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起振器試験 起振器試験 起振器試験

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Academic year: 2022

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起振器試験 起振器試験 起振器試験

起振器試験を用いたスラブ軌道を有するトンネル路盤の変状対策工評価 を用いたスラブ軌道を有するトンネル路盤の変状対策工評価 を用いたスラブ軌道を有するトンネル路盤の変状対策工評価手法 を用いたスラブ軌道を有するトンネル路盤の変状対策工評価 手法 手法 手法

(公財)鉄道総合技術研究所 正会員 ○窪田 勇輝 正会員 篠田 昌弘 正会員 中島 進 正会員 阿部 慶太 正会員 江原 季映

西日本旅客鉄道株式会社 正会員 坂本 寛章 正会員 御﨑 哲一 正会員 髙橋 康将

1.はじめに 1.はじめに 1.はじめに 1.はじめに

鉄道トンネルでは,軌道保守及び構造物補修等の作業に制約があるという点,また高速運転が実施される箇 所では軌道変位の進行が早いという点から,維持管理の省力化や乗り心地の確保等を目的として,スラブ軌道 が採用されている.トンネル内スラブ軌道の構造を図-1に示す.このようなスラブ軌道を有する鉄道トンネ ルにおいては,直下の路盤コンクリートが列車による繰返し荷重の作用を受けることで沈下し,路盤コンクリ ートおよび軌道スラブの変状や軌道狂いが発生し,安全な列車運行に支障をきたす恐れがある.このような路 盤コンクリート下部の変状に対してはコンクリートなどを注入し,軌道の変状防止を図っているが,注入の効 果確認は目視では不可能であり,ボーリング調査により直接的に路盤下の状況を確認するなどといった作業が 必要となる.しかし,ボーリング調査は列車運行のない夜間の限られた作業間合いでしか実施できず,部分的,

局所的な調査となってしまう.そこで起振器試験結果を用いた路盤コンクリート下部の変状対策工評価手法に ついて検討したので,その結果について報告する.

2.起振器試験の概要 2.起振器試験の概要 2.起振器試験の概要 2.起振器試験の概要

起振器試験は,構造物に対して起振器の起振力で強制 的に振動させ,構造物の振動特性を把握する方法である.

起振器試験の状況写真を図-2に,起振器試験の条件を 表-1に示す.試験条件は,先の研究1)を参考に路盤コ ンクリートの振動特性を把握するのに適した条件とし た.なお,起振器で加振する際には,加速度センサを用 いて起振器および計測箇所における加速度応答を計測 した.図-3に応答加速度センサの設置位置を示す.

3.起振器試験結果 3.起振器試験結果 3.起振器試験結果 3.起振器試験結果

本試験では2箇所計10測点において,路盤コンクリ ート下部への注入実施前後に起振器試験を実施した.図

-4に代表箇所における伝達関数を示す.振幅比を見る と,注入後はいずれの地点も値が大きく低減し,また卓 越振動数が高振動数域に遷移していることが分かる.

キーワード スラブ軌道,トンネル,路盤コンクリート,起振器試験,スペクトル面積

連絡先 〒185-0023 東京都国分寺市光町 2-8-38 鉄道総合技術研究所(基礎・土構造) TEL 042-573-7261 図-1 トンネル内スラブ軌道の断面図

軌道スラブ CAモルタル レール

路盤コンクリート 覆工コンクリート

地 山 

図-2 起振器試験の状況

図-3 加速度センサ設置位置 起振器起振器 起振器起振器

加速度センサ 加速度センサ加速度センサ 加速度センサ

中央通路 中央通路中央通路 中央通路

側壁 側壁側壁 側壁

起点 終点

軌道スラブ 路盤 突起コンクリート 2.50

レール

表-1 起振器試験の条件

項目 内容

起振器の種類 中型起振器(50kg) スウィープ速度 3~200Hz(5Hz/s)

加速度 1.0~2.0G 加振箇所 突起コンクリート

土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月)

‑179‑

Ⅵ‑090

(2)

4 4 4

4....定量的な評価手法の検討定量的な評価手法の検討定量的な評価手法の検討定量的な評価手法の検討

前述した通り,路盤コンクリート下部への注入前後で伝達関 数に大きな変化が見られた.また,筆者らの研究2)より, 揺れ やすさ指標であるスペクトル面積と軌道検測値の進行値に相 関性があることが示唆されていることから,トンネル路盤変状 対策工の定量的評価指標として,スペクトル面積について検討 を行った.ここで,スペクトル面積とは,図-5に示すように,

伝達関数の縦軸(振幅)と横軸(振動数)との間に挟まれる面 積で,任意の振動数範囲を決めて算出するものであり,構造物 の揺れやすさを示すものである.スペクトル面積が大きいほど,

構造物は不健全(=揺れやすい)ということ示している.図-

6に路盤コンクリート下部への注入前後における各箇所のスペ クトル面積を示す.なお,スペクトル面積の算出に用いた値は,

軌道検測値の進行値と最も相関の高い 3~50Hz の周波数帯域 とした.いずれの測点においてもスペクトル面積で 75%以上 の低減が見られ,特に測点①では低減が顕著であった.

また,路盤コンクリートの揺れやすさを直接的に示す指標と して,路盤コンクリートの変位を計測した.計測には,橋梁下 部工健全度診断システム IMPACTⅢを用いた.計測方法は,当 該箇所を保守用車が通過する際の各地点の速度を計測し,積分 処理を行い,変位を算出した.一例として,図-7に路盤コン クリート下部への注入前後における測点⑤の変位の時刻歴を 示す.最大変位で比較すると,注入前 0.2mm から注入後 0.02mm と沈下量が大きく改善されていることが分かる.これらの傾向 は図に示していない箇所においても同様に見られた.

以上より,路盤コンクリート下部への注入前後におけるスペ クトル面積が示す揺れやすさの改善傾向と,実際の路盤コンク リートの挙動が示す沈下量の改善傾向が合致することから,起 振器試験より求まるスペクトル面積を用いて,トンネル路盤の 変状対策工を評価することが可能と考えられる.

5 5 5

5....まとめまとめまとめまとめ

起振器試験を用いて路盤コンクリート下部の変状対策工の評価を試みた.

・伝達関数より,注入後はいずれの地点も値が大きく低減し,また卓越振動数が高振動数域に遷移しているこ とが分かった.

・いずれの測点においても,注入後にスペクトル面積が大きく低減する結果となり,これは路盤の変位が注入 後に低下した結果と一致した.

参考文献参考文献 参考文献参考文献

1) 坂本寛章・真井哲生・篠田昌弘・御崎哲一・坂本保彦・藤井大三:起振器を用いたスラブ軌道の走行安定 性に関する評価法,鉄道工学シンポジウム論文集,第 15 号,pp.124-131,2011

2) 窪田勇輝・篠田昌弘・中島進・阿部慶太・江原季映・坂本寛章・御崎哲一・瀧浪秀元・高橋康将:スラブ 軌道を有するトンネル路盤の振動特性と列車走行安定性の相関分析,地盤工学シンポジウム論文集,第 57 回,pp.247-252,2012

0 5 10 15 20 25 30 -0.10

-0.05 0.00 0.05 0.10 0.15

(mm)

時間(sec) 0.0

5.0x10-2 1.0x10-1 1.5x10-1 2.0x10-1

中央通路側終点方 中央通路側起点方 側壁側終点方 側壁側起点方

50 100 150 200

0.0 1.0x10-2 2.0x10-2

中央通路側終点方 中央通路側起点方 側壁側終点方 側壁側起点方

振動数(Hz)

図-4 注入前後の伝達関数

図-6 スペクトル面積の比較 図-5 スペクトル面積のイメージ

0.0E+00 2.0E-02 4.0E-02 6.0E-02 8.0E-02 1.0E-01 1.2E-01 1.4E-01

測点 測点測点 測点 注入前 注入後

注入前 注入後

注入前

注入後

面積大→不健全

振動数(Hz)

面積小→健全 閾値

側壁

側壁

0 5 10 15 20 25 30

-0.010 -0.005 0.000 0.005 0.010

(mm)

時間(sec)

図-7 注入前後の変位の時刻歴

側壁

土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月)

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参照

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