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平成26年度 土木学会北海道支部 論文報告集 第71号

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(1)

実規模ロックシェッド模型の三次元動的骨組解析 に関する落石荷重モデルの一検討

Input load model of full-scale RC rock protection gallery using 3D frame analysis.

(株)構研エンジニアリング ○ 正会員 鈴木健太郎 (Kentaro Suzuki) (株)構研エンジニアリング 正会員 牛渡 裕二 (Yuji Ushiwatari) (株)構研エンジニアリング 正会員 高橋 浩司 (Koji Takahashi) (独)寒地土木研究所 正会員 山口  悟 (Satoru yamaguchi) 室蘭工業大学大学院 正会員 小室 雅人 (Masato Komuro) 釧路工業高等専門学校 フェロー 岸  徳光 (Norimitsu Kishi)

1. はじめに

急峻な地形を有する我が国の山岳部や海岸線の道路に は,様々な落石対策構造物が数多く建設されている.その 中で比較的規模の大きな落石に対応可能なものとしてロッ クシェッドがある.許容応力度法に基づいて設計されてい るロックシェッドは,過去の被災事例やこれまでの研究成 果から,終局限界耐力に対して大きな安全余裕度を有して いることが明らかとなっている.これより,衝撃荷重を受 けるこの種の構造物に対しても性能照査型設計法への移行 は急務であるものと考えられる.

以上の背景により,筆者らは鉄筋コンクリート(RC)製 ロックシェッドに関する性能照査型耐衝撃設計法の確立を 目的に,三次元弾塑性有限要素法や三次元動的骨組解析法 の適用を提案し,これらの手法が実験結果を大略適切に評 価可能であることを明らかにしている1).しかしながら,

実ロックシェッドを対象とする場合には,重錘(落石)規模 に対するロックシェッド模型の寸法効果や衝撃荷重継続時 間と最低次固有振動との関係等が,ロックシェッドの弾性 挙動や塑性挙動に複雑に影響するものと推察される.従っ て,性能照査型耐衝撃設計法の確立に向けて実挙動の把握 や上記解析手法の適用性を検証するためには,実現象を再 現する実験を実施することが肝要である.

このような観点から,著者らは実構造物の各種耐衝撃 挙動データを取得することを目的に,実規模RC製ロック シェッドを製作し重錘落下衝撃実験を実施した2),3).実験 に使用した緩衝材は,我が国で一般的に使用されている敷 砂と三層緩衝構造(以後,TLAS),スイス連邦で一般的に 使用されている砕石の3種類である.本研究では,三次元 動的骨組解析法を用いた設計手法の妥当性を検証すること を目的に,実規模ロックシェッドに関する重錘落下衝撃実 験結果との比較検討を行った.なお,本研究はスイス連邦 工科大学チューリッヒ校との共同研究プロジェクトとして 実施したものであり,緩衝材や重錘落下位置,入力エネル ギーを変化させた数多くの実証実験を実施している.

2. 実験概要

2.1 試験体概要

図−1には,落石衝撃力P=1,466 kNに対して許容応力 度を満足するように設計したRC製ロックシェッド試験体 の形状寸法を示している.試験体は,道路軸方向長さが12 m,外幅9.4 m,壁高さ6.4 mの箱型構造である.内空断面

12000 1500

1500 1500

400

2500 2500

1250 1250

9400 200 400

200

200 300

400400 7007005000

160011004600 6400

700 8000 700

200 900

(mm) 敷砂

図−1 試験体の形状寸法

5,000

200 400

400700

9006,400

7,300 7004, 600

700 8,000 700

9,400

700700 6,400

100500 20 × 250 = 5,000200500100

100500 32 × 250 = 8,000 200500100 (mm) 33 × 250 = 8,250 200500100

100500 2×200=400100100500150 3×250=750100 250

250 400 200 150

1,359 4007009006,4007,300 7004,600

700

10032537 × 150 = 5,5503251004,200400

100 2×250=500

100 400

200

1500 100100

9×144.4=1300

D29 D16 D16

100

100

3×100=300 9,100

400

200

200

200 300

200

200

400

400

D16 D13 D13

D25

D29 D13 D29

D25 D19 D22

D22 D22

D16 D13 D19

D22 D13

D13

D19 D16

D22

D22 D22

D13 D19

D19

D19

D19 D13 D13

D13 D13

D16 D16

D16 D16

D16 D29 D29

D29

D29 D25

D29

柱 側 壁 側

図−2 試験体の配筋状況

は幅8 m,高さ5 mであり,内空の四隅にはハンチを設け ている.柱の道路軸方向長さは1.5 m,部材厚さは,頂版,

底版,柱および壁共に0.7 mである.

図−2には,試験体の配筋状況を示している.鉄筋比に ついては一般的なロックシェッドと同程度としており,頂 版下面および上面の軸方向鉄筋としてはそれぞれD25を 125 mm間隔およびD29を250 mm間隔(鉄筋比0.68 %)で 配置している.頂版の配力筋については,現行設計と同様 に鉄筋量が軸方向鉄筋の50 %程度を目安に,上面がD19, 下面がD22をいずれも250 mm間隔で配置している.壁の 断面方向鉄筋は,外側がD29,内側がD19をいずれも250 mm間隔,また配力筋は外側がD19,内側がD13をいずれ

も250 mm間隔で配置している.底版の断面方向鉄筋は,上

面がD22,下面がD16をいずれも250 mm間隔で配置して おり,配力筋は上面,下面共にD16を250 mm間隔で配置 している.柱の軸方向鉄筋は,外側,内側共にD29を144 mm間隔で10本,道路軸方向の両面はD29を250 mm間隔

平成26年度 土木学会北海道支部 論文報告集 第71号

A-54

(2)

表−1 実験ケース一覧

重錘 入力

実験 実験ケース名 緩衝材 載荷位置 質量落下高

エネルギー

No. (t) (m)

(kJ)

1 S-BC-E20 敷砂 BC 2 1 20

S-BW-E40 BW,BP,BC 27

S-AP-E40 敷砂

AC,AW,AP 2 2 40

8,9 G-AW/AC-E20 砕石 AW,AC 2 1 20 G-AP-E40 AP,AC,BC,

1015

G-CW-E40 砕石

BW,BP,CW 2 2 40

16 G-CC-E250 砕石 CC 5 5 250

17 T-BC-E3000 TLAS BC 10 30 3,000 18 T-CC-E3000 TLAS CC 10 30 3,000

19 S-AC-E250 敷砂 AC 5 5 250

20 S-BC-E1500 敷砂 BC 10 15 1,500 21 G-BC-E1500 砕石 BC 10 15 1,500 22 G-AC-E1500 砕石 AC 10 15 1,500 23 G-CC-E3000 砕石 CC 10 30 3,000

350 2175 2175 2175 2175 350

2000200040004000

A 断面

B 断面

C 断面

柱側(P)

柱A

柱B

柱C

中心(C) 壁側(W)

AP AC AW

BP BC BW

CP CC CW

側壁

図−3 載荷位置

で配置している.帯鉄筋は,D16を中間拘束鉄筋を含め,

高さ方向に150 mm間隔で配置している.コンクリートの かぶりは,いずれの部材も鉄筋からの芯かぶりで100 mm としている.鉄筋の材質は全てSD 345である.また,コン クリートの設計基準強度は24 N/mm2であり,実験時の底 版,柱/壁,頂版の圧縮強度はそれぞれ,30.68 N/mm2,30.19 N/mm2,37.87 N/mm2であった.

2.2 実験ケースおよび解析ケース

表−1に実験ケースの一覧を,図−3に載荷位置を示す.

なお,数値解析では実験結果の重錘衝撃力波形を簡略化して 入力することによって,実験結果との比較検討を行うことと する.比較検討を行ったケースは,実験No.20 (S-BC-E1500), No.21 (G-BC-E1500)およびNo.23 (G-CC-E3000)の3ケース である.

3. 数値解析概要 3.1 解析モデル

図−4に本数値解析に用いた三次元動的骨組解析モデル を示す.要素分割は1要素長を各部材の有効厚程度とし,

最小でも有効高の0.5倍程度になるように設定している.

また,隅角部には道路橋示方書に準拠し剛域を設定してい る.柱と頂版の接合部には頂版の道路軸方向の変位やねじ りを適切に柱に分担するように柱頂部より放射状に剛域を 設定している.骨組モデルには断面寸法や各材料定数を考 慮したファイバー要素を使用した.ファイバー要素のセル の分割は,図−5に示すように各セルの中心近傍に軸方向

12,000

8,700

5,700

載荷中心位置 荷重入力節点 節点 骨組要素

弾性床支持 剛域

図−4 三次元骨組モデル

3@125 500

500 250 250

1500 9@144.4 = 1300

700

700 700

図−5 ファイバーモデルのセル分割状況

図−6 材料物性モデル

鉄筋が配置されるように設定した.なお,底面には二次元 静的骨組解析の場合と同一のバネ定数を設定した.頂版上 の敷砂緩衝工の質量は要素に付加することで考慮している.

減衰定数は質量比例分のみを考慮し,事前に固有振動解析 を行い,鉛直方向最低次曲げ振動モードに対応した固有振 動数に対して,h=2.5 %に設定した.なお,骨組の総節点

数は1,327,総要素数は2,553である.また,本数値解析に

はEngneer’s Studio(Ver.1.07.00)を使用している.

3.2 材料構成則モデル

図−6には,解析に用いた各材料物性モデルを示してい る.(a),(b)図には,それぞれコンクリートおよび鉄筋要素 に用いた応力−ひずみ関係を示している.本研究では道路 橋示方書に則して設定している.なお,コンクリートの圧 縮領域に関しては,三次元弾塑性有限要素解析と同様に相 当ひずみがc0=-0.15 %に達した状態でコンクリートが降 伏するものと仮定している.この際のコンクリートの降伏 強度は一軸圧縮強度とした.鉄筋要素に用いた物性モデル は,塑性硬化係数Hを弾性係数Esの1 %とするバイリニ ア型の等方硬化則を適用している.

3.3 入力荷重モデル

図−7には,実験ケースS-BC-E1500,G-BC-E1500およ

びG-CC-E3000の3ケースについて,実験結果から得られ

た重錘衝撃力,事前解析および事後解析に用いた入力荷重 を併せて示している.なお,事前解析で用いた入力荷重は ロックシェッドの耐衝撃設計を参考に敷砂および砕石と もに荷重作用時間が35 msの台形分布状とした.最大衝撃 力値は振動便覧式を用いて評価することとし,敷砂の場合

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(3)

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ᤨ㑆㩷(ms) ᤨ㑆㩷(ms) ᤨ㑆㩷(ms)

(a) S-C-E1500 (b) G-C-E1500

ⴣ᠄ജ (kN) ⴣ᠄ജ (kN) ⴣ᠄ജ (kN)

(c) G-E-E3000 ታ㛎⚿ᨐ

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੐ᓟ⸃ᨆ 7,000

6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 -1,000

12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 2,000 0 -2,000

16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 -2,000

-10 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 -10 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 -10 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

図−7 入力荷重 にはラーメの定数をλ=1,000 kN/m2,砕石の場合にはλ=

5,000 kN/m2を代入して算定した.また,事後解析では実

験結果を簡略化して入力することとした.載荷範囲は重錘 が敷砂に衝突する点を中心に重錘径で作用するものと仮定 し,載荷面積比を考慮して各部材に入力している.

(a), (b)図より,最大値に着目すると,事前解析の入力値

は敷砂の場合が4,300 kN,砕石の場合が8,100 kNであるの に対し,実験結果はそれぞれ約4,900 kN,8,400 kNと事前 解析より僅かに大きな値となっている.荷重の作用時間に ついてみると,最大値近傍の継続時間は実験値の方が短く,

事前解析における総継続時間は実験値の第1波とほぼ等し いことが分かる.第1波目の力積を求めてみると,実験結 果の場合の敷砂,砕石緩衝材でそれぞれ110 kN·s,191 kN·s であるのに対し,事前解析の場合には108 kN·s,203 kN·sと 実験結果の入力波と同程度であることが分かった.一方,

(c)図より,最大値に関しては,事前解析時には12,500 kN であったのに対し,実験結果は13,000 kNとなっており,実 験結果が事前解析の値より僅かに大きな値であった.事前 解析で仮定した最大値近傍までの継続時間および総継続時 間は,いずれも実験値より長くなっているのが分かる.力 積を求めてみると,実験結果が264 kN·sであるのに対し,

事前解析時の値は313 kN·sと2割程度大きな値であること が明らかになった.

以上より,事前解析における入力荷重の設定において,

最大値はいずれの実験ケースに対しても実験結果と類似で あるが,荷重継続時間は実験ケースによって若干長く設定 した形となっている.これより,事前解析や設計解析にお いて信頼性の高い応答値を得るためには,入力波形を適切 に評価決定しなければならず,今後更なる検討が必要であ るものと判断される.

4. 実験結果と数値解析結果の比較

図−8には,実験ケースS-BC-E1,500,G-BC-E1,500およ

びG-CC-E3,000の3ケースに対して,載荷点変位波形,道

路軸直角方向変位分布および道路軸方向変位分布に関する 実験結果と事前解析および事後解析結果の比較図を示して いる.

(a)図より,S-BC-E1,500における載荷点直下の応答変位 波形に着目すると,事前および事後解析結果は,立ち上が り時刻から増加勾配,第1波の最大値まで精度良く実験結 果を再現している.最大変位発生以降は,実験結果は早期 に振動が収束する傾向を示すのに対して,解析結果は振動 が収束していない.しかしながら,大略的にはほぼ再現さ れているものと判断される.最大変位に関しては,いずれ の数値解析結果も実験結果と同程度の値を示している.残

留変位に関しては,いずれの解析結果も実験結果より若干 小さな値となっている.変位分布に着目すると,道路軸直 角方向分布はいずれの解析結果も実験結果を精度良く再現 している.これに対して,道路軸方向分布に関しては,ブ ロック中央部の変位分布は精度良く実験を再現しているも のの,ブロック端部に近づくにつれて実験値との差が拡大 する傾向にある.

(b)図より,G-BC-E1,500に着目すると,実験ケースS-

BC-E1,500と同様に載荷点直下における変位応答波形は,

事前および事後解析結果共に,実験結果を大略再現してい ることが分かる.最大変位および残留変位は,いずれの数 値解析結果も実験結果と同程度の値を示している.変位分 布に着目すると,道路軸直角方向分布はいずれの解析結果 も実験結果を精度良く再現している.これに対して,道路 軸方向分布は,ブロック中央部は精度良く実験結果を再現 しているが,ブロック端部に近づくにつれて実験結果との 差が拡大する傾向にある.

(c)図 より,G-CC-E3,000に着目すると,実験ケースS- BC-E1,500およびG-BC-E1,500と同様に載荷点直下変位応 答波形に関しては,事前および事後解析結果は共に実験結 果を概ね再現していることが分かる.最大変位および残留 変位に関しては,事後解析では両者ともに実験結果と同程 度の値となっている.一方,事前解析の場合には,前述の とおり入力荷重の力積で2割程度大きかったことから,最 大変位が実験結果より3割程度,残留変位は6割程度大き な値となった.次に変位分布に着目すると,載荷点直下変 位応答波形と同様に,事後解析において道路軸直角方向分 布は,実験結果を精度良く再現していることが分かる.一 方,道路軸方向分布については,実験結果がブロック中央 部柱位置から載荷点に向かって急激に変位量が増加してい るのに対し,解析では載荷点と逆のブロック端部より載荷 点に向かって徐々に変位量が大きくなっており,やや再現 性は低い.これは,頂版をモデル化した際の道路軸方向の 曲げ剛性がやや大きく評価されたためと推察される.ただ し,載荷点近傍の変位量は実験結果と同程度の値を示して おり,最大応答値が再現されていることから,実務設計の 観点からは十分適用可能であるものと判断される.

以上,実験ケースS-BC-E1,500,G-BC-E1,500, G-CC-E3,000 の3ケースの検証によれば,提案の骨組解析手法は,実験 で得られた重錘衝撃力波形を簡略化して入力することによ り,敷砂緩衝材を有する実規模RC製ロックシェッド模型 の衝撃実験結果を概ね再現可能であることが明らかになっ た.また,入力荷重と解析結果との相関をみると,入力荷 重の最大値に多少の差がある場合においても,力積が同程 度であることにより解析結果に生じる差は小さく,実験結

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(4)

ᄌ૏㊂ (mm) 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0 -10.0 -20.0

ᄌ૏㊂ (mm)

140.0 120.0 100.0 80.0 60.0 40.0 20.0 0 -20.0

ᄌ૏㊂ (mm)

30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 -5.0 -10.0

ᤨ㑆㩷(ms)

(i) タ⩄ὐ⋥ਅᄌ૏ (i) タ⩄ὐ⋥ਅᄌ૏ (i) タ⩄ὐ⋥ਅᄌ૏

-100 0 100 200 300 400 500 600

ᤨ㑆㩷(ms)

-100 0 100 200 300 400 500 600

ᤨ㑆㩷(ms)

-100 0 100 200 300 400 500 600

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ᄌ૏㊂ (mm)

-5.0 0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0

ᄌ૏㊂ (mm)

-10.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0

ᄌ૏㊂ (mm)

-20.0 0.0 20.0

80.0 60.0 40.0

100.0 120.0 140.0

(ii) ㆏〝ゲ⋥ⷺᣇะᄌ૏ಽᏓ (ii) ㆏〝ゲ⋥ⷺᣇะᄌ૏ಽᏓ (ii) ㆏〝ゲ⋥ⷺᣇะᄌ૏ಽᏓ

-4.0

-5.0 -3.0 -2.0 -1.0 0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0

㆏〝ਛᄩ߆ࠄߩ㔌ࠇ(m)

-4.0

-5.0 -3.0 -2.0 -1.0 0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0

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-4.0

-5.0 -3.0 -2.0 -1.0 0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0

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ᄌ૏㊂ (mm)

-5.0 0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0

ᄌ૏㊂ (mm)

-10.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0

ᄌ૏㊂ (mm)

-20.0 0.0 20.0

80.0 60.0 40.0

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-5.0

-6.0 -3.0-2.0 -1.0 0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0

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-4.0 -5.0

-6.0 -3.0-2.0 -1.0 0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0

㆏〝ਛᄩ߆ࠄߩ㔌ࠇ(m)

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(iii) ㆏〝ゲᣇะᄌ૏ಽᏓ (iii) ㆏〝ゲᣇะᄌ૏ಽᏓ

(iii) ㆏〝ゲᣇะᄌ૏ಽᏓ

(a) S-BC-E1500 (b) G-BC-E1500 (c) G-CC-E3000

図−8 各種応答波形 果を精度良く再現可能であることが明らかとなった.一方,

最大衝撃力値がほぼ等しい場合においても入力力積が異な る場合には,応答値が異なることが明らかになった.従っ て,動的骨組解析に当たっては,入力荷重の作用時間ある いは入力力積の設定が重要である.ただし,本検証は,頂 版部のみに着目して行っていることより,今後は柱や側壁,

底版の応答変位性状や変位分布性状,作用断面力について も詳細に検証する必要がある.

5. まとめ

本節では,実規模RC製ロックシェッド実験の結果を基 に,実験結果の入力波形を用いて三次元動的骨組解析を実 施し,実験結果と比較することで本解析手法の実規模RC 製ロックシェッドへの適応性を検証した.本研究で得られ た結果をまとめると,以下の通りである.

1)提案の骨組解析法を用いた数値解析結果は,実験で得 られた重錘衝撃力波形を簡略化して入力することによ り,敷砂緩衝材を有する場合には実規模RC製ロック シェッド模型の衝撃実験結果を概ね再現可能である.

2)道路軸直角方向の変位分布は実験結果を精度良く再現 可能であるが,道路軸方向に関しては載荷点近傍の再 現性は高いが載荷点から離れるほど実験結果との差が 大きくなり再現性はやや低くなる.

3)本解析手法を用いることで最大応答値は精度良く実験 結果を再現可能なことから,実務設計への適用性は高 いものと判断される.

4)ただし,提案の骨組解析手法を用いる場合には,入力 荷重は最大値に多少の差がある場合でも,入力力積が

同程度であれば解析結果に生じる差は小さく,実験結 果を精度良く再現可能である.また,最大値がほぼ等 しい場合においても入力力積が異なる場合には解析結 果が敏感に変化するため,入力荷重の作用時間あるい は入力力積の設定は適切に評価しなければならない.

以上のことから,提案の骨組解析法は入力荷重の精度が 確保されることにより実験結果を比較的精度良く再現可能 であることから,コンクリート構造物の耐衝撃問題に十分 適用可能であるものと判断される.

参考文献

1)牛渡裕二,小室雅人,今野久志,岸徳光:衝撃荷重を 受けるRC製ロックシェッドに関する三次元骨組動的 応答解析法の適応性検討,コンクリート工学年次論文 集,Vol.35,No.2,pp.703-708,2013

2)佐伯侑亮,今野久志,栗橋祐介,岸徳光:緩衝材とし て砕石を設置した実規模RC製ロックシェッドの耐衝 撃挙動,コンクリート工学年次論文集,Vol.36,No.2, pp.547-552,2014

3) 山口悟,木幡行宏,小室雅人,岸徳光:敷砂緩衝材を 設置したRC製実規模ロ ックシェッド模 型の衝撃載 荷実験,コンクリート工学年次論文集,Vol.36,No.2, pp.553-558

平成26年度 土木学会北海道支部 論文報告集 第71号

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