Riemann-Rochの定理について
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(2) 準備. 可換環論の基本事項. べき有限次線型変換. 微分加群..... 完全体上有限生成な体 ...,. アフィン多様体. アフィン代数的集合. 既約な代数的集合.. Hilbertの零点定理.。 アフィン多様体...,. 有理関数.. アフィン多様体の次元. 非特異アフィン多様体 射影多様体. 射影代数的集合.... 有理関数。. アフィン多様体と射影多様体... 射と射影変換..。. 非特異射影曲線. 離散付値環 近似定理. 因子 .. Riemannの定理..,. Riemann−Rochの定理. Riemann−Rochの定理の暫定版 関数体の微分加群。. 留数定理..。.. Riemann−Rochの定理. KruUの標高定理の証明 参考文献. 2 66 77 0 33 70 39 60 8 977 49 0 9 69 70 10 31 4 1 81 92 33 14 7 5 8 6 3 1 2 2 2 2 3 3 3 4 5 5 5 6 11 1 11 11 1 1 1. 次章章塾鷺章雛鷺%鉾章麗菱章麗餐章離鵯蹴. 目01 2 3 4 5 付. 序.
(3) 本論文の目的はRiemann−Rochの定理を証明することである.Riemann−Rochの定. 理はRiemannが1857年に証明した不等式 ぞ(P)≧degP+1−9. をG。R,ochがCrelle誌に発表した論文(1863年)で等式として完成したものである。. 定理(Riemann−Roch)非特異射影曲線V上の任意の因子Dに対して次の等式が 成り立っ,ただしκγはyの標準因子,gはyの種数,4(P)は線型空間双P)の次 元である.. 召(P)一4(κv一.0)=degP+1−9. Riemann−Rochの定理は元来Riemann面の位相的な量である種数gを,代数的な量 と関連づけたものである.その後,1929年に一般の代数曲線に対して証明され,1950年に. Hirzebruchによりπ次元多様体に拡張された後,さらなる一般化がGrothendieckによっ. てなされている.この論文では非特異射影曲線の場合のRiemann−Rochの定理を証明す. る.なおRochはG6ttingen大学でRiemannの講義を聴講したが,共同研究をしたわけ ではないようである、またRiemann−Rochの定理という呼び方はM.NoetherとA.Brillの 共著の論文(1874年)でそのように引用されたことが端緒とされている. 代数的閉体κ上の非特異射影曲線とは,射影空間Pη(κ)内にある,特異点を持たない. 1次元射影多様体のことであり,非特異射影曲線V上の因子とは,γの有限個の点の形. 式的な整数係数1次結合をいう.因子Pの係数の和を次数といいdegPと表す.因子自 体は非特異射影曲線に限らず一般の集合上でも定義できるが,Riemann−Rochの定理で曲. 線γの性質を反映しているのは4(P)とKvと種数gである・γが非特異であることか ら各点Pでの局所環Op(y)は離散付値環となり,有理関数体κ(y)に離散付値ordpを 定める.γ上の有理関数∫の極と零点が有限個であることより有理関数∫から主因子 div(∫)一Σ・rdp(∫)P. P∈v. 2.
(4) 0.序. 3. が定まる.これより有理関数体κ(V)のん線型部分空間 L(P)={!ldiv(∫)十jD≧0}∪{0}. が得られ,その次元召(D)が有限であることが導かれる.一方κ(γ)の微分加群が1次元. κ(V)線型空間であることが示され,その生成元から標準因子κyが定まる。Riemannが. 示した不等式からdegP−aP)+1がDによらず上に有界であることがわかり,その最 大値としてγの種数gが定義される.最大値との差がL(κv−P)の次元に一致する,す なわち. 召(κy−P)ニ9−degP+乏(P)一1 が成り立つというのがRiemann−Rochの定理である.. 本論文では1章で準備,2章でアフィン多様体の基本事項,3章で射影多様体の基本事. 項を説明し,4章でRiemannの定理,5章でRiemann−Rochの定理を証明する.以下,各章 の概要について述べる,. 1章では,後章で必要となる可換環論の基本事項,5章で必要となる,べき有限次線型 変換,微分加群などについて説明し,最後に完全体上有限生成な体が高々超越次数+1個の 元で生成されることを証明する.この事実は2章でアフィン曲線上の特異点が高々有限個 であることを証明する際に必要となる.. 2章では,アフィン多様体の基本事項について述べる.アフィン代数的集合およびア フィン多様体,Hilbertの零点定理などについて述べた後,アフィン代数的集合と根基イデ. アルが1対1に対応することを示す.このときアフィン多様体に素イデアルが対応するの でその座標環は整域となり,分数体として有理関数体が定まる.1点で定義される有理関. 数全体が局所環をなすことを示した後,有理関数体のκ上の超越次数として多様体の次元 を定義し,1次元アフィン多様体としてアフィン曲線を定義する.アフィン曲線上の有理. 関数の極と零点が有限個であることは3章で利用され,4章で主因子を定義するときの根 拠を与える,またアフィン多様体の特異・非特異性を局所環から代数的に定義し,アフィ ン曲線上の特異点が高々有限個であることを証明する.. 3章では,射影多様体の基本事項にっいて述べる.斉次イデアルの零点集合として射 影代数的集合を定義し,アフィン空間の場合と同様に既約な射影代数的集合として射影多 様体を定義する.射影零点定理を証明した後,空でない射影代数的集合と,〈Xo,_,Xη〉と. 異なる斉次な根基イデアルとが1対1に対応すること,この対応において射影多様体と素 イデアルが対応することを証明する.さらに射影多様体の斉次座標環を定義し,その分数. 体の元で分母と分子が同次数の斉次元であるもの全体のなす部分体として有理関数体を.
(5) 0.序. 4. 定義する,有理関数の極全体が真の射影代数的集合になることを示した後,射影多様体全. 体で正則な有理関数が定数に限ることを証明する.有理関数体のん上の超越次数を射影 多様体の次元と定め,1次元射影多様体を射影曲線と定義する.アフィン多様体の場合と. 同様に1点における局所環の極大イデアルをその平方で割った剰余空間の次元が多様体の. 次元に一致しない点を特異点と定義し,非特異射影多様体の概念を導入する.アフィン多 様体と射影多様体とを結ぶ概念として,多項式の斉次化,非斉次化を定義し,イデアルおよ. び代数的集合の斉次化,非斉次化とその相互関係について考察する.特にアフィン代数的. 集合と,その既約成分が斉次座標のある成分を0にすることがないような射影代数的集合. との間に斉次化・非斉次化による1対1対応が存在すること,この対応でアフィン多様体 と射影多様体が対応し,それぞれの関数体が同型になることなどを証明する.. 4章では,Riemann−Rochの定理の原型ともいえるRiemannの定理を証明する.非 特異射影曲線γ上の点Pでの局所環Op(γ)が離散付値環であることから,有理関数体 κ(y)に離散付値ordpが定まる。この離散付値に関して「与えられた有限個の有理関数 との差の,与えられた有限個の点における離散付値の値が,与えられた整数以上になるよ うな有理関数が存在する」という近似定理を証明する.また非特異射影曲線上の有限個の. 点の形式的な整数係数1次結合として因子を定義し,有理関数の極と零点が有限個である ことを証明した後,有理関数から主因子が定まることを導く.さらに因子Pに対して線型. 空問L(D)を定義し,その次元’(P)が有限であることを証明する,定数でない有理関数 ∫で生成される部分体の有理関数体における余次元が,∫の零点.Pすべてに渡るordp(∫). の和,および∫の極Gすべてに渡る一〇rdQ(∫)の和に一致することを示し,∫から定ま. る主因子div(∫)の次数がoであることを導く.最後に,それまでに得られた結果を基に. Riemannの定理を証明する. 5章では,非特異射影曲線にっいてのRiemann−Rochの定理を証明する、関数体双V) の直積環Hp∈vκ(γ)の部分環.4v,および因子P=Σ⊃Pηppから定まるノlvのκ線型 部分空問 ノしレ(P)ニ{(∫P)∈ノ隻v I ordp(∫P)≧一ηP}. を導入し,κ線型空間∫(P)=ノtv/(ノtv(D)+κ(γ))の次元乞(P)が有限でRiemann−Roch. の定理の暫定版. 4(D)一乞(D)=deg.D+1−9 が成り立つことを証明する.次に非特異射影曲線Vの有理関数体κ(V)の微分加群Ω(κ(γ)). が1次元κ(y)線型空間であることを示した後,有理関数の局所パラメータに関するロー ラン展開の主要部から有理微分の留数を定義し,留数が局所パラメータによらず定まるこ とを示す.さらに有理微分∫dgの点Pにおける留数とκ(V)のべき有限次線型変換[π∫,g】.
(6) 0.序. 5. のトレースが一致することを利用して留数の総和が0になるという留数定理を証明する,. 留数定理を用いて0でない有理微分が因子を定めること,これらの因子が線型同値を除い て一意に定まることなどから標準因子κvを定義する.最後にノtv/κ(V)の双対空問の部. 分空間Jvを考察することにより1(P)の双対空間がL(κv−P)とん線型同型であると いう双対定理を証明し,Riemann−Rochの定理を導く. なお本論文の主たる参考文献は12]である.ここで,その著者に敬意を表する.. 最後に,本論文の作成にあたり多大なご指導,ご助言をいただいた松山廣先生,そして. 数学教室の諸先生方に心から厚く感謝の意を表する..
(7) 1章準備 1章では,後章で必要となる可換環論の基本事項,5章で必要となる,べき有限 次線型変換,微分加群などについて説明し,最後に完全体上有限生成な体が高々. 超越次数+1個の元で生成されることを証明する.この事実は2章でアフィン 曲線上の特異点が高々有限個であることを証明する際に必要となる, なお,参考文献[3]にあるような線型代数学の内容,参考文献[4,5]にあるよう. な群・環・体の基本事項は既知とする,また参考文献[5]にあるような可換環. 論の基本事項も既知とするが,特に重要と思える定理にっいては§1.1にまとめ ておいた.この章を通じてκは体,κ[X1,_,Xη]はん上のη変数多項式環を 表す.. 1.1 可換環論の基本事項 この節で述べる可換環論の諸定理の証明にっいては参考文献[4,5]などを参照 されたい.. 定理1。1([5,定理7.21,[4,問6.71)んが無限体のとき,任意の(α1,_,απ)∈解に対 してF(α1,_,αη)ニ0となる多項式F(X1,.。.,Xη)∈ん[X1,...,Xη]は零多項式のみで ある.. 定理1.2(14,例題23。5])多項式F∈κ[X1,_,Xη]が既約多項式であることと,.Fの. 生成するイデアル〈F〉が素イデアルであることとは同値である,. 定理1.3([4,例題22.51) Rを可換環,1をRのイデアルとする.自然な準同型. RH R/∫により,1を含むRのイデアルとR/1のイデアルが1対1に対応する。 定理1.3の対応で,素イデアルは素イデアルに,極大イデアルは極大イデアルに,根基イデ アルは根基イデアルに,それぞれ対応することを注意しておく.. 6.
(8) 7. L準備. 補題1。4([5,定理30.6])Rを整域,SをRの部分環とする.Rが有限S加群であ るとき,すなわち有限個の元u1,_,隔∈RによりRニSu1+…+S鰯と表されると き次が成り立っ.. (1)RはS上整である. (2) Rが体であることとSが体であることは同値である. 定理1.5(Hilbertの基底定理,[5,定理28.3],[4,定理29。11])ネーター環R上のη. 変数多項式環R[X1,..、,Xη]はネーター環である。特に体κ上のη変数多項式環 夙X1,_,X司はネーター環である.. 定理1.6([5,p.183,系1)任意のα1,_,αη∈κに対してくX1一α1,_,Xη一α∂は. ん[X1,_,X.]の極大イデアルである,逆にκが代数的閉体のときはκ[X1,_,X.1の極 大イデアル躍は適当なα1,_,砺∈κにより〃r=〈X1一α1,_,Xη一απ〉と表される.. 次の中山の補題は一般の非可換環で成り立つがこの論文では可換環に対してのみ適用す る(定理2.38,4。1,5.10).. 定理1。7(中山の補題,14,定理31.3])躍を可換環R上有限生成加群とする,3⊆M. が〈S〉+」(R)MニMを満たせば〈S〉=Mが成り立っ、ただし,〈S〉はSで生成さ れたMのR部分加群,」(R)はRの根基(極大イデアルすべての共通部分)である.. 1.2 べき有限次線型変換 γを体κ上の線型空間,θをVの線型変換とする.ある自然数πに対して dimκθη(γ)<○○. が成り立つとき,θはべき有限次であるという、dimκθπ(y)く○○のとき,θは剰余空間 θη(γ)/θπ+1(γ)に零写像として作用するので,θiθ・(v)とθ1θ・+・(v)のトレースは一致する,. すなわち Tr(θ1θη(り)=Tr(θ1θη+・(γ)). が成り立っ.従ってTr(θ1θ。(y))はdim調鳴(γ)<Ooとなるπの選び方によらず一定であ. る。この値をTrv(θ)と表すことにする.以下,べき有限次線型変換の基本事項にっいて述. べる.次の定理が成り立つことは明らかであろう,.
(9) 8. 1.準備. 定理1.8Vが有限次線型空間のとき,γの任意の線型変換θはべき有限次で,Trv(θ) は通常のトレースTr(θ)と一致する.. 定理1.9線型空間γのべき零な線型変換θはべき有限次でTrv(θ)=0である,. Proofある自然数ηが存在してθη(V)=0となることから導かれる.. ■. 定理1.10θが線型空間γのべき有限次線型変換,PVがθ不変なVの部分空間のと き,θlw,θIv/wはべき有限次で,次の等式が成り立っ,. Trv(θ)ニTrw(θ)+Tr脚(θ). Proofθπ(y)が有限次であるとする.このときθπ(W)⊆θη(γ)よりθη(VV). は有限次である.従ってθ厨はべき有限次である.また θη(V/PV)ニ(θη(γ)十PV)/VV蟹θη(γ)/(θπ(V)∩ソV). であるからθπ(γルV)も有限次,従ってθlv/wはべき有限次である.次に 咀w(θ)一Tr(θ1θπ(w)),狂v/w(θ)=丑(θ1θπ(W))一Tr(θ1θ物(v)/(θ物(v)∩w)). であるが,θが(θη(γ)∩W)/θ几(W)にべき零に作用することから Tr(θ1θη(v)∩w)=Tr(θ1θπ(w)). が成り立つ.従って Trw(θ)十Trv/vv(θ)ニTr(θ1θ覧(v)∩w)十咀(θ1θπ(v)/(θπ(v)∩w))ニTど(θ1θη(v))=Trv(θ). が得られる. ■ γの有限次部分空間Wがθ不変で,あるθη(γ)を含むとき,θは剰余空問W/θ孔(γ)に. べき零に作用するので,定理1.9,定理LlOより次の定理が得られる、. 定理1.11θを線型空間Vのべき有限次線型変換とする.Vの有限次部分空間Wが θ不変で,あるθη(γ)を含むときTrv(θ)=Trw(θ)が成り立っ、.
(10) 9. 1.準備. 定理1.12θ1,_,θ几は線型空間γの線型変換で,ある自然数Nが存在して,{1,...,η}. からN個選んでできる任意の重複順列乞1,_,伽に対してd血κθ乞、θ乞、…θ乞N(y)<Oo であるとする。このときθ1,_,θπ,Σ)沸はべき有限次で次が成り立っ,. 蜘(琴傷)一》(α). Proof任意の1≦ブ≦πに対して,h=…=玩二ンとおけぱdimκθ救γ)< ○○が得られる.ゆえにθ1,...,θηはべき有限次である.一方. (琴傷ブ(y)一G黒 …娠)(y)⊆蕊 …%(y〉. は有限次元空間有限個の和であるから有限次である・よってΣ)乞θ乞もべき有限. 次である.次に. 恥Σθ¢1θ乞、…θ乞N(γ) 乞1,_両V とおけば,Wはθ1,...,θηにより不変である.従って定理1.11より. 恥(琴傷)一聯(琴傷)一》(傷)一琴職(傷). が成り立っ. 一. 補題1.13θを線型空間γのべき有限次線型変換とすると,ある自然数ノ〉に対し てθN(γ)=θN+1(V)=…が成り立つ。. Proof仮定よりθ・(γ)が有限次となるような自然数ηがある.ここで dimκθη(γ)≧(limκθη+1(V)≧dimκθη+2(γ)≧…. に注意すると,あるNに対してdimκθN(V)=dim調N+1(V)となる.このと. きθ牧γ)累θN+1(γ)篇…が成り立つ, 一. 定理1.14ψ,ψは線型空問Vの線型変換でψψがべき有限次であるとする,このとき ψ幹もべき有限次でTrv(ψψ)=Trv(ψ昭)が成り立っ,.
(11) 10. L準備 Proof(ψψ)η(γ)が有限次であるとすると (ψ@)π+1(V)=ψ((幹ψ)π)¢(γ)⊆ψ(ψψ)η(V). より(ψψ)冗+1(γ)も有限次となる.従ってψ@もべき有限次である.補題L13. より,ある自然数Nに対して (φψ)N(γ)ニ(ψψ)N+1(V)=… , (ψ幹)N(γ)ニ(ψ幹)N+1(γ)=・・. が成り立っ.W=(ψψ)N(γ),VV’=(ψ幹)N(V)とおくとψψはVVの線型自. 己同型,ψψはVV’の線型自己同型である.ここで ψ:VVト→W’, @:VV’ト→VV. であり,ψψ,ψψが線型自己同型であるから,ψ,ψも線型同型である.7ニ dim評V=dimκW7とおき,e1,...,e.をVVの基底,εi,_,ε二をWノの基底とし. に:lll]一に∵ll1[l/ (α歪ゴ∈κ). 「劉{lilllilコ「ll (%∈ん). とおく.このときψψの基底ε1,...,ε.に関する行列,およびψ望の基底ε1,。..,e手. に関する行列は,それぞれ. ll∵l/「lll. ll/,「1∵/「lllll刻. ■ であるので幹ψとψψのトレースは一致する. 注意ψ,ψがべき有限次であってもψ+ψがべき有限次であるとは限らない.例えば. 脚次元空問紬をある基底に関して・それぞれ. 謝[川で表され. る線型変換とする。戦,ψ乞はべき零であるが,吻+砺は正則である.V=H巽1協, ψ=H巽1戦,ψニH鐘1ψ諺とすれば幹,ψはべき有限次であるが,卯+ψはべき有限次.
(12) 1.準備. 11. でない.. 部分空間の関係イ 体κ上の線型空間γの部分空間B,σがdimκ(B+0)/0<OQを満たすときBイσ と表す.これはdi取β/(B∩0)<Ooが成り立っことと同値である(定理1.15,(2)),. βイ0かつσイBのときβ∼0と表す.明らかに0⊆Bのときσイβが成り立っ. 従って,任意のβに対して0イBが成り立つ.またB∼0であることとβが有限次で あることとは同値である,. 定理1.15体ん上の線型空間Vの部分空問B,0,Pに対して次が成り立つ, (1) B一<0かつσイ五)ならばB一くPである.. (2)Bイσならば.βイβ∩0かつB+0∼σである。 (3)βく0ならばレPの任意の線型変換ψに対して妖8)く藪0)である. Proof(1) βイ0かつ0イPであると仮定すると,B/(β∩σ),0/(σ∩.0). は有限次である。次の2っの準同型 入射 自然な準同型 σ. β∩0一〉0 > σ∩D の合成の核はB∩σ∩Pであるから,(B∩0)/(β∩σ∩P)はσ/(0∩P)の部 分空間と見なせる.ゆえに(β∩σ)/(β∩σ∩P)は有限次である.β/(β∩0),. (β∩σ)/(B∩0∩P)が有限次であるからB/(B∩0∩P),従ってB/(B∩P). も有限次である.よってB一くPが成り立つ、 (2) β一く0ならばdimん(β+0)/0<○○であるから. dimκ(B+σ)+0−dimκβ+0<。。⇒B+・イ・ 0 0 β十β∩0 β β十〇 dimκ =dimκ =dimκ <○○ ⇒ β・・くβ∩0 β∩0 β∩0 0 が成り立っ..
(13) 12. 1.準備. (3) 次の2つの全射準同型 ψ 自然な準同型 ψ(B)十ψ(σ). B十〇一>ψ(β)十ψ(0) > 幹(0). の合成の核が0を含むので(ψ(β)+ψ(σ))/ψ(σ)は(B+0)/0の剰余空間. と見なせるから,有限次である.従って妖β)一く妖0)が成り立っ. 一. 定理1.16体κ上の線型空間γの部分空間βに対して,γの線型変換ψ1,_,ψη がψ乞(V)イβかっψ乞(B)∼0を満たすならば,任意の乞,ゴに対してdimκ戦吻(γ)<oO, およびdimκ(Σ)乞ψ乞)2(V)<○○が成り立つ.特に勉,Σ)乞戦はべき有限次で次の等式が 成り立っ.. 陶(》)一琴蝋). Proof次の2つの全射線型写像 吻 自然準同型. ψ乞(1V) >吻戦(γ) >吻戦(γ)/(吻吻(V)∩¢ゴ(B)). の合成の核がψ乞(γ)∩Bを含むので,全射線型写像 戦(γ)/(戦(γ)∩β). 〉吻戦(v)/(吻倫(y)∩吻(β)). が得られる.仮定よりψ乞(V)/(ψKV)∩β)は有限次であるから吻ψKγ)/(吻ψ乞(γ)∩. 吻(B))は有限次である.また吻(B)も有限次であるから吻ψ乞(γ)が有限次. である.ゴ=乞とすることにより勉がべき有限次であることがわかる.また. (》)2(γ)⊆昇 (γ). よりΣ⊃乞軌もべき有限次である。W=Σ泌吻幹¢(y)とおくと,Wは有限次, かつ戦不変で,ψ多(V)⊆VVであるから定理1.11よりTrv(戦)=Trw(ψ¢)が 成り立つ.同様に(Σ)乞ψ乞)2(γ)⊆rであるから狂v(Σ1乞勉)=Trw(Σ⊃乞ψ乞)が. 成り立つ.以上からVVが有限次であることに注意すれば. 獅(琴軌)一旺w(琴戦)一琴聴)一琴蜘) が得られる. ■.
(14) 13. 1.準備. 定理1.17体ん上の線型空間Vの部分空間Bに対して,Vの線型変換ψ,ψが次の (1),(2)のいずれかを満たすとする、 (1) ψ(γ)一<β,ψ(B)∼0,ψ(β)一<β. (2)ψ(y)一くβ,ψ(β)∼o. このとき次が成り立つ.ただし[ψ,ψ1=ψψ一ψφである. (i)卿(V)一くβ,ψψ(β)∼0,ψψ(γ)イβ,ψψ(β)∼0. (ii)dimκ(ψψ)2(γ)く○○,dimκ(ψψ)2(γ)<○○,dimκ1ψ,ψ12(γ)くOoが成り立つ.特. に幹ψ,ψ@,[ψ,ψ1はべき有限次で,Trv([ψ,ψ])=0である.. Proof(1)⇒(i)。ψψ(γ)イψ(V),ψ(V)K Bであるから,定理Ll5,(1). よりψψ(V)イ.Bが得られる、またψ(β)イβに定理L15,(3)を適用し て幹ψ(β)一くψ(β)となるが,これとψ(B)∼0よりψψ(B)一く0となるの. で,卿(β)∼0が得られる、次にψ(V)Kβより,ψψ(V)イψ(β)と. なり,ψ(β)Kβであるからψ幹(『V)Kβを得る.最後に妖β)∼0か らψψ(B)∼ψ(0)ニ0が得られる。. (2)⇒(i),ψψ(V)Kβは上と同様にψ(γ)イ.βから得られる.ψ(β)∼o. よりψψ(B)∼0が得られる.またψ(V)一くBからψψ(γ)Kψ(B)となり, ψ(β)一<0よりψ妖y)く0となる,ψ顧γ)が有限次であるので,ψ妖γ)・《β,. ψψ(β)∼0が成り立っ,. (i)⇒(ii).η躍2とし,ψ1をψψ,吻を一ψψに置き換えれば,定理1.16の仮. 定を満たすので dimん(ψψ)2(γ)<○○,dimκ(ψ幹)2(γ)<Oo,dimdψ,ψ12(γ)くOQ. が導かれる.特にψψ,一ψψ,[ψ,ψ]はべき有限次で. Tb([幹,ψ1)=Try(幹ψ)一TrI/(ψψ). が成り立つ,また定理1.14を適用すればTrv([ψ,ψ」)=0を得る,. 一.
(15) 1.準備. 14. 補題1.18γを体K上の線型空間,κをKの部分体とする.Bをκ線型空間Vの部 分空間,∫,g,ん∈κ×をγのκ線型変換と見なして,∫(B)一くβ,g(B)一<β,ん(β)一くB. であるとする.このとき次が成り立つ.. B+ん(B) dimκ <Oo B∩ナ(B)∩嵩(B). Proof仮定よりdimκ(B+ん(B))/β<OQである.また∫,gはVのκ線型自 己同型であるから. 1 ∫(β)<β⇒β一<一(β) ∫ および 1 1 1 9(B)一くB⇒BK一(β)⇒一(B)一く一(B). 9 ∫ ∫9 が成り立つ.従って. B+ん(B) B ナ(β) B’B∩ナ(B)7ナ(β)∩詣(β) は有限次元となる。ここで2つの全射準同型. 1 入射1 自然な準同型 ナ(β) B∩一(B)一〉一(B) 〉. ∫ ∫ ナ(B)∩毒(B) の合成の核がB∩ナ(B)∩汚(β)であるのでB∩鰐(B)はナ(課(β)の部 分空間と見なせる.ゆえに. B∩ナ(B) B∩ナ(B)∩右(B). も有限次元であり,上述のことと合わせて. B+ん(B) dimκ <Oo β∩ナ(β)∩右(B) が得られる. 一.
(16) 15. 1.準備. 補題1.19Vを体K上の線型空間,κをKの部分体とする.Bをκ線型空間Vの 部分空間,∫,g,∫’,gノ∈KをVのκ線型変換と見なして,∫(B)一くβ,g(B)イB,. ∫’(β)K B,g’(B)イBであるとする.このとき任意のκ線型な射影π:γ一β, π’:γ→Bに対して,dimκ1π∫,g](β+g(B))くOo,およびdimκ[π∫,g】[π’∫’,g’](V)<○○. が成り立っ. Proof∫,g,!’,g’の1つが0ならば[π∫,g】[πノ∫’,g’1=0となるので補題の主. 張が成り立つ.従って,以下∫,g,∫ノ,g,∈κ×であるとする. [π’∫,,9’](v)⊆B十9’(β). であり,補題L18より. B+9’(β) dimκ <Oo B∩ナ(β)∩秀(β) が成り立っ.また,任意のω∈β∩}(B)∩秀(B)に対して∫g(z),∫(詔)∈B,. ∫gニg∫であることに注意すれば [π∫,9](z)ニπ∫9(詔)一9π∫(コP)ニ∫9(灘)一9∫(z)=0. が成り立つ.よって 1π^gl(β∩1(B)∩カ(B))一・. であるから dimκ[7r∫,gl(β十4(β))<OO を得る。1π’∫’,g’](V)⊆β+g’(β)であったからdimκ[π∫,g][πノ∫’,g’](γ)<○○. も成り立っ. ■ 定理1.20γを体K上の線型空間,κをKの部分体とする.βをん線型空間γの 部分空間,∫,g∈Kをγのκ線型変換と見なして,∫(β)イβ,g(B)イBであるとす る,このとき任意のκ線型な射影π:V H Bに対してdimκ[π∫,g]2(V)<Ooが成り 立っ.特に[π∫,g1はべき有限次である.またTrv([π∫,gl)は射影πの選び方によらず 一定である.. Proof∫=0またはg;0ならば射影πの選び方によらず[π∫,g卜0とな り,定理の主張が成り立っ.従って,以下∫,g∈κ×とする.∫=∫’,g=g’,.
(17) 1.準備 16 πニπ’として補題1.19を適用するとdi取[π∫,g】2(y)<○○が得られる.特に [π∫,g】はべき有限次である.. 次に〆もκ線型なβへの射影であるとし,ψ1=[π∫,g],ψ2=[πノ∫,g]と. おく。このとき 幹1(γ)ニ[π∫,9](y)⊆B+9(β)一<β ⇒ 望1(y)Kβ. が成り立っ.また ψ1(B)⊆ψ1(B+9(β)). であるが,補題L19の証明と同様に. φ・(β∩1(β)∩方(β))一・かつdim・B∩1(轟(B)<・・. よりdim岬1(B)<OQを得る.よってψ1(B)∼0が成り立つ。同様にし てψ2(γBβ,幹2(β)∼0も導かれるので,定理L16より 丑v(望rψ2)=Trv(ψ、)一Trv(ψ2). となるので Trv([(π一π’)∫,9])=Try([π∫,9])一Trv([π’∫,9]). が得られる. Trv([(π一π’)∫,g])ニ0を示せばよいのであるが,まずψ=(π一π’)∫,ψ=g. として,定理1.17の条件(1)が満たされることを示そう. ψ(V)=(π一7τノ)∫(γ)⊆β ⇒ ψ(γ)イB. が成り立つ.さらに. 1 劣∈一(B)⇒∫(劣)∈B⇒ψ(灘)ニ(π一π’)∫(3P)ニo ∫. となるので}(B)⊆Ker(ψ)が成り立っ.これより. 1 β. 一(B)⊆Ker(ψ),dimκ <○○ ⇒ dimκψ(B)<OQ. ∫ β∩ナ(β).
(18) L準備. 17. となるのでψ(B)∼0が成り立つ,仮定よりψ(B)=g(β)イBも成り立つの で条件(1)が満たされる.ゆえに定理L17を適用してTrv(1(π一π’)∫,gl)=0. を得る.これと前述の結果 Trv(1(π一π’)∫,9])=Trv([π∫,9])一Trv([π’∫,9]). を合わせるとTry([π∫,gl)ニTrv([π’∫,gl)が得られる.すなわちTrv([π∫,gl). はπの選び方によらない。 一. 1.3 微分加群 以下,Rは単位元1を含む可換なκ代数とする.対応ん∋αH砕1∈Rによ りκはRに含まれていると見なす.. RからR加群Mへのκ線型写像Z):R H Mが次の条件を満たすとき,Rからハ4へ のん導分という. 1)(灘Ψ)=の1)(ツ)十Ψ1)(T) (∀z,ツ∈R) (1.1). 定理1.21R加群ハ4へのκ導分Pは次を満たす. (1)α∈κのときP(α)ニ0である.. (2)整数肌≧0とz∈Rに対してP(研)=m泌一1P(z)が成り立つ. (3)F(X1,_,Xη)∈ん[X1,_,Xη1と¢1,_,妬∈Rに対して次が成り立っ、ただし. 敢、は多項式Fの凡に関する代数的偏微分を表す.. ゆ P(F(の・,…,灘η))一Σ敢、(・9・,…,勾P(勾 乞=1 Proof (1)D(1)=D(1・1)=1・P(1)+1・D(1)よりP(1)ニ0となる.五)がκ線. 型写像であることからP(α)=αP(1)=0が得られる.. (2)mについての帰納法で示す.mニ0のときは(1)より成り立っ.以下.
(19) 18. 1.準備. m≧1としてm−1以下では成り立つと仮定する.式(1.1)より 五)(灘m)=D(飢・記m−1)ニ∬P(〆一1)+灘m−1P(記). 一z・(m−1)諮一2P(z)+」P鵠一1P(詔). =mz肌一1P(z). となるので,mのときも成り立つことが示された. (3) Pおよび代数的偏微分がκ線型写像であること,F(X1,_,Xη)が単項 式のん係数1次結合として表されることから,F(X1,。..,Xη)が単項式の. 場合に示せばよい。.F(X1,_,Xη)=xp1…X馳とおくと. P(避…劇一£発義礁P(灘野) ¢認1 乞 れ ル ぼれ. 一Σ∬1訪、∬ηmμ野一1ρ(既) 乞=1 乞. れ =Σ敬、(劣1,…,コじη)P(鋤 乞=1 となり,(3)が示された. ■ Rを添数集合とする記号ε.(r∈R)を導入し,それらを基底とする自由R加群を(D.齪Rε.. とする.このとき次式で定まる剰余加群をΩκ(R)と表し,Rの微分加群という.ただし. S⊆㊦.∈RRe.に対して〈S〉はSで生成されるR部分加群を表す. (Dγ∈RRθγ. (L2). 〈偏一⇔ ,娠一,輪一7一砺拠5∈Rα∈κ}> 明らかにΩκ(R)はR加群として,ε,の属する類可(7∈R)で生成される。. 定理1。22写像dR:R∋得→再∈Ωκ(R)はκ導分である. Proof7,3∈1∼,α,b∈κに対して,職(R)における関係式. 礁=耳十再, 蘇二α再,丙二7再十5可 を用いれば 4R(αT+わs)ニe、.+b、=砺r+砺=α再+晦瓢αdR(γ)+b4R(5).
(20) 19. 1,準備. 4R(75)=蘇二丁再十5耳二掘R(5)十5dR(7). ■. となるので4Rはκ導分である.. 定理1.23任意のR加群Mとκ導分 にするR準同型ψ:Ωκ(R)H Mが唯. ・1/. 五):R→ルfに対して,右の図式を可換. dR R一一一Ωκ(R). M. 一っ存在する.. Proofまず存在を示す.㊦.∈RRε,は自由R加群であるからR準同型ψ’: e.∈RRε.Hルfでψ’(e.)ニP(7)を満たすものが唯一つ存在する.ここで. 7,5∈Rに対して ψ’. ε.+,);P(r+5)諏P(T)+P(5)ニψ’(ε.)+ψノ(ε、). よりe.+、一e.一θ、はψ’の核に含まれる.同様にして εT3−7・ε5−5εγ7 εαγ一αεγ (7・,5∈R,α∈κ). もψ’の核に含まれることがわかる.ゆえにψ’の核はΩκ(R)の定義式(L2). の分母を含むこととなり,R準同型幹:Ωκ(R)目ハ4を誘導する.ψの定め 方から ψ・4R(γ)=ψ’(θ.)ニP(7)(γ∈R). となるのでψo娠=Pが成り立つ.次に一意性を示す.R準同型ψ:Ωκ(R)ト→. ハ4もψo碗=Pを満たすと仮定すると 1)(ヂ)=幹・‘玩(7)ニψ・4ノ∼(T) ⇒ ∼0(房)ニψ(可). となり,再の全体が叫(R)を生成することから幹=ψが得られる。. ■. 定理1.24R加群Ωとκ導分4:E卜・Ωが次の条件を満たすならばR加群として Ω鯉Ωκ(R)が成り立っ。. 任意のR加群Mとκ導分P:. が唯一つ存在する.. R一一一一Ω ・←/. 暴議憐し誠璽駕. 4. M.
(21) L準備. 20. Proof. 条件よりdRニψ腔満たす膵 R」LΩ. 存在する.. このとき碗二ψψ娠となるが,定理L23よりこのようなψψはただ一っであ るからψψニidΩ、(R)となる.同様にψ幹二idΩが得られるのでψ,ψはそれぞ. れR同型である.従ってΩ望Ωκ(R)が成り立っ. ■. 娠(R)が上の定理の条件を満たすことに注意すれば次の系が得られる, 系1.25Ωκ(R)はR加群としてdR(R)で生成される、. 1.4 完全体上有限生成な体 ここでは完全体κ上有限生成な体κがκ上の有理関数体の有限次分離拡大 であること,従って高々tr.degκK+1個の元で生成されることを示す.ここ. でtr.de翫κはKのκ上の超越次数を表す.またκ自身も0変数有理関数 体と見なす.. 完全体とは任意の代数拡大が分離拡大である体のことであり,標数0の体,有限体,代数 的閉体などは完全体である([4,§361).また標数p>0の体κが完全体であるための条件 はκ;κPが成り立つことである([4,定理36。141),ここでκP={αp iα∈紐である、. 定理1.26κが完全体κ上有限生成な体であるとき,κ上代数的独立な元苅,_,晦∈ κが存在してKはκ(苅,_,z.)上有限次分離拡大となる.. Proofκの標数が0のときはz1,.。.,賜としてκの超越基をとれば,K/κ(¢1,_,賜). は有限次分離拡大となる.従って以下κの標数はp>0であると仮定する.K. がκ上肋,_,協で生成されたとし,mに関する帰納法で示す。mニ0のと. きは明らかに成り立つ.m=1のときも肋が海上代数的であればκが完全 体であることからκはκの有限次分離拡大であり,y1がた上超越的であれ ばκはκ上の1変数有理関数体となり,いずれの場合も定理の主張が成り立.
(22) 21. 1.準備. つ.従って,以下m≧2とし,m−1個以下の元で生成されるκの拡大体につ いては定理の主張が成り立っているとする.. Ψ1,_,働の中のm−1個の元でκ上代数的従属であるものが存在したとする。 適当に番号を付け替えて肋,_,ym_1がκ上代数的従属であったとする.この ときtr.deg“(ッ1,_,伽一1)≦㎜一2である。帰納法の仮定からκ(“1,_,働一1) にκ上代数的独立な元之1,...,β.が存在して,κ(馳,_,ッm_1)はκ(之1,_,Z.). 上有限次分離拡大,従って単拡大双z1,一.,z.)(之)となる.一方γ≦m−2 より双之1,_,z.,ッm)に帰納法の仮定を適用すると,κ(z1,_,z.,腕)にκ上代 数的独立な元苅,_,既が存在してκ(β1,...,z.,翫)は双苅,一.,翫)上有限次 分離拡大となる,zはκ(z1,_,之.,伽)上分離的であるからκ(z1,_,之.,阪,z) がκ(コg1,...,賑)上有限次分離拡大となる。ここで. ん(Z1,_,Z7,9m,Z)=ん(β1,_,Zγ,Z,陥)ニκ(91,_,腕_1シ脇);κ. より,κが双苅,...,妬)上有限次分離拡大となり,この場合は定理の主張が成 り立っ.. 以下シ1,_,阪の中のm−1個の元はすべてκ上代数的独立であるとする.. 肋,_,働がκ上代数的独立であればK自身がκ上の有理関数体となるの で,肋,_,9mはκ上代数的従属である.従って,ある0でない既約多項 式F∈κIX1,_,X司が存在してF(レ1,_,9m)=0となる.ここでFにおけ. る各項の瓦の次数がすべてpの倍数であれば,κ二解であることから F(X・,…,Xm)一Σα乞1,…痂(xl1…X無)P 乞1,_,乞m. 一Σ礁,..、碗(xl1…x薇)P 乞1ラ_,乞m. 一(Σ駄x宴一x加)P 乞1,_,乞m. となりFの既約性に反する。ゆえにある変数Xゴの次数の中にpの倍数でな いものがある.適当に番号を付け替えて変数X鵬の次数の中にpの倍数でな いものがあるとしてよい.このときΨmはκ(y1,。.,伽一1)上分離的となる.よっ てκ=κ(ッ1,。.,Ψm)はκ(馳,.。,ッm−1)上有限次分離的となり,定理が証明され. た。 ■.
(23) 1.準備. 22. 定理のz1,…,既はκのκ上の超越基となるので%ニtr.degκκである.また有限次分 離拡大は単拡大である([4,定理36.13]).これより次の定理が成り立っ.. 定理1・27κが完全体ん上有限生成な体であるとき,κは高々tr.de翫κ+1個の元 で生成される..
(24) 2章アフイン多様体 2章では,アフィン多様体の基本事項について述べる.§2.1,§2.2,§2.3では,アフィ. ン代数的集合およびアフィン多様体,Hilbertの零点定理などについて述べた後,アフィン. 代数的集合と根基イデアルが1対1に対応することを示す.§2.4では,アフィン多様体の. 座標環が整域であることから,その分数体として有理関数体を定義し,κ上有限生成な任 意の整域を座標環とするアフィン多様体が一意に定まることを示す.§2.5では,有理関数. の極全体が代数的集合になること,1点で定義される有理関数全体が局所環をなすことな どを示し,§2。6では有理関数体のκ上の超越次数として多様体の次元を定義し,1次元ア. フィン多様体としてアフィン曲線を定義する.アフィン曲線上の有理関数の極と零点が有. 限個であることは3章で利用され,4章で主因子を定義するときの根拠を与える。§2.7で はアフィン多様体の特異・非特異性を局所環から代数的に定義し,アフィン曲線上の特異 点が高々有限個であることを証明する. κは1章同様,体を表す.また§2。3以降は代数的閉体であるとする.. 2.1 アフィン代数的集合 Aη(κ)={(α1,_,απ)1α1,_,απ∈κ}をη次元アフィン空間という.1次元アフィン. 空間A1(ん)をアフィン直線,2次元アフィン空間A2(ん)をアフィン平面などと呼ぶ.また Aη(κ)の元をAη(ん)の点と呼ぶ。 多項式F∈κ[X1,_,Xη]と点、4=(α1,_,αη)∈Aη(ん)に対してF(ハ);.F(α1,.。。,αn). と定める.F(み)訟0を満たす点。4∈An(κ)をFの零点という.S⊆κ[X1,_,Xπ1に対 して,Aπ(κ)の部分集合V(S)を V(S):;{、4∈A覧(κ)1任意のF∈Sに対してF(ハ)ニ0}. と定め,アフィン代数的集合という.混同のおそれがない限り,アフィン代数的集合を単. 23.
(25) 2.アフィン多様体 に代数的集合という.Vは次のような写像と見なせる. V:{κ[X1,_,Xπ1の部分集合}∋S H V(S)∈{Aη(κ)の部分集合}. Vは次の(1)∼(5)を満たす.ただしS,T⊆κ[X1,_,&]とする,. (1)S⊆TならばV(S)⊇V(T)である。 (2)V(の)鵡V({0})ニAη(κ),V({1})ニV(κ[X1ラ_,X司)ニの. (3)V(S)=V(〈S〉).ここで〈S〉はSで生成されるκ[X1,_,Xη]のイデアルを表す, (4)κIX1,。、.,Xη1のイデアルの族{ム}λ∈Aに対して,. v(思ム)一Qv(ム)である・. (5)V(S)UV(T)ニV({Fσi F∈S,σ∈T})ニV((S〉∩〈T〉). (・』) (1),(2)は明らかである。(3)にっいてはS=ののときは〈の〉={0}となるの. で,(2)より成り立っ・S≠ののときも〈S〉が次式で与えられることから導かれる・ 〈S〉={σ1ハ十… 十ση∫㌦1σ乞∈R,賜∈S}. (4) 任意のβ∈Aに対して∪λ∈Aム⊇1βであるからV(Uλ∈A1λ)⊆V(1β)が成り. 立つ.これより v(∪1λ)⊆∩v(1β). λ∈A β∈A を得る.次に、4∈∩β∈AV(1β)とすると,任意の.F∈∪λ∈Aムに対して,あるβ∈A. が存在してF∈1βとなるが,A∈V(1β)であるからF(み)=0が成り立つ.ゆえ に/1∈V(∪λ∈A1λ)となる.よってV(∪λ∈A∫λ)⊇∩λ∈AV(1λ)となり,(4)が示さ. れた. (5) U={Fσ1.F∈S,σ∈T}とおくとU⊆〈S〉∩〈T〉が成り立っ・従って. V(U)⊇V(〈S〉∩〈T〉). が得られる,一方 〈S〉∩〈T〉⊆〈S〉ラ 〈S〉∩〈T〉⊆〈T〉. であるから V(〈S〉∩〈T〉)⊇V(〈S〉)UV(〈T〉). 24.
(26) 2.アフィン多様体. 25. となるので V(U)⊇V(〈S〉∩(T〉)⊇V(〈S〉)UV(〈T〉). が成り立っ.従ってV(U)⊆V(〈S〉)uV(〈T>),すなわちV(U)⊆V(S)uV(T)を示. せば求める等式が得られる・そのためには・4∈V(U)一V(S)に対して・4∈V(T)が. 成り立っことを示せばよい.∠4¢V(S)ならばF(且)≠0となるF∈Sが存在する.. 任意の0∈Tに対してFO∈Uかつ.4∈V(U)より,F(孟)σ(孟)=(FO)(ハ);0 となり,σ(A)=0を得る。以上から、4∈V(T)となるので(5)が示された。. アフィン空間Aη(た)の部分集合γに対して 1(γ):={.F∈κ[X1,_,Xη]1任意の.A∈yに対してF(直);0}. と定義すると,1(V)はκ[X1,_,Xπ]のイデアルになる.1(γ)をVのイデアルという.1. は次のような写像と見なせる。 1:{Aη(κ)の部分集合}∋V H I(V)∈{ん[X1_,Xη]のイデアル}. V,1について次の(1)∼(9)が成り立つ。ただし玩VV⊆Aη(κ)とする.. (1) V⊆VVならば1(γ)⊇1(W)である. (2) 1(VFUVV)ニ1(γ)∩1(四),1(y∩VV)⊇1(γ)十1(VV) (3)1(の)=κ[X1,...,Xη]. (4)んが無限体であるならば1(Aη(κ))=0である, (5)A=(α1,...,αη)∈Aη(κ)に対して1({且})=〈X1一α1,_,Xη一απ〉である.. (6)3⊆κIXI,_,Xπ1に対して1(V(3))⊇3,V(1(V(3)))ニV(S)である. (7)V(1(W))⊇VV,1(V(1(W)))=1(W). (8〉yが代数的集合であるならばV;V(1(V))である. (9)∫がある集合のイデアルであるならば1=1(V(∫))である.. (∵) (1)∼(3)は明らかである.また定理1。1より(4)が導かれる. (5) 1({且})⊇〈Xrα1,_,Xη一α脆〉は明らかである。逆にF∈1({且})とする.い. まFをX1の多項式とみてX1一α1で割ると余りはX1を含まない多項式である..
(27) 26. 2,アフィン多様体 同様にX2一α2,_,Xη一αηで順に割ると. ゆ F一Σ(濁一α乞)0乞+b(σ乞∈κIX・,…,XηLb∈κ) 乞;1 と表される.このときF(み)=0よりわニ0である.よってF∈〈X1一α1,_,Xη一αη〉 となるので(5)が示された・. (6),(7) 1(V(5))⊇S,V(1(W))⊇VVは明らかである,1(V(S))⊇Sよ. りV(1(V(S)))⊆V(S)が成り立つ・次にV(1(W))⊇VVでW=V(S)とお くとV(1(V(S)))⊇V(S)となるのでV(1(V(S)))=V(S)が得られる,最後に. V(1(W))⊇Wより1(V(1(W)))⊆1(W)となるが,1(V(S))⊇SでS=1(VV)と おけば1(V(1(VV)))⊇1(VV)となるので1(V(1(W)))=1(VV)を得る.. (8),(9) yが代数的集合ならばγ=V(S)と表されるので(6)より(8)が導かれ. る.また∫がある集合のイデアルならば1ニ1(四)と表されるので(7)より(9)が導 かれる.. 定理2.1Aη(κ)の部分集合γに対して,yのイデアル1(V)は根基イデアルである.. Proof I(V)=〉廟を示せばよい。根基イデアルの定義より1(V)⊆V珂 が成り立つ.逆にF∈v珂とすると,ある自然数mが存在して.Fm∈1(γ) となるので,任意の。4∈γに対して(Fm)(且)ニ(F(且))mニ0よりF(且)=0. が得られる.ゆえにF∈1(v)となり1(γ)=V珂が示された. ■ p。25の(8)および定理2。1から1はAπ(κ)の代数的集合全体からκ[X1,_,&]の根基イ. デアル全体への単射であることがわかる.これより次の定理が得られる. 定理2。2Aπ(ん)の代数的集合玩VVに対して次が成り立っ, V=VV ⇔ 1(γ)=1(VV). 定理2.3Aπ(κ)の代数的集合は有限個の多項式の共通零点集合に等しい. Proof yを代数的集合とすると,あるイデアル1⊆κ[X1,_,Xη]によりy= V(∫)と表される.一方,Hilbertの基底定理(定理1。5)より1=〈F1,_,瓦〉(η∈ ん[X1,_,Xη])と表されるのでp.24,(4)より. ア. γ一V(1)一V(η,…,耳)一∩V(現). 乞=1.
(28) 27. 2.アフィン多様体 が成り立っ.. ■. 2.2 既約な代数的集合 Aη(κ)の代数的集合γが可約であるとは,次の条件を満たす代数的集合巧,協が存 在するときにいう.. ▽’=▽iU%, V三,%⊆1/ また代数的集合(≠の)が可約でないとき既約であるという・. 定理2.4代数的集合γ≠のに対して次は同値である. (1)yは既約である,. (2)代数的集合巧,%がγ⊆14∪%を満たすならばV⊆巧またはy⊆%である. Proof(1)⇒(2) γが既約であるとする.代数的集合巧,%がγ⊆巧∪巧. を満たすならば VF=(v’∩▽i)∪(γ∩%). が成り立つ。p.24,(4)よりy∩巧,V∩巧は代数的集合であるからV=γ∩巧. またはV=y∩%となる.よってγ⊆巧またはγ⊆巧が成り立つ. (2)⇒(1) γが可約であると仮定すると,ある代数的集合U1,U2が存在して. γニU1∪の かつ U1⊆玩 U2⊆γ. となるが,仮定よりγ⊆U1またはγ⊆U2となるのでγ=U1またはγ=U2 が得られ矛盾が生じる.よってVは既約である. . p、24,(5)より代数的集合の和は代数的集合となるので,上の定理を繰り返し用いることに より次の定理が得られる.. 定理2.5既約な代数的集合レおよび代数的集合砺(乞;1,...,皿)がy⊆巧U…∪玲. を満たすならばγ⊆砺となる砺が存在する. 補題2.6代数的集合γ⊆Aη(κ)および.F,σ∈κ[X1,…,Xη]がFGl∈1(γ)を満たす. ならばγ⊆V(FGl)=V(F)UV(σ)が成り立っ、.
(29) 28. 2.アフィン多様体. Proofγ=ののときは明らかに成り立つのでγ≠のの場合について証明す る.14∈γとするとF(7∈1(y)より(.FGl)(ハ)=0となるので.A∈V(一FGl). が成り立っ.これよりγ⊆V(.FO)が得られる。V(Fσ)=V(F)uV(σ)は. p.24,(5)より導かれる. 一. 定理2・7Aη(κ)の代数的集合γについて次は同値である・. (1)γは既約である、 (2)1(V)はん[X1,_,X司の素イデアルである.. Proof(1)⇒(2) yは既約であるからγ≠の,従って定理22により,1(y)≠ 1(の)翼κ[X1,_,Xπ]である.F,0∈ん[X1,_,Xη]が.Fσ∈1(V)を満たすと. する.このとき補題2.6よりγ⊆V(F)uV(σ)が成り立っ。定理2。4よ. りy⊆V(F)またはV⊆V(σ)となる. V⊆V(F)ならばF∈1(γ), y⊆V(σ)ならばG短1(γ)となるのでVは素イデアルである. (2)⇒(1) 1(γ)が素イデアルであるから1(γ)≠κ[X1,_,Xη]となるので定. 理2.2よりγ≠のである.次にγが可約であると仮定して矛盾を導く.代数 的集合巧,巧が存在して 1/=v1∪巧,Vi⊆γ, %⊆v7. (2,1). が成り立っことから 1(巧)⊇1(γ), 1(砺)⊇1(γ). が成り立つ.F∈1(巧)一1(V),σ∈1(%)一1(V)となるF,(7を選ぶと. V(F(7)ニV(F)UV(σ)⊇巧∪巧二γ が得られる,従って.Fσ∈1(y)となるので1(γ)が素イデアルであったこと. に矛盾する. 1 定理2.8 Aη(κ)の任意の代数的集合γ≠のに対して,γ=U u…∪玲となる既約 な代数的集合巧,・・。,臨が存在する・さらに条件“任意のZ≠ブに対して砺¢巧”を 満たすような代数的集合巧,,..,玲は一意に定まる..
(30) 29. 2.アフィン多様体 Proof有限個の既約な代数的集合の和として表すことができない代数的集合. V≠のが存在したと仮定する。このときVは既約でないから y=巧Uvマ, y≠14, v7≠レマ. となる代数的集合巧,曜が存在する。巧,習がともに有限個の既約な代数 的集合の和であればγ自身が有限個の既約な代数的集合の和となるから,巧 または可のいずれかは有限個の既約な代数的集合の和として表すことができ. ない.一般性を失うことなく巧が有限個の既約な代数的集合の和でないとし てよい.このとき巧は既約ではないから, v三竃vうUv穿, v1≠%, v1≠曜. となる代数的集合協,膠が存在する,上と同様にして巧が有限個の既約な 代数的集合の和でないとしてよいので 協=V含UVぎ, 碗≠Vゑ, 巧≠V憲. となる代数的集合陥,環が存在する.以下,この議論を繰り返して代数的集合 の無限列. γ⊇巧⊇巧⊇・. ・・…. ⊇v施⊇・・…. が得られ,対応するイデアルの列 1(v)⊆1(巧)⊆1(%)⊆・…⊆1(玲)⊆・. からκ[X1,_,Xn]がネーター環であることへの矛盾が生じる.以上で,任意の. 代数的集合(≠の)が有限個の既約な代数的集合の和として表されることが示 された.. 次に既約な代数的集合巧,...,臨,ワV1,. _,隅が存在して. 1/=VlU・・UV翫=VV1∪・・∪▽吟,Vi¢巧ラ 叫¢鴨 (乞≠ゴ). を満たすとする.このとき任意の乞に対して. 砺⊆yニVV1∪・・UVVセ であるから,定理2.5より砺⊆監となるん∈{1,.ら.,召}が存在する.このん.
(31) 30. 2.アフィン多様体 に対して. 監⊆v甲=VlU… ∪玲 であるから,監⊆巧となるゴ∈{1,_,m}が存在する。このとき砺⊆巧と. なるが,仮定より乞=ブでなければならないので砺=耽が成り立つ.以上 で任意の乞に対して砺二監となるんの存在が示された.同様にして任意の 叫に対して略=琉となるん∈{1,_,m}が存在するので,m二召であり, VV1,...,賜はVi,_,玲を並び換えたものであることがわかる. ■. 定理2.8によりAη(κ)の任意の代数的集合y≠のに対して,. v=巧∪…∪玲,隣¢巧(乞≠ゴ) となる既約な代数的集合巧,...,臨が一意的に存在する.巧,...,臨をγの既約成分と いう.. 2.3 Hilbertの零点定理 この節以降は特に断わらない限り,κは代数的閉体を表すものとする. 定理2。9(Hilbertの弱零点定理)多項式環κ[X1,...,Xη]の真のイデアル∫に対して, V(∫)≠のが成り立っ.. Proof Mを1を含むκ[X1,_,&1の極大イデアルとする.. κが代数的閉体. であるから定理1.6により Mニ〈X1一α1,_}Xπ一αη〉, α1,_,αη∈κ と表されるので,V(M)={(α1,。。,,αれ)}となる.一方. V(1)⊇V(M)ニ{(α1,_,αη)}. であるからV(∫)≠のが成り立っ。. ■. 定理2.10(Hilbertの零点定理)多項式環κIX1,_,Xn]の任意のイデアル1に対し て,1(V(∫))ニV7が成り立っ..
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