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ビード貫通き裂の発生した鋼床版 U リブ溶接部の形状について

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Academic year: 2022

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(1)

図2 き裂発生状況図

表1 現地調査の内容

調査内容 計測方法

(1)溶接形状(脚長、止端半径、フランク角) 印象材による計測

(2)溶け込み量 超音波探傷試験

(3)溶け込み量、き裂の発生起点 マクロ試験

ビード貫通き裂の発生した鋼床版 U リブ溶接部の形状について

日本橋梁建設協会 正会員 ○齊藤史朗 川畑篤敬 井口進 宮下敏 阪神高速道路 正会員 杉山裕樹

1.目的:阪神高速道路では交通量の多い路線に位置する鋼床版橋梁において、デッキプレートとUリブの溶接線 の溶接ルート部から溶接ビードを切る方向に進展するき裂(以下、ビード貫通き裂)が確認されており、その発生 要因の解明が求められている。ビード貫通き裂の発生要因を推定するためには、対象とする橋梁の損傷箇所の疲労 環境や構造的特徴を明確にする必要がある。本報では、ビード貫通き裂の発生に影響を与える因子の一つと考えら れる溶接形状について、溶け込み量など詳細な形状を把握することを目的として行った現地調査の結果を報告する。

2.対象橋梁と計測内容:対象とする阪神高速道路の鋼床版橋梁の概要は以下のとおりである。

・上部構造形式:3径間連続鋼床版箱桁橋(3箱桁) ・供用年(竣工年):1991年(1990年)

・デッキ厚:12㎜(SM490Y)

・U-320×240×6(SM490Y)、

縦リブ支間:2,928 ㎜

・交通量(平成20年平日平均): 40,900台/日(下り:3車線)、 大型車混入率38.2%

調査対象とした P14-P15間の平 面図を図1に示す。図1中に示 した調査箇所は、阪神高速道路 にて実施されたH18,22年度の損 傷調査結果を参考に決定したも のである。図2にき裂発生状況 図を示す。第2車線に損傷が多 いのは、第1車線が本橋前後で ランプの入出路と合流しており

、大型車が第1車線を回避した

ことが原因の一つと推測される。今回の現地調査では、表1に示す内容を実施した。

キーワード 鋼床版,Uリブ,溶接,脚長,ビード貫通き裂,溶け込み量

連絡先 〒105-0003 港区西新橋 1-6-11 西新橋光和ビル 9 階 (社)日本橋梁建設協会 鋼床版小委員会 TEL 03-3507-5225 B29 B27 B28

B25 B26 B23 B24

B21 B22 B20

B19 図1 平面図

P14

P15

き裂A

き裂

き裂 き裂

印象材S1S3 印象材S5

印象材S4 印象材S6

印象材S7~S9

き裂A

(印象材S1S4,

(印象材S5計測位置) S7S9計測位置) (印象材S6計測位置)

土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度)

‑315‑

Ⅰ‑158

(2)

デッキプレート

Uリブ

図4 超音波探傷試験

図5 超音波探傷試験結果の一例(き裂A付近)

8.3 2.0

10.3

7.2

6 12

図6 マクロ試験結果(き裂A)

ビーム路程(mm)

図7 き裂の発生起点

3.8

4.5 起点

6 き裂 3.調査結果:(1)溶接形状計測結果(印象材による計測)

き裂発生部近傍5箇所(S1-S5)、およびき裂が確認されていない4箇所(S6-S9)において、印象材を用いて型 取りを行い、脚長、止端半径、フランク角を計測した。得られた測定データを使用し、横軸に Uリブ側、縦軸に デッキ側の値をプロットした結果を図 3 に示す。U リブ側とデッキ側のそれぞれの値について、き裂発生位置

(S1-S5)とき裂未発生位置(S6-S9)のデータに有意な差は見られなかった。

(2)溶け込み量推定結果(超音波探傷試験による計測)

Uリブ溶接部の溶け込み量を確認するため、P14-P15間の6カ所で超音波探傷試験を行った(図4)。また、溶接 部の脚長については溶接ゲージで測定した。一例として、き裂A付近の計測結果を図5に示す。6箇所の計測結果 より、溶け込み量は2.0~3.6mm(デッキ面に沿った距離)のど厚は4.5mm~6.2mm程度と推測される。

(3)き裂部マクロ試験結果

き裂Aの位置においてき裂確認のために施工された研削孔を利用し、マクロ試験を実施して溶け込み量を確認し た(図 6)。マクロ試験結果より、き裂がルート部のデッキ下面側より発生していると推測される(図 7)。また、

マクロ試験結果から推定される溶け込み量は2.2mm程度(板厚方向)で、Uリブ板厚に対する溶け込み率は37%

であり、現行の道路橋示方書で規定される溶け込み率75%よりは小さい。

4.まとめ:ビード貫通き裂の発生した鋼床版橋梁を対象とした現地調査により、Uリブ溶接部の形状を確認した。

今後は、U リブ溶接部のビード形状 を反映したFEMモデルによる解析を 実施し、発生メカニズムの解明をして いく予定である。なお、本報にて報告 した調査は、阪神高速道路と日本橋梁 建設協会の共同研究の一環として実 施したものである。

2 4 6 8 10 12

2 4 6 8 10 12

Uリブ側脚長 LU (mm) デッキ LD (mm)

S1 S2 S3 S4

S6 S7 S8 S9 S5

0 3 6 9 12 15

0 3 6 9 12 15

Uリブ側止端半径(mm)

側止端半径 (mm)

S1 S2 S3 S4 S5 S6 S7 S8 S9

(a)脚長 (b)止端半径 (c)フランク角

図3 印象材による計測結果

推定のど厚5.3mm 溶け込み量の確認

134 140 146 152 158 164 170

134 140 146 152 158 164 170

Uリブ側フランク角(mm)

キ側フラ (mm)

S1 S2 S3 S4 S5 S6 S7 S8 S9

( °)

°

エコー高さ(%)

土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度)

‑316‑

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参照

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