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3. 結核の検査 1) ツベルクリン反応検査 ( 以下ツ反 ) 精製ツベルクリン液を皮内に注射し 48 時間後の発赤の大きさから結核菌に対する免疫応答 ( 結核菌感染 ) を調べる検査方法である ( 発赤の外径が 9mm 以下 : 陰性 10mm 以上 : 陽性 ) 結核菌に感染したのか非結核性抗酸

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結 核 対 策

1.結核の感染性について

1)結 核 の罹 患 者 数 と病 院 感 染

結 核 は 日 本 では、毎 年 2 万 人 を超 え る患 者 が 新 規 に発 生 し ており、このうちおよそ 9000 人 は他 人 に結 核 を感 染 させるおそれのある、喀 痰 塗 沫 陽 性 の患 者 である。 これらの患 者 の 80%以 上 は、医 療 機 関 で発 見 されており、特 に 60 歳 以 上 の高 齢 者 で高 率 である。結 核 の病 院 集 団 感 染 (1 人 の患 者 が 20 人 以 上 に感 染 させた場 合 )は全 国 で、 毎 年 10 件 程 度 報 告 されており、小 規 模 感 染 はさらにこの数 倍 に上 るといわれている。

2)感 染 経 路

肺 結 核 の感 染 経 路 は空 気 感 染 であり、排 菌 患 者 の咳 などで飛 散 した、結 核 菌 を含 む 飛 沫 核 を吸 入 することによって起 こる。吸 入 した結 核 菌 が肺 胞 に到 達 し、そこで増 殖 し感 染 が成 立 する。吸 入 した人 の 80~90%は免 疫 が働 き発 病 しないが、栄 養 状 態 が悪 く、 抵 抗 力 が 落 ちている場 合 に発 病 しやすい。また、喀 痰 中 の排 菌 量 が多 いほど、咳 の持 続 期 間 が長 いほど感 染 性 が高 くなる。

2.結核の症状と発症の高リスク患者

長 引 く咳 や痰 、微 熱 、寝 汗 、倦 怠 感 などが初 期 症 状 。胸 痛 や血 痰 そして喀 血 症 状 が出 現 する場 合 もある。進 行 すれば呼 吸 困 難 、体 重 減 少 などもみられる。 【表 1:結 核 発 病 のリスクが高 い患 者 】 糖 尿 病 、抗 癌 剤 ・ 免 疫 抑 制 剤 または副 腎 皮 質 ホルモンによる治 療 、悪 性 腫 瘍 、塵 肺 (珪 肺 など)、 胃 切 除 や空 腸 回 腸 バイパス手 術 後 、慢 性 腎 不 全 (人 工 透 析 )免 疫 不 全 に関 連 した病 気 、 極 端 な低 栄 養 状 態 、大 量 飲 酒 者 9- 1

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3.結核の検査

1)ツベルクリン反 応 検 査 (以 下 ツ反 )

精 製 ツベルクリン液 を皮 内 に注 射 し、 48 時 間 後 の発 赤 の大 きさから結 核 菌 に対 する 免 疫 応 答 (結 核 菌 感 染 )を調 べる検 査 方 法 である(発 赤 の外 径 が 9mm 以 下 :陰 性 、 10mm 以 上 :陽 性 )。 結 核 菌 に感 染 したのか非 結 核 性 抗 酸 菌 に感 染 したのか、または BCG 接 種 の影 響 で あるかの区 別 がつかない等 の理 由 で、現 在 では結 核 菌 感 染 の有 無 を診 断 する検 査 方 法 としては用 いられなくなってきた。

2) インターフェロン-γ遊 離 試 験 :IGRA(QFT 検 査 、T-SPOT 検 査 )

日 本 では、大 部 分 の人 が BCG を接 種 しているため、結 核 菌 に感 染 していなくても ツ反 では陽 性 (疑 陽 性 )と判 定 されることがある。そこで、ツ反 に代 わる結 核 菌 感 染 の 有 無 を調 べる検 査 法 としてインターフェロン-γ遊 離 試 験 (以 下 IGRA)が開 発 され、行 われるようになった。 結 核 菌 感 染 に対 する免 疫 応 答 は、主 に T 細 胞 の活 性 化 を介 して行 われる。結 核 菌 抗 原 に 感 作 された エフ ェク タ ー T 細 胞 は結 核 菌 特 異 抗 原 と 共 に反 応 させた 際 に IFN-γを遊 離 する。IGRA(Interferon-Gamma Release Assays)とは結 核 菌 特 異 抗 原 ESAT-6、CFP-10 によりリンパ球 を刺 激 後 、産 生 した IFN-γ産 生 量 測 定 し結 核 感 染 を診 断 する。 IGRA の利 点 として、①BCG 接 種 の影 響 を受 けない、②ブースター現 象 を起 こさな い た め 、 繰 り 返 し て 検 査 が 可 能 、 ③ 非 結 核 性 抗 酸 菌 ( 特 に M.avium , M.intracellulare)には反 応 しない、④診 断 効 率 が良 い(T-SPOT の場 合 、感 度 :97.5%、 特 異 度 :99.1%)があげられる。 一 方 、IGRA を行 う上 で注 意 すべきことは、①検 査 のウィンドウ期 を考 慮 して、結 核 患 者 との接 触 から 8~12 週 で検 査 すること、②5 歳 以 下 の幼 児 や免 疫 力 が低 下 した 患 者 などでは偽 陰 性 となる可 能 性 があること、③最 近 の感 染 なのか、過 去 に感 染 した ものなのかを区 別 することは困 難 であることがあげられる。 平 成 25 年 (2013 年 )5 月 から当 院 では T-SPOT を採 用 している。 9-2

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3) T-SPOT 検 査 オーダー方 法

① ナ ビ ゲ ー シ ョ ン マ ッ プ : オ ー ダ の 検 体 検 査 を ク リ ッ ク ② 外 注 : 内 分 泌 ・ TM・ 感 染 症 を ク リ ッ ク ③ 外 注 感 染 症 を ク リ ッ ク ④ T- SPOT を ク リ ッ ク 9-3 [図 1 : T-SPOT 検 査 オ ー ダ ー 方 法 】 ① ナ ビ ゲ ー シ ョ ン マ ッ プ を 開 き 、 オ ー ダ の 検 体 検 査 を ク リ ッ ク ② 外 注 : 内 分 泌 ・ TM・ 感 染 症 を ク リ ッ ク ③ 外 注 : 感 染 症 を ク リ ッ ク ④ T-SPOT ( イ ン タ ー フ ェ ロ ン γ 遊 離 試 験 ) を ク リ ッ ク

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4) T-SPOT 検 査 方 法

[図 2 : T-SPOT 検 査 方 法 】 9-4 採 血 管 : 案 内 G ( ヘ パ リ ン 加 ) 採 血 量 : 5ml 採 血 方 法 : 通 常 採 血 法 ※ ヘ パ リ ン 加 の 採 血 管 で あ り 、 採 血 後 は 十 分 に 撹 拌 し て く だ さ い

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5) T-SPOT 検 査 結 果 の判 定

判 定 :「陰 性 」「陽 性 」「判 定 保 留 」また「スポット数 (IFN-γ分 泌 細 胞 数 )」を表 記 スポット数 「4 以 下 :陰 性 」 「8~50 以 上 :陽 性 」 「判 定 保 留 (スポット数 は表 記 なし)」 9-5 【 図 3 : T-SPOT 測 定 結 果 の 判 定 法 に つ い て 】

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6)細 菌 学 的 検 査 とその意 義

結 核 症 の診 断 は、患 者 の基 礎 疾 患 、臨 床 症 状 、画 像 診 断 などの臨 床 的 な所 見 などか らある程 度 は可 能 であるが、最 終 的 には細 菌 学 的 検 査 で確 定 する。 塗 抹 検 査 (顕 微 鏡 検 査 )、培 養 検 査 、核 酸 増 幅 検 査 (PCR法 )を実 施 する。 【表 3:検 体 採 取 について】 【表 4:検 査 の意 義 】 【表 5:塗 抹 、核 酸 、液 体 培 養 検 査 結 果 の解 釈 と検 査 の意 義 】 塗 抹 検 査 核 酸 検 査 培 養 検 査 検 査 感 度 :(低 )塗 抹 ≦核 酸 <液 体 培 養 (高 ) 検 査 結 果 の解 釈 結 果 1 (-) (-) (-) 陰 性 結 果 2 (-) (-) (+) 微 量 排 菌 、高 感 度 の液 体 培 養 だけが陽 性 結 果 3 (-) (+) (+) 微 量 排 菌 、感 度 の高 い検 査 が陽 性 結 果 4 (+) (+) (+) 陽 性 結 果 5 (+) (+) (-) 死 菌 の可 能 性 あり 結 果 6 (+) (-) (+) 非 結 核 性 抗 酸 菌 (結 核 菌 以 外 の抗 酸 菌 ) 結 果 7 (+) (-) (-) 抗 酸 性 のある汚 染 菌 が染 色 された 喀 痰 採 取 方 法 ・膿 性 痰 の採 取 に努 める。 ・3日 間 連 続 して喀 痰 を採 取 する。 ・採 取 容 器 は専 用 容 器 を用 いる。(シャーレは避 ける。) 結 核 菌 は病 巣 部 から採 取 された膿 性 痰 から検 出 される。唾 液 の混 入 が多 く膿 性 痰 の尐 ない材 料 は検 出 感 度 が低 く、検 査 材 料 としては不 適 切 である。 検 査 法 検 査 性 能 塗 抹 検 査 ※チールネールゼン法 ・迅 速 に結 果 が判 明 する。(至 急 依 頼 時 は1時 間 以 内 ) ・検 出 感 度 は培 養 検 査 や核 酸 増 幅 検 査 に劣 る。 ・結 核 菌 と非 結 核 性 抗 酸 菌 との鑑 別 はできない。 培 養 検 査 ※液 体 培 養 法 ・陽 性 結 果 を得 るのに数 週 間 を要 する。 ・検 出 感 度 が高 い。(核 酸 増 幅 検 査 よりやや高 い) 液 体 培 地 を用 いているため検 出 感 度 が高 い。陽 性 結 果 を得 るのに2~ 3週 間 を要 することが多 い。陰 性 判 定 には 6 週 間 を要 する。 核 酸 増 幅 検 査 ※PCR法 ・1~2日 で結 果 が得 られる。 ・検 出 感 度 は高 い。(液 体 培 養 検 査 にやや劣 る) 抗 結 核 薬 で治 療 中 の患 者 においては、喀 痰 中 に死 滅 、あるいは 増 殖 能 を失 った結 核 菌 が存 在 するため、増 殖 陰 性 でも核 酸 増 幅 検 査 が陽 性 となることがある。 9-6

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4.感染防止対策

結 核 の成 立 には、感 染 源 患 者 の排 菌 量 、空 気 中 の結 核 菌 密 度 、感 受 性 宿 主 が吸 い 込 む結 核 菌 の量 が影 響 する。 結 核 の病 院 感 染 を防 止 するために、以 下 の対 策 を組 み合 わせ総 合 的 に実 施 する。  患 者 の早 期 発 見 、他 の患 者 との分 離 、早 期 治 療  空 気 感 染 予 防 策 病 院 感 染 対 策 マニュアル「 感 染 経 路 別 予 防 策 :空 気 感 染 予 防 策 」の項 を参 照  化 学 予 防 投 与 、定 期 健 診 、有 症 時 の受 診

1)患 者 の早 期 発 見 、他 の患 者 との分 離 、早 期 治 療

(1)入 院 時 喀 痰 塗 抹 検 査 、胸 部 X線 検 査 のルーチンな実 施 ・ 結 核 のハイリスク患 者 に対 し、入 院 時 または入 院 予 定 患 者 に対 し、下 記 の検 査 を実 施 し、塗 抹 陽 性 患 者 を早 期 に発 見 し他 の患 者 と分 離 する。 ルーチン検 査 項 目 :胸 部 X線 撮 影 、喀 痰 抗 酸 菌 塗 抹 検 査 原 則 3 回 * 1 検 査 対 象 患 者 :①2週 間 以 上 続 く咳 、痰 などの呼 吸 器 症 状 を有 する患 者 ②血 痰 、胸 痛 ③発 熱 、寝 汗 、食 欲 不 振 、倦 怠 感 などの全 身 症 状 を有 する患 者 ④高 齢 者 で結 核 既 往 が有 り、体 重 減 尐 がある患 者 ⑤悪 性 腫 瘍 、抗 癌 剤 ・免 疫 抑 制 剤 または副 腎 皮 質 ホルモンによる 治 療 を行 っている結 核 既 往 のある患 者 * 1 胸 部 X線 検 査 で異 常 陰 影 を認 め、結 核 感 染 および発 症 が著 しく疑 わしい場 合 には、3 回 の喀 痰 抗 酸 菌 塗 抹 検 査 を確 実 に行 う。喀 痰 採 取 が困 難 な場 合 、可 能 な限 り誘 発 して採 取 する。誘 発 方 法 については、呼 吸 器 科 に相 談 する。 (2)結 核 発 症 の監 視 が必 要 な患 者 ・ 以 下 の患 者 に対 しては、結 核 の症 状 を監 視 、 異 常 時 は胸 部 X線 検 査 、喀 痰 塗 抹 検 査 を行 う。 塵 肺 (珪 肺 など)、胃 切 除 や空 腸 ・回 腸 バイパス手 術 後 、慢 性 腎 不 全 (人 工 透 析 ) 免 疫 不 全 に関 連 した病 気 、極 端 な低 栄 養 状 態 、大 量 飲 酒 者 9-7

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2)部 門 別 感 染 経 路 別 対 策

(1)内 科 外 来 での対 策 ① 問 診 及 びサージカルマスクの着 用 ・受 付 担 当 者 は、患 者 が記 載 した問 診 票 を確 認 し、咳 ・痰 の症 状 があり、結 核 の既 往 や接 触 歴 などがあれば担 当 看 護 師 に知 らせる。また、咳 症 状 のある患 者 にはサージ カルマスクを提 供 し飛 沫 の拡 散 を防 ぐよう指 導 する。 ② 空 気 感 染 対 策 ・診 察 にて結 核 が疑 われた場 合 には、医 師 がN95 マスクの装 着 を職 員 に指 示 する。 医 師 ・看 護 師 ともにN95 マスクを装 着 し対 応 する。 ・患 者 を、面 談 室 にトリアージし、呼 吸 苦 がない限 りサージカルマスクを装 着 させ、 ドア は閉 鎖 する。 ③ 喀 痰 採 取 方 法 ・患 者 にサージカルマスクを装 着 させ、採 痰 ブースに誘 導 する。 ・吸 入 器 はディスポーザブルを使 用 する。 ・誘 発 方 法 は呼 吸 器 科 医 師 の指 示 を受 ける。 ・吸 入 器 は、使 用 後 ビニール袋 に密 封 し感 染 性 廃 棄 物 として廃 棄 する。 ・採 痰 ブース内 の換 気 が終 了 後 、手 の高 頻 度 接 触 表 面 環 境 を、消 毒 用 アルコールで 清 拭 する。喀 痰 が飛 散 している場 合 は、血 液 ・体 液 処 理 手 順 に準 ずる。 ・検 査 結 果 が判 明 するまで、面 談 室 内 で待 機 してもらう。 ・家 族 が同 伴 の場 合 には、廊 下 で待 機 してもらう。やむを得 ず同 席 する場 合 は、 N95 マスクを着 用 させる。 ④ 喀 痰 塗 抹 陽 性 、PCR陽 性 であった場 合 ・原 則 として外 来 で診 断 し、結 核 病 床 を有 する病 院 へ紹 介 する。 ※患 者 移 送 方 法 については、別 項 参 照 ・患 者 退 室 後 は、2 時 間 密 閉 放 置 し、換 気 が終 了 するまで使 用 しない。 ・清 掃 は通 常 の方 法 でよいが、湿 性 生 体 物 質 が付 着 した環 境 は、消 毒 用 エタノール で清 拭 する。 当 院 の採 痰 ブース(内 科 外 来 に設 置 ) 垂 直 送 流 方 式 陰 圧 換 気 換 気 回 数 250 回 /h HEPA フィルター排 気 9-8

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(2)入 院 患 者 の対 策 ………(図 3・患 者 発 生 時 の対 応 フローチャート参 照 ) ・ 病 棟 で医 師 が結 核 を疑 い、喀 痰 の抗 酸 菌 検 査 を行 う場 合 には、できる限 り個 室 で扉 を 閉 め て 検 体 採 取 す る 。 検 体 採 取 に 介 助 や 吸 引 が 必 要 な 場 合 、 職 員 は 必 ず N95 マスクを装 着 する。 ① 喀 痰 塗 抹 検 査 陽 性 と細 菌 検 査 室 から連 絡 が入 った場 合 結 核 菌 の可 能 性 あり、排 菌 のおそれあり。ただし、非 結 核 性 の抗 酸 菌 の可 能 性 もある。 ※喀 痰 の結 核 菌 7000cfu/ml 以 上 のとき陽 性 となるため、塗 抹 陽 性 例 は菌 を排 出 している 危 険 が高 く、特 に咳 が多 い場 合 は感 染 源 となる。 <対 策 > ①患 者 に以 下 のことを説 明 する。 A.結 核 で、排 菌 しているおそれがある。 B.感 染 予 防 について 次 頁 「(結 核 用 )患 者 さんとご家 族 の方 へ」を渡 し説 明 する。 トイレのある個 室 へ移 床 する。 ②空 気 予 防 策 実 施 。病 院 感 染 対 策 マニュアル「感 染 経 路 別 予 防 策 :空 気 予 防 策 」の項 参 照 ③咳 のある結 核 患 者 の場 合 、可 能 な限 り、病 室 内 においてもサージカルマスクを装 着 する。 また、咳 嗽 時 にはハンカチやティッシュペーパーで口 元 を多 い、飛 沫 の拡 散 を防 ぐよう指 導 する。 ④患 者 退 室 後 、2時 間 は密 閉 放 置 し換 気 が終 了 するまで次 の入 室 を避 ける。 換 気 が終 了 後 に通 常 の清 掃 を行 う。 ⑤2 類 感 染 症 のため、使 用 したリネンは一 般 リネンの取 り扱 いとは別 扱 いとする。 (病 棟 でアクアフィルム水 溶 性 ランドリーバックに入 れ密 封 、 病 院 内 で熱 水 洗 浄 した後 非 感 染 性 洗 濯 物 として工 場 へ搬 送 ) ② 喀 痰 塗 抹 検 査 陽 性 ・PCR検 査 陽 性 と細 菌 検 査 室 から連 絡 が入 った場 合 結 核 菌 確 定 、排 菌 の可 能 性 が高 いと判 断 する。 <対 策 > ①原 則 結 核 病 床 を有 する病 院 に転 院 する。転 院 までは、図 3 と同 様 の対 策 をとる。 ②転 院 時 の移 送 は、移 送 の項 参 照 。 ③ 喀 痰 塗 抹 陽 性 ・PCR陰 性 の場 合 非 結 核 性 の抗 酸 菌 である可 能 性 が高 く、特 別 な対 策 は不 要 。 ④ 喀 痰 塗 抹 陰 性 ・PCR陽 性 またはPCR陰 性 で高 感 度 液 体 培 養 だけが陽 性 の場 合 微 量 排 菌 の可 能 性 がある。 <対 策 > 咳 、痰 などの臨 床 症 状 があれば、個 室 に隔 離 する。 9-9

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(結 核 用 )

患 者 さんとご家 族 の方 へ

さんは、痰 から結 核 菌 が出 ていて人 にうつる可 能 性 があります。結 核 予 防 法 により、専 門 の病 院 に入 院 することとなりますが、転 院 までの期 間 は個 室 で 過 ごしていただくことになります。次 のことにご注 意 下 さい。 1)痰 や咳 が出 るときの対 処 痰 は必 ずティッシュにとり、ビニール袋 に密 閉 し、看 護 師 が用 意 した所 定 の廃 棄 容 器 に廃 棄 し てください。くしゃみ・咳 の出 るときは、出 来 る限 りティッシュなどで口 を覆 うようお願 いします。 2) 面 会 について ご家 族 以 外 の面 会 は禁 止 です。ご家 族 であっても最 尐 の人 数 とさせていただきます。 面 会 される場 合 は、専 用 のマスク(N95)をつけていただきます。つけ方 は看 護 師 が説 明 いたしま す。また、患 者 さんもサージカルマスクをお付 けください。くしゃみ・咳 の出 るときは、マスクを押 さ えるようにしましょう。 3) 面 会 時 の入 退 室 方 法 について ☆入 室 する場 合 は、下 記 の方 法 でお願 いします。 ① 病 室 前 の手 指 消 毒 剤 を手 によく擦 り込 んで下 さい。 ② 専 用 (N95)のマスクをつけます。つけ方 については、看 護 師 が説 明 いたします。また、マスク が密 着 しているかどうか確 認 させていただきます。 ☆病 室 から出 るときの方 法 は次 の通 りです。 ① マスクは、部 屋 を出 た後 はずし、看 護 師 にお渡 しください。 ② 病 室 前 の手 指 消 毒 剤 を手 によく擦 り込 んで下 さい。 4) 衣 類 の洗 濯 について 痰 などが付 着 した衣 類 は、ビニール袋 に密 閉 し持 ち運 び、通 常 の洗 濯 を行 ってください。 不 明 な点 がありましたら、ご遠 慮 なく看 護 師 におたずね下 さい。 市 立 札 幌 病 院 9-10

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(3)放 射 線 テレビ室 での対 策 ① 結 核 が疑 われる患 者 に気 管 支 内 視 鏡 検 査 を行 う場 合 は、術 者 も介 助 者 も 、N95 マ スクとアイソレーションガウンを装 着 する。 ② 順 番 は最 後 にし、検 査 終 了 45 分 ~2時 間 はドアを閉 鎖 し換 気 が終 了 するまで、他 の患 者 に使 用 しない。 (4)細 菌 検 査 室 での対 策 ① 喀 痰 など下 気 道 由 来 材 料 のすべて、また、結 核 が疑 われる材 料 はバイオハザード用 安 全 キャビネットの中 で作 業 を行 う。 ② 培 養 された結 核 菌 は、無 菌 室 のバイオハザードキャビネットの 中 で作 業 を行 う。 ③ 培 養 された結 核 菌 の付 着 したディスポ器 具 、器 材 は、バイオハザードキャビネット内 で、ビニール袋 などに密 閉 してから取 り出 し、感 染 性 廃 棄 物 処 理 容 器 へ廃 棄 する。 ④ 作 業 時 はN95 マスクを装 着 する。 (5)病 理 検 査 室 、解 剖 室 での対 策 ① 検 体 の取 り扱 いについて 結 核 が疑 われる材 料 は、バイオハザードキャビネットの中 で作 業 を行 う。 【 表 6: 検 体 の取 り扱 いについて 】 検 体 の種 類 検 体 の処 理 方 法 感 染 防 護 細 胞 診 検 体 ・ ア ル コ ー ル な ど で 固 定 さ れ た 検 体 は 感 染 源 と なる可 能 性 は低 い。 ・風 乾 された検 体 は感 染 源 となりうるので注 意 が 必 要 。 手 袋 、サージカルマスク装 着 生 検 組 織 検 体 ・小 さく割 を入 れる必 要 のない未 固 定 検 体 ・割 を入 れる必 要 のある未 固 定 検 体 手 袋 、 サ ー ジカ ル マ ス ク を 装 着 し 速 やかに固 定 操 作 をする 術 中 迅 速 検 体 ・検 体 処 理 (割 入 れ、凍 結 、薄 切 ) N95 マスク、手 袋 クライオトーム 汚 染 は 避 け ら れ な い た め 、 定 期 的 な消 毒 をする。 ホルマリン個 剤 (エフゲン) ※未 固 定 検 体 を扱 う場 合 は、周 囲 の汚 染 を防 ぐ配 慮 をする。使 用 した 器 材 は感 染 性 廃 棄 物 処 理 容 器 へ廃 棄 、または再 生 機 器 は消 毒 する。 ② 解 剖 時 の注 意 ・解 剖 時 は、出 来 る限 りN95 マスクを着 用 する。 ・特 に結 核 が疑 われる症 例 に対 しては、解 剖 室 内 の全 員 が着 用 する。 ・部 外 からの入 室 者 は、N95 マスクの他 、アイソレーションガウンも装 着 する。 ・粟 粒 結 核 が疑 われる症 例 は、摘 出 する臓 器 を必 要 最 小 限 とし、摘 出 の際 には飛 沫 の飛 散 を防 ぐ操 作 を行 う。また、原 則 として臓 器 の割 入 れは固 定 後 に行 う。 ・電 動 鋸 には、覆 いを掛 けて広 範 な飛 沫 の飛 散 を防 ぐ。 9- 11

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使 用 した器 材 は感 染 性 廃 棄 物 処 理 容 器 へ廃 棄 、再 生 機 器 は部 署 内 または中 央 材 料 室 に依 頼 し適 切 に処 理 する。 【表 7:病 理 部 門 で使 用 する消 毒 剤 一 覧 】 70%エタノール 80%エタノール グルタラールアルデヒド 次 亜 塩 素 酸 ナトリウム ホルマリン液 5% (6)救 命 救 急 センターでの対 策 救 命 救 急 センターは、ICU に1床 、陰 圧 空 調 病 室 を設 置 している。しかし、それ以 外 の救 命 救 急 センター内 は、陰 圧 空 調 の病 室 を有 さず、全 室 陽 圧 に管 理 されている。し たがって、排 菌 している患 者 、排 菌 の可 能 性 のある患 者 については、結 核 菌 の拡 散 を 防 ぐ対 応 が重 要 となる。 ①搬 入 前 -結 核 感 染 リスクを搬 入 前 に察 知 した場 合 - A.速 やかに診 療 チームの医 師 ・看 護 師 に感 染 リスクがあることを伝 える。 B.対 応 職 員 はN95 マスクを装 着 する。フィットチェックにより密 着 性 を確 認 する。 C.ドアを閉 め、不 用 意 に入 室 するものがいないように結 核 感 染 者 が搬 入 中 であること を明 示 する。CT室 、レントゲン撮 影 室 のドアも閉 める。 D.搬 入 口 のシャッター、自 動 ドアは可 及 的 に開 放 し等 圧 とする。 ②搬 入 ・ホールでの処 置 中 A.飛 沫 を浴 びないよう慎 重 に処 置 を進 める。 B.搬 送 救 急 隊 員 の防 護 の状 況 を確 認 し、不 十 分 であった場 合 は救 急 隊 員 の氏 名 を控 え消 防 局 に連 絡 する。 C.検 査 などで、他 部 門 の職 員 が入 室 する際 も、N95 マスクの装 着 を確 認 した上 で、 入 室 させる。 D.気 道 確 保 中 が最 も飛 沫 曝 露 の危 険 性 が高 いことを認 識 し、不 用 意 に接 近 しない。 E.気 管 挿 管 した場 合 、フィルターを速 やかに装 着 し、汚 染 の拡 大 を阻 止 する。喀 痰 の吸 引 のため、この時 点 で閉 鎖 型 の吸 引 装 置 を装 着 する F.非 挿 管 の場 合 は、患 者 にサージカルマスクを可 能 な限 り装 着 させる ③移 動 ・入 室 A.ICUであれば、陰 圧 空 調 病 室 の入 室 を最 優 先 とする。HCUであれば 2 人 部 屋 、 PCCUなどを入 床 先 に選 択 する。 B.移 動 は速 やかに行 い、移 動 経 路 のドアは閉 める。患 者 にはサージカルマスクを 装 着 させる。 C.入 室 後 、窓 を適 宜 開 け室 内 を外 気 と等 圧 にする。冬 季 に室 温 の下 降 が懸 念 され る場 合 には、暖 房 の追 加 を行 い、15 分 おきに5分 間 の換 気 を行 う。 D.入 室 の制 限 とN95 マスクの装 着 をドアに明 示 する。 9- 12

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④入 室 後 A.患 者 が退 室 後 、救 急 ホールは可 能 であれば、約 1時 間 、外 からの搬 入 ドアを開 放 し、外 気 を通 じ等 圧 とする。 (7)手 術 室 での対 策 手 術 室 は、空 調 の排 出 ・流 入 の全 てがヘパフィルターを通 過 しており、30 分 で空 気 が 入 れ替 わる構 造 をもつ。また、麻 酔 器 はバクテリアフィルターを使 用 し 100%のフィルト レーション効 果 が確 認 されており、麻 酔 器 の汚 染 を防 ぐことができる。 結 核 と診 断 された患 者 、または疑 いある患 者 の手 術 では、以 下 ①~⑤の対 応 を行 う。 ①手 術 の順 番 可 能 であれば最 後 とし、手 術 室 ホール・廊 下 での他 患 や医 療 従 事 者 と の交 差 に配 慮 する。 ②部 屋 の使 用 手 術 中 の 入 退 室 は最 小 限 とする。手 術 が終 了 し 患 者 が退 室 し た後 は 30 分 間 、閉 鎖 ・換 気 を行 う。その後 通 常 の清 掃 を実 施 する。 ③マスクの装 着 結 核 病 巣 の切 開 、粟 粒 結 核 患 者 の手 術 では医 療 従 事 者 は、N95 マスクを装 着 する。 喀 痰 から結 核 菌 が検 出 されている患 者 は、サージカルマスクを装 着 し入 室 する。 ④麻 酔 器 通 常 の清 掃 を行 う ⑤使 用 器 材 手 術 に使 用 した器 材 は、感 染 症 用 ボックスに入 れ密 閉 し、中 央 材 料 室 におろす。 (8)呼 吸 機 能 検 査 室 での対 策 ・ 結 核 患 者 (疑 い含 む)の呼 吸 機 能 検 査 は原 則 的 に行 わない。 ・ 検 査 実 施 後 に結 核 の疑 いが判 明 した場 合 は以 下 の処 置 を行 う。 ① 室 内 は 10 回 / h 換 気 ( 単 独 換 気 ) さ れ て い る た め 、 結 核 菌 は 15 分 で 90% 、 30 分 で 99%除 去 される。結 核 疑 い患 者 の検 査 実 施 後 は、15 分 以 上 経 過 するまで ドアを閉 鎖 し、入 室 制 限 する。(15 分 以 内 に入 室 した患 者 等 がいる場 合 は、氏 名 等 を把 握 しておく) ②15~30 分 以 上 経 過 後 、検 査 機 器 のホース交 換 をして検 査 を再 開 できる。検 査 に使 用 した、ホースは「結 核 疑 い」と明 記 し密 閉 し、中 央 材 料 室 に処 理 を依 頼 する。 9- 13

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5.結核の届出

【表 8:結 核 の届 出 】 届 出 書 類 届 出 期 間 院 内 提 出 先 最 終 提 出 先 結 核 患 者 発 生 報 告 書 (文 書 1) 診 断 後 直 ちに 感 染 管 理 推 進 室 病 院 感 染 対 策 委 員 長 結 核 発 生 届 (文 書 2) 診 断 後 直 ちに 感 染 管 理 推 進 室 保 健 所 入 (退 )院 結 核 患 者 届 出 票 7 日 以 内 感 染 管 理 推 進 室 保 健 所 結 核 医 療 費 公 費 負 担 申 請 書 治 療 開 始 前 に 感 染 管 理 推 進 室 保 健 所 ※ 感 染 症 法 の規 定 に基 づく届 出 票 は、全 ての結 核 に適 応 。 報 告 が遅 延 すると、罰 則 がある。

6.結核患者の搬送

< 排 菌 の あ る 患 者 を 、 結 核 感 染 症 指 定 医 療 機 関 に 移 送 す る 方 法 > - 外 来 ・ 入 院 患 者 共 通 - 救 急 車 で の 搬 送 は 原 則 行 な わ れ て い な い 。 よ っ て 自 家 用 車 や 当 院 の 患 者 搬 送 用 車 両 で の 搬 送 が 困 難 な 重 篤 な 病 状 の 患 者 は 移 送 し な い 。 ま た 、 症 状 が 軽 微 で も 排 菌 が 判 明 し た 患 者 は 、 公 共 交 通 機 関 を 利 用 し た 移 動 は 避 け る よ う 指 導 す る 。 酸 素 吸 入 が 必 要 な 患 者 を 移 送 す る 場 合 は 、 医 療 者 が N 95 マ ス ク を 装 着 し 同 乗 す る 。 優先順位 移送パターン ① 自家用車を準備する ② 自家用車がない場合  車の窓をあけて、患者にサージカルマスクを装着する。  同乗者にはN95マスクを装着する。  当院の患者搬送用車両を使用する。(患者搬送車両運用フロー参照)  車の窓をあけて、患者にサージカルマスクを装着する。  同乗者にはN95マスクを装着する。  搬送方法 9- 14 【表 9:搬 送 方 法 】

(15)

対 応 指 示 【 図 3 : 結 核 患 者 発 生 時 の 対 応 フ ロ ー チ ャ ー ト 】 喀 痰 抗 酸 菌 塗 抹 検 査 陽 性 結 核 患 者 発 生 P C R 陽 性 結 核 菌 確 定 個 室 隔 離 空 気 予 防 策 結 核 菌 の 可 能 性 ( + ) 排 菌 の 可 能 性 ( + ) 結 核 感 染 症 指 定 医 療 機 関 転 院 保 健 所 結 核 発 生 届 ( 文 書 2)( 診 断 後 直 ち に ) 結 核 患 者 発 生 報 告 書 ( 文 書 1) 院 内 報 告 ※ 提 出 書 類 の 詳 細 は 結 核 医 療 の 流 れ 入 院 ・ 外 来 参 照 感 染 管 理 推 進 室 病 院 感 染 対 策 委 員 長 提 出 ● 転 院 先 北 海 道 医 療 セ ン タ ー 611-8111 J C H O 北 海 道 病 院 831-5151 ① 主 治 医 が 連 絡 す る ② 診 療 情 報 提 供 書 作 成 医 事 課 9-15 喀 痰 抗 酸 菌 塗 抹 検 査 陰 性 ( P C R ま た は 培 養 陽 性 ) 結 核 患 者 発 生 報 告 書 ( 文 書 1 )

(16)

9- 16 【 図 4 : 結 核 医 療 の 流 れ (入 院 版 )】

結 核 

医 療 

の 流 れ 

(入 

院 版

平成25年5月21日 感染管理推進室作成 医事課24番窓口        内線2 18 4 入院病棟 感染管理推進室 指定医療機関 ・ 患者発生届        ( 直ち に) ・入退院届  ・ 患者発生届  ・ 入退院届 結核医療費公費負担申 請書(37 条の2 ) 公費負担申請 をす る 場合 医事画面に 結核の 入力・公費負担申 請の説明 管轄保健所 患者発生届出 (直ち に ) 公費負担申請 手続 患者票 結核医療公費負 担申請 転院(移送) 転医先の調整 (受入時間等) 排菌が確認さ れても 感染症法によ る 移送 費の適用はありませ ん。 ※公費負担申請に必要な 書類 ①結核医療費公費負担申請書②XP:CDロムにコピー(3カ月以 内撮影の胸部直接撮影写真)③世帯全員の住民票(結核申請の 場合は無料) ※申請先 札幌市:札幌市保健所   市外の場合:管轄の保健所 ※留意事項 ・排菌が確認された患者様は転院先で公費負担申請を行います。 ・排菌が確認されていない患者様は外来と同じ対応です。 ・公費負担申請をしない方でも患者発生届は保健所長へ提出の  義務があります。 ※移送手段 ・患者・家族と移送方法について相談してください。 ・自家用車での搬送を基本とします。 ・自家用車が用意できない場合、当院の患者搬送用車両を使用します。      結核患者   院内発生報告書 結核医療費公費負担申 請書( 37 条の2 ) 公費負担申請 をす る 場合 結核患者が 発生し た場合 自家用車 または 当院の患者 搬送用車両

(17)

9- 17

結 核 

医 療 

の 流 れ 

(外 

来 版)

平成23年10月31日 感染管理推進室作成 結核患者が 発生し た場合 受診科 感染管理推進室 医事課24番    内線2184 料金計算 会計 院内薬局 公費決定ま で ) 指定医療機関 結核医療費公費負担申 請書( 3 7 条の2 ) 患者発生届 患者発生届 管轄保健所 患者票をスキャン依頼 公費負担申請 手続 (本人or病院) 患者票 受診 結核の診断 連絡・照会 (排菌が確認さ れ入院 が必要な場合) 結核医療公費負 担申請 医事画面に 結核の 入力・患者様に 公 費負担申請の説明 公費負担医療の継続 確認 (有効期限の1 カ 月前)   ※公費負担申請に必要な 書類    ①結核医療費公費負担申請書  ②XP:CDロムにコピー     (3カ月以内撮影の胸部直接撮影写真)  ③世帯全員の住民票     (結核申請の場合は無料)    ※申請先   札幌市:札幌市保健所   市外の場合:管轄の保健所 ※留意事項 ・公費負担の申請書類  申請書類と添付書類の確認。申請者氏名の記入があれば押印が無くても認められますが、  主治医の押印は必要です。添付書類には胸部X P フィルムが不可欠です。X P がなければ  申請を受理してくれませんので当院はC D ロムにコピーし提出しています。  胸部以外に主部位がある場合は胸部とさらに当該部位のX P を用意してください。 ・公費負担の認定開始日  保健所に申請書類一式が届いた日から認定されます。治療開始日から公費負担の認定を受  けるためには直接保健所へ持参しますので地域連携課2184にご連絡ください ・患者発生届  転院等により公費負担申請をしない方でも患者発生届は保健所長へ提出の義務があります。 公費負担申請 をす る 場合     結核患者  院内発生報告書 結核医療費公費負担申 請書( 3 7 条の2 ) CD ロ ム も 一緒に 公費負担申請 をす る 場合 画像診療科  胸部X P を C D ロム に   コ ピー の依頼と 受領 【 図 5 : 結 核 医 療 の 流 れ (外 来 版 )】

(18)

7.定期外検診

………

接 触 者 検 診 フローチャート参 照 (図 6) 1)定 期 外 検 診 の概 要 ・ 結 核 の喀 痰 塗 抹 検 査 陽 性 患 者 と至 近 距 離 で8時 間 以 上 接 触 があった人 と結 核 菌 飛 沫 核 を吸 引 しやすい医 療 行 為 を行 った人 は、定 期 外 検 診 の対 象 となる。 【定 期 外 健 診 対 象 者 】 ・至 近 距 離 で8時 間 以 上 接 触 があった人 例 )食 事 ・入 浴 ・排 泄 介 助 、その他 、清 拭 や体 交 等 で、合 計 8時 間 以 上 の接 触 があった場 合 ・結 核 菌 飛 沫 核 を吸 引 しやすい医 療 行 為 を行 った人 □喀 痰 吸 引 □気 管 支 鏡 検 査 □呼 吸 機 能 検 査 □結 核 菌 検 査 □気 管 挿 管 及 び抜 管 □解 剖 など ・ 接 触 者 の範 囲 については、保 健 所 と患 者 の感 染 性 を協 議 した上 で決 定 する。 ・ 病 院 が接 触 者 リストを保 健 所 に送 付 し、保 健 所 審 査 会 で検 診 予 定 者 が決 定 される。 その後 保 健 所 から、病 院 及 び接 触 者 個 人 に対 し、検 診 通 知 が来 る。 ・ 定 期 外 検 診 は、感 染 症 法 に規 定 された検 査 であり、対 象 者 は期 間 内 にこれを受 けな ければならない。 ・ 検 診 の結 果 予 防 内 服 の適 応 職 員 は、病 院 感 染 対 策 委 員 長 の指 示 を受 ける。 <検 診 実 施 方 法 > ① 胸 部 X線 撮 影 ・ 感 染 管 理 推 進 室 より、単 純 撮 影 依 頼 票 を検 診 対 象 者 に送 付 する。 ・ 実 施 場 所 :画 像 センター 月 曜 日 を除 く 16 時 以 降 。 ・ 胸 部 X-P は、呼 吸 器 科 医 師 が読 影 し、感 染 管 理 推 進 室 に報 告 する。 ・ 感 染 管 理 推 進 室 から、保 健 所 に一 括 結 果 報 告 する。 病 院 感 染 対 策 委 員 長 は、胸 部 X-P に異 常 陰 影 が認 められる者 に対 して再 検 等 を指 示 する。 ② T-SPOT 検 査 ・ 検 査 伝 票 と試 験 管 が、感 染 管 理 推 進 室 より送 付 されるた め、所 定 期 間 に採 血 を 行 なう。 【表 9:接 触 者 検 診 スケジュール】   接触者検診概要 検診回数 検診期間 60歳以上 1回目 最終接触10週以降 胸部X線撮影 2回目   ″ 6ヶ月後 胸部X線撮影 3回目   ″ 1年後 胸部X線撮影 59歳以下 T-SPOT検査 結果が陽性の場合は胸部X線を 追加実施 *接触者検診対象者の中で、1年後の検診までに新たな発病者がいた場合には   2年後まで半年ごとの検診を追加 *同居家族の場合は通常でも2年後まで半年ごとの検診となる 9‐ 18

(19)

8.

潜 在 性 結 核 感 染 者 の治 療 について

結 核 定 期 外 検 診 、並 びに採 用 時 定 期 健 診 で、T-SPOT 検 査 陽 性 者 は、まず呼 吸 器 科 を受 診 し、結 核 発 病 について精 査 をする。 潜 在 性 結 核 感 染 症 の治 療 を行 なう場 合 は、通 常 の結 核 の届 出 を行 なう(P9-11)。 結 核 菌 は 感 染 が 成 立 し て も 、 臨 床 的 に 明 ら か な 結 核 を 発 病 す る 人 は 、 生 涯 の う ち で 10%といわれている。そのうちの半 数 は感 染 成 立 後 1年 以 内 に発 症 する。 潜 在 性 結 核 感 染 症 とは、結 核 菌 による感 染 は成 立 しているが、臨 床 的 に発 病 していない 人 をいい、抗 結 核 薬 による治 療 は、体 内 に潜 んでいる結 核 菌 を殺 し、発 病 を予 防 する目 的 で行 なわれる。治 療 は、INHの6ヶ月 投 与 を基 本 とする。発 病 防 止 効 果 は INH6 ヶ月 投 与 で 50~70%のリスク提 言 が得 られる。投 与 終 了 後 尐 なくとも 10 年 にわたり効 果 が 持 続 する。 治 療 にかかる費 用 は、結 核 医 療 費 公 費 負 担 の対 象 となる。

9.職員が結核を発病した場合の対応

1) 感 染 者 のスクリーニングとフォロー

・ 職 員 が結 核 を発 病 した場 合 は、その感 染 性 を迅 速 に判 断 する。 ・ 感 染 性 の否 定 ができない間 は、医 療 に従 事 しない。 潜 在 性 結 核 感 染 症 、非 感 染 性 の肺 結 核 と診 断 された場 合 は、治 療 を受 けながらの勤 務 は可 能 である。

2) 職 場 復 帰 について

・ 非 感 染 性 が証 明 されるまで職 場 復 帰 はできない。 9- 19

(20)

【図 6:接 触 者 検 診 の流 れ】 9-20 結核排菌患者発生報告 同室者・至近距離接触職員のリストアップ(文書5作成) 同室者・至近距離接触職員の保健所提出用リスト作成 保健所にリスト送付  接触者の範囲を決定後に、病院と個人に検診通知  ●同室者への説明   結核患者が発生した事実と検診予定について  ●既に退院している患者   結核患者が発生した事実と保健所からの検診通知の送付について        検診案内送付   検診時期に胸部X線単純撮影依頼票を送付   T-SPOT検査のある職員には、試験管を送付  胸部X線単純写真読影、T-SPOT結果判定し検診電子カルテに結果入力     保健所報告書作成・送付 発生科担当医 発生科(病棟)看護師長 感染管理推進室 保健所 担当医 感染管理推進室 呼吸器科医師 感染管理推進室

(21)

文 書 1

平 成 年 月 日

病 院 感 染 対 策 委 員 長

患 者 名 ID: 年 齢 性 別 男 女 入 院 年 月 日 平 成 年 月 日 科 病 棟 主 治 医 基 礎 疾 患 名 (入 院 疾 患 名 ) 患 者 の状 況 (結 核 を疑 った背 景 、経 過 をなるべく詳 しく) 喀 痰 塗 抹 検 査 成 績 所 属 長 確 認 :所 属 氏 名 ○印 9- 21

結核患者発生報告書

(22)

文 書 2

見本

(23)

文 書 3

9- 23

(24)

文 書 4

見本

(25)

文 書 5 結 核 接 触 者 検 診 調 査 票 9- 25 N o . フ リ カ ナ 氏名 フ リ カ ナ 氏名 フ リ カ ナ 氏名 フ リ カ ナ 氏名 フ リ カ ナ 氏名  □な し          □あ り  □サー ジ カ ルマ ス ク    □N 9 5 マ ス ク 性別 職種 2 週 間 以 上 続 い て い る 症 状 以 前 結 核 と 診 断 さ れ た こ と 食 事 ・ 入 浴 ・ 排 泄 ( オ ム ツ 交 換 等 ) ・ 清 拭 ・ 体 交 等 患 者 と 至 近 距 離 で 接 触 し た 時 間 マ ス ク 着 用 の 有 無  □女性   □男性  □な し       □あ り  症状: □咳   □痰  □そ の他(              )  □な し       □あ り  ( あ り の場合    年前)  □合計8 時間未満  □合計8 時間以上 生年月日  □昭和 □平成     年    月     日   歳   ※住所・電話番号は今後1年以内に 退職ま た は休職予定があ る 職員のみ記載  住所: 〒  電話番号:  結核菌飛沫核を 吸引し やす い 医療行為    □な し     □あ り  あ り の場合 具体的な 医療行為:    □喀痰吸引    □気管支鏡検査  □呼吸機能検査     □結核菌検査    □気管挿管及び 抜管    □解剖  □そ の他(                                                     )  □女性   □男性  □な し       □あ り  症状: □咳   □痰  □そ の他(                )  □な し       □あ り  ( あ り の場合    年前)  □合計8 時間未満  □合計8 時間以上  □な し          □あ り  □サー ジ カ ルマ ス ク    □N 9 5 マ ス ク 生年月日  □昭和 □平成     年    月     日   歳   ※住所・電話番号は今後1年以内に 退職ま た は休職予定があ る 職員のみ記載  住所: 〒  電話番号:  結核菌飛沫核を 吸引し やす い 医療行為    □な し     □あ り  あ り の場合 具体的な 医療行為:    □喀痰吸引    □気管支鏡検査  □呼吸機能検査     □結核菌検査    □気管挿管及び 抜管    □解剖  □そ の他(                                                     )  □女性   □男性  □な し       □あ り  症状: □咳   □痰  □そ の他(                )  □な し       □あ り  ( あ り の場合    年前)  □合計8 時間未満  □合計8 時間以上  □な し          □あ り  □サー ジ カ ルマ ス ク    □N 9 5 マ ス ク  □合計8 時間未満  □合計8 時間以上  □な し          □あ り  □サー ジ カ ルマ ス ク    □N 9 5 マ ス ク 生年月日  □昭和 □平成     年    月     日   歳   ※住所・電話番号は今後1年以内に 退職ま た は休職予定があ る 職員のみ記載  住所: 〒  電話番号:  結核菌飛沫核を 吸引し やす い 医療行為    □な し     □あ り  あ り の場合 具体的な 医療行為:    □喀痰吸引    □気管支鏡検査  □呼吸機能検査     □結核菌検査    □気管挿管及び 抜管    □解剖  □そ の他(                                                     )  □女性   □男性  □な し       □あ り  症状: □咳   □痰  □そ の他(                )  □な し       □あ り  ( あ り の場合    年前)  □合計8 時間未満  □合計8 時間以上  □な し          □あ り  □サー ジ カ ルマ ス ク    □N 9 5 マ ス ク 生年月日  □昭和 □平成     年    月     日   歳   ※住所・電話番号は今後1年以内に 退職ま た は休職予定があ る 職員のみ記載  住所: 〒  電話番号:  結核菌飛沫核を 吸引し やす い 医療行為    □な し     □あ り  あ り の場合 具体的な 医療行為:    □喀痰吸引    □気管支鏡検査  □呼吸機能検査     □結核菌検査    □気管挿管及び 抜管    □解剖  □そ の他(                                                     ) 性別 職種 2 週 間 以 上 続 い て い る 症 状 以 前 結 核 と 診 断 さ れ た こ と 食 事 ・ 入 浴 ・ 排 泄 ( オ ム ツ 交 換 等 ) ・ 清 拭 ・ 体 交 等 患 者 と 至 近 距 離 で 接 触 し た 時 間 マ ス ク 着 用 の 有 無 生年月日  □昭和 □平成     年    月     日   歳   ※住所・電話番号は今後1年以内に 退職ま た は休職予定があ る 職員のみ記載  住所: 〒  電話番号:  結核菌飛沫核を 吸引し やす い 医療行為    □な し     □あ り  あ り の場合 具体的な 医療行為:    □喀痰吸引    □気管支鏡検査  □呼吸機能検査     □結核菌検査    □気管挿管及び 抜管    □解剖  □そ の他(                                                     )  □女性   □男性  □な し       □あ り  症状: □咳   □痰  □そ の他(                )  □な し       □あ り  ( あ り の場合    年前) 以 前 結 核 と 診 断 さ れ た こ と 食 事 ・ 入 浴 ・ 排 泄 ( オ ム ツ 交 換 等 ) ・ 清 拭 ・ 体 交 等 患 者 と 至 近 距 離 で 接 触 し た 時 間 マ ス ク 着 用 の 有 無 性別 職種 2 週 間 以 上 続 い て い る 症 状 以 前 結 核 と 診 断 さ れ た こ と 食 事 ・ 入 浴 ・ 排 泄 ( オ ム ツ 交 換 等 ) ・ 清 拭 ・ 体 交 等 患 者 と 至 近 距 離 で 接 触 し た 時 間 部署:                                    マ ス ク 着 用 の 有 無 1 2 3 4 5 性別 職種 2 週 間 以 上 続 い て い る 症 状 以 前 結 核 と 診 断 さ れ た こ と 食 事 ・ 入 浴 ・ 排 泄 ( オ ム ツ 交 換 等 ) ・ 清 拭 ・ 体 交 等 患 者 と 至 近 距 離 で 接 触 し た 時 間 マ ス ク 着 用 の 有 無 性別 職種 2 週 間 以 上 続 い て い る 症 状

参照

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