.2.1.2
ニューラルネットワークの内部構造
ユニットを結合することによって,NNのモデルができる.図2.3に,入力層,中
間層および出力層からなる多層のニューラルネットワークを示す.図の丸印は1個の
ニューロンに対応する.各ニューロンは図2.1に示される構造をもつものとするが, しきい値に対する仮想的な入力以外の全ての入力は連続値をとるものとする. 一般に,第皿層のニューロンの数を凡個とし,第皿層のf番目のニューロンの出力をカ所)と表すことにする.第丘ト1層のノ番目のニューロンから第椚層のi番目のニュ
ーロンへの重み係数をげ)と表すことにする.バイアス項に対応するための仮想的な
ニューロンもこれらに含まれることにする.また,併増の蓼合は入力信号,節電の場合には出力信号を表すものとする.このとき,第椚層のi番目のニューロンの出力メ叫
は次のように与えられる.㌦)=′(げ))
ここで,カ叫は次のように定義させる.
(2.3)Jf〝)三彗昭一l)げ」)
ノ=lこのとき,式(2.3),く2.4)から,
ズf椚)=∑吋
ノ=ll)′(ズ㌢
l))
と書ける.
hputlayer Hiddenlayer Ouq)utlayer
1 M-1 M Fi82j hye代dndwork ui 芦:
2.1.3
ニューラルネットワークの学習方法
(2.4) (2.5) 制御対象の出力をγ〝,その日横倍をγ〃dとし,制御対象の出力と目標値の誤差の2乗を用いて評価関数Jを以下のように定義する.
J=吉敷"d一端)2
(2・6)このJを最小とするように咋を最急降下学習則に基づいて決定する・このとき,
昭の変化量は以下のように与えられる・
瑚=
り両,ワ>0
出力層励では 釘 釘 ∂〆〟_釘-=-一一石ア・曾㌣
餌訂 ∂〆〟●昭
1
となる,ここで,表示を単純化するために,(2.8)式において (2.7) (2.8)aJ
(粁=-一
軒
とおくと,(2.8)∼(2.9)式から (粁=-となる.ここで とおけば釘.融け+aJ材(ガ)
繍㌧財r
`毎`材
′(㌦)=
釘(躍)
卸㌣
群=一芸イ(㌦)
(2.9) (2.10) (2.11) (2.12)となる.ここで,(2.12)式をさらに分解するために,制御対象が結合係数を固定した
追加的な層であるとし,制御対象の出力と目標値の誤差が制御対象を通して逆向きに 伝播されるとみなす.このとき旦=姜君・監=-∑血一九)・監
∂叫 炉1 より,(2.12)式は以下のように変形できる.群=∑(ルール)・監・′(ガ)
したがって,(2.7),(2.8),く2.9),く2.14)式よりd櫛=り併好
1=符∑併・櫛・J(ガ
J重11)・針2
2.1.4
ニューラルネットワークコントローラの構成
(2.13) (2.14) (2.15)制御対象の位相遅れおよび摩擦等の動特性を改善するため,ニューラルネットワー
クを導入する.ニューラルネットワークでは,サーボ系の逆ダイナミックスを
射4琵画
オフラインで学習し,それをフィードフォワード補償器として利用する・プラントの動特性は非線形特性を2次系として近似し線形化すると
(2.16) と表わせる.図2.4にニューラルネットワークコントローラの構成を表すブロック図 を示す.ここで,〟(郎ま入九パかま位置,も鋸まそれぞれ,位置と速度のフィードバック
ゲインである.ただし,んについては,サーボモータの逆起電力定数もが含まれて
いるものとする.サーボ系の逆ダイナミックスは」∫(わを目標軌道とすると,(2・16)
式をァ(わ=r(わとして逆に解くことにより
〟(り=r(り+ + 鳥Ⅴ励(り.Jd2′(り ゑタ 虎 ■鳥夕 虎2 (2.17)となる.r(鉄血/故(軌♂2〟独2(βから〟(わの関係をニューラルネットワークに 学習させる.したがって,ネットワークへの入力はⅠ(k)は[3*1]の列ベクトルとし・ 次式で表せる.
∫(かレ(机都礪・虎励(劇,′/ち・d2〝勧2(別T
(2.18) 各ユニットの入出力関係は線形関数武力=ズを用いる.また,ネットワークの出力は プラントの入力の推定値あとなる. 中間層の出力を抑(た)とすると,ニューラルネットワークの出力は次のように表せる・遠慮=∑肝f2(りyj(り
′韓lyf(り=∑『ダ(り〟(り
ノ1l ただし,βは中間層のユニット数,劇革ま入力層のユニット数である・ニューラルネット ワークの学習は評価関数として&=喜(あー鋸2
(2・21) を定義し,バックプロパゲーション(BP)法により行う.ここで動はプラントの入九 包はニューラルネットワークから計算されるプラント入力の推定値である・後のシミ ュレーションおよび実験では,囲2.5に示す3層,3入九 4中間ユニット,1出 力のニューラルネットワークを用いた. Fig・2・5 Feedbw&rdtLetLmltLetWOrkcompeAS&tOr2.2
ファジィ・ニューラルネットワークコントローラ(り∼伊)
2.2.1ファジィ・ニューラルネットワークの特徴
ファジィ・ニューラルネットワークは,ニューロの学習能力とファジィの推論能力 とを相補的に組合わせて,それぞれの長所を生かし短所を補う形式の融合したもので ある.以下にその特徴について述べる.(1)非線形摩擦の禰償特性(学習制御)
非線形摩擦により変位および速度の制御誤差が生じた場合,制御ゲインを適応調整す
るファジィ・ニューラルネットワークによる非線形偏差補償特性により制御誤差を減
少させる特徴がある.
(2)インテリジェント・ロバスト制御(RCS) 制御対象の実際のモデルは慣性モーメント等の値が製品ごとにバラツキ,2次モデ ルで表現できない非線形要素が存在する.そこで,モデル化誤差,摩擦,未知な外乱 等により生じる偏差倍号を適応的に減少させる作用が働くように,ファジィPⅡ)コン トローラでフィードバック補償を行う.軌道誤差やモデル誤差による偏差は,ファジ ィmによるフィードバックによって押さえることが期待できる・ フィードフォワード制御におけるNN制御札学習時と非常に異なるシステム環境 下においては,その汎化能力に頼るのみではあまり適切に動作しない・パラメータ変動が微少ではなくある有限な範囲で生じるとし,その変動範囲で制御
性能を補償する制御設計法である.これ軋パラメータの変動の範囲をカバーする多
数の基準点を仮定し,この点におけるパラメータ感度を小さくする・また,各基準点 での感度を小さくする割合はメンバーシップ関数を用いることによりシステム要求に 応じて設定する.2.2.2
ファジィ・ニューラルネットワークの内部構造
ファジィ・ニューラルネットワークは,BP法による学習を可能としながら,階層 型ニューラルネットワークの結合を工夫してファジィ推給ルールとの対応関係を持た せることができれば,ニューラルネットワークの獲得した入出力関係に関するパター ンの知識をファジィルールというシンボルの知識として把握することができる・また, ファジィ推論システムにおける問題点であるファジィルールの同定,メンバーシップ 関数の調整の困難さを,ニューラルネットワークの学習機能により改善できる・ 2入力1出力で各入力に対する前件部メンバーシップ関数が3種類の場合,次式で 表されるファジィ推論を基本とする. j番目のファジィルールは,療‥Ⅳ年is4皿dちis42¶韮訓γ=頗1,乃)
(声1,2,‥・,9 fl,ら=1,2,3) 〝戸411¢l)ノ毎2¢2) 〃f=写抑
γ●=∑正伸1,J2)
′ニ1 (2.24) (2.25) ここでRfはJ番目のファジィルール荊,乃は入力,41l,A以はファジィ変数,〃托レレール数∴町はR∫の前件都道合度,万はその総和が1となるように規格化され
た勘ノ
は推論値である・またメ¢l,わ声旬+qげ1+q甚2
である.ql,旬を育として後件部を定数とすることもよく行われている・ (2.26)図2.6はこのタイプのファジィ推論によく用いられる前件部メンバーシップ関数の例 である.前件部メンバーシップ関数には,三角型の他に次式のガウス基底もよく用い られる.
勾(勺)=耽p(
(ズノー勒)2 (2.27) 以上のファジィ推論において旬克郎は調整パラメータでありデルタルールにより最 適化を行うことができる. (A) (B) (C) (D) (1)Fuzzy刊eumlNetYO止 -1.0 1).5 0 0,5 1.0 -1.0 1).5 0 0.5 1.O eク・βr βク・er (幻MembershiDfunction(FN-PD) (3)Membershit)function仲N-I) F短2.6 Mkmber$鮎p血止血on 図2.7はファジィ・ニューラルネットワークの例である.同図は2 入力1出力で 各入力に対する前件部メンバーシップ関数が3種類の場合の構成例である.仏)層が入力層,P)層が出力層であり,中間層は(B),(C)層からなる・町)層のユニット
は9個からなる.このネットワークは(2.22)∼(2.26)式のファジィ推論を実現する. ただし,(2.26)式でGl=Gl=0とした簡略化ファジィ推論である.く刃 (B) (C) (D) (4)Architectureofthefu2i町一neur81netYOrk Fig・2・7 Fuzzy-neur&lAetWOrk (A)層ユニットは入力値を次層のユニットに分配している・申)層のユニットはメ ンバーシップ関数を内部関数に持つ.この内部関数の形状には特別の制限がなく,こ
れまで種々のものが捷奏されてきた.簡単なものから備に図2.8(わ,恥(C)に示す.
図2.8(わは三角形のメンバーシップ関数である.㈲のメンバーシップ関数は任意の
キで最低1階微分可能な関数であり,しかも妄4=1
(2.28) となる条件を満たしている.(C)は(2.27)式で表されるガウス基底をメンバーシップ関数としている.それぞれ微分可能な回数に応じてピ級,Cl級,C∵級のメンバー
シップ関数と呼ばれる.このファジィ的ニューロはニューロ的ファジィと基本的な違
いはない.ネットワークとしてファジィ推論を据え直したものがこのファジィ的ニュ ーロである.
Gmde
2.2.3
ファジィ・ニューラルネットワークコントローラの
学習方法
ファジィ的ニューロでは,結合荷重を学習によって変化させることにより,ファジ ィルールの同定およびメンバーシップ関数の調整を行うことができる.その学習アル ゴリズムには,バックプロパゲーション法を用いる.図2.7のファジィ的ニューロについて学習アルゴリズムを示す.出力誤差ちを減少させるには,結合荷重wの更新量
AwをA〝∝=一班タ/餌とする・この式を図2・7の結合荷重w鋸(声1,…,9)に当ては めると 血侮∝鱒ク砂●が
一塾=----=(γクーγク●)1ムf
砂●
み●ぉダ伽∂f
となる.ただし,ノダはダ層のユニットの入力の和であり γ●=′F′ダ=∑w砂ユノ
ノ=1 (2.29) (2.30) (2.31)である.また,結合荷重w。,Wgの更新畳も同様にして求めることができる.以下,記
号の煩雑さを避ける為に,具体的な結合荷重I㌔11について見てみる・この結合荷重は
血佗‖∝一監=号妥妾告診忍
=(γタータタ●)・1■∑(W放
た=1=ホi・監
< ト仰妄〝′
血)・監
(2.32)により更新する.ただし,ぱはg層の鳥番目のユニットの入力の和である.また
巧1=
(γクーγク●)∑w比(1一芸た)ん2
た=1 a411 ∂加gll飢′gll、1+eXp(-Wgll(Jl+Wぐ11)
=(ズ1+W。11)dll(トdll)
である.明11の更新量は血町‖∝--=鮎監
∂w甜 そして 朗11 a町11=Wglld11(1-dll)
(2.33) (2.34) (2.35) (2.36) により求められる. 本ファジィ的ニューロの学習には以上のBP法を用いるが,上式による結合荷重の 更新に際しては学習の設定に注意を要する.その用い方により結合荷重の値が大きく異なる.したがって,結合荷重を介して逆伝播される各層の誤差量にも偏りが生じや
すく,学習率を結合荷重ごとに設定してそれぞれの更新量を適切な値とする必要があ る.特に,前件部メンバーシップ関数を定める結合荷重叫,竹札前件部構造によって初期値の比が104を越えることがあり,適切な学習率も同程度に異なることからそ
の探索はかなり煩雑となる.そこで,学習率刀に対して 刀=叩J (2.37)として各結合荷重の更新量の基準となる定数ズを考える.このJを唯についてはズ
=(竹の初期働とし,叫の学習率では前件部メンバーシップ関数の間隔と咋の初期値
の逆数の積とすることで,乃'をファジィニューラルネットワークの構造に依存しない
ようにできる.世の学習率に竹の初期値の逆数が含まれているのは,叫の更新量が
竹に比例することからこの竹の影響を相殺するためである・ また,竹については,(2・34)式の項Jノ+叫によっても更新量が大きく異なる・そ こでこの影響を低減するため次式により更新を行う.加g=-㈲wgl
(2・38)上式は(2.32)式の更新量に‡wg怪掛けたものであり,lw舟ノ川ぐ)の項を含むこと
になる.この項は,(C)層のシグモイド関数の入力と等価である,竹の修正は(2・34) 式の朗′伽gの項が大きな値となるとき・言い換えればシグモイド関数が大きく変化するとき,すなわち,ト舟ノ…。)がある一定の範囲内にあるときのみにされる・したが
って,(2.38)式で与えられる唯の更新量はいつもある範囲内にあり,∫ノ…。が大き く変わってもその影響を低減できる. 2.2.4ファジィ・ニューラルネットコントローラの構成
提案する和一印補償器の構成を図2.9に示す.図2.9(1)はファジィ・ニューラ
ルネットワークの構成,図2.9(2),(3)はメンバーシップ関数であり,図2.9(4) は即の全体構成を示す.ファジィ・ニューラルネットワークは,2入力4層1出力で, A層が入力層,B,C層は中間層,D層が出力層からなる.B層はガウス関数で構成 されるメンバーシップ関数の出力を生成し,前件部と呼ぶ.C層はファジィノレールで推論する後件部であり,適合度を計算し出力する.D層は入力の総和を出力する線形
ユニットである.以上により,ファジィルール的構造を持つニューラルネットが構成
でき,これをファジィ・ニューラルネットワークと称する.このファジィ・ニューラルネットワークはBP法による学習を可能としながら,階層型ニューラルネットワ
ークの結合を工夫して,ファジィ推論ルールとの対応関係を持たせることができる. (A) (8) (C) (D) (l)Fuz石y寸de肌1Netvo止 、・・l∴L、 ー1.0 -0.5 0 0.5 1.0 -1・0 -0・5 0 0・5 1・0 qp・`㌧ (2)Me皿bershipftnction(FN-PD) ep,ey (3)Members鮎pfunction(FN-Ⅰ) (心 (B) (Q (D) (4)ArchitecttFeOfthe軋比石r-・neurdnetYOrk F払2.,】紬脳町側服用Imdworkno止血飴r d血偵on00m岬岨血r
出力勒は,プラントの直接的な入力である・ファジィ部で吼入力空間を9分割し, 分割された空間の適合度を以下の式で与える.
酋=4(ピタ)4(e9)き1・2,…,9,Jl′ち=1・2・3
ここで,んはファジィ変数,eタ,eVは入力である・
ただし,適合度は,次のように正規化しておく.百‥=云こi
た (2.39) (2.40) 制御ゲインを適応調整するため,誤差入力量に対応して出力を調整するファジィル ールを設定する. J番目のファジィルールは,Ri:IFちisAilande,is42TⅢ那Y=ろ(ち,e)
で与え,叫酢押出力は,蜘が訪人魂,ちノ
として求める.ここでろ倒は,ん即=ちeク+もγ恥
‰〝出力は,触=訪差潮極・ちノ
として求める.ここで与ガは,ん〝=坤勅願
‰の加算出力触出力は,
9軋Ⅷ=訪ふ励,射+∑払擁挿ノ
f=l f=l (2.41) (2.42) (2.43) (2.44) (2.45) (2.46)推論値叫wは
‰=∑融極,ち)
として求める.ここで,fは, 触と‰が等しいとすると′=た小夕虎・2丘少gク・た溝
となる.ただし,丘ぎ≧0(ノ=J,ク,γ)はフィードバックゲインである・
(2.47) (2.48) (2.亜)式の制御方法は誤差応答によりファジィ和とファジィPIを切り換える動作 を行う.外乱やパラメータ変動による制御系の影響に対し,応答を速やかに目標値に 近づけるために,Table2・1に示すように,%とevがいずれもsmallのときはPID制御,ちがsmallでなくIe。博bigのときは,ダンピングを小さくし速い応答をえるた
めにP制御,その他は和制御とした.各フィードバックゲインは後段のニューラルネ ットワークで事前に学習する.このような構成により,制御則を構成した.この構成 は誤差に適応した制御則となる. 円H刊補償のニューラルネットワークでは,フィードバックゲインの学習を位置誤 差の2乗 gク=1′2gク2 1払bb2.1 CoAtTdrde$ ち p血 b短 M N画 b短 ち P髄i血8b垣 pD PD P Smdl PD pⅡ〉 pD 柚御伽厨塵 P PD PD (2.49)が最小となるように行う・また,ち≧0(ノ=J,即)の条件を常に満たすように,
ち=勒
(2.50) とする. 和一即の学習過程を表すブロック図を図2.10に示す.学習に利用する入力データ は,サーボ系がスムーズに動作するようにゲイン調整した線形和制御および線形PI制御の位置誤差ちとその変化分βrとし,教師データは線形和制御および線形PI制御
の出力信号〟とする.また,大きな誤差(ステップ)の学習については,方形波のス テップ信号を入力データとし,教師データは上記同様の線形和制御および線形PI
制御の出力信号uとする. フィードバックゲインAぴはファジィ分割された誤差空間ごとに学習することにな るので,誤差量に依存するダイナミック補償器としての役割を果たす.すなわち,誤 差の少ないときは高いゲインとなり,誤差の大きいときは低いゲインとなる.モデル 化誤差,摩擦,未知な外乱等により位置と速度の誤差が生じると大きなゲインとな り,誤差の減少が期待できる.大きな誤差に対しては,フィードバックの効果が期待 できる.このような構成により,外乱やパラメータ変動にロバストとなることが期待 できる. FB-FI≠PD ◆F料2.10
丑10ekdi喝m皿OfF♭耳Ⅳ1蝕rn皿gpn拇鰯2.3
ファジィ・ニューラルネットコントローラのロバスト性
2.3.1ロバスト安定性
ロバスト安定性は,フィードフォワード・ニューラルネットワーク補償器のモデル化誤差があっても制御系が安定であることが要求される.ファジィ・ニューラルネッ
トコントローラの制御誤差ち∂が0近辺でロバスト性を確保するには,パラメータが ある基準点まわりで微小変動することを前提とし,その変動に対するパラメータ感度を最小化する.図2.11にそのメンバーシップ関数を示す.パラメータ変動が微小では
なく,ある有限な範囲で生じるとし,その変動範囲で制御性能を保証する制御系を設
計する必要がある.そこで,パラメータの変動範囲をカバーする多数の規準点を仮定
し,この点におけるパラメータ感度を小さくする.また,各規準点での感度を小さくする割合はメンバーシップ関数(ガウス関数)を用いることにより,システムの要求
に応じて設定できるようにする. _ 0 鮮血l.0 = ep F料2.11Mem鵬叫血mdbm制御誤差βか虐の変化量が小さいときはファジィPIにはさほど影響しない.図2.12
に示すとおり古典PIではe軸,∂軌
du軸の3次元空間において,古典PIの制御面duは原点を通る平面になりg-∂面に閲し,ある角度をもち,その角度は特定な
値恥とKiによって定められる.制御面の移行方向に順じた,あるいは逆らった方向はe_虐がほぼ平行であり,摂動でβと∂が2つ以上のルールが作動する過渡的な領域 に入っていくだけで制御出力に影響しない.以上のことにより,ファジィPIDコント ローラの制御誤差e,∂の0近辺のロバスト安定性の根拠が明示できる・
血十
Fig.2.12Control$urbceofPI2.3.2
ロバスト制御性能
ロバスト制御性能はモデル化誤差,外乱等があっても過渡応答波形が変化しないことが要求される.そこで,時間領域と周波数領域での検討を次に示す.
(1)時間額域での検討
前項で構成した和一即コントローラは,システムの特性変動や非線形性に応じて能 動的に制御ゲインを調節する制御法である.プラントやコントローラ等の制御要素に 摂動があったときでも所望の安定性や応答性の制御効果を保証する必要がある・従来 の研究では学習された制御器のロバスト性に対する理論的根拠が明確化されていない・ そこで,本節では時間領域でのロバスト性評価を考える.構成したファジィ・ニューラルネットワークのゲインスケジューリングのブロック図を図2.13に示す.ここで,
制御系の応答,制御ゲインの適応調整,制御誤差について時間領域での検討を行う・
検討方法は,システムの特性変動や非線形性に応じて目標追従性,外乱抑制およロ
バスト安定性に対して,次に示す評価基準を設定する.
評価基準 ■整定時間;4秒以内 追従誤差;0.1%以内 S血由山iI唱pa柑met訂 (ち,gJc¢)=∑C`(ぷ)=∑〟勅+緑+たガ土)
i;l iニl F短.2.13 81∝kdhgnlmOI臥叫画M血血伽g(2)周波数領域での検討
プラントには不確定パラメータが存在している.不確定パラメータの変化に対して ロバストな制御系となっていることが重要である.本節では,周波数額域での評価を 考える.ファジィPIDフィードバック制御の効用としてプラント特性変動の影響の抑 制を考える. ∂P(s)…0のとき,目標値入力r(s)から出力y(s)までの閉ループ伝達関数T(s)は r(ぶ)= P(∫)C(∫) 1+P(g)C(∫) (2.51)で与えられる.ここで,P(s);プラントの伝達関数,C(s);補償器の伝達関数である.
プラントの伝達関数がP(s)からP(s)十 ∂P(s)に変化したとする.このとき,
粛'(∫) C(∫) = 〝(∫)【1+坤)r(用2 閉ループ伝達関数の変化量は
竺坦=g(∫)翳
r(∫) ここで, ざ(∫)= 1+タ(∫)C(∫) l r(ぶ) 1+P(∫)C(∫)P(∫) (2.52) (2.53) (2.54) は感度関数である. 次に,外乱の影響の抑制を考える. 外乱d(s)から出力y(s)までの伝達関数 はぶ(ぷ) 1+タ(∫)C(ぷ)で定義される感度関数と†致する.したがって,感度関数が十分 ′トさければ,外乱が偏差に及ぼす影響を小さくできる. ここで,ぶ(ぶ) 1+P(∫)C(ぷ)を小さくするには,ファジィPID制御器C(s)のPIDゲイン をP(s)+∂P(s)に対応してC(s)+∂C(s)になる様に上記と同様に適応調整する. このことにより,S(s)におけるP(s)C(s)の値が大きくなりS(s)が小さくなる. evG血;C=酋(g㌘eタ・ちFeF・可わ)
刑払乙14 Cakuhtb皿 O一 路FN騨h式(2.54)における感度関数について,検討を行う.p(∫r(∫)=g(ぷ)とする.こ
こで,Ⅹ(s);ループ伝達関数である.感度関数S(亭)と補感度関数T(s)の間には,次の
関係が成立する.ぶ(∫)+r(∫)=1
(2.55)したがって,補感度関数は低周波帯域でT(s)=1,高周波帯域でT(s)司となるように
設定する. C(s)のゲインが学習により適応調整されれば,P(s)の変動に対してループゲインが一定となることが期待される.托日刊ゲインの算出は図2.14に示す.ラプラス変換に
おける最終値定理式により1im叫ぷr(ぷ)=g
となり,感度関数は
1 ぶ=+ 1+g となる. (2.56) (2.57) 外乱および外来ノイズの影響を排除し,制御目的を達成させるためには,目標信号, 外乱,外来ノイズの周波数成分の分布に着目する必要がある.目標値および外乱の周 波数成分は低周波帯域に分布し,外来ノイズは高周波帯域に分布している.評価基準として,目標値,外乱の周波数成分の低域周波数における感度関数は
」打>>1とした場合 とする. 低域周波数に対するゲインはlぶ(ノの)1
= 1 ・ プ¥ l+g (2.58)lg(ノの)f〉α(の);の∈吼
(2.59) で設定する.つぎに,ロバスト安定性(雑音特性)に影響する高域周波数に対する感 度関数はg≡0とした場合l5(ノの刈
= 1 ≠¥ ・1+g とする.高域周波数に対するゲインは
‡g(ノの)仰の);の∈恥
(2.60) (2.61)で設定する.速度誤差evを立上り時間trで表現すると,遮断周波数ちとの関係は次
式で与えられる. ムJナ= (2.62)(2.62)式よりtr司).332几となり,立上がり時間trと速度誤差句をtr=d句ノdt;句とす
ると速度誤差ev札高域周波数ub以上で遮断される.すなわち,外来ノイズに対し ての周波数成分は高周波帯域に分布しているので,この影響を排除できる. 以上に示.したゲインの設定指針に対して,結局,ゲインRは2,2,4項に示す学習に よって次式に示す通-り決定される.c(ざ)三∑、C∫(ぶ)三∑粧¢申+緑+たⅣち
f可 ,暮1- ∫・ (乙63)(2.63)式で決定される托H珊のゲインマトリックススケジュー・リングを図2.15に示
す」また,学習によってゲインが決定されるループ伝達関数のボード線図を囲2.16 に示す.+ u